かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

アスクかじがや保育園(7回目受審)

対象事業所名 アスクかじがや保育園(7回目受審)
経営主体(法人等) 株式会社 日本保育サービス
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 213 - 0015
高津区梶ヶ谷3-12-6
tel:044-871-7256
設立年月日 2011(平成23)年04月01日
公表年月 2018(平成30)年04月 〜
使用評価項目 川崎市版
評価機関名 株式会社フィールズ
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

<施設の概要・特徴>
 アスクかじがや保育園は、平成23年4月に開設した川崎市の認可保育所です。定員は、1歳児から5歳児までの60名で現在60名が在籍しています。運営法人は、東京・神奈川を中心に保育園・学童クラブなど263施設を運営する株式会社日本保育サービスです。
 園は東急田園都市線「梶が谷」駅より徒歩15分程の高台の住宅街にあります。周囲は静かで自然に恵まれた環境にあります。鉄骨造り2階建ての黄色の園舎は明るく元気な雰囲気が感じられます。園舎の前には園庭が設置され、日々子どもたちが元気よく遊んでいます。園舎は園庭と駐車場に囲まれ十分な広さが確保され、ゆったりと過ごせ、また子どもの声なども近隣に届きにくい環境にあります。
 法人の運営理念「1.セーフテイ・セキュリテイを第一に」「2.お子様にとっていつまでも想い出に残る保育を」「3.利用者(お子様・保護者ともに)のニーズにあった保育サービスを提供」「4.職員が楽しく働けること」のもとに、「1.ご挨拶のできる子」「2.期待を持ち何でも楽しむことができる子」「3.強さと優しい気持ちを持ちながら力を貸してあげられる子」園目標として保育運営を行っています。


<特によいと思う点>

子どもたちの主体性を尊重した保育を常に意識して対応しています
 園は子どもに接する時は、ゆっくりと穏やかな言葉で受け止める姿勢を大切にしています。室内では年齢や発達に合わせてブロック、知育玩具、ままごとセット等を用意して、子ども自らが選択できるようにしています。好きなことを選べるコーナー設定や広さを活用して、子どもたちが自分で考え過ごせるように保育士は見守りと必要な援助を行っています。園庭には砂場と鉄棒のみを設置し、自由な発想で子どもが走り回って遊ぶことを基本にしています。年長児には、保育士が子どもの意見を聞き、役割分担などを決めています。子どもの様々な段階で意欲を育み、子ども自身の共同体験の喜びから学ぶ場を設定しています。
 
クッキング保育、食育を重視して、きめ細かな配慮をしています
 園庭の花壇で季節に応じたさまざまな野菜を栽培しています。成長の様子は、ブログ、園だより等で家庭にも知らせています。クッキング保育や食育イベントも行い、作られた作物が食べ物にどうつながるのかを知らせ、子どもが興味を持ち体験させる食育を実施しています。楽しく食事を行うためにテーブル・椅子の配置換え、マナーを伝える環境づくりにも配慮しています。幼児は当番で献立紹介をしたり、月に1度のランチメニューを提供しています。給食会議により、子どもの状況を共有して一人ひとりの喫食に合わせ、完食の喜びを感じさせるよう配慮しています。


職員が楽しく働けるように工夫しています
 運営法人が掲げる理念に「職員が楽しく働くことをモットーにしています。」を掲げています。園は「職員自身が楽しく仕事をしてこそ、こころから自然とお子様や保護者に接することができ、保育の質の向上につながる」と考えています。
 園では、若手職員にベテランの職員を指名して、マンツーマンで指導・アドバイスを行っています。業務マニュアルを整備して保育を行う中で、ベテラン職員の経験を通じて得た心遣いが、若手職員からも感謝されています。職員間の協力関係が職員の明るい笑顔になっています。職員間の良好な関係が子どもにとっても良い影響につながると考えて保育を行っています。


<さらなる改善が望まれる点>

地域との関係強化
 園は施設開放を行っていますが、高台の住宅街にあり駅や商店街等から離れていることなどにより利用実績が少ない状況にあります。園の専門知識を活かした子育て相談も園見学者を対象に行っているため、相談件数の増加はありません。園と地元自治会の関係も密接でないため、園行事などは園が直接に地域住宅へポスティングを行う努力をしています。園が社会的資源として、専門知識を活かした子育て支援事業を活発にするための対策が望まれます。近隣保育園との協同で開催などの検討を含めての今後の検討、対策が期待されます。


第三者評価結果と改善対策の記録
 開園から福祉サービス第三者評価を毎年受け続けて、園の保育について職員の話し合いが重ねられています。これまでにも職員間で話し合い、検討して多くの問題や課題解決を行っています。しかし、改善活動や実現などについての経緯や経過などが記録されていない状況にあります。改善活動や取り組みについて確認ができる記録として残し、今後の活動につなげる検討が期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

子どもたち一人ひとりとの関わりを大切にして、子どもの気持ちを汲み取るよう努めています。保育士の考えを押し付けるのではなく、子どもの意見を聞くことを徹底しています。幼児クラスは、子どもに「どうしたかったのか」尋ね、「自分のしたいこと」「してほしいこと」を、自分の言葉で伝えるように、繰り返し援助することを実行しています。


園内研修で話し合ったテーマ「子どもへの声掛けと対応について」の記録を纏めた資料を、改めて読む機会を設けて、子どもを尊重した声掛けや対応について具体的に職員で話し合っています。職員は入社前研修で個人情報の取り扱いについて説明を受け、非常勤職員については園長が入社時に説明をしています。


重要事項説明書に個人情報の利用について記載し、ホームページ等へ子どもの写真を掲載してもよいかの確認をとっています。「重要事項説明書」の内容確認欄に保護者の同意署名欄を設けています。ホームページ等への掲載であったって同意が得られない保護者については、写真を撮る段階でも注意を払うよう徹底しています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

運動会などの行事の後、保護者にアンケートを実施しています。行事についてどう考えるのかの意見を聞くばかりでなく、保護者がどの様に考えているのかを知ることを主眼にして、意見や要望を集めやすい機会ととらえています。


アンケートの形式は日ごろのちょっとしたことについても言いやすい工夫をしています。出された意見を集計して、その結果を保護者に報告する為に玄関に掲示しています。職員会議で議題として検討を進めて、次年度に改善点をつなげるようにしています。


子どもに接する時は、ゆっくりと穏やかな言葉で受け止める姿勢を大切にしています。日頃の保育でも、言葉で表現しにくい子どもには少しずつ言葉で表現できるよう、まず気持ちを受け止め、保育者がその気持ちを代弁し「こうなのかな」と例示しています。子ども同士のトラブルには、双方の気持ちを大切に保育者が受け止めています。どちらが正しいかといった早急な解決を図ることなく、子どもが互いの気持ちを受け止められるような過程を大切に支援しています。 


子どもが遊びに集中できる環境を作ることに気配りしています。保育室は棚や必要なものを壁際に寄せ、広い空間を保ち、コーナーを設定して子どもの自主的な遊びや、多様な活動を進めています。自らの思いや相手の気持ちを考える機会を作っています。ままごとやパズル、折り紙、切り紙、知育玩具遊びが、合同で行われるようにし、子ども同士の共同、協力による制作ができるように配慮しています。運動会のお遊戯、季節行事の発表会の出し物など、子どもの意見を取り入れて行われています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

園の日常や行事の様子を日記としてホームページ内に掲載しています。日記形式にした活動の様子は月に10回前後更新し写真を添えて紹介しています。過去3年にわたって内容を見ることができ、園の雰囲気が感じ取れます。園児60名の規模を活かして、全ての職員が全園児と関わることを大切にして行動しています。園見学者には園長が説明を行っています。11時と15時からの見学をお勧めしていますが、見学者の希望にも沿って対応しています。見学者との会話の中で、子育て相談にもつなげてもいます。


指導計画策定は、各クラス担任が行っています。指導計画作成の際には、栄養士や運営法人の発達支援担当者や食農(栽培)活動担当者など、各分野の専門家との意見交換を行っています。子どもの状況等に関する情報を職員間で共有するために、保育日誌、延長保育日誌、職員連絡ノートおよび昼礼の場などを活用しています。職員間で共用したいデータ・出来事などは、気づいた都度、「職員連絡ノート」に書き込むことにしています。「職員連絡ノート」に書き込まれた内容で、「困ったこと」があれば昼の職員会議などで取り上げ対策を話し合いを行っています。


毎月開催される運営法人の園長ミーティングや法人本部からのメール配信で得た他園のアクシデント事例を、職員に通知し共有して、自園でのリスクについて話し合っています。特に重要と判断された情報については、自園で発生したと仮定しての改善提案レポートを作成して、法人の安全対策課に報告しています。自園にて安全チェックを行い、見直して予防しています。


子どものやる気を大切にして、基本的生活習慣を身に着ける工夫をしています。手洗い・うがいについては、手洗い場にやり方のイラストを貼ってわかりやすくしています。楽しんで手洗い・うがいができるようにして、きれいに洗えたかを確認する手洗いチェッカーを使用しています。子どもが健康や衛生への関心が高められるように取り組んでいます。 戸外遊びや専門教師による体育プログラム、運動遊びを積極的に取り入れています。職員はさりげなく支援して、でできたら褒めることを通して、子どもに身体を動かす楽しみを感じられるようにしています。


登園時に保護者から聞き取った体調変化を確認して、生活記録簿(乳児)や保育日誌(幼児)に記入し、さらにホワイトボードにも記入して情報の共有を図っています。SIDS(乳幼児突然死症候群)については入園時に保護者に説明して、感染症についても重要事項説明書で詳しく説明しています。感染症の発生時には、注意喚起を行い玄関にその対処法の説明をしています。日々の午睡では、乳児は10分間隔、幼児は30分間隔で見守りをしています。見守りの際には他の業務はせず専念しており、睡眠記録簿(乳児)や保育日誌(幼児)に状況を記録しています。


園庭花壇で季節に応じたさまざまな野菜を栽培し、成長の様子をブログ、園だより等で家庭にも知らせています。クッキング保育や食育イベントも行い、作られた作物が食べ物にどうつながるのかを興味を持ち体験させる食育を実施しています。


楽しく食事をするためのテーブル・椅子の配置換えやマナーを伝える環境づくりにも配慮しています。給食会議の情報共有を行い、月に1度のランチメニューの提供しています。幼児は当番で献立紹介などを行い、食事に関心を持ち、子ども一人ひとりの喫食に合わせた提供を行い、完食の喜びを感じさせるよう配慮しています。

4 地域との交流・連携

園長が高津区認可保育園園長連絡会や幼保小連絡会に参加しています。年長児担任は高津区年長児担当者会議や近隣小学校の授業参観に参加して、就学に向けての課題について話し合う機会を持っています。園は課題解決のため、近隣保育園や近隣小学校との交流会に参加して、就学前に小学校職員と年長児の情報を共有しています。


園の施設開放や専門性を活かした育児相談等を行っています。駅や商店街からも離れた静かな住宅地にあるためもあり、施設利用が伸びていない状況にあります。子育て相談についても園見学に来られた保護者との話し合いから相談される事例が多くあり、見学終了後、急遽相談に応じています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

運営理念は@安全&安心を第一にAお子様にとっていつまでも思い出に残る保育をB利用者のニーズにあった保育サービスを提供C職員が楽しく働けることの4つを柱としています。保育理念は子どもの「自ら伸びようとする力」「後伸びする力」を育て、「五感で感じる保育」の充実として、より分かりやすい表現で示されています。保育理念は重要事項説明書に記載して、玄関にも掲示して保護者へ周知しています。また、パンフレットやホームページにも掲載しており、職員の行動の指針となっています。


保育課程の策定にあたっては、運営理念や保育理念を基本として、年間計画、さらに、園長は、職員会議で説明して日ごろの保育活動に浸透させようと努め、基本的な考え方に沿った職員の指導を行っています。園では「自ら伸びようとする力」を保育で実現できるよう、職員同士で子どもへの声掛けや対応について話し合いしています。行事に際しては「いつまでも想い出に残る保育であること」を提示して、職員会議で話し合うことを決めて、特に力を入れて取り組んでいます。

6 職員の資質向上の促進

法人では「保育士人材育成ビジョン」を明確にしています。園長は「保育士人材育成ビジョン」をもとに、年間の個人研修計画を作成しています。園長は職員との個人面談や日々の保育業務を通して個々の職員の技術水準、知識、専門資格の必要性などの把握をしています。園では職員一人ひとりが「保育士人材育成ビジョン」に沿って、レベルアップを図れるように対策を講じています。 職員は半期ごとに計画表に基づき振返りを行い、次期研修計画を作成して、自らのレベル向上に向けた具体的な対応をしています。研修を受講した職員は研修後にレポートを提出しています。レポートは、ファイルにして事務所保管され、職員が自由に閲覧できる体制を作っています。


園長は職員の出勤簿、残業簿を毎月チェックして、職員一人ひとりの勤怠状況を把握しています。勤怠状況と時間外勤務については、園として把握し、設置法人本部に報告しています。 園長は、時間外勤務が多い職員や公休取得状況に問題がある職員を把握し、改善が必要な場合は、職員配置やシフトの変更を行っています。園長は職員との個人面談を年2回すが、面談以外でも職員に声掛けを行い、日頃から相談しやすい雰囲気を作るよう心がけています。


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