かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

アスク宮崎台保育園(4回目受審)

対象事業所名 アスク宮崎台保育園(4回目受審)
経営主体(法人等) 株式会社 日本保育サービス
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 216 - 0006
宮前区宮前平1-1-15
tel:044-871-2108
設立年月日 2014(平成26)年04月01日
公表年月 2018(平成30)年04月 〜
使用評価項目 川崎市版
評価機関名 株式会社フィールズ
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

<施設の概要・特徴>
 アスク宮崎台保育園は、平成26年4月1日に開設した定員60名 (1歳児から5歳児)の認可保育所です。経営は東京・神奈川を中心に、13都道府県で保育園・学童クラブ・児童館などを運営する株式会社日本保育サービスです。
 園は東急田園都市線「宮崎台」駅より徒歩5分程の静かな住宅地にあります。園周辺には20ヶ所を超える大小さまざまな公園があり、日々の散歩先として活用しています。
 園舎は1階は1歳児、2階に2歳〜5歳児の保育室があります。1階の園庭の他に屋上にも園庭が設置されています。園の裏側には東急田園都市線の線路が走っており、屋上園庭から通過する電車を見ることができます。線路に面していますが、園舎内は騒音等もなく静かな環境が整っています。  
 園の保育目標として「明るく元気なあいさつができる子ども」「思いやり、感謝の気持ちを 持ち、自分も友だちも大切にできる子ども」「興味関心を持ち、豊かな感性のある子ども」を挙げ、職員全員でチームワークを大切にして保育に取り組んでいます。


<特によいと思う点>

子ども一人ひとりの発達に合わせ、子ども主体の保育を行っています

 子どもの人格を尊重し、穏やかに対応しています。園内研修で「子どもに対しての伝え方・言葉のかけ方」「子どものケース会議」をテーマに取り上げ、よりよい働きかけや援助について具体的な事例を挙げて、学び合っています。
 外国人スタッフのふれあいを通して英語に親しむ英語保育、専任スタッフによる体操教室やリトミック教室等を取り入れながら、子どもの伸びる力を重視した心の教育に力を注いでいます。
 子どもが主体的に活動できるよう、環境に配慮しています。3〜5歳児は帰りの会に「しつもんタイム」があり、インタビューに答える形で自分の思ったことを発表しています。


保護者ときめ細かな連携を取り保育を進めています

 家庭と連携しながら、基本的生活習慣習得のトレーニングの開始時期や方法を設定しています。発達過程を踏まえて、クラスだより内で具体的にどのような取り組みを進めているかを紹介しています。
 子ども一人一人のエピソードは、クラス担任が週に1回は延長保育時間に勤務するようにシフトを組んで、保護者に直接伝えています。年2回の個人面談とは別に、月に1回「なごみタイム」という個人またはグループで育児について職員に相談する機会を設けています。これにより保護者と園との距離感が縮まり良好な関係構築につながっています。


職員が協力しあい、園内研修に力を入れています

 中長期計画の柱の一つに「職員育成」を掲げ、今年度の計画項目に「園内研修の充実化」を挙げて実施しています。園内研修は2人1組で1テーマを担当し、問題点を事前に職員から募って、それについて話し合っていく形をとっています。テーマは「子どもに対しての伝え方・言葉のかけ方」「子どものケース会議」「食育について」などで、日々の保育に直結しています。
 研修で話し合ったことは、記録にとり、ファイリングしています。そのほか、外部研修や法人研修に参加した職員が研修内容を報告して、皆で共有し合うことも行っています。これが、職員のチームワークを円滑化する大きな要因になっています。


<さらなる改善が望まれる点>

地域の福祉向上のための取組強化を期待します

 事業計画に掲げた「地域交流」について具体的内容を実行し、他園との交流を図っています。「他園交流を行う中で、小さなイベントとつなげていく」「他園の環境に触れ、地域と共有する」「地域の環境に触れる幅を広げ、関心を高めていく」を実行しています。園見学時に見学者から育児相談を受けています。
 現在進めている具体策に加え、子育て相談や定期的な園庭開放、夏場にはプール開放日、保育体験などの実現も期待されます。また、地域住民との交流のために地元自治会との連携強化が期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

園の基本方針の一つである「子どもの主体性や自ら伸びようとする力」を、指導計画に反映させています。日々の活動計画も朝の子どもの様子を見て、柔軟に変更しています。4、5歳児は外遊びでどの公園に行きたいかなどの希望を保育士に伝えています。子どもを活動に導くときは、子どもの目線にあわせた声かけをすることで、自然に参加しやすいようにしています。また、席順、チーム決めなどにおいて男女の区別をせず、行事の衣装や色なども子ども自身が好きなものにしています。


新入社員研修で人権について取り上げ、園内研修でも毎年「子どもの人権」をテーマの一つにしています。「この言葉掛けはどうだろうか」など、他の保育士を見たり自分自身を振り返ったりして気づいたことなどを持ち寄って、全職員で話し合っています。登園時に子どもや保護者の様子を観察し、虐待予兆がないか慎重に見極めています。虐待の兆候が見られた場合、職員は園長に、園長は設置法人本部及び児童家庭課に報告しています。これらの記録ノートは、園長・主任・担任のみ閲覧可能な取り扱いをしています。


トイレにドアを設け、屋上プール使用時にはマンション側に目隠しを付けるなど、子どもの羞恥心に配慮しています。身体測定や着替えなどの際はカーテンを閉めたり、ロッカーとロッカーの間など死角になる場所を利用したりしています。1歳児から着替えの順番を上から下へと統一し、5歳児は水着に着替えるときに男女に分かれて着替えています。保育室内にゆっくり職員と話せて、他の子どもからは見えにくいコーナーを作っています。また、子どもが感情のコントロールができなくなった時には、別の場所に誘導しています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

保護者からの要望で、年2回の個人面談とは別に、個人またはグループで、育児について職員に相談できる機会を設けています。この時間帯を「なごみタイム」と名付けて、一枠20分で、日程は「えんだより」で告知し、申込制にしています。「なごみタイム」の内容は相談記録用紙に記録し、園の運営などにも参考にしています。「なごみタイム」の実行を通じて園の対応姿勢が理解されたと思います。中には予約なしで相談を持ち込む保護者もありますが、可能な限り対応をするように努めています。


保護者と個別に面談する際はプライバシーに配慮し、相談室にて行っています。アンケートや意見は、玄関のアンケートボックスに入れられるようになっています。年度末の「振り返りアンケート」では保護者のニーズを把握するため、自由記述を設け意見・要望を出しやすいように配慮しています。


園内研修で「子どもに対しての伝え方・言葉のかけ方」「子どものケース会議」をテーマに取り上げ、よりよい働きかけや援助について学び合っています。外国人スタッフのふれあいを通して英語に親しむ英語保育、専任スタッフによる体操教室やリトミック教室等を取り入れながら、子どもの伸びる力を重視した心の教育に力を注いでいます。子どもが主体的に活動できるよう、環境に配慮しています。3〜5歳児は帰りの会に「しつもんタイム」があり、インタビューに答える形で自分の思ったことを発表しています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

園のホームページで、行事や日々の保育の様子を園日記として掲載しています。園日記は月に数回、写真を添えてアップし過去3年分の閲覧が可能となっており、園での活動を知ることができます。他に、パンフレット、宮前区のホームページに園情報を掲載し、発信しています。園見学時には簡単なパンフレットを渡しています。


保育課程は、年度末に見直しを行っています。指導計画はクラス担任が作成し、評価、反省のもと、次期の指導計画に反映させています。年間計画をできるだけ詳細に検討しておくことで、月間計画についての検討を効率よく進めることができています。年間指導計画は4〜5月、6〜9月、10月〜12月、1月〜3月と期間を区切り、振り返りと見直しを行っています。特に、新人の保育士には、中間層の保育士を指導担当としてつけて、成長を側面から支援しています。


設置法人の園長会議での内容は園での会議で伝達をし、会議の欠席者には議事録を見てもらっています。毎日、業務に入る前に、必ず「スタッフノート」を読んで、サインしてから保育に入ること、午後2時からの「伝達会」や昼礼で周知する他、伝達ボードを全員が確認し、サインをすることにしています。子どもの情報を全員で共有することを目指し全職員で保育を行っています。


登園時に子どもの体調や様子を聞いて記録しています。各クラスの伝達ボードに、家庭からの連絡、家庭への連絡を記入する欄を設け、昼の伝達会で周知して、降園時にクラス担任以外でも保護者に伝えられるようにしています。さらに、延長保育用日誌にも必要事項を転記して対応しています。クラスでの活動内容は保育室内のスケッチブックに記して知らせています。一人ひとりのエピソードは、クラス担任が週に一回は延長保育時間に勤務するようにシフトを組んで、保護者に直接伝えています。


食事時間の最後の5分間に音楽を流して食事に集中する「モグモグタイム」の時間を作っています。食の進みが遅い子どもについては、家庭での様子を聞きながら、無理強いにならないようにしています。4、5歳児クラスでは、食材のカルタを使って毎朝その日のメニューのカルタ取りを行っています。食育を中長期計画の柱の一つとし、食育の園内研修も行っています。毎月園長・栄養士・クラス担任で給食会議を実施しています。園内で野菜を子どもたちと育て、クッキングの食材に使用しています。


重要事項説明書で感染症や登園許可証の説明をしています。また「入園のしおり」で、あたまじらみ、SIDS(乳幼児突然死症候群)について家庭での対応も含め詳細に記しています。毎月のほけんだよりに加え、「えんだより」の「あんぜん・あんしんトピックス」「感染症状況」で、子どもの健康管理や感染症予防について保護者に伝えています。感染症については、本人だけでなく家族がかかった場合も連絡してもらい、その家庭の子どもの受け渡しは玄関対応にして、感染拡大を防いでいます。

4 地域との交流・連携

地域社会に向けて、園の情報や日々の保育の様子・行事などを設置法人のホームページで情報の開示をしています。宮前区のホームページに園の行事予定を載せ、行事の参加を呼び掛けています。夏祭りや観劇会のお知らせを園外の門に掲示し、地域の人が参加しています。園の栄養士が地域のイベントに参加し、離乳食の進め方や栄養相談を受けるなど、地域支援活動に取り組んでいます。今後、自治会などに参加して、回覧板や掲示板で園の行事案内をするなど更なる地域との交流・連携強化の検討が期待されます。


宮前区の幼保小会議・園長校長連絡会議・小学校の授業参観などに参加し、年長の保護者には入学までにできるようになって欲しい事を伝え、就学に向けての情報交換をしています。ボランティアは、「実習生・ボランティア受け入れ」に関するマニュアルを整備し、受け入れ態勢を確立しています。今年度は小学校教員4名の先生が、教育見学実習での参加が実現しました。


事業計画に掲げた「地域交流」の具体的内容である「他園交流を行う中で、小さなイベントとつなげていく」「他園の環境に触れ、地域と共有する」「地域の環境に触れる幅を広げ、関心を高めていく」を実行し、他園との交流を図っています。園見学時に見学者から育児相談を受けています。地域住民との交流のため、子育て相談や定期的な園庭開放、夏場にはプール開放日、保育体験などの実現も期待されます。

5 運営上の透明性の確保と継続性

園目標としては、「明るく元気なあいさつができる子ども」「思いやり・感謝の気持ち、自分も友だちも大切にできる子ども」「興味関心を持ち、豊かな感性がある子ども」を掲げ、パンフレット、入園のしおり、重要事項説明書等にも記載しています。開園から5年間の長期目標を作成して取り組んでいます。中期計画は「地域交流」「食育」「職員育成」「環境」とし、担当を決めて全体で取り組んでいます。事業計画は職員間で、項目別に担当化して作成に関わり、職員全員の意見を取り入れることを目標に徹底した話し合いが行われています。


職務分担表は事務所に掲示し、いつでも確認できるようにしています。職務分担表を通して、園長や主任、保育スタッフをはじめとし、看護師や栄養士、事務・用務など全ての職員一人ひとりについて職務や責任を明確化し、職務の効率化に取り組んでいます。また保護者会や行事アンケートで保護者の意向・要望を確認し、子どもの最善の利益のために業務を見直しています。節電チェック表で施設全体の節電や節約・改善に積極的に取り組んでいます。


保護者には入園説明会の際に運営理念・基本方針の内容についてや保育への反映についても伝えています。各行事後に保護者にアンケートを実施して、利用者・保護者のニーズを把握しています。アンケート結果は、集計、分析の上「園だより」で園長から報告しています。その後、職員会議でも話し合いを行い、次年度の行事運営に反映しています。毎月の延長保育の利用状況を把握し、園経営内容の見直しや次年度の予算分析を行っています。節電チェック表で節電などの業務改善にも取り組んでいます。

6 職員の資質向上の促進

就業規則に職員の守るべき服務規律、倫理規律が定められ、「保育園業務マニュアル」「個人情報管理規定」に、法令遵守、個人情報の安全管理が規定されています。これらの問題に関しては、コンプライアンス委員会、園長会、良い職場推進委員会、などがあります。園長会は、月に1〜2回、良い職場推進委員会は、法人が地域ごとにまとめて参加を呼び掛け、食事もしながら、意見交、法令遵守の徹底などに努めています。


職員は年度初めに、自らの年間研修計画をたて、中間で見直し、年度末で総括しています。年に6回園内研修を開催しています。この研修は、職員が学びたいことを提案し、この提案の中から園長が決定した内容をテーマにしています。テーマに応じた講師を依頼して実施しています。法人では、育成ビジョンに沿っての階層別研修が実施されていますが、職員自らが選び出した研修テーマから社外の研修(自由研修)を受講する職員もいます。園としても、できるだけ自由研修にも参加できるよう配慮しています。


園長は職員の出勤簿、残業簿を毎月チェックして、職員一人ひとりの勤怠状況を把握しています。残業時間については、システム入力時に、残業時に行った業務(保育・書類・行事・保護者対応など)も登録できるシステムが稼働しました。これにより、残業が原因別に把握できますので、改善対策が取りやすくなり、長期戦ではありますが改善につながると思われます。 

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