かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

明日葉保育園長津田園

対象事業所名 明日葉保育園長津田園
経営主体(法人等) 葉隠勇進株式会社
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 226 - 0027
緑区長津田1-18-11
tel:045-507-6611
設立年月日 2012(平成24)年04月01日
公表年月 2018(平成30)年03月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 株式会社フィールズ
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

[施設の概要]
明日葉保育園長津田園は東急田園都市線・JR横浜線「長津田」駅から徒歩10分程の緑豊かな住宅地に位置しています。長津田園は法人で初めての認可保育所として平成24年4月に開設されました。
鉄骨造り2階建ての日当たりの良い園舎は、見晴らしも良く、園庭や園舎からは眼下に横浜線の電車や国道246号線を走る車が見えて、子どもたちを楽しませています。
 園は定員60名で、現在は0歳から5歳児までの63名を受け入れています。
法人全体としての保育理念「子どもの明日を育み、今日を支える」をもとに「子どもが今日を最もよく生き、望ましい『明日』を創りだす力の基礎を培う」を保育方針として日々の保育を行っています。
運営法人「葉隠勇進株式会社」は創業して55年になり「人を大切にし、育てる」ことを企業文化とし、フードサービス事業から開始しています。女性職員が多く、女性が働きやすい会社作りに取り組む中から保育所運営や子ども家庭センター、学童クラブなどの子育て支援事業に発展しています。


≪優れている点≫
1.一人一人の子どもを大切にし丁寧に関われる環境を整えています
保育理念に「子どもの明日を育み、今日を支える」を掲げ、一人一人の子どもと丁寧に関わり、大切にできるよう環境を整えています。園は定員60名の小規模保育園で、各クラスは6名から12名の少人数ですが、可能な限り全クラスが複数担任になるように配慮しています。常勤の看護師が配置され、子どもの健康や衛生面でも専門的な関わりができ安心につながっています。
開園時間は午前7時から午後8時までで、希望者には夕食提供も行っています。少人数で落ち着いて過ごせるように、年齢別の保育室が整備され、1階には多目的に使えるホールが設置されています。ホールは体操教室やリトミック、合同での昼食などに使われ、子どもたちがのびのびと活動できる空間となっています。
少人数クラスで保育をする中で、職員は子どもや保護者と丁寧に関わり、「その子らしさ」を大切にした手厚い保育を実践しており、園全体で一人一人の子どもの成長を温かく見守っています。

2. 乳幼児期は食の基本を作る時期として、豊かな食育活動を展開しています
運営法人の給食事業での実績をもとに、食育は生きていくための基本と考え食育活動に力を入れて取り組んでいます。食育について、年齢ごとに「年間目標」「食事」「栽培」「実物体験」の項目を設けた年間計画をたてて、子どもの発達に応じた活動を展開しています。献立は園の栄養士が作成し、旬の食材で新鮮・安全な多種類を使い、素材の味を活かした薄味に調理して昼食・夕食・おやつを提供しています。献立にはほうとうやピロシキといった郷土料理や世界の料理を取り入れて、子どもの日にはこいのぼり型のご飯にする、ランチルームでの食事など、工夫を凝らし子どもたちが楽しく興味を持って食べられるように努めています。
毎月1回「エプロンDAY」を設けてランチョンマットの玉ねぎの皮染めや餅つきなど楽しい企画を立て、年齢に応じた体験をしています。幼児クラスではオクラ・ゴーヤ・ナス・プチトマトなどの夏野菜の苗を買いに行くことから始まり、育て、収穫して、皆で調理してピザにして食べる体験をしています。また、年齢に応じた調理器具(3歳児はハサミ、4歳児はピーラー、5歳児は包丁など)を使っての調理体験も行っています。子どもたちは豊かな食育活動を通して様々な体験を重ねています。

3.様々な角度から 職員の人材育成に取り組んでいます
「職員育成研修計画」や「コンピテンシーシート(能力自己評価シート)」「年齢別情報交換会」「現場力レポート」「社内大学」など、様々な角度から人材育成に取り組んでいます。「職員育成研修計画」は経験年数や役割ごとに階層化し、必要な知識や技術、研修が個人ごとにわかるようになっています。
 また、成果につながる行動特性を人事考課に取り入れた「コンピテンシーシート」(能力自己評価シート)を作成し、園長と面談しながら進めています。
法人内で「年齢別情報交換会」を行い各保育園の取り組みや課題について話合い、保育の参考にしています。情報交換会はクラス担任が出席して、法人の全保育園が集まっては年2回、横浜エリア内では毎月行われ、個々の研鑽の機会となり保育士の資質向上につながっています。
法人本部で取り組んでいる「現場力レポート」(現場の力を高める取り組み)を利用して、業務改善の提案と課題解決に向けて職員全員で取り組んでいます。最近のものでは、朝夕の長時間保育の時間帯に子どもたちが現在どこにいるのかが一目でわかるボードの表を作成し、保育に活用しています。

≪努力・工夫している点≫
1.専任職員による体操教室を実施して、身体を動かすことを楽しめるように指導しています
運営法人では身体を動かして遊ぶ機会が減少している子どもたちに、スポーツに親しみ、身体を動かすことの楽しさを伝えたいとの目的から、幼児クラスで「体操教室」を実施しています。「体操教室」の講師は、法人が専任の職員を採用しており、2人1組で系列保育園を週に1回巡回しています。年齢ごとの年間計画をたてて鉄棒・マット・跳び箱・縄跳び・ボール遊び・平均台・プールなど子どもの発達段階に合わせた運動で、体を動かすことを楽しめるように指導しています。保育士もサポートする中で学び、保育に取り入れています。法人職員による専任講師のため、園職員との連携も密に取れ一丸となって子どもの成長を支える体制があります。


≪課題や改善することが期待される事項≫
1.保育士自己評価の更なる活用で、保育の質の向上が期待されます
年に一回、運営法人共通の項目で、保育士の自己評価とともに保護者アンケートを実施しています。全職員で振り返りを行い、保護者アンケート結果を設問ごとの一覧表にし、自己評価結果は「保育園における自己評価」として今後の改善方向について文章にしています。結果は掲示するとともに、運営委員会で公表しています。
保育士は自己評価結果を自らの保育の振り返りにしていますが、園全体としての集計・分析を踏まえた保育所の自己評価は行われていません。個々の結果を詳細に集計・分析して保育所の自己評価として課題を明らかにし、具体的な改善策を検討して更なる保育の質の向上につなげることが期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 運営法人は保育者の姿勢として、利用者本人を尊重した「一人一人の子どもたちを丁寧に大切に」を掲げ、保育園全体で子どもたちを見守り、何よりも自己肯定感を育むことで『生きる力』を養うことにしています。保育理念「子どもの明日を育み、今日を支える」のもと、保育方針は「子どもが、今日を最もよく生き、望ましい『明日』を創りだす力の基礎を培う」です。保育理念や保育方針を踏まえた4項目の園目標は「自分も人も尊重できる子ども」「自分で考えて正しいことを選びとれる子ども」「心も体も健やかな子ども」「思いを適切に表現できる子ども」となっています。
園では4月から5月にかけての園内研修で「スタッフ研修マニュアル」をもとに、保育士の言葉遣いや対応を確認しています。マニュアルでは子どもへの≪禁句集≫を設けています。禁句集では子どもに注意をする際にも、「これだけは言ってはならない」として、気持ちを傷つけるような言葉、人格を否定するような言葉、信頼を裏切るような言葉、子どもを不安にするような言葉などを詳細に示し、注意を促しています。
個人情報の取り扱いや守秘義務については、入職時のオリエンテーションや年度始めに「スタッフ研修マニュアル」、「入園のしおり」をもとに、読み合わせをし全職員に周知しています。保護者には入園のしおりの「個人情報の取り扱いについて」として個人情報の保護方針や利用目的、管理、使用など入園時に説明して同意を得ています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 保育課程は地域の実態、家庭の状況を考慮して作成して、全職員で保育課程の見直しを行っています。毎月のクラス会議には園長と主任も参加し、保育の振り返りを行ったうえで次期の指導計画の作成・見直しを行います。週日案については、各クラスで毎週検討して週案会議録を作成しており、子どもの状況を見ながら柔軟に対応しています。保護者アンケートや送迎時の情報交換などから保護者の意向を汲み取り、指導計画の作成に活かすようにしています。
子どもの発達や健康増進のために週に1回幼児の「体操」と「リトミック」を取り入れています。運営法人が給食事業から展開したこともあり、食育活動に力を入れています。食育について年齢ごとの「年間目標」「食事」「栽培」などの項目を設けた年間計画をたてて、子どもの発達に応じての食育活動を行っています。調理室と連携して、毎月1回「エプロンDAY」を設けて年齢に応じた調理体験をしています。幼児クラスではオクラ・ゴーヤなどの夏野菜の苗を買いに行くことから始め、栽培、収穫して、皆で調理して食べるまでの体験をしています。
保護者の自主的組織はありませんが、保護者の活動を支援する体制はできています。各クラス1名の保護者代表、第三者委員2名、本社子育て支援事業部1名、園長、主任で構成する「運営委員会」を年2回開催し、保護者の要望や第三者委員の意見を聞き、話し合いを行っています。園では、運営委員会で出された意見や要望を真摯にとらえ改善策を検討し、保護者との連携を図っています。
3 サービスマネジメントシステムの確立 常勤の看護師を配置して、0歳児クラスに所属しながら全園児の日々の健康チェックや記録、園児や保護者への保健・衛生の指導、園児の病気・ケガの応急処置及び嘱託医との調整等を担当しています。毎日の昼礼で各クラスの子どもの様子や家族に関しての健康状況を伝え合い、全職員で共有して適切な対応ができるようにしています。「児童へのアプローチ」の項目では、週のねらい、毎日の活動や配慮、反省評価を記録しています。
「園のしおり」に苦情解決制度について記載し、入園説明会や懇談会で説明を行っています。苦情受付担当者は園長、解決責任者は法人の子育て支援事業部として、2名の第三者委員と「かながわ福祉サービス運営適正化委員会」の紹介をしています。
年間防災訓練計画をもとに毎月1回、散歩時やプール遊びの時間帯も含めて地震や火災、不審者、総合訓練を実施しています。棚の上に置いてある備品には滑り止めを敷くなどの安全対策をしています。各クラスに携帯電話を設置し、散歩時に持参して園や警察に連絡が取れるようにしています。AEDを設置しており、消防署と連携して職員は心肺蘇生法の研修を受けています。
4 地域との交流・連携 夏祭りや運動会などの園の行事の前に、近隣を回り、挨拶を兼ねて招待をしています。自治会に加入しており、盆踊りや防災訓練などの自治会行事に職員が参加して、地域の人々と交流しています。5歳児は「長津田エリア近隣保育園年長児交流会」で、地域の保育園と定期的に交流を図っており、公園の花壇に花の苗を植えるなどの活動を行っています。
園庭開放と育児講座を行い、地域の子育てを支援しています。園庭開放は毎週火曜日に実施し、年に2回の育児講座は、「ふれあい遊び」「離乳食の進め方と保育園給食の取組み」などの内容で行っています。「夏まつり」などの園の行事に地域の親子の参加を呼び掛けています。
パンフレットやホームページで園概要や、年間行事などを掲載しています。緑区の「子育て応援ガイドブック」や「みどりっこカレンダー」に園の情報が掲載されていて、緑区役所、行政サービスコーナーなどに配置しています。「みどりっ子まつり」には、来場者にパンフレットを配布し、保育中の写真やお散歩マップを掲示して説明を行っています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 保育理念、保育目標、保育課程を掲示し、職員に入園のしおり(重要事項説明書)を配付して周知しています。毎週はじめの昼礼時に理念、方針を唱和して確認しています。年度始めの職員会議で入園のしおりを見直ししながら、職員の理解度を確認するとともに、理念や方針について理解を深める機会としています。各種行事ではねらいが理念や目標に基づいたサービス提供になっているか、確認しながら実施しています。
保育運営に関しての中長期的な計画や目標を法人で作成し、経営状況報告会で経営方針・計画を報告して、参加した園長は資料を回覧して全職員に伝えています。職員一人一人はMBOシート(目標管理)により計画して取り組んでいます。年に一回、法人共通の項目で、保育士の自己評価とともに保護者アンケートを実施しています。全職員で振り返りを行い、保護者アンケート結果や自己評価結果を掲示するとともに、運営委員会で公表しています。
「スタッフ研修マニュアル」や新任職員研修、オリエンテーションで事業者として守るべき、法や規範、倫理等を指導しています。「就業規則」に法令順守・服務規程を明文化して、全職員に周知しています。運営法人のホームページにグループ全体の経営理念や運営状況について紹介しています。運営法人は食と子育て支援に取り組む会社として、未来の子どもたちに望ましい地球環境を手渡したいと願い、環境方針を策定しています。「ISO14001」(環境マネジメントシステム)を取得し、環境保護活動に積極的に取り組み、使い終わった食用油をバイオディーゼル燃料や手洗いせっけんに再生して使用する活動を行っています。
6 職員の資質向上の促進 看護師、栄養士が常勤として配置され、常勤職員と非常勤職員の構成で子どもたちへの安定した対応が出来ています。「職員育成研修計画」に沿って人材の育成に取り組んでいます。経験年数や役割ごとに職員をグルーピングして年間目標や必要な知識技術を挙げ、人材育成及び研修内容には職場内での具体的な取り組みや必要な外部研修名を挙げて個人ごとに必要な知識や技術が一覧できるようになっています。
職員は年間の職員育成研修計画に沿って受講しています。園内研修は2ヶ月に1回、土曜日に実施し、全職員の参加を前提にしています。園内外研修を問わず研修受講後は全員が報告書を作成し回覧しています。運営法人では全保育園での「明日葉保育園年齢別情報交換会」を年2回、横浜エリア内では毎月行い、保育士の資質向上の機会になっています。
コンピテンシーシート(能力自己評価シート)を利用して、園長との面談時に役割や期待値について話し合い、同時に要望や意見も聞き、課題があった場合は改善策まで話し合っています。コンピテンシーシートは人事考課とも連動して、職員のモチベーションの維持につながっています。非常勤職員については、自分の希望する業務範囲について聞き、可能な限り希望に沿って業務ができるように努めています。

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