かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

ポプラ第二保育園

対象事業所名 ポプラ第二保育園
経営主体(法人等) 特定非営利活動法人 ポプラの会
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 241 - 0022
旭区鶴ヶ峰2-69-24
tel:045-520-3418
設立年月日 2015(平成27)年04月01日
公表年月 2018(平成30)年04月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 株式会社フィールズ
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

[施設の概要]
 ポプラ第二保育園は、NPO法人ポプラの会が平成10年からこの地域で運営しているポプラ保育園の姉妹園として平成27年4月に開園しています。園は鶴ヶ峰駅から徒歩3分ほどの、民家を改修して使用し、園庭も整備しています。この地域で長く運営しているポプラ保育園の理解者から住宅の提供を受けて第二保育園を開設した経緯が有ります。園庭には10種類以上の樹木が季節を彩り、「保護者と園児の思い出」が詰まったタイムカプセルが月桂樹の下に埋まっています。
 園児は1歳から5歳の40人定員で発足しましたが、平成30度から0歳児の受入れ開始が決まっています。年次クラスの名称は、ポプラ保育園の園児との交流を考慮して同じ名前を付けています。職員体制は発足当時の派遣社員を含めた体制を、順次直接雇用に変更しています。
保育目標は「よみがえらそう豊かな五感」をモットーに、「丈夫な身体をつくる」など6項目となっています。「保育理念」「保育方針」等はポプラ保育園と共通にして、常に連携を図りながら保育を実践しています。


≪優れている点≫
1.少人数保育を活かし、職員と子どもとの信頼関係を深めています 
 園の保育室は、扉を開放すると全クラスを見渡すことができ、全職員が全園児を見守る少人数保育となっています。子どもたちは少人数のため、日常的に年齢を超えた子ども同士の関わりが多くあります。職員と子どもの関わりも密接で、一人一人の個性を把握してそれぞれに合わせて保育を行っています。職員はすべての子どもを把握すると共に、子どもの家庭状況や祖父母を含む家族までも把握しています。
 子どもたちは職員からの手厚い見守りとともに、自然豊かな園庭や園舎中で、栽培や飼育の体験を行いながら成長しています。園庭の樹木が花を付ける季節には、シートを敷いて職員と一緒にみんなが食事を楽しんでいます。子どもは木の実を転がし、外にいた青虫を飼育しどんな蝶々なるのか想像を膨らませます。園庭には姉妹園であるポプラ保育園が思い出を詰めたタイムカプセルを埋めて、その時が来たら掘り起こすのを楽しみにしています。少人数保育での利点を活かし、職員と子どもたちが信頼関係を深めた保育が行われています。


2.立地・自然に恵まれた園庭の広い環境を活かした保育を行っています
 園は立地条件と環境条件に恵まれたことを活かしています。鶴ヶ峰駅から徒歩3分と利便性が良く、駅に近いながら民家をそのまま再利用した広い敷地(敷地面積542u、延床面積245u)を活かして保育を行っています。園庭には、梅、びわ、椿、柿など10種類以上の自然木が数多く茂って四季を感じ子どもたちの季節への関心も高まっています。また、園庭は適度な傾斜があり、職員は子どもの行動半径を考慮した広さで整備して保育に活用しています。
 建物は1階に5部屋、2階に4部屋を整備しています。1階部分は子どもの保育室とし、2階部分を事務室、調理室、更衣室、倉庫に分けて使用しています。保育室は二重サッシで防音効果もあり、南北の風通しも採光も良好で、子どもの保育に最適な環境となっています。保護者からも保育に対する不満はなく、充実した環境のなかで保育が行われています。


3.派遣職員を直接雇用に切り替え、職員の協力関係を築いています
 発足時には運営に十分な人材構成とするため、職員の不足している職種は派遣職員で保育を行ってきました。その後には派遣会社と折衝し、派遣職員全員を直接雇用に切り替えています。平成29年度の事業計画では、直接雇用に切り替えた新人職員との連携や保育方針についての意識合わせに力を入れています。また外部研修にも積極的に参加を推進しています。園開設からの職員により、また立場も同じようになり、職員間の連携・協力も良く取れています。
 ポプラ第二保育園の保育は、近くで運営するポプラ保育園と同じ理念・目標を持ち、相互に連携をとりながら行っています。また園児のクラス名称も同じとするなどして、園の交流を深め常に連携を保ちつつ園運営を行っています。


≪課題や改善することが期待される事項≫
1.地域支援・交流に向けての施設開放
 園では、地域子育て支援の一環として、園庭開放、本の貸し出しの準備をしています。園庭が広く樹木もあり自然に恵まれていますが、自然ならではの環境で蚊や虫のいることの理解や、危険がないように木の伐採を行うなど、より良い園庭開放に向けて準備を行っています。
 園の2階に、本棚とソファーが置かれた部屋があり、本の貸出の際に活用できるように、本を少しずつ増やして準備をしています。さらに、開放が実現して、子育ての相談も受け入れられ、地域支援の場として大切な役割を果たせることを期待します。


2.ボランティア受け入れマニュアルの整備
 保育所の地域社会への貢献の第一歩として、開設以来、施設開放に向け園庭の整備や玩具・絵本などの充実化に努めています。同時に、自治会への加入、地域の育児相談会への参加など地域との交流にも努めています。
 その一方でボランティアの受け入れ実績がありません。ボランティアの受け入れについては、施設運営の透明性や子どもの生活の広がりに寄与する役割も期待されます。施設の開放と併せ、ボランティアの受け入れに向けて具体的なマニュアル等の整備が期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

園は「よみがえらそう豊かな五感」をモットーに、理念は「子ども一人一人を大切にし、保護者からも信頼され、地域に愛される保育園を目指す」です。保育方針は「豊かな人間性を持った子どもを育成する」とし、保育目標は「丈夫な体をつくる」「豊かな心をつくる」「感覚器官をみがく」「生活のリズムをととのえる」「言葉を獲得する」「仲間とともに喜びあう」「資源を大切にする」の7項目を掲げています。保育園見学や入園説明会等で、保護者から子どもの発達状況を聞きながら、現状にずれが生じていないかを職員会議で確認しています。入職時に保育課程を配布し理念や保育目標を説明し理解し周知できるようにしています。


保育士は、子どもたちの気持ちを理解し、尊重して穏やかに分かりやすい言葉で接するように全職員で心掛けています。待つことの大切さを理解し、子どもの気持ちを受け入れられる保育を行っています。子どもの人権を大切にすることを意識し、振り返りを行うようにしています。園長が用意した、接遇対応の本を職員で回覧し心得を学んでいます。指導計画を見直し作成する際に、子どもを尊重した思いや要望に関することは、わかりやすく赤字で記入し添削、子どもの人権を大切に取入れ保育に反映するように心掛けています。


個人情報の取り扱いでは、職員は、「守秘義務契約書」を交わしています。実習生に対しては、説明を行いサインしてもらい確認をしています。子どもの写真等の掲載は、保護者に説明し同意を得ています。個人情報に関する記録は、鍵の掛かるロッカーに保管し、園長が管理しています。職員の閲覧は園長が必要な書類を渡し、受け取りをしています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

保育室には、高さに配慮したオープン棚があり、年齢や発達に合わせた玩具が用意され自由に取出して遊べるようになっています。子どもが活動的に遊ぶ場所(ままごとなど)と、集中して遊ぶ場所を仕切りやマットで分けることで、一人一人に合わせた環境を確保するようにしています。1歳児には、保育士が1対1で見守りながら集中できる時間を確保するように配慮しています。おもちゃや絵本の入れ替えは、主任と副主任で毎月のカリキュラムを照らし合わせて季節や発達状況を考慮しながら行っています。             


園外活動では、オシロイバナを見つけて、子どもの発想で水に浮かべて水色の変化を楽しみました。園庭には数々の樹木があります。子どもたちは木の実や柿を転がして速さを比べるなど、自然観察からの子どもの自由な発想と興味を広げるようにしています。


園では、食育活動の一環でクラスごとに、きゅうり・オクラ・いんげん・ほうれん草を栽培し調理体験の食材に取入れています。オクラやさつま芋掘りをした芋でスタンプを作りもしています。チューリップの球根を植えて入園の頃に咲くことを楽しみにしています、飼育では、金魚・カブトムシ虫の幼虫・青虫のさなぎを育て、図鑑でどんな蝶々のなるのか想像をふくらませ、孵化した蝶々を外に逃がすなど様々な体験をしています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

入園説明会の際に、保育課程を配布し説明をしています。保育課程は、年度末に各クラスリーダーと園長が、新入園児を含め保育を通して、子どもの状況を理解したうえで見直し作成をしています。会議に出られない職員の意見や、子どもに対する思いを各クラスのリーダーが取りまとめ、全職員の意向を含めて作成にあたるようにしています。「入園のしおり」に「ご意見・ご要望については園長・主任保育士にお寄せ下さい」と記載するとともに、第三者委員の2名と電話番号を記載し保護者に周知しています。


新入園児のならし保育は保護者に必要性を説明し、無理のない範囲で行うようにしています。主担当保育者の保育体制を整えています。保護者との連絡や子どもの様子は、1・2歳児は「複写式の連絡帳」3歳児からは「個別ノート」で対応しています。在園児にとっても、環境の変化で不安にならないように新しい生活や友だちに対して仲立ちをしながら安定して生活や遊びができるように配慮をしています。


特に配慮を要する子どもの受け入れは前向きに行い、関係機関と相談を継続しています。個別の支援計画を話し合った内容については児童票に記録しています。利用者に対しては定例的に保護者の意見・要望を聞くため、3月と4月に保護者懇談会を開催しています。3月は進級に向け、また、4月は新しいメンバーを中心とした保護者会を開催しています。意見の表現が困難な園児や控えめな保護者には、保育士が様子を見ながら、積極的に声をかけるように努めています。


「健康管理マニュアル」に基づき一人一人の健康に関する基本情報やかかりつけ医、緊急連絡先を記録した「個人別ファイル」があります。家庭と保育園での健康状態は「連絡帳」や「個人ノート」、送迎時の保護者との会話で毎日の健康状態を把握、必要に応じて「職員伝達ノート」に記録、全職員が閲覧、周知して保育に配慮するようにしています。

4 地域との交流・連携

地域の子育て支援ニーズの把握は、行政が主催する子育て支援事業に参加するほか、旭区の公私合同園長会において、把握する様努めています。地域住民との相談については、地域の自治会長が民生・児童委員やケースワーカーと共に主催する「子育てに苦心している家庭」との相談会に参加し、保育園に対する要望やニーズを把握しています。地域の自治体には加入しており、地域の有志が運営する親子のあそび場であり、交流の場でもある「カルガモサロン」には定期的に参加しています。


園は一時保育を積極的に受け入れると共に育児相談も実施しています。常設である「地域子育て相談拠点(委託管理)」や地域の有志がケアプラザにて運営する、親子でのあそび場であり、ふれあいの場でもある「かるがもサロン」の情報を、園の玄関に掲示するとともに案内しています。園の開設後、期間が短いことも有り、ボランティアの受け入れは今後の課題にしています。


園のパンフレットは旭区役所の保育園紹介コーナーに設置しています。旭区が提供する情報媒体には保育園の情報を提供すると共に、自園のホームページには園の「保育・教育方針」「保育施設の概要」「年間の主な行事」「一時保育・延長保育」「職員の体制」などを詳しく掲載しています。また、区が開催の保育の広場である「つるがみネット」のイベントに参加し、園に関する紹介に努めています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

事業者として守るべき法・規範・倫理は、就業規則や業務マニュアルに掲載すると共に守秘義務については「個人情報の保護・保育園全般の秘密保持について」と題した確認書に押印をしています。園の経営状態や運営状況の情報を公表に向けて、玄関に決算書類一式を掲示して、保護者は何時でも閲覧できるようにしています。他園での不適切な事例(保育士の配置不足)が新聞に紹介されたのを機会に、自園での配置状況を確認しています。


理念・基本方針については、情報提供用のパンフレットや入園のしおりに明文化するとともに、園長はあらゆる場面で保育方針について職員に指導しています。主任については指導計画の作成時や園だより・クラスだよりを作成する際には必ず保育目標を話題にし、担当職員を指導しています。


園は、母体であるポプラ保育園の姉妹保育園として平成27年に定員40名にて開設以来、0歳児の保育の許可申請を提出していました。平成29年12月に許可され、来年度より新定員による運用に向け準備を整えています。更に、中期的な課題として、園庭や施設の地域開放に向け園庭の整備や備品の充実化に向け、園を挙げて取り組んでいます。

6 職員の資質向上の促進

園は不足する職員は派遣社員を充当することにより対処して来ました。今年度にかけて派遣社員の全員を直接雇用に切り替えが完了しています。就業に際しては園の理念や保育方針を保育課程により説明し、理解を得た上で就業することとしています。職員の資質向上に向けて、年に1回、定められたフォーマットを用いて、自己評価を実施しており、園長はそのデータを職員の研修計画作成時に参考にしています。


研修計画の作成実務は主任の役割としています。内部研修については常勤職員、非常勤職員ともに全員が受講できる体制になっています。今年度の特徴としては、派遣職員から直接雇用とした職員の研修に配慮すると共に、外部研修については行政が計画する「保育士等キャリアアップ研修」の受講を中心に予定しています。これらの外部研修に参加した際は、全員に周知できるよう資料を纏め発表する機会を設けています。


職員は定められた様式により、年に1回自己評価を行い、園長に提出しています。これ等の結果を踏まえた保育園としての自己評価は今後の課題としています。職員の業務の役割分担や期待水準については、組織表を作成し、主任、各クラス担任、フリー担当を定めています。園長・主任保育士等、担当毎に期待される担当業務内容を定めています。なお、職務分担表の適用に当たっては、園の運営管理の万全に寄与するため相互に連携を密にし、業務の円滑な遂行に協力するよう追記しています。

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