かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

藤沢市立湘南台保育園(2回目受審)

対象事業所名 藤沢市立湘南台保育園(2回目受審)
経営主体(法人等) 藤沢市
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 252 - 0804
藤沢市湘南台6-31-6
tel:0466-43-3830
設立年月日 1973(昭和48)年05月01日
公表年月 2018(平成30)年04月 〜
使用評価項目 神奈川県社協版
評価機関名 株式会社 ケアシステムズ
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)
<優れている点>
1. 「園内研修で人権について周知を高めている」
園内での人権研修で各自の研修前の藤沢市人権施策推進指針への感想と、園内研修後の職員の感想を臨時職員も含め全職員に行い子どもの人権に対する意識を高めている。
2. 「栽培からクッキングと食育に繋げ自然との関わりを深めている」
用務員と一緒に野菜の栽培をすすめており植物の生長を知り、更にクッキング保育に繋げている。年長児と2歳児との交流の中でお礼の気持ちを形にし大収穫だったナスを感謝の気持ちで渡すなど、自然との出会いで豊かな感情や好奇心を育み表現力の基礎の形成を目指している.
3. 「絵本や物語に親しみ想像する楽しさや言葉を豊かにしながら友だちと心を通わす保育を目指している」
自宅でも絵本に親しむ機会を持ってもらうために絵本貸出コーナーを設置し「先生のおすすめの本」や「保護者からのおすすめ絵本」として絵本との思い出を示し、絵本への興味や関心を広げる機会を図っている。年長児は近くの図書館に行き「おはなし会」に参加したり、好きな本を借りて皆で同じ世界を共有する楽しさや心を通わせることができるように努めている。
4. 「子どもたちの自由な表現活動を通して創造性を豊かにする機会を図っている」
運動会のポスターに使用するために全身自画像を描くことに取り組んだ。2人1組になってお互いのかたどりをする初めての作業に子どもたちは楽しみながら取り組み、その後は小さな自画像つくりにも発展した。1階階段下スペースには季節ごとの制作発表の場をもうけて、園全体で楽しんでいる。自然物を使った制作や歌、リズム遊びなど自由な表現活動を通して創造性を育むことを応援している。
<独自に工夫している点>
・ 落ち着いた環境づくりのために担当制保育で乳児は少人数で静かな落ち着いた空間をクラスにつくっている。
アセスメントシートの活用やコーディネーターと連携をとり、情報を職員と共有して、園全体での共通理解を深めている。
・ アレルギー児の対応で、シミュレーションをして、配膳など間違いのないよう取り組んでいる。
<改善すべき事項>
・ 職員人材育成の管理方法を具体的に進める。
・ 職員の自己啓発「いいね」を進める。園長が初年度ということで様子見になっているが、
  子ども第一に考え職員も協力し積極的にすすめることが期待される。
評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

@ 「人への愛情や信頼及び人権及び人権を大切にする心を育てる」を保育の目標に揚げ「藤沢市保育課程」「保育園のしおり」「保育園規則」「藤沢市人権施策推進指針」「藤沢市児童育成計画」「にこやか推進手帳」等に子どもや保護者への人権への配慮を明示しており職員会議や職場研修、外部研修で職員に周知徹底を図ると共に保育の中で話し合う機会をもつ。藤沢市人権推進施策より資料を引用し、正職員に人権研修を行い、臨時職員にも別日程で同じ内容で実施、各職員の感想も集め身についていることがわかり、感想は経営層で共有している。「守ろう子供の人権」という毎月標語を考えて、随時、他事例などを共有したり、保護者からの意見など保育の中で話し合っている。一職員の問題とはせず、自分では気づかないことを職員が共有することが大切であり、意識できるようにしている。園独自の「保育を振り返ってみましょう」の中で人権についても自己チェックしている。
A 「にこやかクレド」の年間目標を担当職員が作成し、事務室に掲示して朝礼では日々の目標を唱え職員間のコミュニケーションの向上に努めている。FUJISAWAにこやかクレド服務宣誓を全職員が携帯している。
B 接遇では子どもや保護者の立場に立って笑顔で丁寧な対応を心がけている。また、園児の名前を呼び捨てにしないことを周知徹底している。公には「さん」で統一し、クラスでは入所時に家庭での呼び方を尋ねてそれを使用している。
C 人権に関するe―ラーニングやクレドカード、自己評価チェックリストを定期的に行う事でサービスの向上を図っている。事務室に5台の利用可能なPCがある。主任がスケジューリングして1日1時間までと決めて期限に間に合うように進めている。自己チェック方式で進行している。
D 個人情報の保護に関しては藤沢市個人情報の保護に関する条例に記載している。人権目標、児童憲章を事務室に掲示し職員に周知を図っている。個人情報は鍵つきのファイリングロッカーに保管し個人情報に関わる配布資料は終了後シュレッダーをかけ廃棄するという管理を主任がルールに従って進めている。
E 保護者との個人面談には時間の設定、場所の設定に留意してプライバシーが守れるようにしている。おたより帳は職員以外見られないよう管理していて返す時は間違えないようにしている。「保育園規則」、「保育園のしおり」の中で個人情報の取り扱いについての記載があり保護者に入園時に配布、説明して了解を得ている。保護者との相談はプレイルームや、事務室に仕切りを作ってプライバシーを守って実施している。荷物や、お便り帳などは間違いの無いようダブルチェック体制で取り組んでいる。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

@ 家庭との連絡情報交換の手段・方法については「藤沢市保育課程」「帳票マニュアル」の家庭との連携、家庭連絡表に記載に従って進めている。保護者にスケジュールをできるだけ早めに伝えることを目的に「保育園のしおり」で保育参観、クラス別懇談会、試食会のあることを知らせている。「にこにこだより」を発行し園の情報を家庭に知らせている。行事の1〜2か月前には再通知をしているがルール化はされていない。
A 保育内容に関する家庭の希望や意向の把握方法は入園時に「保育に関する希望」を記入して貰うことにしている。送迎時に日頃の様子を伝えるなど、コミュニケーションを図かっている。懇談会を年に2回、個人面談を実施している。保護者の希望や要望に応じ面談を行って意向、要望の把握に努めている。園としての方針や目標、各クラスの取り組みを知らせ家庭からの要望や質問も聞き信頼関係を深めている。ご意見箱は玄関に設置している。担任や園長に要望を保護者が伝えることが多く、必要に応じ場所を変えて話を聞き対応している。職員で共有し、対応・解決策を策定し、当事者につたえ、内容によっては園全体としての取り組みとしている。苦情については、藤沢市保育課に報告、内容によっては保育課と一緒に対応する体制になっており、園長会でも共有されている。意見・要望等受付(報告)書に記入し、意見・要望→話し合い内容→対応内容を記述し園内で共有している。ファイルされており、過去の事例もストックされているので振り返りの有効なデータになっている。
B 食材や調理への関心と感謝の気持ちを持つことで食べることへの意欲を育んでいる。各クラスの保育士や調理担当、用務員等と連携し野菜の栽培をして収穫の喜びを感じ、その野菜を使用したクッキング保育やタマネギやトウモロコシの皮むき等様々な食材の臭いをかいだり触れ自分たちで調理をしたりする経験を通して食育へ繋ぎ食生活への関心を高めている。又、調理員や用務員と食事を一緒にし、会話を楽しんで食育に繋げている。
C 異年齢のふれあいを大切にしている。5歳児は金曜日には0歳児以外のクラスでシーツの取り外しを手伝ったり、自発的に園庭に出れば靴をはかせたり手を繋いで遊んだりと一緒に生活し遊びながら優しさや相手を思いやる心を育んでいる。
D 世代間交流として藤沢市の事業の一環で民生委員を通じて地域のお年寄りが、年7回幼児クラスに入って子どもと遊んで、一緒に食事をして生活に潤いを与えている。豊かな経験の中で主体的に人と関わり認められ自己肯定感が育まれている。
E 乳児保育においては少人数の担当制保育を実施し同じ保育士が保育することで一人一人の甘えや要求を受け止め情緒の安定を図り愛着関係をつくっている。落ち着いた環境の中で個々の発達・成長・興味に応じたあそびを展開して子どもの感性が豊かに育つように働きかけている。保育士自身が感性を磨き子どもの気づいた事や感じたことに一緒に共感していく事や子どもの心の声に気づく事が大切であると考え保育の振り返りで小グループでの話し合いなどケース検討をしている。

3 サービスマネジメントシステムの確立 @ 「意見・要望等解決の仕組みについて」を玄関に掲示し園における苦情・要望の解決責任者、受付担当者を決めている。また、その旨を入園のしおりなどを用いて、入園面接時保護者に説明し、意見箱を設置も周知している。「藤沢市立保育園における意見・要望等解決実施要領」にて園での解決が困難な場合には保護者に第三者委員がいる藤沢市市民オンブズマン制度や神奈川県保育会保育園利用者相談会会員である事を説明し、会員証の写しを掲示している。
A 意見や要望の受付から解決までの記録は、意見要望等受付報告書に経緯や経過が詳しく記載され保護者への回答が適切になされている。
B 入園時には入園書類の中に保育に対する養護と教育への希望欄を設けて記載してもらっている。
C 子どもの命と安全を守れるよう、日頃から環境保全、毎日の始業点検、遊具の安全点検に力を入れている。保育室の湿度と温度は毎日測定し保育日誌(夏季プール実施日はプール日誌)に記録、保育室を適切な温度と湿度に保つように努めている。室温・換気については適切な温度のルールを定めて運用している。消毒などについても遊具の安全点検表や、遊具洗浄のチェックも行っている。感染症流行時にはおもちゃ、床、壁面の消毒を徹底している。ノロウィルス対策としては食器を調理場に戻す前に消毒するなど感染症の発生拡大を防いでいる。
D 危険物管理マニュアルを定めて消毒液や洗剤の薬品類在庫管理表、アルコール持ちだし使用表で管理運営し誤飲などの事故防止に努めている。衛生点検表で保育室、トイレの衛生管理をしている。衛生管理マニュアルに従い嘔吐処理や感染症の際の食器の浸け置き時の希釈方法を定めている。オムツ交換時の衛生や交換マットの消毒、調乳の際の衛生管理をしている。玩具や布団等室内の衛生、安全を確保している。また、遊具の安全点検実施要領に従って安全衛生点検表、ヒヤリハット点検表を用いて定期的に点検を実施している。但し、ヒヤリハットについては職員の意識付けとしてどんなことでも気になったら書ける簡潔なフォーマットも用意し進めたい。
E 感染症対策として保健師から毎週送られてくる神奈川県感染症発生情報を掲示および回覧で全職員に周知し保護者にも玄関掲示や保護者が必ず見ることになっているホワイトボードで注意を喚起している。クラス毎に感染症調べをして保育日誌に記入して感染症の蔓延の防止をはかっている。感染症が発生した場合はクラス別感染症状況ボードで知らせ、その病気の主な症状や潜伏期間等の掲示をしている。感染症情報システムに入力し保育課にも報告している。
4 地域との交流・連携 @ 保育士の専門性を活かして子育ての知識、保育の技術、子育てのヒントなどをわかりやすく発信し、保護者や市民の子育て力の向上を目指すことを心がけている。支援センターからの見学会や、すこやかメールで地域交流として体験保育の時に、保育士の専門性を活かして子育ての知識、保育の技術、離乳食の進め方、その内容など、家庭での日々の子育てと保育園で保育のあり方を共有してもらい、保護者や市民の子育て力の向上を目指す取り組みをしている。地域の子育て中の親子が支援センターを通じて来園する。保育園の役割や保育内容、調理員にも協力してもらい離乳食や献立の工夫について話をしてもらい質問に答えている。調理レシピも用意している。
A 園庭の地域開放は年間を通じ月〜金10:00〜16:00に行っている。地域の親子が遊びに来られるように体験保育・ふれあい遊び・うんどう遊び等年9回テーマを決めて地域交流を行っている。門の掲示板、子育てメール、ホームページで発信している他、公立保育園子育て連絡会を設置して「すこやかメール」を発信しており、子育て情報を載せたパンフレット(すこやかメール)を公共施設にて配布、設置している。
B 公民館まつりでは保育園の存在を紹介し、湘南台(子育て)メッセに参加し地域の方々に保育園紹介や、園庭開放や一時預かりなどのサービスの情報を提供している。
C 育児相談、保育園見学は随時実施している。また、保育実習生(3名)、看護学生(9名)、中学生の職業体験と保育部の授業を含め25名や高校生インターンシップ(6名)その他実習生なども受け入れ次世代の育成もしている。(4月〜11月)
D 地域の独居の高齢者と民生委員が来園し(世代間交流)幼児と遊んだり一緒に給食を食べたりと交流している。
5 運営上の透明性の確保と継続性 @ 前年度の目標と反省、評価をふまえ毎年全職員で園目標を定めている。年齢毎の年間目標も定め毎月の月案や週案をたてている。懇談会では保護者に園目標、クラスの年間計画を説明している。環境・食育・保健の年間計画を事務室に掲示している。
A 目標管理シート、保育課程に沿っての自己チェックをしている。毎月の会議で評価、反省し次の月に活かしている。
B 藤沢市のホームページに園の概要、保育目標、年間行事、園の生活状況などの園に関する情報が掲載されている。子育て支援サービスガイド・子育てガイド・保育園にあそびにきませんかなどのパンフレットを市民センターや地域子どもの家、市役所に置いて情報の提供をしている。
C 第三者評価の結果の公表を通し、透明性を高め福祉サービスの更なる質の向上を目指したい。透明性は信頼関係につながるものであり、普段の保育を保護者に知ってもらい、掲示物やコミュニケーションを通して伝えていきたい。保護者と職員が一緒に日々の保育の中で感じられた子どもの成長を喜びあえる関係づくり、保護者との心のつながりができることが園としての透明性、つまり信頼性につながるものと考えている。
6 職員の資質向上の促進 @ 藤沢市保育課程には6項目の目標があり明文化されている。園の目標は「生き生きと遊ぶ子ども」で、その目標に沿って1.健康保育   2.心を育てる保育 3.自然保育が設定されており「保育園のしおり」に明記している。それを通して職員が自分を振り返り、保育の計画につなげ保育力の向上につなげている。
A 毎月の職員会議の中で保育の振り返り評価を行っている。職員各自の目標は人事評価の目標設定シート、目標管理シートで明確化し共有しながら達成できる様に取り組んでいる。また、ヒアリングをして職場内でのコミュニケーションの強化を図るとともに、風通しの良い職場づくりをしている。
B 市の職員研修概要に職制としての段階別研修及び保育に関わる研修が計画されている。職制別に求められる姿、必要とされる知識、技術が明文化されている。それに沿って「職場研修年間計画書兼結果報告書」で実施評価を行っている。園内での報告会や研修報告をしている。
C 研修報告の園内共有を行なっている。研修報告書はファイリングされ、職員が閲覧できるようになっている。内容によっては懇談会でも保護者に伝えたり、職員の能力向上と保護者への共有にもつなげている。
D 年初の懇談会で、各年齢の子供の発達を担任職員がカンプ化して説明して、子どもの成長の姿が保護者にも伝わり好評であった。職員の目から見たオススメの遊びスポットなどの情報も園から発信していけるよう取り組み職員の経験・知識を保護者に伝えることで更なる資質向上を図っていきたい。

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