かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

県央療育センター

対象事業所名 県央療育センター
経営主体(法人等) 社会福祉法人県央福祉会
対象サービス 障害分野 障害児多機能型事業所
事業所住所等 〒 242 - 0022
大和市柳橋5-2-7
tel:046-269-0066
設立年月日 1975(昭和50)年07月01日
公表年月 2018(平成30)年04月 〜
使用評価項目 東京都版
評価機関名 日本会計コンサルティング株式会社
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

◆特に力を入れている取り組み


@職員との面談機会を多くし、業務課題や目標設定、能力開発等の情報共有を図っています
法人では職員との人事面接を年2回実施する事と定めていますが、当事業所では所長が他の業務と兼務の為、不在にする時間が多いという事もあって、意識して面談機会を多くしています。年に3〜4回各職員と現在の業務の内容や課題、今後の目標設定、その為の能力開発等を所長と職員が個別面談で話し合っています。職員の掌握という面でも、又、目標管理や能力開発等の面できめ細かいアドバイスと対応が図れるように努めています。

A利用者本位のサービス提供という意識が高く、利用者満足度を高める努力を行っています
当事業所が、運営法人における事業展開の最初の事業所であり、その時からの「利用者本位」という原点の姿勢が現在もなお貫かれています。子どもやその家族に寄り添い、少しでも安心して子供の成長が見守れるよう助言などを行っています。日々の療育の振り返りを行い、保護者とのコミュニュケーションを図り、何か不都合な事、不快な事はないかと常日頃から確認する姿勢が確認できます。職員が利用者・家族のことを決して悪く言わないのも伝統的に引き継がれています。

Bアウトゴーイングやサマースクールなど外出プログラムが充実しています
日常での外出プログラムに加え、土曜、日曜を利用して一泊旅行のアウトゴーイングのプログラムがあります。夏、冬に2回ずつ、春、秋に1回ずつ、年6回実施しています。水族館、テーマパーク、サイクルスポーツセンターなどにボランティアにも参加してもらい、マンツーマンで支援できる体制で出掛けています。サマースクールでは、羽田空港、お台場などに電車など公共交通機関を利用して出掛けています。仲間との楽しい体験を通して、集団行動のルールや社会性を身に着ける機会にもなっています。


◆特に良いと思う点


@サマースクールやアウトゴーイング等の特色ある外出プログラムを実施し、利用者が様々な経験ができています
所外の活動としてサマースクールやアウトゴーイング(一泊旅行)を実施しています。サマースクールは、日帰りで箱根周遊や川崎の食品工場見学、藤沢のプール、東京の科学技術館見学等、多岐に渡る外出プログラムを夏休み期間に10回ほど実施しています。また、アウトゴーイング(一泊旅行)も沼津や千葉の水族館、清里等、年5回ほど実施しています。計画と準備、実行に大変な労力を要しますが、他の施設と差別化されたこの事業所の大きな魅力のポイントとなっています。利用者・家族にとっても貴重な得難い経験ができるプログラムです。
A専門的な「療育」ができる事業所として、利用者のニーズに応えようとする経営姿勢があります
知的障がい者や発達障害の子供たちの増加で、サービスを必要とする利用者の数は増加し、中でも「預かり機能」だけではなく、専門的知識を有する職員がいて「療育」を担える事業所はその数が少なく、利用者・家族のニーズは極めて高いと思われます。ここでは障がい分野の福祉サービスでは規模も大きく、歴史もある大型法人の事業所であり、その地域のニーズに応えるべく人材確保・育成を中心とする経営姿勢と努力が確認できます。今後も障害児の「療育」ニーズに応えらえる貴重な事業所として存在し続ける事が望まれます。

B地域の店に買い物に出掛けたりボランティアが定期的に来所するなど、地域との交流を図っています
地域に発達障害に理解のある店が複数あり、買い物プログラムで子ども達が財布からお金を出し、お金の計算、支払い、おつり、レシートの受け取りなどの練習をさせてもらっています。またスーパーに買い物に行き、店員に商品の場所を尋ねるなど会話をしながら、交流を図っています。子ども達が安心して暮らせるように地域との関係性を大切した支援を行っています。また毎週3人のボランティアが来所し、プログラムで使用する物の縫物やバザーの作品作りなどを手伝ってもらっています。


◆さらなる改善が望まれる点


@付帯業務が多いため職員への負荷がかかっていることから、業務改善のための創意工夫や効率化のための投資が望まれます
事業所の職員数に比して利用する児童数が200名弱と多く、付帯業務が煩雑化している様子がうかがえました。付帯業務としては、月毎の請求業務、日々の支援記録業務、個別支援計画書等の書類作成等があります。職員一人あたりの業務量が増え、それが職員への負荷となってしまっています。職員の労働条件の改善は課題といえ、書式の簡略化や入力方法の改善などの方法を組み合わせ、業務改善と効率化を図られることが望まれます。

A日々の活動記録に関して書式の統一化と記録内容の見直しを図ることが望まれます
利用する子どもの人数が約200名と多く、年間の活動をグループ単位に分けて実施しています。子ども達一人ひとりの支援計画は保護者と連携して作成され、日々の活動にあたって職員は確認した上で支援にあたっています。ここまでの流れは組織として統一されていますが、活動の記録に関しては個々に委ねられている部分も多く統一化されていない点は課題と見受けられました。書式の統一化を図ると共に、記録に関しては支援計画を反映したものとなるよう内容を見直していくことを望みます。

Bこれまで長年蓄積されてきたノウハウをマニュアル化し、今後も継承されていくことを期待します
法人で緊急時対応、利用者支援、施設運営などの統一した支援者マニュアルとして職員ハンドブックが作成されていますが、活用はあまりされていないようです。また事業所個有の事項に関するマニュアルは作成されておらず、作業手順などはOJTによる口頭または行動による伝承に留まっています。現在、サービス基本マニュアルを作成中とのことでしたので、これまで蓄積されてきたノウハウをマニュアルにまとめることで標準化されたサービスが実践でき、新人でも手順などが分かりやすく理解できるようになることを期待します。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 小学校低学年以上の子どもの着替えやトイレ介助は、同性の職員が行っています。プールと入浴する際も同様で、活動の中での介助に関しては同性を原則としています。プライバシーへの配慮では、子どもからの相談内容や知り得た情報は本人に確認したうえで保護者に報告するようにしています。療育の中でも、強制的にプログラムに参加させるようなことはせず、本人が納得して参加出来るように子どもの意思を尊重した活動と支援を心掛けています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 日常での外出プログラムに加え、土曜、日曜を利用して一泊旅行のアウトゴーイングのプログラムがあります。 夏、冬に2回ずつ、春、秋に1回ずつの計6回実施しています。水族館、テーマパーク、サイクルスポーツセンターなどにボランティアを含め、マンツーマンで支援できる体制をとっています。サマースクールでは、空港、人気の観光地へ電車など公共交通機関を利用して出掛けています。仲間との楽しい体験を通して、集団行動のルールや社会性を身に着ける機会になっています。
3 サービスマネジメントシステムの確立 日々の業務の中で直接的に利用者・保護者の意向を確認するように職員全員が意識しています。特に療育終了の振り返り時には必ず保護者と口頭での双方向のコミュニケーションを取るように心がけています。何か不都合な事や不快なことがないかを常日頃から利用者・家族へ確認する意識が強いです。各利用者は平均して月に2回くらいの利用頻度ですが、数少ない機会での療育の効果を上げるためにも療育の振り返りとヒアリングの実施は必要不可欠と認識しています。
4 地域との交流・連携 当事業所は行政主催の地域ネットワーク会議への参加は勿論の事、大和市の児童発達支援や療育に関する中長期的課題解決に向けての定期的かつ継続的な協議にも参加しています。協議は増加が予想される同市の知的障害児童への対応策が中心テーマです。又、同市の開催する幼児教室で「3才からできる就労支援」とのテーマで特別支援教室の先生や保護者を対象に講演を行っています。”療育”という機能を持つ事業所が数少ない中で貴重な存在として地域貢献を果たしています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 運営法人の重要な決定事項は、所長会議で報告されます。又、当事業所内の重要な案件は職員会議で検討・決定され法人のエリア会議で報告されます。これらの重要な決定事項の内容は、月例の職員会議で周知を図っています。緊急な事案については、メールで周知し、意見集約も行っています。又、利用者・家族への連絡は、「でこぼこ」(全利用者・家族対象、スケジュールや行った事等の連絡用広報誌)「ピッコロ便り」(児童発達支援の利用者・家族向け、同様の広報誌)のふたつの媒体を使って連絡し、周知を図っています。
6 職員の資質向上の促進 当事業所の所長が他の業務と兼務で事業所に週に二日しか来れない事を前提に、意識して各職員との面談の機会を多くしています。3か月に一度は各職員の業務内容や研修・能力開発等について意見交換をする場を持っています。同法人には目標管理等の人事制度があり、常勤職員は「チャレンジシート」、非常勤職員には「目標管理シート」があり半期に一度、現在の業務内容や成果、能力レベル、今後の業務目標や・課題設定、将来のステップアップや能力開発等について上司との面談を実施し、上記のシート提出を義務付けています。

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