かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

小学館アカデミー 南さいわい町保育園(4回目受審)

対象事業所名 小学館アカデミー 南さいわい町保育園(4回目受審)
経営主体(法人等) 株式会社小学館集英社プロダクション
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 212 - 0016
幸区南幸町3-97リバーセンタービル2階
tel:044-542-4151
設立年月日 2011(平成23)年04月01日
公表年月 2018(平成30)年04月 〜
使用評価項目 川崎市版
評価機関名 株式会社 ケアシステムズ
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

<特によいと思う点>


保護者の声を保育に反映させることを大切にしている


子どもの人権を念頭に置いて、日々の関わりをはじめ日誌・連絡帳・会議録などで把握した子ども一人ひとりの情報をもとに、丁寧に関わることを大切にしている。さらに、保護者の意向に耳を傾け、価値観や生活習慣に配慮した支援を心がけている。いつでも保護者からの相談に対応しており、全園児を対象に連絡帳を設け、園の玄関入口には意見箱を設置し、ホームページには意見や要望を受け付ける相談窓口を記載して体制を整えている。


園舎の環境を有効活用し楽習保育の実践に取り組んでいる


アカデミー園独自のあそび、生活から学びへつなげる楽習保育を導入し、興味関心、好奇心を大切にする保育を定着させている。乳児、幼児ごとの合同保育や年齢ごとの保育や時間差で保育室を使用し、屋外バルコニーを使い、限られた保育スペースを有効に活用しながら、発達に合わせた年齢ごとの取り組みを大切にしている。


経営層は率先垂範し責任と役割に基づく行動に努めている


園長をはじめ、保育士、看護師、調理、パート、事務用務員、嘱託医師などの職務内容については、施設運営マニュアルコンプライアンス編の職務分担表に明示されており、入社時研修での説明と配付によって周知に努めている。事務分担をはじめとする園の方針や外部情報は、園長指導のもとに毎月開催している職員会議で説明し周知している。さらに園長は保育の中に入り、率先垂範して職員の指導にも取り組んでいる。


<さらなる改善が望まれる点>


園の保育力のさらなる充実・向上を目指している


園内外の研修には積極的に職員を参加させ、知識の取得やスキルアップに取り組んでおり。また、保育上の疑問点などが生じた際には、園長やリーダーがそれぞれの立場で指導助言し対応する体制を整えている。必要に応じて職員と個別面談の機会を設け、細かく指導や助言を行うことにしている。園では職員が保育がしやすい環境を作ることが重要と心得ており、職員間コミュニケーションをさらに充実させたり、研修報告を他の職員へフィードバックする機会を設け、園の保育力をより充実・向上させることを目指している。


職員の安全管理意識をさらに向上させることが望まれる


各保育室やトイレの清掃は実施チェック表を用いるなどして、こまめに行ない、衛生面に配慮している。環境整備に関しては法人内の他園の状況などを参考にしながら、清潔確保に取り組んでいる。園内の安全点検を当番制で実施しており、危険個所を子どもに適宜伝えることで、自らの身を守れるようにしている。玩具の消毒、布おもちゃやマットの洗濯などで衛生管理を徹底している。さらに清掃後には、各保育室やトイレの清掃のチェック表と同様に記録を残し、確認することが望まれる。


地域との交流をさらに深めることを目指している


幸区役所地域みまもり支援センターの広報に地域交流事業の案内を毎月掲載している。また、伝承行事や手洗いお話会、歯科相談などの子育て支援行事や絵本の貸し出しを行って積極的に関わっている。近隣の高齢者施設や地域の高齢者の方々との交流を行ったり、卒園を控えて年長児に対しては小学校の情報提供にも取り組んでいる。ただし、園ではさらに地域との交流を深めることを目指している。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ・子どもの興味・関心を大切にし、やりたい事が充分に行えるよう、子どもの状態に合わせて臨機応変に対応できるように保育体制を整えている。また、子ども一人ひとりの人権に配慮した対応ができるように「個人能力向上シート」を用い、目標設定と自己評価を定期的に行なっている。園長と職員1名は川崎市発達相談支援コーディネーター養成研修を受けており、子ども一人ひとりを細かく観察し、適切な対応をする体制を築いている。さらに、臨床心理士に年2、3回程巡回してもらい、支援方法を学んでいる。
・縦割りの生活や遊びを通して、子ども同士の豊かな人間関係が育つような取り組みをしている。生活や遊びを通して、年齢や発達に応じて数、量、形を意識したり、文字や言葉に関心を持ち、豊かな表現ができるような事業所独自の保育カリキュラムを導入している。保育士は不必要にせかす言葉、制止・禁止する言葉を使用しないように努め、一人ひとりに応じた状況を見極めた保育に努めている。
・法人として個人情報保護規程や情報開示規程を設けており、ホームページへの掲載や入園時に説明し同意を得ている。パンフレットやホームページに子どもの写真を掲載する場合には、規程に沿った運用を原則としており、入園時をはじめ必要に応じてその都度同意を得ることにしている。迎え時の家族の氏名を事前に把握することにしており、子どもの引き渡しにも細心の注意を払ってる。子どもや家庭のプライバシーを尊重する仕組みが整っている。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 ・入園前には面接を行い、園長、保育士、看護師などが子どもの発達や健康状態に関して聞き取りしている。職員会議で園児全員の発達状況等の情報を伝達し職員全員が周知している。また、日々の様子は保育日誌に記載し、申し送りを通じて職員間での共有が図られ、さらに各種打ち合わせや会議を通じて職員は子どもの全体的な姿を把握している。1歳児から5歳児まで連絡ノートが用意され、保育園と家庭での生活の様子を把握し保護者とともに、子どもの成長を育んでいる。
・年2回、個人面談を行なっており、意向や要望を詳しく把握することを心がけている。同様に、保護者代表が出席する運営委員会を設けており、忌憚のない意見交換によって要望に直接答える機会を設けている。各行事ごとにアンケートを実施しており、集約した意見は園長主導のもと、必要に応じて職員会議にて改善に努めるよう職員に伝えている。また、反省事項を抽出して次回につなげることにしている。意向や要望についての実際の対応については、保護者からも高い満足度を得ている。さらに「言いやすい環境作り」を目指している。
・3、4、5歳児は、毎日帰りの会でサークル活動を行い、皆の前で物おじせずに発言したり、友だちの話しを黙って聞いたりする経験を重ねる機会を設けている。幼児は前期を5歳児が当番活動を行い、憧れや思いやりの気持ちを育くんでいる。また、後期からは5歳児を手本とし4歳児も当番活動を行うようにしている。年長児は、一人ひとりの良い所を発表する機会を設けていくことで、自己肯定感や自信へと繋がっている。
3 サービスマネジメントシステムの確立 ・入園説明会において、重要事項説明書の別表や入園のしおりを丁寧に説明し、理解を深めてもらえるようにしている。特に入園後にかかる費用については詳しい説明を心がけている。法人独自の入学準備プログラムを導入し、学習への動機づけが自然にできるような保育を取り入れている。区内では幼稚園園長、保育園園長、小学校校長の連携会議や年長児担当者連携会議がそれぞれ行なわれ、情報交換を密に行なう連携体制が整っており、就学に向けての必要情報を保護者に提供することができるようにしている。
・入園時の児童票などをもとに、子ども一人ひとりの様子を把握している。成長度合いに沿って常に適切な情報が把握できるようにしている。また、成長によってアレルギーが改善されたり、家庭状況に変更が生じた場合には、その都度訂正することにも取り組んでいる。子ども一人ひとりの指導計画が作成できるように、基本情報を常に更新する仕組みが整っている。子どもや保護者の状況は、職員申し送りノートをはじめ口頭によって職員全員が把握できるようにしている。
・各種のマニュアルは入職時における配付や事務室に常置され、いつでも閲覧できるようにしている。日々の業務内容とマニュアル間に齟齬が生じた際には、その都度確認し、必要に応じて職員会議において検証することにしている。また、災害時の対応や避難方法、環境設定について園内研修などで話し合いを設けている。災害に備えての対応策や園周辺の状況を把握し、迅速に対応できるような危機感を持てるようにしている。また、職員一人ひとりが様々なリスクや危機感を持つことも必要とされる。
4 地域との交流・連携 ・夏まつりなどの園の行事には地域の親子の参加を募り、地域交流保育を行いながら、一緒に楽しみ、園の様子を知ってもらい身近な存在として感じて頂きたいと努めている。地域向けに絵本の貸し出しをしている。交流保育に来園している子どもは乳児が多いので、乳児向けの絵本を中心に取り揃えている。園を幅広く知ってもらえるよう、散歩時に地域交流行事と絵本貸し出しのパンフレットを配布できるようにする。また幸区の掲示板に掲示させてもらい、広く保育園を知ってもらえるような取り組みが必要である。
・地域交流の申込時、希望の可否を確認し、会の前に身長・体重測定を行っている。また、写真のプレゼントや行事の制作キットを渡し喜ばれている。近隣の高齢者施設と定期的に交流し関係作りを深めている。子育て支援事業として、歯科医に依頼しての「歯みがきお話し会・歯科相談」保健所職員による「手洗いお話し会」を開催している。さらに、幸区役所地域みまもり支援センターの広報などに交流保育の案内を掲載し、地域の子育て支援に取り組んでいる。 
・園内の掲示板には、保育方針の他、地域のイベントや催しの案内、関係機関のパンフレットが設置され、感染症予防のポスターなどを掲示し、園児の保護者や地域子育て家庭への子育て情報源となっている。さらに、ボランティアの受け入れをはじめ地域の子育て支援事業については、関係機関とのさらなる連携を図り、スケジュールを定めることで、計画的に取り組むことが望まれる。
5 運営上の透明性の確保と継続性 ・基本理念として「あったかい心をもつ子どもに育てる」を定め、理念の実践に取り組む基本方針として7項目を掲げている。これらは、年案、月案、週案、日案の中に具体的な保育活動として落とし込み、園の指針としている。職員には年度初めの職員会議において園長より説明され、理解を深めてもらうようにしている。また、パンフレット、ホームページ、入園のしおりをはじめ、園内各所に掲示され、来園者への周知に努めている。
・中期計画を策定しており、それを受けて単年度の事業計画には、園運営の方向性や取り組みを明示している。職員の割り振り(推進体制)も明示されており、年初の職員会議において説明し理解を促している。また、事業の進捗状況については園長が統括し、職員会議において全ての職員へ決定事項や内容が伝わるシステムになっている。必要に応じて計画書を訂正し年度の途中で修正できるようにしている。また、行事終了後には反省会の開催や、保護者アンケートを実施して振り返る流れも定着している。
・園における経営層としての役割は、園長が担っており、組織図や職務分掌によって役割分担が明示されている。運営に関する事柄は、毎月開催されている職員会議において検証することにしており、常に原点に戻って話し合うことを大切にしている。園では情報共有を常に念頭に置いており、経験の浅い職員に対しては、先輩職員、園長がその都度「保育理念」を確認しながら、「基本方針」や「保育目標」の理解を深めている。
6 職員の資質向上の促進 ・法人として人材育成に重点をおいており、法人本部で入社時から現任に至る職員まで、多岐にわたり種々の研修が整備されている。また、自治体主催の研修や民間主催の研修にも積極的に参加することを推奨しており、参加し易い体制づくりや援助などに努めている。評価制度では、当該年度の自己評価を行い、それをもとに面談によって園長が評価し、最終評価につなげ賞与・昇格・昇給に反映させている。
・連絡や報告事項は昼の打ち合わせや職員会議などにおいて周知し、欠席者は会議録を閲覧することを徹底している。職員や保護者の意見や要望があった際には、その都度話し合い、改善に向けて対応策を講じている。法人をはじめ区内の系列園との連携を図り、先進事例・事故・ヒヤリハット事例を把握して日々の保育に反映させることに努めている。また、マニュアルには職員の判断で実施可能な範囲を明示しており、それ以外については、園長への相談、報告の順序を定めており、判断を仰ぐことにしている。
・自己評価票をもとに面談を行い、職員の資質の向上に努めている。日頃なかなか言えない悩みなどを聞く機会と位置付けている。また、園長は職員の出勤簿を確認して勤務時間や休暇取得、疲労・ストレスなどを把握し、働き方を助言している。有給休暇は取得できていることがうかがえる。このカテゴリーにおける職員自己評価の結果は、リーダー層が全員、一般職員では7割強が「できている」と回答しており、人事に関する諸制度が周知されていることがうかがえる。

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