かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

げんきっず保育園

対象事業所名 げんきっず保育園
経営主体(法人等) 社会福祉法人みらい
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 252 - 0143
緑区橋本8-4-4
tel:042-770-5566
設立年月日 1950年04月01日
公表年月 2018(平成30)年04月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 よこはま地域福祉研究センター
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の概要】
げんきっず保育園はJR横浜線橋本駅から徒歩15分、もしくは上町バス停から1分の幹線道路に面しています。道路を挟んで向かいにはショッピングモールがあり、裏側は住宅地になっています。平成25年4月社会福祉法人みらいによって設立されました。運営法人は他に相模原市内に2園、藤沢市に1園、保育園を経営しています。
園舎は鉄筋3階建てで、南に面し、窓が大きく陽光が十分取り入れられ、エレベーターや多目的トイレがあるバリアフリー構造になっています。2階・3階のベランダは広く、プランターで子どもたちが野菜や花を育てたり、食事をすることもあります。また屋上は夏場にはプールを設置してプール遊びをするほか、日常的に三輪車に乗ったり、ボール遊びをしています。園庭は砂場、プレイハウスなどがある東側と、滑り台、縄梯子のある遊具、鉄棒がある南側とテラスでつながっています。柵からは道行く人や車を見ることができます。
定員は90名(6ヶ月〜5歳児)で延長保育、一時保育の受け入れをしています。開園時間は7時〜19時となっています。保育理念は「夢見る力と大きな感動を」と定め、保育方針は「明るく笑顔で挨拶が出来る子どもを育成する」「自然との触れ合いの中で事象に興味を持つ心を育成する」「遊びを通して自立心、社会性、協調性を培う」「地域に深くかかわり社会性を養成する」としています。保育目標は「健康で明るい子ども」「自分で考えて行動できる子ども」「自分の思いを表現できる子ども」です。

1.高く評価できる点  

● 子どもたちは保育士に見守られ、さまざまな経験をして、のびのびと園生活を楽しんでいます               
子どもたちは天気の良い日には園庭や散歩先の公園で、身体を動かし、思いきり遊んでいます。
幼児クラスは、公園では自由遊びの前にマラソンや体操、鬼ごっこなどを取り入れたり、サッカーやフリスビーをしたり、寒い日でも上着を脱いで元気に活動しています。保育士はルールのある遊びに入れない子どもにも、ルールを噛み砕いて説明して、遊びに入れるようにしたり、一緒に遊びに入るなど配慮しています。
乳児クラスも、園庭で揺れる縄梯子を頑張って登ったり、友だちとつながって滑り台を滑ったり、鉄棒にぶら下がったり、砂遊びをしたり、植えられた草花の様子を観察したり、それぞれが好きな遊びを楽しんでいます。保育士は発達段階に応じて、しっかり身体を動かせるよう、また、関心を広げ興味を広げられるように見守り、励まし、時には手を貸して、子どもたちの「自分でできた!」という思いを大事にしています。子どもたちは午後にも散歩に出かけたり、園庭に出るなど、野外活動の中でさまざまな経験をしています。散歩に出かけるときに図鑑を持参して、「これは何だろう?」と疑問に思う虫や草花はすぐに調べたりしています。
また、子どもたちが自分で考えて行動することや自分の思いを表現することを大切にしています。例えば、栽培する野菜や花を子どもたちが決め、順番に水やり当番が世話をしたり、収穫してクッキングをしたり、子どもたちの「ベランダで食べたい」という希望を聞いて、保育士がベランダにテーブルを出して給食を食べたり、時には、子どもたちの発想を活かして室内だけでなく、階段を使ってゲームや遊びをするなど、子どもたちはのびのびと園生活を楽しんでいます。
子どもたちののびのびとした園生活を実現するために、職員は保育技術の向上に努めています。職員は研修に参加し、報告書を作成、回覧するとともに会議で報告しています。また受講した職員が講師となり、園内研修を行うなど、手遊びや手作りおもちゃなどの日常の保育の質が向上する機会を作っています。保育士は子どもたちの思いを受け止め、子どもたちの育てたい野菜を栽培することについて、栄養士とも話し合って、食育計画を練り直し、変更して、クッキングをしています。また、給食の献立や味付けについても日頃から栄養士と話し合うなど、他職種とも連携を取り、子どもたちにとって豊かな園生活の実現に向けた保育の実践を目指しています。

2.さらなる工夫・改善が望まれる点 

● 保護者との連携・交流を密にすることが期待されます 
園では連絡帳や連絡ノートを用いて、保護者と情報交換をするとともに、日々の活動の様子を各クラスのホワイトボードに掲示したり、ホームページにアップして、保護者に伝えています。けれども今回の利用者家族アンケートでは、園の取り組みが保護者に伝わっていないと思われる項目がいくつか見られました。保護者からの要望に耳を傾け、保護者への情報発信の方法について検討し、保護者との連携・交流を密にすることが期待されます。

● 園としての取り組みを明文化して共有することが望まれます 
マニュアルはそれぞれ作成されていますが、日々の保育や清掃の手順、衛生管理の取り組みや実践について、不明確なところが見られました。職員全員で意見を出し合い、園としてどの職員が関わっても常に同じ水準の内容の保育サービスが提供できるよう法人として明文化し、非常勤職員を含めて全職員に周知し、実践されるような体制作りが期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ・保育理念は「夢見る力と大きな感動を」としています。保育方針は「明るく笑顔で挨拶ができる子どもを育成する」「自然との触れ合いの中で事象に興味を持つ心を育成する」「遊びを通して自立心、社会性、協調性を培う」「地域に深く関わり、社会性を養成する」としており、保育目標は「健康で明るい子ども」「自分で考えて行動できる子ども」「自分の思いを表現できる子ども」をあげ、利用者本人を尊重したものになっており、職員は理解して実践しています。
保育課程は保育理念、保育方針、保育目標に沿い、地域の実態や家庭の状況を考慮して作成されていて、子どもの最善の利益を第一義にしています。
・子どもを叱るときは罰を与えたりしないよう指導しています。職員は子どもと話すときに、子どもの目の高さに合わせて、話し方もゆっくり穏やかに話しかけています。保育士は、子どもに何をして遊びたいか聞くときも急かしたりせず、子どもの発言を受け入れています。
・個人情報の取り扱いにつては、入園説明会で保護者に説明し、同意を得ています。保育中の写真撮影についても保護者に説明し、ホームページ等に掲載する際はその都度同意を得るようにしています。職員、ボランティア、実習生については、入職時と受け入れの時に守秘義務について説明しています。個人情報に関する記録類は事務室の施錠できる棚で管理し、持ち出し等は原則禁止しています。ガイドラインについては口頭で知らせていますが、個人情報取り扱い、守秘義務について定期的に会議で取り上げる等の取り組みが期待されます。
・行事の役割やグループ分けなどは、性別よる区別はしていません。子どもや保護者に対して、父親、母親の役割を固定的にとらえた話し方、表現をしないよう配慮しています。園長、主任は保育中に気づいたときはその場で声をかけたりしていますが、会議や園内研修等でも取り上げるなど仕組みを作ることが期待されます。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 ・入園説明時に、担任予定者が保護者と面接票を用いて、個別面談を実施しています。離乳食の進み具合など各項目ごとに聞き取り、面接記録に記載しています。入園時に、保護者に入園までの家庭での状況を児童票、健康調査表に記載してもらっています。把握した情報は、既往歴やアレルギー食など、特に注意が必要なものは一覧にして全職員に周知しています。
・年度末には、進級後の保育室で過ごす時間を多くとり、スムーズに新しい環境に慣れるように配慮しています。
・活動内容に合わせて、マットや机、仕切りなどでコーナーを作り小集団で活動できるようにしています。0、1歳児は食事と睡眠のスペースは別に設けられています。他のクラスは給食後には清掃し、コットを敷いています。日常的な異年齢交流の場としては、朝夕の合同保育やホール、一時保育の部屋があります。
・0歳児の保育室はサークルで仕切りを作り、子どもたちがつかまり立ちをしたり運動のできるスペースを作ったりしています。絵本やぬいぐるみ、おもちゃは0歳児の子どもでも取り出せる高さの棚に置いてあり、子どもが好きなおもちゃを選んでいます。2歳児は絵本やぬいぐるみなどを自分で取り出して遊んでいます。3〜5歳児はマットを敷いたり、座って遊べるカード遊びなどのコーナーを作ったりしています。また、園庭での砂遊びの道具を子どもが自分で選んだり、幼児クラスの粘土やお絵かき帳を自分で取り出して遊べるようにしています。
・散歩に行ったときに、子どもたちが虫や花などに興味を持ったことから、散歩に行くときは小さい図鑑を持っていくようにして、興味を示したときに調べられるようにしています。アゲハチョウ、カブトムシの幼虫を飼育しています。また、トマト、オクラ、小松菜、玉ねぎ、ジャガイモを栽培し、玉ねぎとジャガイモの大きさ比べをしました。
・天気の良い日は散歩に行ったり園庭で遊んだり、屋外での活動を積極的に取り入れています。散歩先の公園では準備体操やマラソンをしてから遊び始めています。また、3〜5歳児は体操講師による体操教室があります。0〜2歳児は保育室に運動マットを敷いたり、ソフトブロックで迷路を作ったり、階段を使ってゲームをするなど、年齢や発達に応じた運動の要素を取り入れた遊びの環境を作っています。
・4〜5歳児は保育士が盛り付けた食事を自分で配膳しています。苦手なものがあったときは、子どもに食べられる量を聞いてから減らしています。それぞれのクラスで栽培した野菜を、食育として調理したり調理室に届けて給食に取り入れてもらったりしています。サツマイモを収穫したときは、各クラスでスィートポテトを作り、どんど焼きでは子どもたちがお団子を丸めています。
・食材は地元で生産された物を使い、魚や野菜などは旬のものを献立に取り入れて、食事から季節を感じることができるようにしています。盛り付けるときは、汁気のあるものは味が混ざらないように器を分けるなどの配慮をしています。食器は年齢に合わせた大きさの物を使い、調理のときは中心温度を測っています。
・食事のときは、保育士と会話を楽しみながら食べています。また、天気の良い日には、ベランダや屋上、3階のホールで食事をすることもあり、いつもと違う食事を楽しんでいます。
・毎月、園だより、保健だより、クラスだよりを発行しています。その日のクラスの様子については、各クラスの保育室の入り口に掲示して保護者に知らせています。保育中の子ども様子を写真に撮り、外部の業者に依頼して希望者が購入できるようにしています。
・年間行事予定表は年度初めに保護者に配布しています。保育参観は期間を定めていますが、期間内に予定がつかない場合は柔軟に対応しています。その際は保護者に個別に声をかける配慮をしています。クラス懇談会や保育参観に出席できなかった場合は、資料を渡すとともに口頭でも説明をしています。
3 サービスマネジメントシステムの確立 慣らし保育について入園説明会時に説明し、子どもの様子や保護者の就労状況などを見ながら、保護者と相談し期間を決めています。タオルなど子どもが心理的拠り所とする物の持ち込みができます。全クラス連絡ノートがあり、乳児は毎日、生活状況のわかる所定の連絡ノートを用いて保護者と情報交換しています。また、登降園時には、保護者と会話し情報交換しています。
・子どもや家庭の個別の状況を児童票に記録しています。入園後の子どもの成長発達の様子は、0・1歳児は4期に分けて、2歳児〜5歳児は3期に分けて経過記録に記載しています。子どもの記録や保護者からの要望は一人ずつまとめてファイルし、鍵のかかる書庫に保管されていて、必要な職員は見ることが出来ます。進級時には、記録と一緒に口頭でも引き継いでいます。
・乳幼児会議や職員会議で個別のケースについて話し合っています。職員が相模原市保育課の支援コーディネーターの養成研修を受けたり、相模原市緑区療育相談班から得た最新の情報は、報告書を記載するとともに、職員会議で報告し職員間で共有しています。
・アレルギー疾患のある子どもに対しては、子どものかかりつけ医が記載した「アレルギー疾患生活管理指導表」を保護者に提出してもらい、適切な対応をしています。アレルギーのある子どもの情報は、職員会議で共有しています。食物アレルギーのある子どもに関しては、保護者と栄養士、担任で献立表を確認し、除去食を提供しています。除去食提供の際には、献立表、チェック表を記載し、給食室からの引き渡し時と保育室内での受け取り時に、声に出して確認しています。専用トレー、名札を用い、ラップに名前と除去内容を記し、テーブルを別にし、誤食を防いでいます。
・園内で感染症が発症したときは玄関に掲示して知らせています。発症した子どもが多いときは各クラスの保育室の入り口にも掲示しています。地域の感染症発症の情報については相模原市保育課からメールで情報提供があります。
・緊急時の連絡体制としては関係機関、医療機関の連絡先をリスト化しており、保護者にはメールで知らせる体制があります。避難訓練の際は、園の場所を消防署に知らせる等の、通報の訓練も行っています。また、災害時の避難場所、広域避難場所には散歩のときに確認しています。救急救命法については外部の警備会社から講師を招いてAEDの使い方などの指導を全職員が受けています。
4 地域との交流・連携 ・一時保育を受け入れたり、食育の講座で「気軽に楽しくフリージング離乳食」、交流保育で「おもちつき大会」を行っています。月に1回、年12回、園内のホールで未就園児対象の「リトミックの会」を開催して、毎回20組前後が参加しています。「リトミックの会」終了後にホールを開放してフリータイムをもうけ、相談にも応じています。0〜1歳児の離乳食についての相談なども気軽にできるようにしています。
・散歩などの園外活動のときは、すれ違う地域の方と積極的に挨拶をしています。幼保小の連携のほか、中学生の職業体験も受け入れています。お遊戯会のときは近隣の方に事前に挨拶をするなど友好的な関係が作られるよう取り組んでいます。
・近隣のホームセンター内のスーパーに、食育クッキングの材料や栽培する花の種を買いに行っています。相模原市勤労者総合福祉センターからは映画の招待券が届くことがあり、短編映画を観に行ったりクリスマスツリーやひな人形を観に行ったりするなど、日常的に利用しています。また、近隣の高校の畜産科の生徒が育てている動物を見せてもらうこともあります。
・利用希望者からの問い合わせは随時対応しており、その際は見学ができることを案内しています。見学は見学希望者の都合に合わせて対応していますが、午前中の保育の様子を見学できる時間を勧めています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 ・保育士等の自己評価の結果は職員会議などで報告し、意見交換をしています。自己評価の結果から、保育園としての課題を明らかにし、子どもとの関わり方など改善に取り組んでいます。けれども保育園の自己評価をまとめるまでには至っていません。書式はすでに設定されていますので、次年度に向けて実施が期待されます。
・保育園の法人理念や保育方針、保育目標が記載されたパンフレットや保育課程を職員に配布しています。けれども、園長は職員の理解促進のための説明などを実施していません。理念や方針、目標を、具体的に保育にどう反映しているかなど、職員の理解度を確認する機会を設けることが期待されます。
・重要な意思決定として園は、開園後に登園してくる門の入口を正面南側から西側に変更しました。それについては情報や意見を集め、関係者や職員及び保護者に説明会を実施して経過等を説明しています。
・園は外部環境の変化に対応して、私立園長会や神奈川県社会福祉協議会、法人4園園長会などから保育園運営に関する情報を収集し分析しています。園長は得られた情報を主任と話し合い、一時保育や行事、教材などについて職員会議で話し合い、重点改善課題とし園全体として取り組んでいます。
6 職員の資質向上の促進 ・職員は年度初めに人事考課を作成し、自分の目標を定め、年度末の自己評価で達成度を評価しています。園長は12月と3月に面談し、目標設定や進捗状況、達成度の振り返りと確認をしています。
・職員は相模原市保育課や保育連絡協議会、神奈川県社会福祉協議会、白峰学園等の園外の研修に参加し、職員会議で報告したり、報告書を回覧したりして、研修の成果を保育に活かせるよう努めています。研修担当者である主任は、職員の要望を受けて、園内研修内容を見直しています。
・非常勤職員も含め業務マニュアルを配布し、業務に必要な重要事項は入職時に説明しています。業務にあたっては必ず正規職員と非常勤職員が組むよう配慮しています。非常勤職員の指導担当者は主任で、職員間のコミニケーションが図られるよう努めています。
・保育士が行う保育の自己評価は、目標に対し、計画で意図した保育のねらいが達成されたか記入しています。毎月の会議などで子どもの活動や結果だけでなく子どもの成長や意欲、取り組む姿勢などについても話し合い自己評価を実施しています。保育士等一人一人が保育の自己評価を行い、次の月間指導計画などに振り返りの課題を反映させています。

詳細評価(PDF899KB)へリンク