かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

マミーズエンジェル金沢文庫駅前保育園

対象事業所名 マミーズエンジェル金沢文庫駅前保育園
経営主体(法人等) 株式会社マミーズエンジェル
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 236 - 0042
金沢区釜利谷東2-14-3
tel:045-782-8558
設立年月日 1950年04月01日
公表年月 2018(平成30)年04月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 株式会社 学研データサービス
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

《施設の概要》


 園は株式会社マミーズエンジェルの神奈川県初の系列保育園として平成25年4月1日に開設し、5年目を迎えました。京浜急行金沢文庫駅から徒歩3分の3階建てビルで、定員は60名、平成29年12月現在65名が在籍しています。産休明け保育、延長保育、障がい児保育を実施しています。京浜急行特急の停車駅で駅から至近のため通勤には非常に便利です。隣のビルとの間に広くはありませんが園庭があります。園の近くには両岸が桜並木の遊歩道のある川が流れ、大きな公園がいくつもあり、子どもたちの散歩先はたくさんあります。こうした環境の中で子どもたちは伸び伸びと過ごしています。


《特に優れている点・力を入れている点》


○園独自の教育プログラムを通じて、子どもたち一人一人の可能性を引き出す保育を実施しています
 園の特徴として、独自の教育プログラムと独自のサービスを実施しています。朝園に入ると聞こえてくるクラシック音楽、ダンスや歌、絵などの遊びを通じて英語に親しむインターナショナル保育、体育指導、日本初のゴルフアカデミーは、法人の運営の基本方針に沿って組まれ、子どもたちの可能性を引き出すように、一つの取り組みからさまざまな方向へアプローチが取られています。例えば、2歳児からのゴルフは技術の向上だけではなくマナーを身につけ、そしてゴルフというスポーツが親子3代でも楽しめることから、人との絆を築くきっかけを作っています。同じプログラムの中でも、一人一人の受け入れやすい部分を育て、さらに弱点を克服して自信を持てるようにしています。専任講師の指導を通じて、子どもたちの心身の発達と可能性を引き出せるような取り組みが実施されています。

○保育室のほか階段壁に、季節のテーマのもとクラスごとの子どもの作品を飾り、別世界を演出しています
 訪問時、階段の壁面には、白や銀や金のテープや色紙を使って雪の世界を表現し、その中に、子どもが自分たちの能力に合わせて作った同じ高さの自分の姿の色紙の人形を、雪の中で遊んでいるようにアレンジして展示してありました。例えば人形の髪の毛は、2歳児は紙をちぎって貼り、4、5歳児は毛糸を貼り付けたり、できる子どもは毛糸で三つ編みを作って貼り付けるなど、年齢ごとの能力に応じた作り方で作品を作っています。ユニークなのは「冬」という一つのテーマのもと、クラスごとに力を合わせ参加していることです。こうした作品展示は季節や行事に合わせて、七夕やクリスマスなどでも楽しんでいるそうです。各保育室内の作品も立派でしたが、園全体で統一したテーマですてきな別世界を演出するというのは、企画力と保育士間の協力の賜物です。

○指導計画や自己評価などを通じ、職員と園、法人本部が一体となって、心の通う人材育成に努めています
 職員は年度初めに年間目標を定め、「育成計画 自己評価」に目標、課題、対策を記入して取り組み、4〜6月、7〜10月、11〜3月の期ごとに「自己評価」を、成果、反省、課題、総評の順で文章で作成します。これを基に乳児クラス、幼児クラス、栄養士(調理室)、園全体のグループごとに、期ごとの「自己評価」も作成して、主任と施設長が評価、面談、指導を行っています。さらにこれを法人本部に送り、毎期社長が一人一人の自己評価に職員の個性を尊重したコメントを付記し、期ごとに行う社員総会で総括を行い、賞与につなげる仕組みがあります。社長が一人一人にコメントを付すことで、職員も意欲を持ち、自身の実践の改善につなげています。また、日常業務でも主任は日誌や週案、月指導計画などに赤ペンで助言、指導、励ましのコメントを記入し、職員の育成に努めています。


《事業者が課題としている点》


 さらなる地域との交流を課題としています。福祉施設との交流を図り、日常の保育で行っている歌や体操などを施設で披露したり、昔の遊びをともに行うなどの交流ができる施設を検討しています。また、他園との交流や幼稚園や小学校との連携をさらに深めることも課題としています。現在も幼保小の交流を行っていますが、無理のない中で交流の回数を増やし、より交流を深めたいと考えています。保育の質の向上を目指して業務マニュアルのさらなる改善を現在進めています。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重  園の保育理念5項目のうち第一に「日本の宝であるお子様の生命と人格を第一とした保育と保育環境を実現すること」とあります。理念や基本方針は明文化され、ホームページや重要事項説明書などに掲載し、園の玄関にも掲示しています。全職員は「社是」「マミーズエンジェルの想い」「私たちの理念」「保育指針」のカードを携帯し、毎日のミーティングで唱和しています。年3回開かれる社員総会では社長の訓話を聞き、理念と方針を確認するとともに、どのような保育を行えば子どもたちの最善の利益が実現されるのかを考えています。園では一人一人の子どもと向かい合い、信頼関係を築き、子どもたちの目線に合わせた保育を行っています。
 職員が子どもを呼ぶときは、男の子には「くん」、女の子には「ちゃん」を付けて呼んでいますが、小学校での呼称はすべて「さん」で統一されているため、点呼の際にはなじんでもらう意味も含めて「さん」を付けて呼んでいます。園では「ちくちく言葉」という表現を使い、職員が子どもたちの会話のなかで不適切な表現と感じた場合には「ちくちく言葉はやめようね」と声かけするほか、職員同士でも注意し合っています。人を褒めたり嬉しくさせたりする言葉は「ぽかぽか言葉」と名付け、「ぽかぽか言葉で行こうね」と話しています。主任や施設長はミーティングや一対一の話し合いで、子どもの人格を尊重する姿勢の大切さについて話しています。
 「個人情報保護に関する基本方針」のマニュアルがあり、これに基づき、全職員やボランティア、実習生に個人情報保護や守秘義務について説明し、周知しています。インターネット経由の画像送信システムのガイドラインを作成し、全職員のほか保護者にも周知しています。個人情報の取り扱いに関しては、入園の際に重要事項説明書を使って保護者に説明したうえで、承諾書に署名を求めています。写真掲載などの個人情報の取り扱いについては、別途説明書と同意書の書式があります。また、実習生には誓約書を書いてもらい、法人本部で保管しています。個人情報に関する記録は事務室に保管し、常時施錠しています。規定保管期間を過ぎた記録の廃棄はシュレッダーを使用するか、専門業者に依頼して処理することにしています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供  保育課程に基づいて年齢ごとに作成した年間指導計画があり、発達課題に合わせたねらいに従って月指導計画、週案を作成しています。園では「自分でやろうとする子ども」「自分で考えようとする子ども」を育てたいと考えています。子どもの意見や意思を尊重するために、理解できる子どもには子ども同士でのディスカッションをさせています。ディスカッションによって出た意見はそのまま受け止めるようにしています。年齢が小さな子どもにはホワイトボードや絵カードを使って説明します。職員は子どもの意見や意思を指導計画の中に盛り込み、子どもの表情やしぐさから子どもが何を要求しているかを受け止め、一人一人の子どもと向き合っています。
 入園前の説明会で渡した「児童票」「入園面談調査書」などの事前準備書類をもとに、個人面談をしています。面談の際には、保護者が記入した面談調査書に、短縮保育の期間や保育時間、土曜保育の有無、保護者や家庭の状況などを職員が確認しながら追記していきます。「マミーズエンジェル教育プログラム」という園独自の教育プログラムについても内容を説明します。面談には必要に応じて栄養士も同席し「入園前食事調査票」を見ながら子どもの様子を観察します。面談の記録は施設長と主任が確認した後、担当職員と打ち合わせを行い、一人一人の子どもの生活のリズムに、無理なく入園後の保育活動を合わせていけるように配慮しています。
 0〜2歳児は保育室にジョイントマットを敷いて空間を仕切り、コーナー保育を行っています。机の周りに集まって少人数で好きな友達と遊ぶこともあります。食事をした後は職員が拭き掃除をして清潔にした後、1歳児と2歳児は1歳児の部屋で、3〜5歳児は3、4歳児の部屋で一緒に午睡します。0歳児は布団、1歳児以上の子どもはコット(簡易ベッド)の上にタオルまたはブランケットを敷いています。異年齢交流は朝は7時から9時、夕方は16時から1歳児の保育室で行っていますが、給食やおやつを食べる際にも3歳児以上は異年齢のグループになり、交流しています。5歳児は年下の子どもたちの世話をしたり、手本となったりしています。
3 サービスマネジメントシステムの確立  入園前の説明会で短縮保育の説明を行い、個別に面談しています。短縮保育の期間はおおむね5日間としていますが、1か月程度かかる子どももいます。短縮保育の期間をあまり取れない保護者には、十分に重要性を説明したうえで柔軟に対応しています。0、1歳児の保育担当者は決まっており、主任が勤務シフトを調整しています。子どもの生活が家庭と園で無理なく引き継がれるよう、すべての子どもに連絡帳があります。2歳児までの子どもの連絡帳は毎日生活の様子を細かく記録しています。担当職員が進級時に変更になっても子どもの気持ちが不安定にならないように、児童票の読み合わせを中心とした引き継ぎを行い、ミーティングでも周知しています。
 園は鉄筋コンクリート造りの3階建てでエレベーターが設置され、障がい児保育のための環境は整っています。金沢区こども家庭支援課や地域の医療施設、横浜市南部地域療育センターとの連携体制が整っており、保護者の同意を得たうえで、相談したり情報を得たりしています。担当職員は支援を必要とする子ども一人一人に合わせた個別指導計画を作成し、障がいの特性に合わせて外部研修を受けています。受けた外部研修の研修記録と資料を基に、園内研修で発表し、職員間で共有を図っています。子どもの人数が65人でほかのクラスにも目が行き届く状況であり、日々の保育の中で、職員の介助のもとに、障がいのある子どもをほかの子どもが自然に助け、一緒に楽しく過ごしています。
 入園前の説明会でアレルギーがあるかどうかを確認し、除去が必要な子どもに関しては個別に面談を行っています。かかりつけ医による生活管理指導表の提出を受けたうえで献立表を作成し、除去食を提供しています。保護者には前月の末に、個別に除去食材を記入した献立表を渡して確認し合い、署名をもらっています。担当の職員は、連絡帳で保護者と病院とのやり取りを確認し、許可が下りた場合の食事について書き込んでもらっています。除去食は担当の職員が配膳を行い、専用トレーには子どもの名前と除去食材、アレルゲン物質を記載しています。配膳する場合にはクラスにいる職員に声をかけたうえで、全員で確認してから除去食用のテーブルに配膳しています。
4 地域との交流・連携

 園の保育目標の一つに「地域での活動を通して、気持ちの良い挨拶やかかわりの中できずなを深め、地域に愛される保育園を築いていく」とあるように、園は自園のみでなく地域の子育て支援も園の重要な使命として取り組んでいます。ふだんの散歩や、年2回地域の公園などで行われる金沢区主催の「地域の遊び場」で、地域の親子と触れ合う中で園への要望を聞いています。また、金沢区主催の「商業施設における子育て支援イベント」に参加し、地域の親子と一緒に遊んだり、育児相談などから園への要望を把握しています。さらに、園の見学者からも園に対する要望を聞いています。施設長は金沢区の園長会などで地域の子育て支援ニーズについて話し合い、情報交換しています。
 入園案内を金沢区こども家庭支援課に置かせてもらい、関心のある方がいつでも参照できるようにしています。園の夏祭りや運動会などのポスターを、金沢区役所の掲示板に貼っています。金沢区の保育園や幼稚園などを紹介する子育て情報誌「キラキラMAP」には、園の案内とともに育児相談を実施していることを記載しています。地域の商業施設における出張イベントに参加したときには参加者に園の場所や行事を案内したり、園行事に町会長や元町会長を招待して町内の方々にも伝えています。また、園のホームページを通して、地域の方に園の情報を提供しています。
 金沢区こども家庭支援課に「入園案内」を置かせてもらい、将来の利用者が自由に見ることができるようにしています。入園案内には所在地や年齢別定員、職員体制、開園閉園時間などの保育園概要や施設概要、運営基本方針や保育理念、費用のほか、園の教育プログラムである専任講師による体育指導やインターナショナル保育(英語)、ゴルフアカデミーを写真付きで案内しています。園のホームページには入園案内の内容のほか、保育や食育、給食などの様子を載せています。園の情報は金沢区や横浜市こども青少年局のホームぺージ「ヨコハマはぴねすぽっと」に進んで提供しています。また、金沢区の子育て情報誌「キラキラMAP」にも園の案内が載っています。

5 運営上の透明性の確保と継続性  利用希望者からの問い合わせには、入園案内や重要事項説明書に基づいて、施設長や主任が常時応対しています。見学は、専任講師による体育、英語、ゴルフの教育プログラムのある日時を勧めていますが、都合がつかない場合には、保育に支障を来たさない範囲で見学者の希望に応じています。見学者には子どもと一緒に来園してもらい、入園案内を渡し、施設長や主任が園の理念や基本方針、利用条件などを説明して園内を案内するとともに、質問にもていねいに応じています、また、園の子どもたちとも一緒に遊び、楽しさを感じてもらっています。園の行事への参加も勧めています。
 職員個人の自己評価を基に乳児、幼児、調理室の各グループで話し合い、グループごとの自己評価を作成しています。そして個人の自己評価と各グループの自己評価を含めて、主任と施設長で話し合い園全体の自己評価を作成しています。期ごとの自己評価の3期目、最終の園全体の自己評価を、年度の園の自己評価としています。園の自己評価は職員会議などで説明し、園の理念や方針に沿っていることを職員間で確認しています。園の自己評価は玄関の公表用ファイルに入れて、保護者に公表しています。
 職員は入職時に、法人本部職員や施設長、主任から、就業規則の服務規律として人権の尊重や守秘義務など守るべき法や規範、倫理などの説明を受け、守秘義務に関する誓約書を提出しています。年3回行われる社員総会では、社長より、マミーズエンジェルの想い、社是、理念、保育指針や法人の運営状況、今後の運営などについて話を聞いています。また、法令順守についても社長や外部講師による法人主催の研修で学んでいます。園の運営状況は「決算報告を知りたい方はお知らせください」と事務室前の玄関に掲示して、いつでも閲覧できるように公開しています。世間で起こった虐待などの事例には、新聞記事などを基に速やかにミーティングを行い、注意喚起して早期発見や対応手順を確認しています。
6 職員の資質向上の促進  職員は年間3つ以上の外部研修受講を目標にして、横浜市や金沢区の研修や、法人主催の研修などから希望を募り、研修担当の主任が取りまとめて職員一人一人の研修計画と全体の研修計画を策定しています。職務上有益な研修は園から指名して受講してもらうこともあります。外部研修受講者は、受講後2日以内に研修報告を提出し、研修成果を生かすために1週間以内に園内研修を行います。園内研修で研修内容を発表して、職員間で内容の共有を図るとともに、研修内容を日常保育に生かせるよう取り組んでいます。研修発表に参加できなかった職員には研修報告を回覧し、主任が確認しています。園内研修は感染症対応や日々の保育に役立つテーマでも開催して、確認や保育技術の向上を図っています。主任と施設長は、研修内容の保育への活用状況などから研修を評価し、次の研修に生かしています。
 職員は年度初めに年間目標を定め、課題や対策を検討して取り組み、4〜6月、7〜10月、11〜3月の期ごとに自己評価を作成します。これを基に乳児クラス、幼児クラス、栄養士(調理室)のグループごとに、期ごとの自己評価を作成して、主任と施設長が評価、面談、指導を行います。さらに毎期社長が一人一人の自己評価にコメントを付記し、社員総会で総括を行う仕組みがあります。工夫改善事例として、保護者会を開催しましたが参加者が少なかったため、参加しやすいように、親子一緒のふれあい会(親子遊びや親子クッキングなど)と組み合わせて同じ日に催したところ、参加者が大幅に増加しました。教育プログラムとして週1回英語、体育、ゴルフがあり、専任講師による指導を受けています。
 職員一人一人の自己評価は書式が定型化されています。年を3期に分け、期ごとに年度初めの目標と関連付けて、達成、反省、課題、総評の項目を順に記入し作成しています。保育の自己評価は年間指導計画、月指導計画、個別指導計画、週案・日誌などにより、クラスごとに自己評価を行っています。保育の自己評価は例えば5歳児の週案・日誌では「今週から年少児の午睡の手伝いも始まり、給食当番や行事などどれに対してもとても意欲的な姿が見られた」とあるように、活動の結果だけでなく、その取り組む意欲や過程を重視して行っています。社長をはじめ法人本部が一人一人の個性を大切にして評価を行うことで、職員も意欲を持ち、自身の実践の改善につなげています。

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