かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

貴峯荘湘南の丘

対象事業所名 貴峯荘湘南の丘
経営主体(法人等) 社会福祉法人神奈川県厚生協会
対象サービス 障害分野 生活介護他
事業所住所等 〒 254 - 0064
平塚市達上ヶ丘1-9
tel:0463-31-0617
設立年月日 1958年06月12日
公表年月 2018(平成30)年04月 〜
使用評価項目 東京都版
評価機関名 日本会計コンサルティング株式会社
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

□特に良いと思われる点
1.利用者が事業所での生活を楽しく安心して過ごせるように、また自立した生活が送れるように職員は本人の意向を確認して支援しています
利用者が自分の好きなように安心して過ごせるように職員は支援しています。事業所では利用者主体でフロアー会議を行っており、利用者は施設のルールやイベント等について話をしています。日中の過ごし方としても、居室でゆっくり過ごしたいという利用者もいれば、生産活動に参加したい、ダンスや絵画などの創作活動をに参加したい等、本人の意向を尊重した支援を行えています。また、利用者が日々の生活面で自分のことはできるだけ自分で行いたいという希望もあり、施設側も自立を目標に掲げているため、自立に必要な支援ができるよう心がけています。

2.積極的に地域交流を行っており、年間の行事や、日中活動が充実しています
地域の方々に施設を理解し認識を深めてもらうこと、及び利用者にとり地域との交流は欠かせないことから、積極的に地域交流をしています。地域交流の行事として『Yes,愛DO!』や、夏まつりにおける『相州平塚七夕太鼓保存会』など、年間9つほどの行事に参加しています。さらに、実習生の受け入れやボランティアの受け入れを積極的に行い、日中活動の充実強化に努めています。その日中活動は『手芸』、『陶芸』、『カラオケ』など、10種類の日中活動があります。

3.法人には複数の事業所がある為、利用者の状況によっては事業所の移動を行うなど、スケールメリットを生かした支援が可能です
当法人は今年で創立60年を迎え、現在では身体障害者の総合福祉施設として施設入所支援や短期入所、生活介護、就労継続支援B型、グループホーム等、地域に根付いた運営をしています。そのため、利用者にとっては通所から入所に切り替えが必要になった際に同じ法人内にある事業所を選択できるメリットもあります。その場合、法人内で利用者の情報を共有できるため、職員は本人の状態を把握した上で継続性を持った支援を行うことができます。このように法人のスケールメリットを生かした取り組みで、利用者の安心を向上させています。

□今後の取り組みが期待される点
1.個別支援計画の内容を職員同士が共通理解し、日々の支援に生かすことができるような仕組みづくりが望まれます
利用者への支援は個別支援計画書に記載していますが、個別支援計画書の活用については改善の余地がある状況です。この個別支援計画書はファイリングされ保管している状況のため、現状では職員が個別支援計画に記載している内容を必要に応じて確認することはありますが、常に計画内容を目にして支援に生かしているという状況ではないようです。職員とのヒアリングでも職員が利用者の支援内容を共通理解として十分把握しているかという点においては課題が見られます。そのため、支援計画の内容を把握できる仕組みづくりが望まれます。

2.パソコン導入による業務効率化を図り、事務作業の時間を利用者支援に向けることが望まれます
現在スタッフルームで管理している情報は紙面の情報なので、職員はファイル管理に工夫をしています。インデックス等を利用して、なるべく見やすく後に探しやすい様にしています。しかし、必要な情報を探す、手書きで記入をする、手書きで修正をするという業務は多忙な職員の業務を更に圧迫しています。パソコンを導入することで、業務効率を上げ、職員が事務に要していた時間を利用者に向けられる様になることが望まれます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ・全ての職員は、個人情報保護に関する知識の習得を行った上で業務にあたっています。個人情報の取り扱いについては重要事項説明書の「利用者の記録や情報の管理及び開示について」及び「個人情報保護に関する方針」に明記され、職員に周知・徹底されています。また、神奈川県障害者地域作業所連絡協議会が主催する研修会「障害者の個人情報とプライバシー 」等にも参加し、個人情報保護の取り組み強化を図っています。利用者アンケートでは、大半の利用者の方からプライバシーは守られているとの意見が出ています。
・職員は利用者の支援をするうえで、利用者本人の意思を尊重し対応しています。利用者は自分の意思を伝えられる方もいますが、意思を伝えられない方もいるため、職員が利用者と向き合い、常に気持ちを察する必要があります。そのため、職員が高い倫理の意識を持ち、利用者のことを考えることができるように「職員行動指針」を設けたり、独自の「チェックリスト」を使った自己の振り返りも3か月に1回実施しています。スタッフ会議で倫理綱領や職員行動指針を毎回読み合わせを行い、チェックリストの結果は事業所毎に統計を改善に活かしています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 ・利用者が施設に馴染めるよう、職員は利用者がサービスを利用する前の生活を踏まえた支援を行えるように気にかけています。そのため、できるだけ利用者本人が施設を家庭のように過ごしやすい環境であると感じられるように、食事や作業をする際に大勢の利用者と同じではなく、本人にあった高さの机や椅子を調整して提供しています。利用者の情報は事前に相談員や支援員が家族からヒアリングをしているため、例えば、これまで本人が布団を使用していれば、居室にはベッドではなく布団を用意する等、本人が落ち着くために必要な環境にしています。
・利用者一人ひとりの特性に合わせて、職員はコミュニケーションの取り方を工夫しています。利用者によっては、職員が話しかける内容が理解することが全く出来ない、ゆっくり話をすれば少し理解できる、耳元で話をすれば理解できる等、様々な状況であるため、職員同士でどのようにコミュニケーションを取るかを試行錯誤しています。現在は手話や筆談、トーキングエイド等の手段を使い、会話ではないコミュニケーションもできるようにしています。
3 サービスマネジメントシステムの確立 ・支援会議、ケース検討会、職員のスキルアップ等で、利用者の安全・安心に取り組んでいます。支援会議では利用者一人ひとりの支援状況を確認・共有し、利用者が安心してサービスを受けることができる環境を整えています。ケース検討会では、インフルエンザの予防対策等を話し合い、施設内感染予防に取り組んでいます。職員のスキルアップに関しては、「障害福祉施設等危機管理講習会」に参加したり、利用者の送迎を担当する職員が「安全運転講習会」に参加をし、職員の安全に対する知識・能力を向上させる取り組みも行っています。
・事業所の基本的な業務については、事業計画の策定時に全体の計画を踏まえて見直しています。利用者や職員から意見があれば、業務や手順の見直しをしているため、議題に対して会議を選択し、必要な参加者を決めています。例えば、利用者の生活に関する内容であればフロアー会議を開催し決めています。フロアー会議では利用者を集めて議案に対する意見の確認を行い、必要があれば改善に努めています。特に職員からの意見は独自のチェックリストでの自己評価を行っていることもあり、率直な意見が言いやすい状況になっています。
4 地域との交流・連携 ・地域の方々を交えたイベントとして、七夕、夏祭りなどがあります。七夕は近隣の小学生が飾りを作って、施設まで飾り付けに来てくれています。近隣のイベントの際は当事業所が保有するテントやポップコーンの機材を貸し出しています。避難訓練の一環である炊き出しをする際は、サンマを焼きます。また、施設内にある地域交流スペースは利用者がダンスサークルで利用をしたり、地域に開放するなど、地域交流活動に取り組んでいます。
・月に1回、各フロアーでフロアー会議を開催しています。フロアー会議では、そのフロアーの利用者全員と職員が参加し、利用者が自由に意見や要望を発言することが出来ます。また、利用者に人気の高い地域行事への参加も行っています。その地域行事としては、『近隣中学校の吹奏楽部によるコンサート』や夏まつりにおける『和太鼓の演奏』、『近隣学生による模擬店』などがあります。その他にも、ボランティアの方にご協力を得て行っている『カラオケ』や『絵画サークル』、『音楽サークル』などがあり、人気の日中活動になっています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 ・当事業所ではホームページの作成や、貴峯だよりの発行を行っています。ホームページでは施設の案内、法人の理念・事業方針、数多くのイベント紹介など、写真を多数掲載し、見やすいホームページ作りを目指しています。定期的に更新を行い、最新の情報を提供しています。貴峯だよりは年2回発行しているほか、ホームページと同様に事業計画、イベントの写真、決算情報等を掲載しています。これらの取り組みにより、透明性の高い事業所を目指しています。
・当事業所の情報は法人全体のパンフレット、もしくはホームページで確認することができます。事業所単独でのパンフレットは作成していませんが、法人全体のパンフレットには施設の概要や法人の沿革、地図等が記載されており、施設の見学者に配布されています。ホームページは平成28年11月1日にリニューアルされ、これまでバラバラに表示していた各事業所の情報も整理されたことで事業所の情報を調べやすく、使い勝手のよい仕様に生まれ変わりました。パソコンのほかにスマートフォンでも事業所の情報を検索しやすくなっています。
6 職員の資質向上の促進 ・職員は積極的に研修に参加し勉強に励んでいます。職員の研修参加状況(平成28年度)は、法人全体で内部や外部で開催された研修78件に延べ416名が参加しています。研修の構成としては一般、介護、健康管理、新任、階層別研修などがあります。研修に参加をした職員は研修出席報告書に内容をまとめ、他の職員と情報共有をし、研修に参加出来ない職員も同様に知識を高めるよう取り組んでいます。また、資格支援制度により、介護福祉士等の資格取得にかかる費用を上限はありますが、法人が一部支援をしています。
・事業所が求める人材像は事業計画に掲載している『職員・5つの信条』、更に法人の倫理綱領8条に明示しています。法人の職員倫理綱領8条においては、法人の職員行動指針に詳細内容が示されています。また、所長は職員と個別に面談をし、法人内異動の要望も聞いています。本人の要望と、現状の人員体制を踏まえ、適材適所に向けた人員配置を行っています。人員配置をするにも採用が肝なので、求人広告会社と年間契約をして求人を行い、安定した採用を行える様にしました。その結果、人員確保が出来ました。

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