かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

ナーサリー横浜ポートサイド(2回目受審)

対象事業所名 ナーサリー横浜ポートサイド(2回目受審)
経営主体(法人等) 社会福祉法人和泉福祉会
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 221 - 0055
神奈川区大野町1-25 横浜ポートサイドプレイス3F
tel:045-548-3718
設立年月日 2010(平成22)年04月01日
公表年月 2018(平成30)年03月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 市民セクターよこはま
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の概要】
 ナーサリー横浜ポートサイドはJR各線・東急東横線・相鉄線が乗り入れしている横浜駅北東口から商業施設ベイクォーターを通って海を横に見ながら徒歩8分の地上29階地下1階建て鉄筋コンクリート造一部鉄骨造の高層マンションの3階部分にあります。また、ここは「ヨコハマポートサイド アート&デザイン地区」内にあり、周りは海と高層マンションが自然とアートに調和された街並みが続いています。
 開所は平成22年4月1日です。定員は90名で現員は一時保育を入れると97名になります。保育年齢は産休明け(生後57日〜)から就学までで、開園時間は平日が午前7時から午後9時、休日は午前7時から午後6時30分です。園内は天井が高く陽光を多く取り入れていてフロア全体が明るい雰囲気です。          
 運営法人は社会福祉法人和泉福祉会で昭和43年4月1日より泉区においてふたば保育園を開園して以来、現在ナーサリー横浜ポートサイドを含めて横浜市4園と東京都に2園の6園を運営しています。
 保育理念は「子どもの生活の場そのものであることを基本とし、保育の質の向上と、保育環境の向上に努力します」、「子どもたちが、生きる力を高め、豊かな個性を育むことのできる保育に努めます」、「地域との関わりを大切にし、子育て支援や地域交流の場となるよう努力します」を掲げ、保育目標は「しなやかに こころゆたかに すこやかに」です。
 望ましい子ども像を@集団生活をとおして、何事にも負けないしなやかな心をもって育つ A異なるいろいろな年齢の子どもたちとの交流から、心ゆたかに育つ Bひとりひとりの発達や成長をふまえた安心して過ごせる環境で、すこやかに育つの3つを掲げています。

【補足】
 ヨコハマポートサイド地区とは1989年(平成元年)に各事業者が共通のルールとしてヨコハマポートサイド街づくり協定を締結し「アート&デザインの街」をコンセプトにデザインを重視した街づくりを展開しています。この地域の街並みは、ブルーグリーンとテラコッタの色調でまとめられていて、園付近にはデザイン性に配慮した公園や歩行者デッキなどが多数あります。また、園内にもデザインのオブジェや各保育室のクッションもデザイン性のあるものを使用しています。


◆高く評価できる点
1、子どもたちは保育士に温かく見守られながらたくましい心と体を育んでいます
 園の取り組みとして体力づくりと心の成長を重要と考えています。高層マンションが多い土地柄のため、身体を動かす機会が少ないのを考慮してエレベーターを使用せずに階段を利用することや乳児は天気の良い日は積極的に外の活動に行くように努めています。幼児でも時間を調整して積極的に散歩に出ています。園庭遊びでは、保育士が安全に配慮して簡単な鬼ごっこ、ボールやぽっくりなどを使用して元気に体を動かしています。また、専門講師による体操教室や4・5歳児の保育室の雑巾がけ、園内のホールでの幼児クラスの縄跳びやマット、0歳児が長い距離をハイハイすること等、楽しく身体を動かせるように工夫しています。
 心の成長を育むこととして月に一回は異年齢で交流する「なかよし保育」を行っています。「なかよし保育」は年齢の異なる2人がペアを組んでゲーム遊びや創作、散歩や食事などを一緒に行動します。それによって思いやりの気持ちや年上へのあこがれ、感謝の気持ちを育んでいます。このように子どもたちは保育士に温かく見守られながらたくましい心と体を育んでいます。

2、子どもの年齢に応じた保育の取り組みを実践しています
 幼児クラスでは年齢に応じて自ら責任を持って行動できるように当番が行う内容を工夫しています。保育士が子どもにわかりやすいように簡単な言葉と図や絵で説明した上で、朝の会前の片付けの確認、朝の会の進行、給食の配膳準備等を子どもたちが責任を持って取り組んでいます。5歳児では保育室に報告の仕方を掲示し当番が事務所に出欠等の状況報告を園長に行い、園長からの申し送りをクラスに伝えています。また、クラスの月目標は自分たちで決めます。保育室の壁に月ごとに貼り、その目標は園だよりで保護者にも伝えています。子どもたちは自分たちで考えて立てた目標なので、毎日、目標を意識して行動しています。毎年行われる発表会は各クラス担当の保育士が子どもたちの発達や状況を考慮してテーマを決めています。今年は0歳児は「“おべんとうバス”のごっこあそび」、1歳児は「“はらぺこあおむし”のごっこあそび」、2歳児は「“手ぶくろ”の劇ごっこ」、3歳児は2グループに分かれての「ダンス」、4歳児は「“うらしまたろう”の劇」、5歳児は「金子みすず詩集の音読」と「“アラジン”の劇」をテーマとしています。テーマに沿って年間を通して子どもたちに合った方法で練習を積み重ねたものを発表します。このように子どもの年齢に応じた保育の取り組みを実践しています。

3、保護者、保育士が一体感を持って子どもたちの成長を見守っています
 連絡帳は入園時に説明とお願いをして子どもごとに手作りの布カバーを作ってもらっています。0歳児・1歳児クラスでは普段の保育様子を保護者が見ることが難しいのでビデオで撮影して保育参観日に見られるように配慮したり、健康診断や歯科健診の結果、身体測定の記録が園を卒業するまで記載できる園オリジナルの健康手帳「こんなに大きくなりました」を作成しています。記載した際は保護者に渡し確認してもらい共に子どもの成長を喜び、卒園後に大切な思い出の品となります。
 園が力を入れている運動会は多くの保護者が参加し成長を喜び合い、練習の成果を発表する場として大切にしています。運動会は幸ヶ谷小学校のグランドを借りて行います。幼児クラスは年2回、学校の施設を借りて練習に励みます。運動会で披露するソーラン節は見応えがあり保護者・保育士が感動を共有しています。5歳児クラスの保護者とは事前に打ち合わせをして当日朝の会場準備、終了後の片付けをお願いしています。保護者参加の競技があるので有志が集まってTシャツを作り応援するなど、保護者と保育士とが一体感を持って子どもたちの成長を見守っています。
 
              
◆さらに取り組みが期待される点
1、子どもたちの園での活動について、情報の伝え方などに工夫が望まれます
 園では保護者の要望で英語教室や体操教室を取り入れています。体力づくりの必要性から天気が良い日は積極的に外に出るようにしています。園外活動での公園愛護会の高齢者と一緒になることも多く、そこで交流を行っています。また、4・5歳児のクラスは「まちのおそうじやさん」と言って近隣の公園で積極的に清掃活動をしています。園では様々な活動を毎日の様子として連絡帳に記載したり、事務所の向かいの壁に各クラスの様子として掲示しています。  
 このような活動の中で、利用者アンケートでは「外遊び」や「園外活動」について、他の設問に比べ満足度がやや低くなっています。園外活動が少なく運動量がまだ足りないともいえますが、この点についての子どもたちの園での活動状況が保護者にうまく伝わっていない、または保護者との情報共有がうまくいっていない結果とも考察できます。全体として「保護者と保育士との一体感」が伺われる中、保護者に伝わっていない園の思いや活動状況が他にもあるかもしれません。保護者に伝わるようにするためのホームページなども含めた工夫や情報交換について、みんなで項目ごとに検討してみる取り組みが期待されます。


評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

・保育理念は「子どもの生活の場そのものであることを基本とし、保育の質の向上と、保育環境の向上に努力します」、「子どもたちが、生きる力を高め、豊かな個性を育むことのできる保育に努めます」、「地域との関わりを大切にし、子育て支援や地域交流の場となるよう努力します」の3つを掲げており、利用者本人を尊重したものとなっています。基本方針として「保育理念」、「園目標」、「望ましい子ども像」を掲げています。それらを理解して実践できるように新年度会議では必ず職員全員で読み合わせをしています。
・子どもに対しての言葉遣いや対応の仕方については、毎月の職員会議や「報告」で、気になる言動や関わりの意見を出し合い、改善につなげる体制があります。職員は子どもの年齢や発達に合わせて、わかりやすい言葉で伝えるように努めています。上手く言葉にできない子どもには、職員が代弁しながら子どもの気持ちを受け止めるようにしています。
・職員は子どもの人格を尊重した保育を行うことを認識し、子どもの名前の呼び方も職員間で確認しています。子どもが友だちや保育士の視線を意識しないで過ごせるように、パーテーションや棚で仕切りを作っています。子どもと一対一で話す必要がある場合は、職員の協力を得てほかの子どもの対応をしてもらい、事務所・相談室・ホールなどを利用しています。
・職員は、子どもが性差による先入観を持たないような言葉かけを意識し職員間でも確認しています。遊びや役割、グループわけなどでも、性別に関わらない組み合わせを行っています。


2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

保育課程は子どもの最善の利益を第一義にしている基本方針に則って作成しています。言葉で気持ちを伝えられる子どもには意見や要望を聞いています。言語で気持ちを伝えられない子どもには、表情やしぐさなどを丁寧に読み取るように努めています。そこから得た意見や要望を月案に取り入れています。
・子どもの年齢や発達に合わせた音楽リズム・絵画・制作などを取り入れ、子どもが自由に表現できるように努めています。幼児クラスでは自由に使えるように個人別ロッカーに自由画帳やクレパスなどを個人持ちで置いています。
・連絡帳を全クラスで使用しています。特に乳児クラスは、園生活を伝える手段として園の書式で詳細に記入すると共に、口頭でも日中の様子を説明し安心してもらえるように配慮しています。年間指導計画を月間目標に反映させて子どもの発達や状況を振り返り、指導計画の作成・評価・見直しをしています。
・保育士は子どもが残さず食べることを強要したり、偏食を直そうと叱ることはなく、子どもが完食したり、苦手なものを一口でも食べたときには褒めています。3歳児クラスは食事のマナーの一環として、配置のわかるランチョンマットを使用し、4、5歳児クラスでは年齢に応じた配膳や片付けなどの当番活動を取り入れています。栄養士が季節や行事に合わせたメニューを提供し、クリスマス会食でのバイキング形式など、子どもが興味を持って食べられるようにしています。園ではアレルギー対応として、「初めのひとくちは家庭で」を勧めており、その年度で初めて使用する食材は事前に掲示板で保護者へ伝えています。
・職員は子どもの排泄リズムを把握するように努め、子ども一人一人に合わせて声掛けしています。幼児クラスの子どものおもらしなどは、ほかの子どもに気付かれないように職員が連携して対応しています。


3 サービスマネジメントシステムの確立 ・保健マニュアルには、登園停止基準や感染症などの対応についても明記しています。保護者へは登園停止基準や感染症の対応について記載した入園のしおり(重要事項説明書)を配布し、入園前説明会では看護師が口頭でも説明しています。
・感染症予防のために、手洗いやうがいを行い、各保育室には加湿機能付き空気清浄機を設置しています。また各保育室には嘔吐処理セットを置いています。感染症発生の対応として、原則保護者のお迎えを1時間以内として保護者に伝えています。園内で感染症が発生した場合は、感染症名・羅患者数、潜伏期間を掲示板に掲示し保護者へ伝えています。
・災害時マニュアルは、避難訓練を通して全職員に周知しています。年間の避難・消火・通報訓練計画を策定し、月1回訓練を実施しています。海に近いマンションにある保育園であることから大津波警報の発令に備えて非常階段を上る避難訓練を実施しています。緊急連絡体制が整備され保護者の対応も書面で伝えています。
・事故やケガの対応はマニュアルがあります。近隣病院や救急医療センターの連絡先はリスト化し整備しています。事故やケガの発生時は保護者に連絡し、受診の必要がある場合は承諾を得ています。また、緊急で受診できるように保護者から承諾書を提出してもらっています。
・事故やケガの状況は「報告」で全職員に周知を図り、保護者のお迎えの際に担任以外でも全職員が説明できる状態にしています。また、受診を必要とするケガなどの場合は、担当職員がインシデントレポートを作成し全職員が読むようにしています。ヒヤリ・ハットは「報告」で取り上げ、ヒヤリ・ハット報告書に今後配慮することまで記載しています。
4 地域との交流・連携 ・神奈川区こども家庭支援課や園医とは、主任・園長が日常から連携しています。関係機関や地域の団体はリスト化しており相談内容に応じて関係機関などと連携できる体制があります。
・ボランティアの受け入れは、横浜市社会福祉協議会の募集に参加依頼しています。ボランティア受け入れマニュアルがあり、ボランティアの受け入れの園の考え方や方針は「入園のしおり」に明記し、保護者にも伝えています。ボランティアの受け入れは主任として記録も整備しています。保育の実習に来た学生が運動会や行事の手伝いにボランティアとしてきています。
5 運営上の透明性の確保と継続性

・運営法人職員ハンドブックを入職時に配布し、オリエンテーションで説明しています。また、保育者としてあるべき姿、不適切な言動について周知し共有するとともに、年に1回以上読み合わせを行い確認しています。
・主任は毎朝全保育室及び給食室を巡回し、登園児童数や子どもの健康状態の把握を行っています。また、その際に職員にも目を向け勤務状況や体調、保育内容に関するアドバイスや、その日の予定の確認等を行っています。主任は、職員の身体的・精神的な不調等についての対応にも努めています。
・園長が横浜市こども青少年局、横浜市社会福祉協議会、横浜市私立保育園園長会主催の研修に参加し、運営に関する情報を得るとともに理解を深め運営に活かしています。園長が会議の場で職員へ改善課題について周知し、園としての取り組みの方向性を示しています。次代の幹部職員育成のため、副主任、専門リーダー、クラスリーダー制度を取り入れ、それぞれの立場のあるべき姿を検討し実践しています。


6 職員の資質向上の促進 ・実習生の受け入れマニュアルがあり、職員会議での意義と注意事項を全職員に周知しています。保護者へは「入園のしおり」で園の考え方や方針を伝えています。受け入れは主任が担当し実習目的に応じたプログラムで行っています。平成29年度も大学や専門学校など複数の学校の実習生を受け入れています。
・年度ごとに主任が職員研修計画を立てています。職員の職種や経験年数、内容を考慮して研修に参加出来るよう調整しています。園内研修は毎年計画的にしています。今年度は「おう吐時の処理」、「救急法」を行い

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