かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

やまた保育園(2回目受審)

対象事業所名 やまた保育園(2回目受審)
経営主体(法人等) 社会福祉法人 都筑福祉会
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 224 - 0024
都筑区東山田町349-2
tel:045-590-3346
設立年月日 2002(平成14)年04月01日
公表年月 2018(平成30)年04月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 ナルク 神奈川第三者評価事業部
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の立地・特徴】
・立地 
港北ニュータウンの東の一区画に位置し、横浜市営地下鉄グリーンライン東山田駅下車2分の閑静な住宅地にあります。
・概要 
昭和44年設立のやまた幼稚園(昭和54年学校法人栗原学園に改組)が港北ニュータウンにおいて急増する保育需要に応えるよう横浜市から要請を受け、次世代の育成を通じて地域社会へ貢献するため、栗原学園を中核として平成14年に社会福祉法人都筑福祉会を設立、同法人として同年4月1日に、やまた保育園を設立しました。現在の園児数は69名(定員60名)の中規模園です。
・園の特徴
外遊びの充実した環境が挙げられます。具体的には、幼稚園と共同で使用している園庭には、年齢に応じて体を動かして遊び込める各種遊具を揃え、園庭の一部には畑があり、季節の野菜の栽培、収穫の体験ができます。また、園庭の一部でヤギ、鶏、ウサギなど多種類の動物を飼育し、動物と触れ合うことができます。

【特に優れていると思われる点】
1.園庭の遊び環境(遊具・動植物)の充実
同一経営グループのやまた幼稚園と共同で使用する三面の園庭は広く大きく、そこに設けられている遊具・設備として、ターザンロープ、園庭中央の築山、遊び用の池、ビオトープ、トンネル、滑り台とテラスをつないだ木造遊具、木の家、ジャングルジム、ブランコなどが設けられています。動物飼育では園舎内でカブトムシ、ウサギ、メダカなど小動物を飼育し、園庭では鶏、鴨、孔雀、ダチョウ、山羊などを飼育して子どもたちは動物と日常的に触れ合い、植物栽培では畑を設けて食育用の野菜の栽培や水稲栽培も行われ、子どもたちに動植物の生命の大切さを感じさせています。

2.乳幼児の成長過程の保護者と園の共通認識
 幼児に保育園で読み聞かせている絵本を家庭に貸し出して、保護者が子どもと一緒に読むことによって、その絵本に対する子どもの思いや反応を保護者に感じ取ってもらいます。その絵本を題材にして発表会をすることもあります。そしてその絵本からの子どもの反応を保護者と保育士が話し合うことを通して、子どもの成長過程を保護者と園が共通認識を持ち、子どもを共に育てることを大切にしています。

3.きめ細かな人材育成計画
 当園の人事制度は、職員を経験・能力に応じていくつかの段階に分けて、段階が進むにつれて身に着けなければならない行動・能力が要求される仕組みになっています。その人事制度説明資料を職員に交付してあり、職員は自分の求められている能力を自覚し、それに基づいて自己評価を行うこととなっています。そのほか、全職員は毎年度初め、園長・主任と面接して上期目標を定め、下期初めに下期目標を定めています。その達成度を毎月上司と話し合っています。
【特に改善や工夫などを期待したい点】
1.保護者の自主的な活動の保護者組織への進展
 当園には保護者組織はなく、保護者とのコミュニケーションは、行事に関する意見などを各クラスの有志保護者と話す程度で、組織的なコミュニケーションはとられていません。現在グリーンサムなどの自主的な保護者活動は行なわれていますので、そのような自主活動が保護者組織に成長することを期待します。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

・保育理念に「より良い環境のもと、一人一人にたくさんの愛情を注ぎ健やかで心豊かな子ども達を育てる」、保育方針に「遊びは学び」、保育目標に「生き生きとした明るい子ども」を掲げ、保育を実践しています。

・やまた保育園マニュアルに、保育の中で大切なこととして子どもに対する言葉かけや接し方が記載してあり、職員に周知しています。職員同士で言葉かけのトーンや早口になっていないかなど話し合っています。

・子どもに威圧感を与えず一対一で話し合うときは、一時保育室やランチルーム、事務室などを使用しています。その時間は、担任の代わりにフリーの職員がクラスに入るなど配慮しています。

・職員の就業規則の中に個人情報の取り扱いについて記載してあり、園長が入職時に職員に周知しています。ボランティア・実習生は受け入れ時のオリエンテーションで説明をしています。

・製作活動でクレヨンや折り紙を選ぶときは子どもが好きな色が選べるよう多種類用意し、遊びや行事の役割などは子どもの意思を尊重するなどして、性別による区別はしていません。

・園内に虐待相談手順書があり、虐待が明白になった場合は手順書に沿って医療機関や児童相談所に連絡をすることを職員に周知しています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

・子どもたちが安心して少人数で過ごせるように、やわらかな低反発マットを使ったり、いくつかのコーナーを作ったり、サークルも置くなど保育室の使い方を工夫しています。

・ブロック、パズル、絵本、ままごと遊びなどのおもちゃは自分で取り出して遊べるように、子どもの手が届く低い棚にしています。棚にはおもちゃ名を書いて、子どもたちが片付けやすいようにしています。

・年齢や発達にふさわしい環境として、0、1歳児は触って軟らかさが感じられるもの、音の出るものを入れて手作りしたおもちゃ、噛んでもいいおもちゃなどを用意し、2歳児は人形、大きめのブロック、ボタンはめの布、手作りのキッチンセットなど用意しています。3歳児以上はサインペン、クレヨン、粘土、自由画帳など道具箱が用意され自由に出して使えるようにしています。その他に絵の具、画用紙、折り紙、セロテープなどを用意して「作りたい」という子どもの主体性を大切にしています。

・4、5歳児が廃材を使って遊んでいるときに、子どもの作ったものや子どもの声を受け止めてお店屋さんごっこへ発展させ、子どもたちが店の種類を調べたり、グループごとに売る品物を作って他のクラスの子どもたちを招待して遊びました。

・職員は、0、1歳児からわらべうたや童謡を口ずさんで一緒に歌うことを大切にしています。子どもが豊かな気持ちになること、リズムがとれるようになり次の発達段階でのリトミックにつながるようにと配慮しています。2歳児以上はリズム遊びの時間を設けて取り組んでいます。また3歳児以上は個別に道具箱があり自由に表現できるようにしています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

・職員は言葉でコミュニケーションが取れる子どもには、きちんとゆっくり納得できるように話しています。また、子どもたちの意見もよく聞くように努めています。

・面談時に子どもを連れてきてもらい、腰の据わりや指さしなど発達の目安となる事項を観察しています。0歳児は30分をかけて生育歴、発達状況、離乳食(ミルク)、呼び方など家庭での生活状況を聞いています。1歳児以上の子どもは発達状況や病歴、家庭での状況を聞いています。

・面接時に聞き取った事項は、保護者が記入する児童票(既往歴やかかりつけの医院など)と一緒に個人別にファイルして、職員間で共有して、その後の保育に活用しています。

・0〜2歳児は、毎日の連絡帳で家庭と園での生活について詳細に相互連絡をし、園での日中の生活を保護者に伝えるように努めています。

・3歳未満児全員について、毎月個別指導計画を作成しています。幼児についても特別な配慮を要する子どもについては、ねらいなどを記載して毎月個別指導計画を作成しています。

・園児発達支援システムで、入園してから卒園するまでの、個人個人の発達を記録保管しています。毎月身体測定を行い、3か月おきに標準対比の成長曲線を作成して年度末に保護者に渡しています。

・保護者には、年度初めの保護者懇談会での重要事項説明の際に、園の基本方針を説明する機会を設けています。4月の懇談会では園のしおりを保護者に配付して担任が説明したり、園だより4月号や毎月のクラスだよりでも分かりやすく説明しています。

4 地域との交流・連携

・地域の子育て支援ニーズを把握するため、園庭開放(おひさま広場)を毎週月曜日、一時保育を週5日、4人ほどの子どもを受け入れています。

・地域交流事業として園庭開放週1回、育児相談会1回、園児交流会年3回実施する中で子育て支援ニーズを把握しています。

・園庭開放(毎週月曜日9:30〜12:00)と一時保育事業(週2、3日の非定型での利用者が多い)を提供しています。

・横浜市北部児童相談所、都筑区福祉保健センターなど関係機関の連絡先をリスト化して事務室に掲示し、全職員が共有しています。各マニュアルの中にも関係機関の情報が記載されており、いつでも見ることができます。関係機関との連携は園長が担当しています。

・保育園の運動会に地域の未就園児とその保護者に「お友だち競技」への参加を呼びかけ、参加を得ています。

・地域ケアプラザに3〜5歳児が毎年訪問して、ダンスをしたり製作活動をお年寄りと一緒に行い、また、幼保小合同の避難訓練は、毎年5月に地域の小中学校と同時に引き取り訓練を行うなど計画的に交流を図っています。

・中学校の職業体験を3校受け入れています。赤ちゃんとおかあさんに触れる体験では、育児休業中の保護者の協力を得ています。5歳児が、近隣の小学校を見学したり交流会に参加しています。また、食育に関しては栄養士、調理員、保育士が都筑区主催の食育フェアーに参加し、幼保小、中学校との連携を図っています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

・理念・基本方針を職員に配付し、さらにファイリングして、事務室・休憩室に置き、いつでも見ることができるようにしています。

・重要案件については保護者会や保護者懇談会で丁寧に説明し、保護者意見も尊重して意見交換をしています。

・重要な意思決定(変更)は、先ず職員会議で職員に説明して理解を得たのち、保護者に話をするようにしています。

・主任は全職員に気軽に声をかけ、健康状態、仕事上の悩みなどを聞き取り、職員が良好な状態で勤務できるように配慮しています。

・設置法人都筑福祉会の経営理念に基づき、やまた保育園としての中期計画(平成29〜30年度)を作成しています。

・保育園の今後に基づき、園と家庭をつなぐコミュニケーションアプリの導入などを検討しています。

・中期計画毎年度(平成29〜30年各年度)に研修の充実を挙げ、幹部職員の養成計画を持っています。

・役員に経営者や弁護士もおり、その他外部の機関や専門家からも運営に関する意見・指導を受けています。

6 職員の資質向上の促進

・実習生の受け入れマニュアルがあります。実習生受け入れにあたっては、日程、実習クラス、配慮事項などを事前に職員に周知しています。保護者には園だよりで、受け入れの意図、名前、期間をお知らせしています。

・毎年秋に園長が全職員と面接し、退職予定など確認し、人材構成をチェックしています。不足の場合は学校への求人や採用説明会を園でやりますが、緊急の場合は設置法人内で助け合っています。

・人材育成計画は人事制度説明資料が全職員に渡してあり、それにより保育園の理念・方針に沿った保育が行われています。

・職員は自己評価表に沿って自己評価し、保育園は顧客満足度アンケート自己評価して理事会に報告しています。

・資格等級基準を採用し、自分の伸ばす部分を把握し、役割の確認ができます。明文化され職員に配布しています。

・各クラスに関しては、可能な限り担任職員が責任を持って判断し対応しています。園全体のことなど判断が難しい場合は園長、主任に確認してから回答し、最終的な判断は園長・主任が判断をしています。

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