かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

きらら

対象事業所名 きらら
経営主体(法人等) 社会福祉法人県央福祉会
対象サービス 障害分野 生活介護
事業所住所等 〒 243 - 0328
南区麻溝台2-3-28
tel:042-701-8050
設立年月日 2012(平成24)年10月01日
公表年月 2018(平成30)年04月 〜
使用評価項目 東京都版
評価機関名 日本会計コンサルティング株式会社
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【事業者が特に力を入れている取り組み】


@職員の就業状況改善を通じて、職員のモチベーション向上に取り組んでいます
事業所では勤務管理票や休憩管理票を作成し、職員の就業状況の把握とともに環境の改善に取り組んでいます。勤務時間を把握することで、無駄な残業やサービス残業をしない風土が出来つつある、と所長は感じています。また定期的に職員と面談を実施し、勤務体制について等の話を聞くことで職員の状態把握にも努めています。これらの取り組みによって職員の働く環境を整え、職員のモチベーションの向上に取り組んでいます。

Aグループホームへ多くの利用者が入居するなど、地域に根付いた活動をしています
法人の理念である地域移行をこれまで数多く実績を残してきました。法人内外を問わず、市内のグループホームができる情報が入ると利用者に提供し、この3年間で約30名の入居を実現しています。さらに、きらら祭りに留まらずに市内で行われる販売会や、スポーツイベントへの出品、駅前のお祭りで販売ブースを設けるなど、多くの販売の機会を通じて社会参加しています。販売だけでなく、余暇活動や外出プログラムなども企画し、利用者が地域に根付いて生活および活動できるように支援をしています。

B縫製グループでは独自ブランドを作り、多くの商品を販売しています
生活介護事業所であるものの、利用者のほとんどが日中は生産活動に取り組んでいます。中でも縫製グループは当事業所が設立される前身の事業所時代から続いているものであり、「ARTHOUSE」というブランドを確立しています。商品数も多く、利用者が自信をもって作業している姿がそこにはありました。作業に伴う工賃を支払っていますが、十分な金額とはいえないため、今後は工賃向上に向けた取り組みにも力を入れていきたいと所長は考えています。利用者のモチベーション向上にもつながると思われるので、実現へ向けた取り組みに期待します。


【特に良いと思う点】


@相模原市障害者地域作業所等連絡協議会の運営するアンテナショップの運営委託を受けるなど、地域から事業所へ大きなニーズがあります
今年度より、相模原市障害者地域作業所等連絡協議会が運営する福祉のアンテナショップ「バオバブ」の運営委託を受けています。所長は同協議会の運営委員も務めており、深く関わっています。また、今年の9月に相模原市社会福祉協議会や民生委員主催の勉強会で、「発達障害について」という内容の講師を所長が務めるなど、事業所や所長の持つ専門性に対する地域からのニーズは非常に大きく、ニーズに応えるための取り組みを行っています。

A生産活動に対する意識が高く、利用者が満足している様子がうかがえました
事業所は元々、市内で活動していた複数の作業所が集まって現在に至った経緯があります。そのため、生活介護事業所ではありますが、生産活動を中心とした形態となっています。職員はもとより、利用者の生産活動に対する意識が高く、積極的に作業に取り組む利用者の姿が見学時に確認できました。生産したものは、市が運営する福祉ショップや販売会、お祭りなどで販売しており、利用者のモチベーション向上につながっています。利用者調査結果を見ても、活動に満足している様子がうかがえました。

B専門職や法人内外の事業所との連携など、多面的に利用者支援に取り組んでいます
事業所には相談支援事業所を併設しており、現在は所長が相談員を兼務しています。また、看護師が常駐しており、健康面における安心感が得られています。そのほか、市内には同法人が運営する事業所が複数あり、サークル活動などで協力する場面があります。このような法人内での専門職と各事業所との連携がよく図られており、利用者にとって活動の幅が広がっていくよい機会になっているといえます。市内で行われる販売会等では法人外の事業所とのかかわりもあり、ショップで他の利用者と交流を持つ場もあります。多面的な活動による支援は評価できます。


【さらなる改善が望まれる点】


@計画的かつ継続的な職員の育成に対する取り組みが期待されます
現在事業所ではグループ会議や研修への参加を通じた職員の育成を行っています。しかし、職員の育成に関して計画的な取り組みが行われていません。所長は優秀な人材を採用したいと考えていますが、募集に対する応募が少ない現状に課題を抱いています。このような状況の中、職員を計画的に育成し優秀な人材を内部から確保するためにも、新人事評価制度による個別面談を通じて職員の意向や課題を把握し、個別の育成計画を作成するなど、計画的な取り組みが期待されます。

A事業計画策定にあたり、達成度合いを測る定量的な指標の導入が期待されます
法人で策定された中期事業計画を受けて、事業所では事業計画を策定します。計画の策定は職員会議時に職員から収集した意見を反映するなど現場の意見を取り入れています。事業計画の策定は生活介護というサービスの特性上、定量的な指標を定めることが難しく、現在は定性的な内容のみになっています。しかし、目標の達成度合いをより明確に測定し、その結果を翌年以降の計画に反映するためにも今後定量的な指標を取り入れることが期待されます。

B個別支援計画に沿った日々の活動と記録など、支援全般に関してその取り組みの振り返り及び見直しを期待します
利用者の活動に関する日々の記録と、その情報の共有に関しては全体的に課題が散見されました。記録方法は定まっていましたが、内容は支援に対する反応等には触れられておらず作業内容を書き記した程度に留まっていました。その背景には、職員が利用者一人ひとりの支援計画を十分に把握できていないのが原因と考えられます。また、職員間での利用者に関する情報共有の機会も十分とはいえず、記録の保管に関しては統一されていませんでした。支援計画を中心とする活動及び記録の改善に期待します。


評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 平成28年に施行された障害者差別解消法について職員の理解を深めるべく所長が全体研修で伝えたほか、職員倫理行動綱領を職員全員に配布して人権研修で確認するなど、利用者の人権擁護に関して力を入れて取り組んでいます。また、昨年に起こった相模原市の事件に関する集会に参加し、障がい者の権利を改めて確認し合うなどの取り組みもありました。事業所内ではセルフチェックなど事故の活動を振り返る機会がなかったため、今後の定期的な取り組みを期待します。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 利用者の生活状況等は利用者基礎帳票に記載し、支援計画作成の時に参考にしています。そして、所定のアセスメントシートに健康・医療関係、日常生活、仕事に関する内容を記載するようになっています。その中の一つにエコマップという、利用者本人に関わる友達や趣味、医療機関などの周辺情報を図示する書式も含まれています。このアセスメントの見直しは半年に一度行っていますが、時期については利用者ごとに個別に定めています。利用者の課題に応じて、外部のアドバイザーからアドバイスをもらうなど、流れが確立されています。
3 サービスマネジメントシステムの確立 日々の基本的な活動内容について、今年度はいくつか見直しを図りました。例えば、活動場所を内容と利用者の状況に応じて分けたこと、作業の内容が曖昧になっていたことから始めと終わりの状態を明確に利用者に示すことなどを行いました。利用者の反応は上々で、見直しの成果が現れてきているようです。そのほか、法人の事例発表会などで他事業所の取り組みを参考に、業務の見直しをしていこうという意識が根付いてきています。継続した取り組みに期待します。
4 地域との交流・連携 相模原市障害者自立支援協議会の関係会議に参画したり、相模原市障害福祉事業所協会へ加入し行政に対して要望の提出したり、行政からの情報収集を行うなど、地域の様々な関係機関と連携を図っています。相模原市障害者地域作業所等連絡協議会には設立当初より加入しており、現在は運営委員を行うなど特に深い関わりをもっています。今年度より「バオバブ」という同協議会の運営する福祉のアンテナショップの運営委託を受けており、地域の福祉向上のための取り組みを行っています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 経営層の役割や責任は、法人の職務権限規程に明記されています。事業所では業務分担表に経営層及び職員の業務内容を明記し、それぞれの役割を明確にしています。所長は今年度より新たに着任されました。そのため職員や事業所全体をリードしていこうと、所長自ら直接職員へ、福祉職員の持つべき指針や考え方について折に触れて説明を行っています。また、所長は現場へ積極的に関わることで、職員への率先垂範を心掛け、リーダーシップの発揮に努めています。
6 職員の資質向上の促進 法人では今年度より新人事評価制度の運用を開始し、職員の育成と評価が連動した取り組みを行っています。人事制度の一環で「チャレンジシート」を職員との面談を通じて作成し、面談時に職員の業務に対する意向の確認を行っています。これら人事制度を通じて職員のやる気の向上に取り組んでいます。また、法人では職員のメンタルチェックを年2回実施し、就業状況の把握に取り組んでいます。事業所では就業状況を改善するために勤怠管理表や休憩管理表を作成し、勤務時間を厳格に管理することで過重労働の防止に力を入れています。

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