かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

御幸日中活動センター

対象事業所名 御幸日中活動センター
経営主体(法人等) 社会福祉法人県央福祉会
対象サービス 障害分野 生活介護
事業所住所等 〒 212 - 0026
幸区紺屋町33-1
tel:044-542-6711
設立年月日 2011(平成23)年04月01日
公表年月 2018(平成30)年04月 〜
使用評価項目 東京都版
評価機関名 日本会計コンサルティング株式会社
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【事業者が特に力を入れている取り組み】


@理念・方針、価値観等を事業所の内外に向けて様々な手法で積極的に発信しています
法人パンフレットや職員ハンドブック、法人マスタープラン等、法人内外に理念や方針、価値観を発信するツールが充実しています。事業所の中では、全職員が毎日目にするように、タイムカードが設置されている場所に理念等をパウチをして掲示しています。理念や方針について、職員の理解が深まるよう、年度初めや職員会議、日々の打合せの中で、施設長が様々なエピソードを交えながら説明しています。

A利用者の状況に応じた活動を提供しています
事業所には多様な特性を持った利用者が多い状況にあります。そのため、それぞれ利用者の特性に合わせた活動を提供しています。個別活動では、利用者が絵画や組みひもの作成などを通じて創造性、集中力や持続性を高めていくことができるように支援しています。また、重症心身障がい者に対しては、身体の感覚を通して変化を感じてもらうためフットバスやハンモック揺らし等を提供しています。その際、利用者からの意見を取り入れることを大切と考えています。

B職員間の情報共有など、業務全般の見直しと改善に取り組んでいます
今年度より所長が代わり、これまでの業務の進め方等について見直しと改善が進められています。たとえば、職員間の情報共有に関して以前は課題がありました。利用者の送迎があるため職員が一堂に会する機会がありませんでしたが、帰りの会を毎日開いて翌日の予定を確認する、ヒヤリハットを報告してもらう、特徴ある行動のあった利用者について報告してもらうなどに取り組みました。その他、利用者のケース記録の取り方や支援の考え方についてなど、所長自ら会議等の場を通じて伝えるなど、事業所としての標準化へ向けて取り組んでいます。


【特に良いと思う点】


@法人の理念や方針の元、施設長のリーダーシップが発揮されています
マスタープランや職員ハンドブック等で、法人の理念や方針、行動指針等が明確にされ、職員に周知徹底されています。事業所としては、今年度、新たに就任した施設長が方針を明確にし、職員や利用者家族との対話や外部との連携においてリーダーシップを発揮しています。利用者家族との関係も改善に向かい、今後益々の施設長のリーダーシップの発揮に期待がかかります。

A複数の看護師を配置して、医療と福祉の両面からの支援の充実を図っています
事業所には看護師が常駐しており、医療的ケアが必要な利用者には医師の指示のもと、看護師による対応が行われています。看護師は毎日の利用者のバイタルチェックから昼食時の胃ろうの処置等も行っています。また、月に1回は利用者家族からの相談に対応することで、家族との連携を図っています。看護師は2名おり、「医療会議録」に記録することで、お互いに利用者や家族に関しての情報を共有しています。事業所はこの記録を職員も確認することで、医療と福祉の連携を図っています。

B作業室や食堂、入浴設備などを備え、利用者が安心して活動できる室内環境となっています
建物内には複数の作業室と食堂、事務室とあるほか、入浴施設も備えており、利用者にとって余裕あるスペースが確保されています。入浴施設は設立後に附属設備が追加されるなど、より使いやすいようになりました。日中の活動は利用者特性に応じてグループ分けされ、身体的な介助が必要な利用者には畳のスペースも用意されています。車いすで移動するためのスロープも確保されていました。利用者が安心して活動できる環境になっているといえます。


【さらなる改善が望まれる点】


@法人としての5か年の中期計画から事業所としての単年度の事業計画への繋がりが不明確です
法人としての5か年の中期計画と、事業所として単年度の事業計画が策定されていますが、両者のつながりが不明確です。法人の5か年計画が単年度の計画に分解され、法人の単年度計画が各事業所の事業計画に分解される、といった構成が望ましいと言えます。また、中期計画そのものについても、ほぼ全ての取り組み課題が5か年通して実施となっており、年度の取り組みを積み上げて中長期の目標を達成していく視点に乏しいと言えます。一方で事業所単体で考えるのであれば、事業所としての中期計画を策定し、そこから事業計画に展開していく事も可能です。

A面談結果を踏まえた職員個々の育成計画の策定が望まれます
今年度、新たに人事考課制度を試行運用し、個別の面談等も実施しました。ただし、面談の記録がなく、また、面談等で把握した職員個々の意向を踏まえた個別の育成計画がない点が、今後の課題としてあげられます。まずは面談の記録を残すことや、面談時に聞き取る内容を整理し、面談内容を記録するシートの様式に落とし込む事等が早急に取り組むべき課題と言えます。その上で、職員個々の意向を踏まえた育成計画の策定が望まれます。

B書類等の整備を充実させることで、職員の情報共有に力を入れています
利用者の個別支援計画の内容は不十分なため、職員が個別に支援を行う際に支援方法がわかりにくい状況にあります。事業所としては、個別支援計画の書式を見直し、より具体的な支援内容に変更していくことが必要であると考えています。また、情報共有に関しては、現状では新しい職員が多いことや職員間の情報共有の時間が少ないこともあり、まだ不十分になっています。今後は会議録の作成を始め、職員連絡ノートの活用も含めて見直していく必要があります。


評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 利用者のプライバシーに配慮する支援の1つとして、利用者にロッカーを提供して各自で私物を管理するようにしています。鍵も渡していますが、利用者によっては職員に任せている人もいるようです。施設長は職員に、事業所内で利用者のプライバシーに関する話は周囲に人がいるときは話さないよう指導し、また勤務外においても利用者の名前を出さないなどの基本的なことを伝えています。このプライバシーの保護を最重要ポイントの1つとして施設長は周知徹底を図っています。なお、介助は同性の対応を原則としています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 利用開始時に得ている特別支援学校や厚生相談所からの情報からアセスメントを作成しています。このアセスメントには利用者の身体状況や服薬状況など詳しく書かれており、支援計画作成に活用しています。また、職員は利用者、家族との面談により今後の活動に対する意向を確認し、個別支援計画を作成しています。作成された個別支援計画については利用者、家族の同意を得ています。事業所では現在使用している個別支援計画の書式の見直しを検討しており、今後はより詳しい支援計画を作成するよう努めていこうとしています。
3 サービスマネジメントシステムの確立 個別支援計画は年に2回見直しを行っています。利用者の状況に応じて緊急に見直しが必要になった場合は、外部機関と連携して個別支援計画の変更を行っています。変更にあたっては、利用者の状況に対して更生相談所による判定と指示を書面にして提出しています。それにより、「更生相談所指示書」を根拠にして変更を行っています。事業所は日々の記録を活用し、利用者の体調面等を注視して支援を行うことで、変化に対応できる体制を整えています。
4 地域との交流・連携 事業所の機能や専門性の地域への還元としては、AEDの設置があげられます。事業所の中だけでなく、地域の方々にも利用して頂く事を想定しています。今年度は、事業所に併設されている「老人いこいの家」と共同で、AEDの講習会を実施しました。講習会には、職員、利用者だけでなく、利用者のご家族も招待し、広く情報提供を行いました。一方、今後、地域の方々にも広くAEDを活用して頂く事を考えるのであれば、このような講習会には地域住民の方へ参加を呼び掛ける等の活動も必要になろうかと思われます。
5 運営上の透明性の確保と継続性 事業所の所在地等の情報は法人が運営しているホームページに記載しています。また、年4回発行している機関紙「みゆき」で、事業所の活動状況を伝えています。この機関紙を特別支援学校等に配布することで、事業所のいろいろな活動を知ってもらえるように努めています。ただし、事業所としては現在の状況では十分に情報を発信しているとは言えないと考えています。今後はさらに広く情報の発信を行ってことが望まれます。
6 職員の資質向上の促進

ストレスチェックを実施し、高ストレス者に対しては面接を行う等、ストレスの把握・改善に努めています。具体的には、「良い事も悪い事も話し合う場面が少ない」という現場の意見を受けて、職員間で情報を共有する機会を意識的に増やし、ストレスの低減に努めています。その他、施設長は日常の業務の中で、職員をほめる事を意識的に行っており、やりがいの創出に努めています。また、福利厚生に関しては、法人として福利厚生会を設置し、慶弔祝等、福利厚生の充実に努めています。

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