かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

藤沢市立辻堂保育園(2回目受審)

対象事業所名 藤沢市立辻堂保育園(2回目受審)
経営主体(法人等) 藤沢市
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 251 - 0056
藤沢市羽鳥1−3−12
tel:0466-36-6695
設立年月日 1952年06月01日
公表年月 2017(平成29)年05月 〜 2018(平成30)年03月
使用評価項目 神奈川県社協版
評価機関名 株式会社 ケアシステムズ
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

<優れている点>

1「園庭が乳幼児別れているのでのびのび遊べている」
 戸外遊びがよく出来ている。乳児幼児園庭が分かれてそれぞれの年齢が自由にのびのび遊べている。一時預かりも園庭が分かれている。一時預かりの独立性と、安全面も考慮されている。3歳児が他クラスに遊びに行くとか、お誕生日会に一時預かりの子どもが参加して交流も適度にある。異年齢の交流を意識的に行って交流をしている。朝夕の保育を合同にしているので年齢のつながりを作っている
2「研修の結果を園の取り組みに繋げている」
 わらべうたの研修を受けて披露したり、気になる子どもについて学んだことなど新しく学んだことを取り入れて保育を進めている。
3「作品を残したり展示することも大切と考え一人ひとりの作品帳を準備している」
 新聞紙・粘土・折り紙など使い方によって様々な形に変化する素材を揃え、子どもの表現活動を支援している。特に「折り紙」の取り組みは盛んであり、本を参考にした作品づくりや作り方の教え合いのほか、作品を残したり展示したりすることも大切に考え、5歳児は一人ひとりの作品帳を持ち、友達と見せ合い楽しんでいる。
4「ありがとうカードで先生から子どもへの感謝の気持ちを伝えている」
 とうもろこしの皮むきなどのお手伝い活動をすると、先生から子どもへの感謝の気持ちを伝える「ありがとうカード」が贈られている。認められたり褒められたりすることの喜びを伝えるための心温まる取り組みである。


<独自に工夫している点>

・大規模園なので職員間の意思疎通、目標に向かって一丸となるよう地道に振り返りをし、話し合いの機会を多く取り、それぞれ相手の気持ちになって分かり合う時間を作りチームワークを高め ている。
・月々の振り返りの掲示をして、目標ととともに保護者に周知を進めている。
・プランターで植物を育てたり、食育につなげている。また、ドライフラワーにしてリースに飾りつけることを計画して進めている。


<改善すべき事項>

・情報共有で、当たり前にしていることが保護者に伝わりきれていない。クレーム対応も個人に関わらないことは情報共有ということに抵抗を持つようであれば、保護者への情報共有、園の運営 の共有として進めてほしい。なぜ、園ではそのように取り組んでいるのかを簡潔に伝え、保護者にも取り組みの意味を伝えてほしい。
・掲示の台紙の色分けがなされているが、折角ならばテーマごとに色分けすると一層掲示が分かりやすくなる。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

@藤沢市保育園共通の藤沢市保育課程(「2・保育者の役割」、「9・虐待への対応」や、辻堂保育園規則第6章での規定)をはじめ、「藤沢市人権施策推進指針・子どもの人権を尊重するために」「藤沢市児童育成計画・基本計画」「児童虐待防止ハンドブック」「保育園のしおり」などに人権への配慮を明示しており、人権目標、児童憲章を園内に掲示研修の参加や職員会などを通じて職員への周知をしている。藤沢市保育課程は採用時に4月前半は市の研修、その後各園でマンツーマン研修という形で4月後半は藤沢市保育課程などの研修とし、研修日誌という形で確認している。
A個人情報の取り扱いについては「藤沢市個人情報保護条例」に添って行っており「保育園のしおり」の中で個人情報の取り扱いについての記載があり入園時に配布説明を行い、保護者から了解を得ている。
保護者との個人面談には、他人に聞かれないよう場所や時間に配慮している。個人情報が記載されている連絡帳やお便り帳は各保育室で適切に保管されており保護者に返す時には十分配慮している。
B4.5歳からトイレを男女別にしたり、プール遊びの際は、プール、シャワー、着替え等が外部から見えないよう目隠しをしたりと環境作りに努めている。保育の中では「ふわふわことば」「ちくちくことば」などについて子ども達と話し合う機会を作り相手の気持ちに気づけるよう繰り返し知らせている。
C市の人権担当と各園の人権担当により、人権についての目標を決め職員に周知、園独自の保育の振り返り(チェック&コメント)を行い、人権に関する職員の悩みなどについて職員会議でグループ討議を実施し、人権に関する職員の意識向上に取り組んでいる。
D各々の家庭環境は異なり保護者の気持ちにより添えるよう、日々の関わりや個人面談を通して理解できるよう努めている。また虐待の事実を把握した際には、関係機関と連携をとる体制作りができている。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 @子ども一人ひとりを尊重し情緒の安定をはかり、落ちついた環境の中で個々の発達、成長、興味に応じた遊びを展開して、子どもの感性が豊かに育つよう働きかけている。子どもが気づいたことや感じたことなどを言葉で表現できるような声かけなどに努め、担任職員が、子どもの言葉、子どものタイミングを聞き、引き出していく。子どもの言い分をよく聞いていくことは研修や、話し合いをして教示している。また、子どもの自己肯定感がもてるよう思いや甘えを受け止め、認められ安心して自己発揮できるようにしている。乳児保育においては、月齢や発達に応じた少人数のグループ保育を実施、同じ保育士が担当一人ひとりの甘えや要求を受け止め情緒の安定をはかっている。臨時職員も子どもの気持ちに寄り添うことにつながる研修が年1回ある。また臨時職員も会議録を必ず見ることにしている。
A登降園の受け入れの際には家庭での子どもの様子を確認している。幼児はお便り帳、乳児は藤沢市で書式が決まっている家庭連絡帳を必ず確認してから一日をスタートしている。状況に応じて園でも個別の対応を行っている。
降園の際には、一日の子どもの様子を会話や、クラスごとにホワイトボードで家庭との連携を密にとり、子どもの様子や状態を丁寧に伝え、子どもの成長を保護者と共に喜び共感し信頼関係を築いている。担任以外が対応する際は、連絡ノートに記載引き継ぎを確実におこなっている。お便り帳家庭連絡帳は状況が伝わるような文章の書き方を心掛けている。
B 一人ひとりの発達の状況を見ながら、食事、排泄(トイレットトレーニング)等生活習慣が身につくよう繰り返し知らせて行くと共に、保育士が家庭での様子を聞いて、子どもと保育士で様子を見ながら進め、家庭と確認・連携を取りながら無理なく行うように取り組んでいる。
3 サービスマネジメントシステムの確立 @藤沢市保育課程をもとに前年度の全職員からの反省を鑑みて、前年踏襲と内容により部分的修正(マイナーチェンジ)して年間計画を作成している。毎月月間計画を作成する際に、学年毎担任・主任での話し合いを行い子どもの発達状況を確認、月・期毎の振り返りをすることで見直しをして次の月に繋げている、会議録の回覧にて職員間で共有できるようにしている。また園全体の計画についても中間の評価反省を行い改善に向けて検討している。5月の保護者懇談会にて園目標をもとに今年の取り組みとして全体観を伝え、クラス目標で詳細の取り組み意図を結びつけて説明、2月の懇談会では年間の取り組みや成長した姿を報告している。
A「藤沢市立保育園における意見・要望等解決実施要領」に沿って意見・要望等解決の仕組みについて、苦情要望の解決責任者、受付担当者を定め掲示している。意見箱、苦情受付は玄関に掲示、基本的に意見箱に苦情が入っていることはないが、職員室からは見えにくい場所に置き匿名意見への配慮がなされている。登降園の際、保護者懇談会や個人面談にて意向・要望・苦情などを把握し迅速に誠意を持った対処に努めている。また藤沢市市民オンブズマン制度や神奈川県保育会利用者相談室会員の会員証を掲示し第三者委員会制度の周知を図っている。意見や要望の受付から解決までの記録は「意見・要望等受付報告書」に経過・経緯を詳細に記入し、保護者に対し誠意を持ってきちんと説明、対応し信頼関係の構築に努めている。苦情受付ルールが定まっており、まずは園長、事実確認、結論、早急に対応し誠意を持って対応、内容によっては市に相談し進めるルールになっている。市で決められた意見・要望等受付報告書、園では対応しきれないものは保育課に提出し解決を図っている。
B入園の際面接を行い子どもの生活記録、健康記録、食物アレルギー等聞き取り、保育につながる内容は保育内容検討会を通じて全職員に周知している。話し合いや会議、会議録で子どもの状況を情報共有している。
C年間行事予定を年度初めに保護者に配布している、行事や公開保育終了後保護者にアンケートの協力を依頼している、アンケートの結果を保護者へ掲示すると共に次回の際に参考にしている。年間計画は玄関にも掲示し、HPや、月末2日前に藤沢市保育園の園だよりにも行事予定を入れている。
D防災・防犯訓練は、年間計画を立て職員会議で検討をする、各クラスから出された反省についても検討を行い、次回に生かされ、年度後半突発の避難訓練も行っている。消防計画に基づき役割分担を周知し、消防署の協力を得て通報訓練、消火器訓練、起震車体験等連携を取り進めている。エリアリスクとして津波の心配もあり湘南中央病院と連携をして3階避難場所を確保している。また近隣中学校への避難訓練も実施している。
保護者にも年1回引き渡し訓練を実施、災害時の対応の確認する場になっている。防犯カメラを設置して事務所のモニターで監視している。
施設の安全面は、毎月安全衛生点検表に沿って行い、修繕や改善が必要なところは早急に対応している。不審者対応も様々な想定をして行なっている。
E感染症に関しては、感染症マニュアルに沿って早期対応に心掛けている。感染症対策として保健所、保育課保健師からの神奈川県感染症発生情報を掲示して、注意喚起を促し、感染症状法システムに入力し保育課にも報告している。毎日疾病発症状況や疾病の症状の説明文を掲示している。

4 地域との交流・連携 @地域の子育て支援として、園庭開放や「なかよしデー」(年11回 各10:00〜10:45)「フリースペースわくわく」(年6回 各10:00〜12:00)を実施し、場の提供、交流、体験保育を行っている。育児相談は随時受け付けている。体験保育は人気があり、クラスに子どもと保護者が一緒に入って行っている。8月を除く毎月1回、「あいあい」(子育てふれあいコーナー:やまつ子どもの家)に副園長が行って、育児相談を受け付けている。      
A辻堂子育て支援センターとの交流、キディ保育園との交流、地域の高齢者との「世代間交流」も実施している。
B15園の公立保育園の担当職員で構成される、地域子育て連絡会にて、地域交流の情報提供として、「すこやかメール」を基幹園板、南部版、北部版作成し、園や、公民館、市のハローベビー訪問事業、市民センター、支援センターなどの公共施設、保育イベントで配布している。また、「こそだてネットふじさわ」にて情報発信している。
C中学生の体験学習(2〜3人/4校)、高校生のインターンシップ(2〜3人/4校)の受け入れをし、藤沢西高校との交流では、学生の保育体験(20名×3回)を次世代の人材育成にも繋がっていくことを鑑み受け入れている。インターンシップの受け入れの前に保育所のオリエンテーションを行っている。
D地域の公共施設、「健康プラザ」を年間で予約し、幼児の運動遊びの充実を図っている。今年度は、保護者も交え運動遊びを楽しんだ。また地域の子育てサークルの依頼で、パネルシアターやリズム遊びなど市民センターで保育士の専門性を提供、協力している。
E入園希望の見学者や、一時預かりの問い合わせには、丁寧に対応し希望に添えるようにしている。
5 運営上の透明性の確保と継続性 @年初に運営方針を受け策定された各クラス計画は月々の職員会議、保育内容検討会(学年それぞれの内容を共有し、また経験者からアドバイスをしたりしている)にて職員間で話し合いを持ちながら園運営している。
A保育、保健衛生、調理、危機管理、帳票等、マニュアルを元に全職員が共通理解を持って保育にあたっている。マニュアルは各職員が所持し、クラスにも配置して必要に応じて見直している。変更点についてはその都度説明している。
B年度の中間と終わりに、主査会の議題として意見を事前に全職員から収集し、一覧できるようにして配布して参加し、主査会で結論を職員会議で討議、見直しや反省をし、内容は次の半期に反映して逐次改善につなげている。また、保育の振り返りとして、自己チェックを実施している。藤沢市保育課程に基づく自己チェックは年1回以上する。チェックした自己評価の振り返りのコメントを書いて回覧共有している。
C年2回懇談会を行い、クラス目標、保育内容、子どもの様子等を保護者に伝えると共に、個別の個人面談を実施している。2回目は目標に対する経過報告も行っている。また、保育参観では、アンケート(選択型と記述型)を実施し感想や、要望を整理して、園の結論も含めて玄関に掲示して保護者へのフィードバックをし、次回の内容に活かしている。
Dホームページにて、園の概要、保育目標、年間行事、園の生活について発信している。また、玄関付近に、今月の保育、1ヶ月の保育の様子を掲示している
6 職員の資質向上の促進 @人材育成型の、人事評価制度により職員個々が、個人目標を立て、主任、園長と面談したり、自己評価をしたうえで、職員の能力向上に結びつけている。
A研修は、藤沢市の職員研修概要に基づき、公務員として階別研修及び、保育に関わる内容を経験年数や、担当クラスに合わせ受け、必要な知識、技術を会得している。特に新採用職員に対しては、マンツーマン研修という形で行っている。
B園内において毎年公務員倫理や、業務課題、接遇保育の充実などのテーマを決めて「職場研修年間計画」をたて、全体、階層別年2回、グループ別年4回(内1回は発表)などに分かれて、職員同士、話し合ったり、教え合いながら学びを深めている。
C公立保育園の園長会に研修部会を設置しており、職員の育成に繋がる研修テーマを策定し、各園に参加を割り当てて進めてている。研修を受講した後、報告書を提出し、園内の会議にて報告したり、年2回、園内で研修報告会をもうけ、知識や技能を高められるよう資質向上に取り組んでいる。内容によっては研修の内容を園内で取り入れている。

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