かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

みどり乳児園(2回目)

対象事業所名 みどり乳児園(2回目)
経営主体(法人等) 特定非営利活動法人 みどり乳児園
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 227 - 0062
青葉区青葉台1-29-15
tel:045-981-6644
設立年月日 1981(昭和56)年04月01日
公表年月 2018(平成30)年04月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 市民セクターよこはま
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の概要】
みどり乳児園は、東急田園都市線「青葉台」駅から、徒歩約10分、商店街のはずれの広い道路に面しています。昭和53年(1978年)、託児所として開設されたのが始まりで、平成9年(1997年)4月に横浜市認定横浜保育室、平成16年(2004年)4月に認可保育園となりました。特定非営利活動法人みどり乳児園が運営しています。
園舎は、鉄筋コンクリート造2階建てで、1階に4・5歳児保育室、2階に0から3歳児保育室(4室)、遊戯室(ホール)、調理室、事務室などがあります。2階保育室の外側に園庭があるほか、屋上園庭もあります。
定員は50名(産休明け〜就学前)で、0〜3歳児は年齢ごとのクラス編成ですが、4・5歳児は異年齢児合同の1クラスとなっています。開園時間は、平日7時〜20時、土曜日7時30分〜18時35分です。
保育理念は「人生でもっとも大切な乳幼児期を健康で幸せに過ごせる園=私は愛されているとこどもたち皆が感じられる保育園にします。一人ひとりの個性、特性を認め心に寄り添った保育を実施します。生きる力を育みながら成長していける保育を目指します。」です。理念に基づき、保育方針を「一人ひとりの子どもの心に寄り添う保育」としています。保育目標は「1.丈夫な身体 2.やさしい心 3.チャレンジする力」です。


◆高く評価できる点

1、子どもたちは、元気に遊びながら、自分で考えて行動する大切さを学んでいます
子どもたちが思いっきり身体を動かして遊ぶ時間が十分に確保されています。室内では、リトミックを行ったり、音楽に合わせて踊ったり、ピクニックごっこ遊びで歩き回ったりしています。晴れた日は、園庭・屋上園庭や近隣の公園に出かけて遊んでいます。鬼ごっこで走り回ったり、すべり台や鉄棒に挑戦しています。公園の池に張った氷を保育士にとってもらい、冷たい感触を楽しんだり、キラキラと光るのをじっと見たりしています。また、3歳児以上のクラスでは、外部の専門講師による体操教室が開かれ、跳び箱・マット・鉄棒・平均台などを使った運動や、ボール投げ、長縄跳びなどが行われています。
室内活動では、子どもたちが自由に遊びこめる時間が十分に確保されています。絵本を読んだり、塗り絵をしたり、画用紙を丸めて筒を作ったり、自分の好きなことに熱中しています。一斉活動の中で、4・5歳児クラスでは、週1回、外部の専門講師による英語教室が開かれ、子どもたちは英語に親しんでいます。また、異年齢の子ども同士が関りを持つことができるように配慮しています。異年齢のクラスが一緒に散歩に出かけることが、日常行われているほか、毎月、全園児が参加する誕生会が開かれています。その月の誕生日の子どもがみんなの前で園長から紹介され、好きなことや最近できるようになったことなども伝えられています。また、午睡前に5歳児クラスの子どもが、2・3歳児クラスの布団敷きの手伝いをしたり、0・1歳児クラスの子どもが安心して眠りにつけるようにトントンしてあげる姿も見られます。さらに、地域の高齢者グループの人が来園し、4・5歳児クラスを対象として、昔ばなしなどの読み聞かせをしてくれたり、近隣の4保育園の5歳児クラスとの計画的な交流などもあります。
友達との触れ合いなどの中で、自分で考えることの大切さを子どもたちは学んでいます。
 
2、職員間で情報を共有し、一人一人の子どもに寄り添った保育となるよう努めています
職員会議を毎週開き、各クラスの保育の様子や今後の予定などが報告されています。その中で、子どもたち一人一人の様子や状況も報告されています。そのため、異年齢児クラス合同で散歩に行くときや、全園児が集まる誕生会の際などに、職員はクラスに関係なく、一人一人の子どもに適切な声かけや対応をしています。誕生児には、全職員からのメッセージが入った手作りの誕生日カードを渡しています。
また、年度末には、クラスごとに1年間の活動をまとめた思い出のアルバムを手作りして配布するほか、卒園児には手作りの卒園証「よいこの証」を渡すなど、一人一人の子どもに園生活の思い出が残るようにしています。

3、保護者との良好な関係が築かれています
保護者会「みどりの仲間」が結成されています。年一回、保護者会主催でファミリー祭(バザー)を行っているほか、園主催の夕涼み会や運動会などの準備や運営に保護者会も協力しています。また、保護者会で絵本を購入し、「みどりの仲間文庫」として管理、各家庭に貸し出すことや、毎月行われる誕生会の様子を職員がビデオに撮影し、保護者会の委員が編集しています。12月のクリスマス会はビデオ撮影から編集まで保護者会の委員が行っています。年末には、「みどりのなかま」という文集を保護者会で発行しています。さらに、園長は、保護者会役員と頻繁に情報交換・意見交換をしています。「子どもたちを真ん中に、保護者と園が手を携えて子どもたちの成長を支えていく」という園の方針のもと、保護者との良好な関係が築かれています。               


◆さらなる改善や工夫が期待される点

1、地域の子育て支援サービスを充実させることが期待されます
子育て支援として、一時保育と交流保育を行っていますが、定期的な育児相談や園庭開放、地域住民に向けての子育てや育児に関する講習・研修会は行っていません。子育て支援サービスへのニーズがあることは、園として把握していますので、「いつまでに」「どのようなことを行うか」を中期計画の中に組み込むなど、目標を決めて取り組むことが期待されます。

2、非常勤職員に対する研修を工夫することが期待されます
非常勤職員に対して、横浜市や青葉区などが行う研修案内などを配布したり、園内研修開催日時の通知をしたりしていますが、園内研修・外部研修とも参加する非常勤職員は、ほとんどいないのが現状です。非常勤職員が園内研修や外部研修に参加できる体制を構築することが期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ・保育理念は、「人生でもっとも大切な乳幼児期を健康で幸せに過ごせる園=私は愛されているとこどもたち皆が感じられる保育園にします。一人ひとりの個性、特性を認め心に寄り添った保育を実践します。生きる力を育みながら成長していける保育を目指します。」です。保育方針は「一人ひとりのこどもの心に寄り添う保育」、保育目標は「1.丈夫な身体 2.やさしい心 3.チャレンジする力」です。
・個人情報の取り扱いや守秘義務について、入職時に職員に伝えています。写真撮影のルールなどは、職員会議などで都度周知しています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 保育課程は、保育理念・保育方針・保育目標を踏まえ、子どもの最善の利益を第一義にし、作成しています。年度初めのクラス懇談会で、保育課程及び年間指導計画を保護者に配付しています。
・保育課程に基づき、年齢ごとに、年間指導計画・月間指導計画・週案を作成しています。
・入園説明会の後、保護者と個別面談しています。
・2〜5歳児クラスは、食事を2階の遊戯室(ホール)で摂っています。また、遊戯室(ホール)は、誕生会やクリスマス会(発表会)など、異年齢児間交流の場ともなっています。
・乳児は、毎月個別指導計画を作成しています。幼児は、特に配慮や支援が必要な子どもについて、個別指導計画を作成しています。
・全てのクラスで絵本棚を設置し、子どもが自分で取り出していつでも見ることができるようにしています。
・自由遊びの中で一人一人が興味・関心を持って遊べるように援助しています。例えば、公園の池に氷が張っているのを見に行き、保育士が子どもたち一人一人に氷の一片を渡すと、子どもたちは手で触ったり、大きさを比べたり、足で踏んで音を楽しむなどしていました。
・ナスやピ−マン、トマト、キュウリ、オクラなどの夏野菜を栽培しています。調理してもらい、採れたての野菜のおいしさを味わうことができるようにしています。また、カエルを数年飼育しており、子どもたちはみんなで一緒に餌となる虫を探しています。季節に応じてカブトムシやクワガタも飼育しています。
・子どもの年齢や発達状況にあわせて自由に表現ができるよう、リトミックや歌、製作などを行っています。リトミックは全クラスで行っていて、クラス別の時と他クラスと合同の時があり、身体全体を使って自由に表現できるようにしています。
・4、5歳児クラスでは、週1回、外部の専門講師を招き、英語教室を行っています。
・異年齢の子ども同士が関わりを持てるように、異年齢のクラス合同で散歩に行く機会を多くしています。また、月1回、全園児が集まる誕生会を行っています。
・3歳児クラスから外部の専門講師による体操教室があり、跳び箱やマット運動、鉄棒、平均台、組み体操、長縄飛び、ボール遊びなどを子どもたちは楽しんで行っています。
・今年度の食育目標を「みんなでたのしくいっしょにたべる」として、クラスの年間指導計画に食育の項目を設けています。2歳児クラス以上では、園で採れた夏野菜を子どもたちが調理しています。5歳児クラスは「食育の時間」があり、食事のマナーや旬の食材、食べ物と身体などのテーマで、実施しています。
乳幼児突然死症候群の対策として、0歳児クラスでは5分おきに、満2歳までは10分おきに呼吸チェックを行い、記録しています。
・子どもが排尿時に濡れた感覚が分かるように、布オムツを使用しています。
・連絡帳「いくじにっし」を用いて保護者と情報交換をしています。0歳児クラスでは、定型のフォーマットに基づいた内容を書き入れ、家庭と保育の連続性を意識したものになっています。1歳児クラス以上でも、全員が、連絡帳「いくじにっし」を用いて、家庭と園の子どもの様子を毎日丁寧に共有しています。
・園だより、クラスだより、給食だより、献立表を毎月発行しています。園だよりには、園全体のお知らせのほか、その月に誕生日を迎える子どもたちの成長の様子も掲載しています。クラスだよりは手書きで、クラスの様子や子どもの個々の様子、行事のお知らせなどを掲載しています。
・保育参観を年1回実施しています。また、保護者の要望に応じて、保育参加を随時受け入れています。
・行事や季節ごとの子どもの活動の写真を玄関前の階段に掲示し、最新の情報が保護者に伝わるようにしています。誕生日会や運動会をビデオに撮って、希望者に貸し出せるように保護者会の協力を得ています。 
・「みどりの仲間」という保護者会があり、積極的に活動しています。役員や図書委員、ビデオ委員、ファミリー祭実行委員で役割を分担し、組織的な活動となっています。

3 サービスマネジメントシステムの確立 ・子どもの発達や状況に応じて、月間指導計画・週案をクラスごとに作成・評価・見直しを行っています。
・年度末には、クラスごとに1年間の活動をまとめた文集「みどりの仲間」や思い出のアルバムを手作りして配布するほか、卒園児には手作りの卒園証「よいこの証」を渡すなど、一人一人の子どもに園生活の思い出が残るようにしています。
・特に配慮や支援を要する子どもについて、職員会議で話し合い、記録しています。
・職員は、特に配慮を要する子どもや障がいのある子どもの保育に関する研修に参加しています。参加した職員は、研修報告書を作成、職員会議で発表し、全職員が情報を共有できるようにしています。
・食物アレルギー対応マニュアルを定め、必要な知識や情報を全職員に周知しています。除去食を提供する場合は、専用トレイを用い、名札を付け、ラップで覆っています。乳製品アレルギー児の場合は、ほかの子どもたちとは別のテーブル席で摂るようにしています。
・保育室内に世界地図を掲示したり、地球儀を置いたりするとともに、絵本読み聞かせやお話の中で、さまざま国や地域があることを子どもたちが知る機会をつくっています。
・苦情解決のための規定を定めています。苦情受付担当者は主任、苦情解決責任者は園長であることや、第三者委員に直接苦情を申し立てできることを、重要事項説明書に記載し、保護者に周知しています。
・園の玄関に意見箱を設置しています。また、クラス懇談会や保護者会「みどりの仲間」の役員会や運営委員会(保護者代表も参加)でも要望や苦情を聞いています。行事後には、アンケートを行っています。
・外部の権利擁護機関があることを保護者に知らせていません。青葉区福祉保健センターや横浜市福祉調整委員会などに、直接苦情申し立てできることを、重要事項説明書に記載するなどの工夫が望まれます。
・「登降園確認表」を用いて、登園前と保育中の子どもの健康状態を保護者と共有しています。保育中に子どもの健康状態に変化があった場合には、37.5℃を目安に保護者に一報しています。
・園内で感染症が発生した場合は、玄関に感染症の名称と、発生したクラス、罹患した人数を掲示して注意喚起をしています。
・「衛生管理指導マニュアル」を整備しています。衛生係が年1回、嘔吐処理の対応方法などの内部研修を行っていますが、衛生管理指導マニュアルの内容を全職員で共有するための研修を定期的に実施するなどの取り組みが望まれます。
・「安全マニュアル」や「防災マニュアル」を整備し、毎月避難訓練を実施しています。地震や火災に対応した訓練をいくつかの時間帯で実施しています。広域避難場所に行く訓練や、保護者の協力を得て、緊急時引き取り訓練や伝言ダイヤル使用の訓練なども行っています。
・医務室に「緊急時の通報」「緊急時の最寄り医療機関案内」「119番の覚え書」などを掲示し、緊急時に速やかに対応できるよう職員に周知しています。入園時に保護者の緊急連絡先を把握しています。
・年2回、不審者対策の訓練を実施しています。防犯カメラを複数設置して、セキュリティ会社と提携しています。園内に緊急通報体制を掲示し、散歩の際には防犯ブザーや携帯電話を持っていっています。 
4 地域との交流・連携 ・一時保育や交流保育を実施しています。一時保育を利用する子どもは各クラスの活動に入っています。
・地域住民に向けて講習会や研修会を開催するまでには至っていません。
・園の情報を、青葉区役所や地域子育て支援拠点などに提供しています。
・一時保育の利用者や見学者などから受けた相談には応じていますが、定期的に相談日を設けるまでには至っていません。
・散歩に出かけた際などに、子どもと職員は近隣の人々に挨拶をしています。通行人やお店の人から手を振ってもらったりする場面もありました。
・5歳児クラスの子どもたちは、近隣保育園の5歳児クラスの子どもたちと、計画的に交流しています。
・横浜市や青葉区のホームページや、外部団体のホームページを通して、園の情報を外部に提供しています。
・「ボランティア・保育実習・保育体験に参加する皆様へ」を用意し、ボランティアや保育体験、実習生の受け入れの際には、注意事項を説明しています。
・卒園児の小学生ボランティア、中高生の保育体験を積極的に受け入れています。
・地域の高齢者グループが来園し、4、5歳児クラスを対象に昔ばなしなどの読み聞かせをしています。
・実習生に対しては、実習の種類や目的などを考慮し、効果的な実習となるよう工夫しています。  
5 運営上の透明性の確保と継続性 ・職員一人一人の自己評価における反省点などを職員会議で話し合い、保育所としての自己評価としてまとめています。評価結果をファイルし、保護者が閲覧できるようにしています。
・職員倫理規定を定め、守るべき法・規範・倫理などを全職員に周知しています。
・他施設での不正・不適切な事例を入手した場合は、職員会議で報告し、啓発しています。
・ゴミの分別をしています。古紙を子どもたちの折り紙や自由画の素材としたり、段ボールなどの空き箱を自由工作に使ったり、リサイクルに取り組んでいます。また、職員は、牛乳パックなどで入れ物やおもちゃなどを作ったり、古いタオルや古新聞を雑巾や汚物処理に使ったりしています。
・無駄な照明をこまめに消したり、空調温度を適正に保ったり、省エネルギーに取り組んでいます。また、朝顔やゴーヤーを育てグリーンカーテンをつくるなど、省エネ・緑化にも取り組んでいます。
・ペットボトルキャップの回収をしていることや、餅つき大会では自宅からお椀や箸を持参して欲しいことなどを掲示し保護者に周知しています。
・園長は、朝夕の送迎時に保護者とコミュニケーションをとるようにしています。また、保護者会(「みどりの仲間」)の役員や、運営委員会(保護者代表も参加)で、意見交換しています。
・主任は、日々現場に出て個々の職員の業務状況を確認しているほか、クラス日誌などからも把握しています。また、勤務シフトを作成する際に、一人一人の職員が精神的・肉体的に良好な状態で業務を遂行できるようにしています、さらに、その日の職員の状況やクラス活動の様子などを把握し、適切な人員配置となるよう配慮しています。
・事業運営に影響のある情報は、青葉区園長会や、近隣保育園グループの会合などから得ています。重要な情報は、幹部職員間で議論するほか、適宜、職員会議などで一般職員にも知らせています。
・毎年、職員会議で園長が活動計画を説明し改善課題に取り組んでいます。中期計画を作成しています。
6 職員の資質向上の促進 ・人材育成計画を定めています。一人一人の職員が、毎年度初めに自己目標を設定し、年度末に、どこまで達成できたか振り返りをしています。
・職員は、横浜市や青葉区などが行う研修に参加しています。参加した職員は、研修報告書を作成、職員会議で発表し、全職員が情報を共有できるようにしています。
・外部研修・園内研修とも参加する非常勤職員は、ほとんどいないのが現状です。非常勤職員が外部研修や園内研修に参加できる体制を構築することが期待されます。
・園長や職員が、他園の工夫した良い事例を入手した場合は、職員会議や園内研修で取り上げています。
・職員一人一人が、園で定めた自己評価票の各項目について、毎年度末に評価しています。自己評価は、計画で意図したねらいと関連付けて行い、子どもの意欲や取り組む姿勢がどうであったかなどを重視して行っています。
・主任・副主任・リーダー・分野別リーダーなど、経験・能力や習熟度に応じた役割の期待水準を明文化しています。
・日常の保育や保護者との対応など、クラスの担当者が責任を持って対応するようにしています。判断に迷ったときなどは、主任や園長に連絡・相談するように指導しています。
・会議の場だけでなく、いつでも主任や園長に、改善提案や意見を述べることができるようにしています。また、気づき報告書に記入して提出することもできます。

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