かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

鴨居こども園(2回目受審)

対象事業所名 鴨居こども園(2回目受審)
経営主体(法人等) 株式会社こどもの森
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 226 - 0003
緑区鴨居3丁目2番10号 ロックヒルズ鴨居1階
tel:045-937-3553
設立年月日 2010(平成22)年04月01日
公表年月 2018(平成30)年03月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 一般社団法人 アクティブ ケア アンド サポート
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)
【施設の概要】
 鴨居こども園は、JR横浜線「鴨居」駅から徒歩約3分のところにあり、2010年4月に株式会社こどもの森により開設されました。定員は90名で、2017年10月現在の利用者数は106名となっています。
【特に良いと思われる点】
・一人一人の子どもを大切にした保育を行っています
目標を「明るく、元気で丈夫な子 あいさつのできる子 愛と思いやりのある子 感謝の心を持てる子」としています。保育は「和と輪」を合言葉とし、家庭的で温かな環境の中で、子どもを一人一人の人格を尊重した「かけがえのない大切な一人」として愛され、認められる幸せが感じられるように、色々な関りを通して互いに相手を大切に思いやる心を育むことを目標としています。
・地域との交流を進め、開かれた保育園となるように努めています
区の「みどりっこカレンダー」(月刊)に、育児相談や園庭開放、交流保育を掲載し、市民へ情報を提供しています。毎年、区の「みどりっこまつり」に参加し、ベビーコーナーを設けたり、体操をしたり、わらべ唄を歌ったりして、他の保育園の子どもや地域の人々と交流しています。5歳児は近隣の小学校へ出かけ、1年生と交流しています。散歩や外の掃除のとき、近隣の人へ挨拶の声をかけたり、放送機材や体操道具を地域の人に貸し出したりと、良い関係を築いています。地域における子育て事業を意識した、開かれた運営に努めています。
・人材育成のための研修制度や評価制度を充実させ、活用しています
本部は人材育成のために研修体系を整備し、これに基づいて多様な研修を用意しています。必須研修として、新卒向けをはじめ、2年目、中堅、リーダー、主任、園長を用意しています。また、栄養士研修、運動会研修、リトミック研修、障害児・要配慮児研修などは希望により受講することができます。園長は、年2回、職員と個別面談を行い、職員は「スタッフシート」を利用して日常の業務を自己評価し、園長の評価を得て、自分の得意分野や足らないところに気づき、受講すべき研修を決め、保育技術向上とやる気の向上につなげています。
【さらなる改善が望まれる点】
・感染症への取り組みについて保護者の意識を求める工夫が求められます
感染症について、入園時の「入園のしおり」や「感染症による登園許可書・登園届について」という文書で知らせています。感染症が発症した時は、玄関に「感染症のお知らせ」を掲示し、保護者へ注意を促しています。これまでの医師の診断による登園許可証のほか、受診後に保護者が記入する登園届を加えました。症状が治癒する前に登園したり、医療機関に受診せずに登園したりする子どもが出てきていると見られることから、今後、感染症の拡大(まん延)防止に保護者の理解・協力が得られるようにさらなる工夫が望まれます。
・保護者の意向を踏まえた不審者侵入対策のさらなる取り組みが期待されます
不審者などの侵入防止策として、玄関扉はオートロック式とし、来園者に対し、ドアホンを押さないと開かないようにしています。扉は正しい暗証番号の入力で開くようになっていて、暗証番号は随時変更しています。年1回不審者侵入訓練を実施していますが、今回の利用者家族調査では、「外部からの不審者侵入を防ぐ対策について」(問5-3)に対し、「不満」または「どちらといえば不満」と答えた人が回答者63人中8人(12%)でした。自由意見には、セキュリティーの強化や防犯カメラの見直しを希望する記述がありました。調査の結果を踏まえた今後の取り組みが期待されます。
・長期計画と年間事業計画との整合性を図り、理念・方針の実現に取り組むことが期待されます
本部が中・長期的展望・視野に立って「教育経営計画書」を作成しています。保育園は開園の2010年を初年度とする10か年計画を策定しています。本年度は、8年目、保育の実施面で、5歳児
の交流保育への積極的参加や系列園との行事交流による経験を広げることなどに取り組んでいます。他
方、年間事業計画には、11時間開所や延長保育、一時保育、などを取り上げ、長期計画との関連性が
明らかでないところが見られました。今後、長期計画の進捗状況の確認と併せて、進む方向性を示す長
期計画を踏まえて年度事業計画を策定することが期待されます。
評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ・保育目標を「明るく、元気で丈夫な子 あいさつのできる子 愛と思いやりのある子 感謝の心を持てる子」としています。保育は「和と輪」を合言葉とし、家庭的で温かな環境の中で子ども一人一人の人格を尊重し、「かけがえのない大切な一人」として愛され認められる幸せが感じられるように多様な関りを通して互いに相手を大切にし、思いやる心を育むことを目標として、保育を行っています。
・子どもへの接し方の基本として、「子どもとスキンシップをとるように心がける、優しく語りかける、子どもと同じ目線を心がける、子どもの話をよく聞き安心や安定を感じさせること」などを挙げ、職員会議で確認しています。
・子どもと話す時は、目線を合わせ、急かさずにゆっくり子どもの言葉を待つなど、話しやすい雰囲気を作るように心がけています。
・プライバシーや羞恥心に配慮して、お泊り保育の際オムツを履いて寝る子どもにはそっと別室で援助しています。幼児用トイレはドア付きを2か所用意し、プライバシーを守っています。
・性差による固定観念をもって保育を行わないように職員同士が注意し合っています。
・入社前研修や職員会議などで守秘義務の意義や目的を説明しています。職員は入社時に守秘義務誓約書を提出して誓約しています。
・玄関に個人情報保護方針を掲示し、保護者に周知しています。個人情報を含むファイルは、事務室の施錠できるところに保管し、不必要になった書類はシュレッダーにかけて処分しています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 ・乳児には家庭的な雰囲気の中で落ち着いて生活できるように配慮し、幼児には体操やリトミック、食育、クッキング、英語など様々な体験の機会を設けています。
・制作や行事なども子どもが期待感を持てるように取り組んでいます。職員全員が子どもを把握したうえでその気持ちを汲み取って保育を行っています。
・入園説明会は、親子で参加してもらい、子どもが自由に遊ぶ様子や保護者との関わり方を観察しています。事前に、保護者から児童票をはじめ、健康台帳などに入園までの成育歴や家庭での状況を記入して提出してもらいます。特に、乳児は睡眠や食事の状況を確認しています。
・子どもの発達や状況に応じて指導計画の見直しを行います。離乳食やトイレットトレーンニングは、個別に保護者と相談し、子どもに無理のないように互に連絡を取り合いながら進めています。毎月の職員会議で、各クラスの子どもの様子を伝え共有しています。
・保育室は窓が多く、午睡時以外はカーテンを開けて明るさを保っています。朝や夕方の合同保育時や午睡時は、オルゴールの音量を調節しています。
・0歳児は、保育室で食事をし、その後昼寝をします。1・2歳児は、保育室で食事と昼寝の場を分けています。幼児は、3〜5歳児の部屋で食事をし、真ん中の部屋で昼寝をします。
・幼児の保育室には、コーナーにブロックやままごとセット、絵本、折り紙、塗り絵などを揃え、自由に制作できるようにテーブルも数台用意しています。
・誕生日会や七夕、雛祭りなどの行事は、幼児クラスに全員が集まって行っています。3〜5歳児は、毎月クッキング食育を合同で行うほか、散歩・室内遊びなど普段の活動の中でも互いに関わりを持っています。
・保護者の相談に応じる時は午睡室や保育室を利用し、面談は子どもや他の職員が入室しないようにカーテンなどで仕切っています。相談は園長と主任が受け持ち、相談内容を記録して職員間で共有するとともに、保護者と継続して連携を図るように努めています。
3 サービスマネジメントシステムの確立 ・新入園児の受け入れ時は、慣らし保育を実施し2週間ぐらい徐々に時間を延ばし、子どものよりどころとなるものがあれば持参してもらっています。
・子どもの発達や状況に応じて指導計画の見直しをしています。職員会議で各クラスの子どもの様子を伝え職員全員が共有しています。保護者の意見を尊重し、できるかぎり指導計画に反映するように努めています。
・入園時に児童票や健康台帳に発育歴など記載してもらっています。医療的な配慮の必要な子どもは医師の診断書を提出してもらい、職員は情報を共有しています。
・個人ファイルに子どもの生活の様子や成長・発達の様子を経過記録に記録し、健康台帳などを閉じています。書庫に保管し、職員はいつでも確認できます。
・配慮の必要な子どもや気になる子どもの研修に参加し、研修報告書を提出しており、職員間では情報を共有しているほか、保護者に巡回指導の助言を伝えています。
・虐待防止マニュアルを備え、勉強会を開き職員全員に周知しています。毎日子どもの視診を行い、疑わしい時には園長・主任、本部、関係機関に相談通報する体制を整えています。
・食物アレルギーを持つ子どもには、医師の診断書が記載された除去申請書及び投薬証明書を提出してもらい、食事は専用のトイレで提供しています。
・苦情解決体制を定め、苦情解決責任者を園長とし、受付担当者も決めています。第三者委員の名前も掲示しています。行事ごとのアンケート等意見や要望、苦情を聞いて次回の行事などに反映させています
・健康診断年2回、歯科健診年1回実施しています。診断の結果は、保護者に記録を渡しています。感染症が治癒した場合は「感染症による登園許可書・登園届」を提出してもらいます。
・衛生管理マニュアルを用意し、子どもの遊具、敷物、コット(簡易ベット)等清掃を徹底しています。掃除マニュアルや掃除チエック表などを用意しています。
・防災ハンドブック「想定外から子どもを守る」を用意し、安全対策を実施しています。事故防止マニュアルや事故対応マニュアルを備え、避難訓練・通報訓練・消火訓練を実施しています。
・事故やけがの発生時及び事故の対応体制が出来ています。怪我や事故のあった場合には、原因を調べ、再発防止に努めています。
・不審者侵入対応マニュアルを備え、年1回不審者侵入訓練を行っています。
4 地域との交流・連携 ・区の園長会に出席し、虐待や感染症の情報を入手するほか、区への要望などについて情報交換を行っています。幼保小連携事業を通して近隣の小学校や幼稚園と交流を図るとともに、子どもの就学に備えて、関係情報を収集し、活用しています。
・区の「みどりっこカレンダー」に、育児相談の予定日を掲載し、利用者の相談に応じています。
・地域住民に、夕涼み会(夏祭り)や運動会を知らせ、参加を呼びかけています。夕涼み会には、15人ほどの卒園児や地域の人々が参加しています。
・区の「みどりっこまつり」に毎年参加し、ベビーコーナーを設けたり、体操やわらべ唄などを披露したり、他の保育園の子どもと交流したりしています。保育園の放送設備や体操用具などを地域団体などに貸し出しています。
・運動会で近隣の小学校の体育館を借りたり、5歳児が小学校1年生と遊んだり、交流の機会を作っています。
・中学生の職場体験や高校生のボランティアを受け入れ、ボランティア・実習生マニュアルに従って、保育園の保育方針や考え方、注意事項を説明しています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 ・職員が不正・不適切な行為を行わないように「教育経営計画書」に、組織・職員に対する方針を明示しています。「教育経営計画書」は職員全員に配付し、昼礼で読み合わせています。
・経営や運営に関し園長会で報告された系列園などの事故や苦情事例は、保育園に持ち帰り、昼礼や職員会議で職員に伝え、保育園で発生しないように注意を喚起しています。
・ゴミの減量化のため、行事のお店屋さんごっこで、牛乳パックや広告紙、梱包材、空き箱などの廃材を利用して椅子やマラカスなどのおもちゃを作っています。不要になったカタログは職員がのり台紙として活用し、メモ用紙やファクス用紙は裏紙も使用しています。夏は空調機の設定温度を28℃、冬は20℃と設定しています。夏は玄関前にゴーヤのグリーンカーテンを育て、緑化に取り組んでいます。子どもは、毎年市の資源循環局職員が来園し、演じてくれる環境学習の人形劇を観て、楽しみながらゴミ分別の大切さを学んでいます。
・クラス会の前の全体会で、園長は保育園の方針や現状、課題について説明し理解してもらえるように働きかけています。
・年2回、運営委員会で保護者の意見や要望を聞いています。重要な変更は、変更理由を明確にして職員に伝え、その後、手紙や連絡網で保護者に伝えています。
・本部の「教育経営計画書」をもとに、開園時を1年目とし期間10年の長期計画を策定しています。今年度の事業計画との関連性があきらかでない部分が見られました。長期計画と整合した年度事業計画の策定が期待されます。
6 職員の資質向上の促進 ・人材の確保・育成は本部が担い、保育園は毎月本部へ子ども数を報告し、必要な職員(保育士)数を確認しています。
・「スタッフシート」に、経験や能力、習熟度に応じた役割が期待水準として明文化されています。園長が、年2回定期的に職員と面談し、目標の達成度合いを確認し、時期の目標や課題を設定するとともに、業務や研修について希望を聞いたり、困っていることの相談に応じたりしています。
・研修は、園長と研修担当者が職員に受講希望を聞き、勤務などを調整しています。研修には、本部の必須の研修と希望で受講する研修のほか、市や区の研修があります。
・職員は研修受講後研修報告書をまとめて職員会議で報告し、研修内容の共有を図っています。
・非常勤職員にも、「園マニュアル」を配付し、保育業務について一定レベルの確保に努めています。
・日々の保育日誌に評価・反省の欄を設け、振り返りを行って記録しています。各行事の終了後反省会を開き、全員で振り返り話し合っています。職員(保育士)の自己評価は、年間・月間指導計画、週案で立てた目標やねらいをもとに振り返り、実施しています。
・専門学校などから要請に応じて、実習生を受け入れ、保育園の保育方針や考え方、注意事項を説明しています。受け入れは園長が行い、実習担当を主任とし、実習指導はクラス担任が受け持っています。

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