かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

アスク下小田中保育園(7回目受審)

対象事業所名 アスク下小田中保育園(7回目受審)
経営主体(法人等) 株式会社日本保育サービス
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 211 - 0041
中原区下小田中3−29−16
tel:044-741-1230
設立年月日 2011(平成23)年04月01日
公表年月 2018(平成30)年04月 〜
使用評価項目 川崎市版
評価機関名 特定非営利活動法人 ナルク 神奈川第三者評価事業部
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の立地・特徴】
・立地および概要
 アスク下小田中保育園は、JR南武線武蔵中原駅より徒歩15分のところに、平成23年4月に開園しました。鉄骨陸屋根造り2階建ての園舎、265uの園庭に、1歳児〜5歳児60名(定員60名)が在籍しています。周辺は住宅地で、近くに公園も点在して散歩に使っています。
 
・特徴 
 園目標である「えがお いっぱい」の理解を図るために、園便りに毎月「えがおいっぱいコーナー」を連載しています。
 専任講師による体操・英語・リトミックなどのレッスン、餅つきや大道芸人を呼んでくるなど、様々な体験をしています。クッキング保育では、園庭の畑で育てた野菜を使うこともあります。

【特に優れていると思われる点】
1.計画的な異年齢保育
事業計画の一つに異年齢保育を入れ、誕生会や行事、園庭や散歩、プールでの交流を大事にしています。特別に異年齢の日を設けて、1〜5歳児のグループを作って夏祭り用の製作などをしています。年上の子どもがやり方を教えながら仲良く協同して、魚やカニなどの飾りを作りました。

2.ケガや感染症に対する安全対策
ケガやヒヤリハットはその都度昼礼などで原因や改善策を話し合っています。話し合ったヒヤリハットは1冊のノートにしてまとめ、あとから分析・検討するのに役立てています。
 園内で感染症が発生した場合には、発生状況を掲示しています。サーベイランスシステム(感染症発生状況の調査・集計システム)によりどこで、どんな感染症が発生しているかの情報を得て、玄関に感染症マップにして掲示し、保護者に周知しています。

3.避難訓練の園内研修
今年度は、避難訓練をテーマに園内研修をしています。早朝、午前中、散歩時、午睡時、夕方など時間帯、場所を変え、様々なシチュエーションで避難訓練をして、職員の間で何が不安か、何が知りたいのかを話し合っています。話し合った内容は、非常勤職員を含めて全員で確認しています。訓練に立ち会える非常勤職員も増え、実際に訓練することで、気が付くことも多くありました。
【特に改善や工夫などを期待したい点】
1.個別研修計画の作成
設置法人や外部の研修を職員は適宜受講していますが、職員の個別研修計画を今年度は作成していません。職員が一人一人個別指導計画を作成して、個人の目標に従って必要な研修を計画し、それに対して園長が助言をし、研修後に評価・分析することが期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

・子どもが遊びたいおもちゃを選べるようにしています。一斉活動などに参加したくないときには無理強いせず、参加したくなるように誘っています。性差にとらわれず、子どもが好きな色や行事の衣装、役割を選べるようにしています。

・川崎市の子どもの権利に関する条例を受け、中原区認可保育園園長会で人権についての勉強会に園長が出席し、そこで話し合ったことを基に、職員会議で基本的人権への配慮について話し合っています。

・虐待対応マニュアルがあり、虐待の兆候がないか観察をして、虐待を未然に防ぐ体制となっています。職員の虐待についても職員会議で、身体的虐待だけでなく、言葉による虐待もあることを確認しています。子どもを尊重した言葉遣いをするように話し合っています。

・個人情報マニュアルを整備しています。プライバシー保護について、常勤職員は入社時に研修を受け、非常勤職員は園長より説明しています。子どもや保護者のプライバシーに関する話は、園内・園外を問わず話さないようにしています。

・排泄の失敗などは、他の子どもに気づかれないようにそっと処理をするなど、子どもの気持ちに配慮しています。興奮して気持ちが静まらない場合などは、個別に呼んで廊下で話をして気持ちを落ち着かせるようにしています。乳児のイヤイヤ期などは、保護者と連携して一人一人の事情を考慮して対応しています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

・行事後に保護者にアンケートを実施し、意見や要望を聞いています。行事後のアンケートの結果は玄関に掲示しています。保護者との個人面談は年2回行って、子どもの園での様子を伝えるとともに家庭での様子や保護者の意見・要望を聞いています。

・運営委員会、クラス懇談会で、保護者の意向を確認しています。議事録は会議の内容がわかるように詳しく記載され、欠席した保護者に渡しています。

・子どもの送迎時に保護者が相談をしやすいように事務所の窓を開けています。保護者からの相談はプライバシーに配慮し落ち着いて話が出来るように、現在使用していない保育室を使用しています。

・保護者からの意見は直ちに園長に報告し、迅速に改善を図るとともに対策が必要なものは職員会議で話し合っています。すぐに回答できない場合は理由を説明しています。

・関係書類から子ども一人一人の状況を把握しています。乳児の場合は生活リズムや成長に個人差が大きいため、保育連絡ノートの活用や個別月間指導計画の作成により、発達過程に応じた対応をしています。

・園庭では異年齢の子どもたちが、古タイヤや砂場で遊びを展開しています。公立保育園の獅子舞の見学、玉乗りやジャグリングをする大道芸人を呼んでくるなど、様々な体験をしています。

・子どもたちが主体的に活動できるようにしています。自分でおもちゃを選んで遊んだり、好きな絵本を選んで読んだりしています。園庭の畑で夏は米、オクラ、冬はジャガイモ育てました。スタンプにしたり、給食で試食したりしました。苦手な食材を頑張って食べるようになった子どももいます。

・配慮を必要とする子どもについては保護者に必要な情報を提供しています。全職員で情報を共有しています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

・登園時に職員は子どもの表情や機嫌を見て、朝食の有無や排便などを保護者に聞いています。クラスごとに担任伝言表があり、体温、体調、お迎え時間、補食、夕食の有無、伝達事項を全て登園時に聞いたことを記入しています。

・保護者と連携をとり、子ども一人一人の発達段階に合わせ、歯磨き、箸の使用、排泄、着替えなど基本的生活習慣が身につけられるように支援しています。手洗い、うがいの大切さを玄関や各クラスに掲示しています。

・お迎え時は、子どもの遊んでいる様子を見てもらっています。職員から、一日の内容、エピソードなどを伝えています。日中の様子がわからない遅番職員であっても担任伝言用に記載されていることを伝えるとともに少しでもかかわった様子を伝えることにしています。

・食事前に子どもたちの好きな歌を数曲歌った後に、給食の歌を歌って楽しい雰囲気作りをしています。苦手な食材を食べられた時は、笑顔とほめ言葉で意欲的に食事ができるようにしています。職員もマナーを教えながら、楽しく同じ味を共有しています。

・アレルギーのある子どもには誤食のないようアレルギー対応マニュアルに沿った対応をしています。

・散歩では、車や歩行者の確認など横断歩道を渡りながら交通ルールを教えています。遊具の使い方も、なぜ危ないのか、どうしたらよいのかなど話して安全に遊べるようにしています。

・入園前説明会で重要事項説明書をもとに乳幼児突然死症候群(SIDS)と感染症の危険性について説明をしています。SIDS予防のため年齢ごとに時間を決めて睡眠時の呼吸チェックを記録しています。

・人形を使ってSIDSや心肺蘇生法の研修を、非常勤職員を含めた全職員で行っています。

4 地域との交流・連携

・園の情報は川崎市や設置法人のホームページに載せています。園のブログで、保育の様子をできるだけ更新しています。園庭開放の情報は、中原区子育て情報誌「このゆびとまれ」に掲載しています。

・園の夏祭りや発表会の招待状を、下小田中小学校やグループホーム、町内会長、大家、スーパーマーケット、飲食店に、子どもたち全員が担当を決めて持参しています。

・園庭開放は毎週月曜日に、育児相談は随時受け付けています。夏祭りなどの行事には地域の人を招待して、2歳児が訪問して交流しているグループホームの高齢者が園に来てくれています。

・中原区認可保育園園長会園長校長連絡会や下小田中三丁目町内会に参加し、地域交流のことなどを話し合っています。

・大戸小学校の施設開放委員会に参加して、小学校や地域の団体、保育園の要望が意見交換されています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

・運営理念の「安全安心を第一に」を実践するために、園内研修を昨年度はケガについて、今年度は避難訓練について実施しました。計画策定時やアクシデントが起きたとき、園内研修のときなどに、理念や基本方針の職員の周知状況を確認しながら園長が説明しています。

・遵守すべき法令・規範・倫理などは就業規則に規定し、新卒社員は設置法人の研修を入社時に受けています。設置法人はコンプライアンス委員会を設置して、職員から直接コンプライアンス委員会に連絡できるようになっています。

・理念や基本方針に向けた目標を明確にして、5年長期計画目標をたてています。園の課題や問題点の解決に向けて、長期目標を「食育を通して想い出に残る経験を増やす」「思いやりの気持ちを育む」「地域社会との連携」「保育士の質の向上」とし、具体的なものになっています。

・中長期計画を実行するために、今年度の事業計画を策定しています。計画内容、目標、上期・下期実施計画、上期・下期反省および年間反省と次年度への課題の欄があります。

・園長は、中長期計画や事業計画に保育の質の向上を挙げ、情報の共有化という取り組みとして、アルバイトの会議を始めています。

・園長は、運営理念である「職員が楽しく働けること」の実現に向けて、人員配置や働きやすい環境整備に取り組んでいます。行事の作り物などを、今までの物を再利用するなどして時間をかけ過ぎないようにすることを、保護者にも伝えています。

6 職員の資質向上の促進

・職員は年2回自己査定をし、それに基づき人事考課がされることを理解しています。自己査定の基準は職員に示され、査定結果については園長による面談を行って、職員に示しています。

・設置法人が職員に求める基本的姿勢や意識は就業規則に、専門技術や専門資格は「保育士人材育成ビジョン」に明示しています。

・研修を受講した職員は研修レポートを提出して、職員会議や昼礼で研修内容を発表することもあります。研修レポートはファイリングしてあり、自由に閲覧することができます。

・職員の意向や就業状況チェック結果は、園長および担当支援課が分析・検討し、改善策を検討しています。特に、残業を減らす取り組みをしています。

・年2回の査定のときに園長は職員と面談しますが、それ以外でも随時面談して、相談しやすい雰囲気を作っています。

・設置法人が契約しているカウンセラーから、年1回職員に心身の状況に関するアンケートがあり、また、職員から直接カウンセラーに連絡を取ることができます。

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