かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

南愛児園

対象事業所名 南愛児園
経営主体(法人等) 宗教法人 大光寺
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 232 - 0006
南区南太田2丁目7−21
tel:045-731-1401
設立年月日 1955年08月01日
公表年月 2018(平成30)年04月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 株式会社 学研データサービス
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

《施設の概要》


 園は昭和29年5月、宗教法人大光寺の境内に開園し、翌昭和30年8月認可保育園となりました。現在の園舎は平成4年10月に完成し、大小の扇が2つ重なり開いたような独特の構造となっています。京浜急行「南太田駅」から徒歩8分、または神奈中バス「Y校前」徒歩2分ほどです。現在2〜5歳児を受け入れ、定員は80名(平成29年12月末現在80名在籍)で、延長保育、障がい児保育、一時保育を実施しています。
 近隣の環境は、園のすぐ近くを県道が走り、横浜中心部にも近いため、早くから県道沿いに開けた街で古くからの個人住宅や商店などが道路沿いに展開しています。近くには多くの公園があり、子どもたちの散歩先となっています。裏山から野生のりすも現われ、園歌にも歌われています。こうした環境の中、子どもたちは元気よく過ごしています。


《特に優れている点・力を入れている点》


○木のぬくもりを感じる園舎で、オープンスペースの特性を生かした保育を行っています
 園では3〜5歳児の保育をオープンスペースで行っています。年齢別の保育スペースは可動式の収納家具で仕切られています。職員は担当するクラスだけでなく、隣接するほかのクラスの保育や、子どもたちの様子を観察することができます。保育の場面でも協力し合って、余裕のない職員の作業を他のクラスの職員が助けています。2歳児の保育は専用の保育室で行いますが、園での生活が落ち着いたころから徐々に異年齢交流を増やし、園全体が一つの家族のようになっていきます。職員会議では日々の観察をもとに、実践内容を評価し、話し合っています。園舎、遊具、生活用品は木材を多く使用し、園舎の廊下や壁は木製です。2階の面談室からは保育活動の様子を一望できます。子どもたちは床暖房が設置されたコルクの床で裸足で過ごしています。

○楽しい食事と食育を教育の領域につなげています
 年間の食育計画が各クラスの担任によって作成されています。子どもたちは、自分で野菜を育てたり、育てた野菜をクッキングで利用したり、家庭に持ち帰って食べるなどして食を楽しいものとして感じています。5月のカレークッキング(初めてのクッキング)では、栄養士が土のついた野菜を見せて、子どもたちは、自然のままの野菜の色や形を知る機会になっています。そして、野菜が切られ料理の素材となり、調理され、カレーが完成するまでの工程にかかわることで、植物の栽培から食事として口に入れるまでの一連の流れを体験しています。このほか、野菜を触る、見るという体験から、どちらが大きいか、重いかを想像して実際に比べて確かめてみたり、また植物の生長を観察したりすることで形の変化に気付き、色や形への興味を絵画につなげています。同じように、収穫した野菜の数を数えることで数の概念に結び付けています。

○職員が常に協力し合い、仕事と家庭生活を両立し、働きやすい環境が保護者の保育内容の好評価につながっています
 職員の平均在職年数が12.5年と長く、中には30年在職している職員もいます。保育経験が豊富で、安定感がある職員が多いうえ園舎の特性も相まって、職員同士が常に協力し合える体制となっています。園長の指導のもと、主任が中心となり働きやすい環境の中で、勤務シフトを相談したり、交換したり、時には仕事と家庭の両立の悩みを話し合ったりしています。保育園としての歴史が長いので、中学生になった卒園児が入学式や卒園式の際に、保護者と一緒に来園することもあります。連絡ノートやホワイトボードを活用して、子どもの日々の様子を伝えるとともに、職員間で共有した情報を送迎時に細やかに伝えて、多くの保護者から保育内容を高く評価されています。常勤職員と非常勤職員の区別なく子どもと向かい合い、互いに連携し、助け合いながら安定した保育を行っています。


《事業者が課題としている点》


 職員の勤続年数が長いことにより、マニュアルよりも感覚や経験値で職務を遂行してしまいがちになっています。マニュアルを見直し整備を進めることにより、新しく入職した職員への指導や記録類の充実を図っていきたいと考えています。このほか、町内会と連携して地域との交流をより深めることや、保育所運営に関して、まずは長期的な計画や目標の策定に取り組んでいきたいと考えています。


評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

 園の保育理念は「一人ひとりを大切にし、利用者(子ども・保護者)や地域に信頼される保育所を目指す」です。理念は明文化され、全職員に配付されています。また、保護者の目にとまりやすい玄関や職員が集う2階の休憩室に掲示しています。職員は年度末の自己評価で、実践している保育内容と基本方針が合致しているかどうかを振り返って、記録を残しています。自己評価に基づいて、園長は職員と面談します。主任は職員会議の中で園の理念や基本方針について話しています。保育理念に従って作成された年齢ごとの保育目標で、子どもの発達過程に合わせて子ども一人一人の成長段階を踏まえ、養護と教育が一体化した保育を目ざしています。
 園長が作成した「NG用語集」と「保育指導基準」があり、保育の際に、子どもに対して使ってはいけない言葉や取ってはいけない態度を規定しています。主任は保育の場面で子どもをせかしたり強制したりしないように職員を指導するとともに、指導基準を守っている職員を褒めて、モチベーションの向上に努めています。職員は人権に関する外部研修を受講し、職員会議で発表し、資料を回覧して情報共有しています。園内はオープンスペースで各クラスの職員同士が意思疎通を行いやすい環境にあるため、子どもの気持ちや発言を受け止める保育ができるように互いに意識しています。
 園の就業規則第36条で、個人情報保護法への対応を記載し、個人情報管理に関する遵守事項を規定しています。ボランティア、体験学習、実習生受け入れマニュアルがあり、オリエンテーション実施時に園のしおりを配付して、遵守事項について説明するとともに誓約書に署名してもらっています。保護者には「入園の手引き及び重要事項説明書」を配付し、入園説明会では取り扱いについて話して了解を得ています。個人情報を含むお知らせを渡すときには、直接手渡ししています。個人情報に関する記録は事務室の施錠できるキャビネットで保管し、常時は施錠しています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

 園の保育課程は5年ほど前に園長と主任が話し合った内容を主任がまとめて作成しました。作成した保育課程は年度末の職員会議で読み合わせることによって職員全員で確認しています。また、心と生活習慣、挨拶という3本の柱を保育方針に定め、育てていきたい子どもの姿を描いています。この地域は京急の沿線にあり、横浜に近く、古くから開けた土地柄ですが、首都圏勤務者のベッドタウンでもあります。保育課程はこうした地域の状況や環境を考慮して作成しています。保育課程は入園時の後の懇談会で説明するほか、「入園の手引き及び重要事項説明書」の中で運営方針として保育理念と保育方針、目標を記載しています。
 年齢ごとに年間、月間指導計画、週案があり、定期的に指導計画の振り返りを行って、子どもの自主性や主体性を育てるための取り組みについて話し合っています。主任は子どもの表現を受け止め、子どもの気持ちに寄り添い、子どもを抱きしめて気持ちを聞くことを大切にすることや、子どもの態度や表情から意思をくみ取り、あくまでも子どもに寄り添う姿勢が必要であることを職員に説いています。必要なことを子どもに理解してもらうために、絵カードや写真カードを使って説明することもあります。職員は子どもの主体性を尊重し、意見や希望をできるだけ取り上げることで計画を変更することもあり、指導計画そのものに柔軟性を持たせています。
 保育園の屋内、園庭とも、常に清潔に保たれています。園庭はゴムチップシートで覆われ、子どもが転んでもけがをしないように配慮しています。園庭とテラスは週2回、専任の職員が清掃を行っています。職員は毎朝テラスを掃き、食後は拭き掃除をし、夕方は掃除機をかけています。保育室には温湿度計、空気清浄機、空調、加湿機が設置されており、日々の温度や湿度の管理を行っています。遊具は定期的に洗浄しています。保育室の床はコルク製で、床暖房になっています。天井まで届く窓ガラスからの採光は十分です。屋根にはオーニング(可動式日よけ用テント)をつけ、雨や夏、冬の日差しのまぶしさをやわらげています。電灯はLED照明にして、環境に配慮しています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

 年度別に「児童票」「児童健康台帳」のファイルがあり、子ども一人一人の成長の経過を記録し、まとめています。保育所児童保育要録を小学校に渡す際には、担当職員が小学校の担当職員と直接面談をして、入学する子どもの心身の発達や家庭の状況について申し送りを行っています。日々の保育ではクラスの引き継ぎノートを作り、毎日の子どもや家庭の状況、特記事項などを書いて、一貫した対応ができるようにしています。子どもに関する情報は子どもの午睡時に玄関のスペースを使って、各クラスの担当職員が集まって行う職員会議で共有しています。進級時には現在の担任をできるだけ一人は残して、子どもが安定した生活を送れるようにしています。
 園の入り口には階段とスロープが設置されていて、バリアフリーの環境が整備されています。主任は南区福祉保健センターと連携し、入園前の子どもの状況や、入園した後必要な対応を相談しています。保護者の同意を得たうえで、子どもの障がいの特性を考慮した個別指導計画を立てるために、担当の職員がインクルーシブ教育や障がいに関する外部研修を受け、クラス内で学習するとともに、職員会議でそれぞれのケースについて話し合っています。障がいのある子どものいるクラスではほかの子どもとともに自然に、一緒に保育活動ができるように、クラスの活動内容と個別指導計画が円滑にできるように配慮しています。
 入園時、アレルギーのある子どもの面接をする際には、栄養士が同席して面談を行います。その後、生活管理指導表に従って、アレルギー児対応一覧表を作成します。保育担当職員、栄養士はアレルギー疾患についての最新知識や情報を得るために外部研修を受け、職員会議で発表し、資料を回覧して全職員で周知しています。除去食の献立表を作成する際には、保護者一人一人と確認します。除去食の提供をする際には、名前と除去食材が書かれているトレー、食器、専用の机を使用しています。食事を手渡しする前に、調理担当の職員とクラス担当の職員が声を掛け合って確認し合っています。


4 地域との交流・連携

 年度別に「児童票」「児童健康台帳」のファイルがあり、子ども一人一人の成長の経過を記録し、まとめています。保育所児童保育要録を小学校に渡す際には、担当職員が小学校の担当職員と直接面談をして、入学する子どもの心身の発達や家庭の状況について申し送りを行っています。日々の保育ではクラスの引き継ぎノートを作り、毎日の子どもや家庭の状況、特記事項などを書いて、一貫した対応ができるようにしています。子どもに関する情報は子どもの午睡時に玄関のスペースを使って、各クラスの担当職員が集まって行う職員会議で共有しています。進級時には現在の担任をできるだけ一人は残して、子どもが安定した生活を送れるようにしています。
 園の入り口には階段とスロープが設置されていて、バリアフリーの環境が整備されています。主任は南区福祉保健センターと連携し、入園前の子どもの状況や、入園した後必要な対応を相談しています。保護者の同意を得たうえで、子どもの障がいの特性を考慮した個別指導計画を立てるために、担当の職員がインクルーシブ教育や障がいに関する外部研修を受け、クラス内で学習するとともに、職員会議でそれぞれのケースについて話し合っています。障がいのある子どものいるクラスではほかの子どもとともに自然に、一緒に保育活動ができるように、クラスの活動内容と個別指導計画が円滑にできるように配慮しています。
 入園時、アレルギーのある子どもの面接をする際には、栄養士が同席して面談を行います。その後、生活管理指導表に従って、アレルギー児対応一覧表を作成します。保育担当職員、栄養士はアレルギー疾患についての最新知識や情報を得るために外部研修を受け、職員会議で発表し、資料を回覧して全職員で周知しています。除去食の献立表を作成する際には、保護者一人一人と確認します。除去食の提供をする際には、名前と除去食材が書かれているトレー、食器、専用の机を使用しています。食事を手渡しする前に、調理担当の職員とクラス担当の職員が声を掛け合って確認し合っています。


5 運営上の透明性の確保と継続性

 園のリーフレットには、園の沿革、保育理念、保育方針、保育目標、定員や対象年齢・満2歳からなどの保育概要、園生活の一日、年間行事予定、一時保育、地図の項目別にその内容を記載し、園の外観や子どもたちの様子の写真も添えています。リーフレットは南区こども家庭支援課や南区地域子育て支援拠点「はぐはぐの樹」などに置かせてもらっています。また、ホームページにはリーフレット内容のほか、保育の特徴として、基礎的な生活習慣や挨拶の励行、専門家による体育指導をあげています。リーフレットは見学者などに配布しています。園のサービス内容の詳細や料金などの情報は南区こども家庭支援課や横浜市こども青少年局のホームページに進んで提供しています。
 職員はそれぞれの自己評価の結果をミーティングなどで報告し合い、意見を聞いたり、話し合ったりしています。「保育士の自己評価」を基に、園長、主任で評価内容を分析し、またミーティングでの話し合いも踏まえ、園の課題を明らかにしています。分析結果は園の自己評価として「南愛児園の自己評価について」にまとめ、ファイリングして玄関先に置き、保護者にも閲覧できるようにして公表しています。
 保育理念、保育方針、保育目標を玄関に掲げ、職員や保護者が常に確認できるようにしています。2階の職員室前にも保育理念、方針、目標と児童憲章を掲示しています。また、保育理念、方針、目標を全職員に配付し、3月末の新年度に向けた全体職員会議で読み合わせを行い、周知、確認を図っています。保育課程の主題部にも保育理念、方針、目標を記載してあり、保育課程に基づく保育の指導計画の作成や見直し時などを含め、ことあるごとに保育理念、方針、目標に立ち返るよう園長は話しています。園長は全職員と年2回以上面談しますが、面談を通して職員が保育理念などに沿って保育にあたっているか確認をしています。


6 職員の資質向上の促進

 園長は園の運営に必要な人材が確保されているか常に把握しています。毎年11月前後に全職員から「ヒアリングシート」の提出を受け、面談をして来年度の勤務の継続希望などを確認し、採用計画を立てています。人材の不足が予想される場合には、ハローワークや保育の専門学校、大学、人材派遣会社などで補充を図っています。年度末の全体職員会議で園の保育理念、方針、目標の読み合わせを全職員で行い、周知、確認をしています。研修計画を職員に明らかにして、今年度は福祉施設を含む他の保育所の視察研修も予定しています。
 園では職員の保育の質の向上を目ざして横浜市が作成した「保育士の自己評価」を活用しています。これは年度初めに「課題票」に職員個人の年間目標を掲げ、年度末に「自己評価表」に自己評価と取り組みを記入して園長の確認、指導を受ける仕組みです。全職員の自己評価を基に、園長、主任で園の自己評価を作成しています。
 園のキャリアパス(キャリアアップのモデル)表には全体、指導職、管理階層、主任・ベテラン、中堅、初心者の職位・階層とそれに必要な能力、経験などの期待水準と研修を一覧で明文化しています。通常の業務は自主的に判断できるよう現場の職員に任せていますが、事故や苦情など状況判断を要する突発的な出来事は、速やかに主任、園長に報告、連絡、相談することを徹底しています。園長は11月ごろの全職員との「ヒアリングシート」による個人面談で職務の満足度や業務の改善点、要望、継続勤務の可否などを聞いています。また、園長は「保育士の自己評価」を基に年度初めに職員と目標設定の面談をし、年度末の面談では遂行結果の確認と改善提案を受け入れ、努力を評価し、職員のやりがいにつなげています。

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