かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

小学館アカデミー みやまえだいら保育園(4回目受審)

対象事業所名 小学館アカデミー みやまえだいら保育園(4回目受審)
経営主体(法人等) 株式会社小学館集英社プロダクション
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 216 - 0066
宮前区宮前平2-1-2ベルグ宮前平1階
tel:044-862-8615
設立年月日 1976(昭和51)年12月01日
公表年月 2018(平成30)年04月 〜
使用評価項目 川崎市版
評価機関名 株式会社 ケアシステムズ
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

<特によいと思う点>


あったかい見守る保育を心がけている
子どもの小さな声にも耳を傾けることで子どもが自己肯定感が持てるように、「ほめる」「できることを言葉で伝える」「とげのある言葉を使わない」など、あたたかく見守る保育を心がけている。また、保護者と園が連携しながら保育することが肝要であるとして、連絡帳や登降園時のやりとりの中から保護者の要望や思いを聴き取ることの積み重ねをすることに努め、信頼関係構築に取り組んでいる。


保護者からの意見、要望、苦情については迅速に対応することを大切にしている
保護者から相談のある場合は、相談を受けた職員が迅速に対処することに努めている。内容により園長、主任が相談を引き継ぎ解決するようにしている。検討が必要な場合は即決せず、職員会議等で検討して保護者に伝えるようにしている。園のみで解決が難しい場合は、本部や区と連携して対応している。内容、原因、対策、結果を記録し、再発防止に役立てている。


園の目指していることを職員が理解し共通認識のもと保育力を発揮している
「あったかい心をもつ子どもに育てる」とする分かりやすい保育理念を掲げ、園長は年度初めの職員会議で園の目指していることや年度の方針を具体的に説明し、園としての意思統一を図りながら、共通認識のもと子どもの成長や発達に沿った保育を展開している。また、朝礼や昼の打ち合わせ、乳児・幼児会議・給食会議などの各会議も機能しており、組織一丸となって保育力を発揮している。さらに、理念や目標の実現のため、職員が働きやすい環境作りに取り組んでいる。


<さらなる改善が望まれる点>
アレルギー児や医療的なケアが必要な子どもへの対応を再確認することが望まれる
現在医療的なケアが必要な子や与薬が必要な子どもは在園していない。アレルギー児については、マニュアルに従いアレルギーチェック表を使用し、職員間の連携を図り誤食の無いように努めている。ただし、アレルギー児用の毎月の献立の利用について、保護者からの同意を得た書類は作成していない。チェック漏れを排除するためにも、献立実施までの流れの中で保護者の確認も必要と思われる。さらに、医師との連携が必要な子どもが居ない現在こそ、ひきつけや発作などの緊急時の対応の流れの確認も必要と思われる。共に再考を願いたい。


さまざまな取り組みで危機管理意識の向上を目指している
リスクに関する連絡や報告事項は朝礼や職員会議などにおいて周知徹底させている。安全面には特に配慮しており、園長や主任が適宜助言・指導することを心がけている。園内の安全点検も実施しており、危険箇所を子どもに適宜伝えることで、自らの身を守れるようにしている。法人内や区内で起きた感染症等については、情報提供を受けると速やかに職員と保護者に周知している。さらに玩具などの清掃を行った際には記録を残し、職員の意識を高揚させることも望まれる。
地域へも園の専門性の還元を充実させることを目指している
地域の子育て家庭が気軽に園に訪れるような支援計画作りに取り組んでおり、区とも連携を図り情報提供に取り組んでいる。さらに、子育て中の保護者が気分転換でき、不安やストレス、迷いなどを気軽に相談できる場所として定着させることを目指している。家庭内での虐待につながるケースを間接的に抑止できる保育園の役割についても学び、さらに園の専門性を地域に還元できるようにすることを目指している。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ・「川崎市子どもの権利条例」や「法人の保育理念」、「保育所保育指針」などについては配属前研修に加え、配属後も園内研修などの機会を通じて周知に努めている。さらに、子ども一人ひとりを「ありのままに受け入れ」、それぞれの生活習慣、家庭環境、発達段階や個性を尊重し、援助することを大切にしている。また、日々の園生活においても、子ども同士が互いの個性を認め合い尊重する心が育つよう配慮し保育に努めている。
・園の具体的な取り組みとしては、園長や看護師を中心に「人権への配慮」「虐待防止」などをテーマとし、事例検討による園内研修を開催し、職員への注意喚起を促している。特に、子どもの自己肯定感が育つ言葉がけや環境設定の大切さを理解することに力を入れている。日々の小さな積み重ねの大切さを共有し誠実に日々の保育に努め、必要に応じて関係機関、園医、法人本部と連携して対処する体制も整っている。
・自己肯定感を育む大切な時期であることを踏まえ、今回行った保護者アンケートの「子どもや保護者に人権の配慮」に関する設問に対しては高い満足度が得られており、園の取り組みが評価させていることがうかがえる。職員自己評価においても「できている」とする回答が寄せられており、園の取り組みが職員に浸透していることがうかがえる。また、川崎市の障害児認定や宮前区の発達相談を受ける際には、保護者に園長から直接十分な説明を行い保護者から同意を得られるようにしている。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 ・苦情窓口や第三者委員の周知、本社・川崎市・宮前区などの相談窓口の紹介、意見箱の設置など多角的な方法で保護者の意向や要望、苦情を吸い上げる姿勢を示し、これらの窓口をいつでも利用できることを保護者に機会があるごとに案内している。行事の後にはアンケートを行っているが、アンケートの際に出た意見や要望については職員会議などで話し合われ、園としての対応を玄関などに貼りだすことでフィードバックしている。
・年間を通して定期的に面談を行ったり、園としての要望傾聴の姿勢を伝えることを心がけている。毎日の保護者との関わりの中で、保護者の声が職員に届く関係になることが大切だとしている。また、連絡帳や登降園時のやりとりの中から保護者の要望や思いを聴き取ることの積み重ねが、信頼関係構築につながるとしている。苦情があった場合は最初の対応が肝要であるとの意識を持ち、対応している。子どもたちの小さな声にも耳を傾けることを心がけ、職員が「あったかい保育」を目指し保育にあたるように努めている。
・自己肯定感が持てるように、「ほめる」「できることを言葉で伝える」「とげのある言葉を使わない」など、あったかく見守る保育を心がけている。楽習保育を行う際にはラーニングセンターを使い、コーナー遊びを自由に選んで集中して遊び込む中で自主性や友だちの遊びを尊重する心の育ちがあるとのことである。友だちの遊びを受容し自分の遊びに取り込むなど、受けた刺激を発展させる姿も見られている。また、年齢に合わせて子どもの思いを言葉で代弁することで引き出したり、子ども同士で学び合い育ち合う姿につながるように配慮している。
3 サービスマネジメントシステムの確立 ・入園当日は短い時間でも保護者から不安や疑問を直接聞き取り、安心して言葉にできる雰囲気作りに努めている。子どもが園の生活に慣れるには多少個人差もあるが、その子の様子に注力し無理なく進められるように保護者との連携を図っている。5歳児クラスは就学に向けてそれぞれの子どもに合わせて「入学準備プログラム」を行っている。ワークだけではなく、トイレの使い方などの生活習慣の項目もあり、就学前の準備として保護者からも期待されているとのことである。
・日々の保育の中で、子どもや保護者の連絡事項が適切に伝わることを目指している。各当番から担任へ、さらに担任から当番への引き継ぎが日々必要となるが、口頭での伝達に留めず記録簿に記載し事務所にある職員連絡ノートなども利用するなどの配慮を行っている。また、子どもや保護者の様子に変化が見受けられた際には、必ず園長、主任、看護師に報告相談することが周知されており、園全体で見守る体制作りにも取り組んでいる。
・防災頭巾を常備し、毎月様々なケースを想定した避難訓練等を行い、緊急時の際の連絡ツールを複数準備したり非常食や水を準備するなど、災害時を想定した多くの取り組みを行っている。区内・都内などで起きた事例については、本部より園に直ちに情報提供され対応対策がとられているとのことである。ただし、ヒヤリハット報告書については事故簿としての記載は確認できたが、気付きとしての記載がないことが憂慮される。ひとつの気付きが大きなけがを予防することを鑑み、職員一人ひとりの気付きの目を育てる取組みも期待したい。
4 地域との交流・連携 ・地域の子育て家庭に加え、町内会などの近隣の方にも気軽に遊びに来てもらえるような園行事を開催している。特に開園以来6年に渡り町内の高齢者を招待する行事を年間行事として定例化させたり、地域の商店街の方々に協力を願いハロウィンのパレードを行うなど、地域に開かれた園運営を定着させている。また、地域の方とともに、イチョウの落ち葉を掃除したり、雪の日などには道路の雪かき等にも協力し、地域との共存共栄を大切にしている。
・マニュアルに沿ってボランティアの受け入れに積極的に取り組んでおり、昨年度より引き続き1名のボランティアが土曜日の保育援助として活動している。また、実習生や職場体験なども受け入れており、子どもが職員以外の地域の人々と触れ合う機会としたり、地域に開かれた園運営の取り組みとしている。
・同じ区内の保育園との交流保育に積極的に取り組んだり、卒園後に入学する小学校とも交流する機会を設け、連携が図れるようにしている。また年1回、区内の年長担当者が出席する年長児担当者会議に参画しており、様々な情報交換を行うことで、地域の子ども同士がつながる機会を持てるようにしている。さらに、地域の関係機関との連携を図り、地域に根ざした保育園になることを目指している。
5 運営上の透明性の確保と継続性 ・「あったかい心をもつ子どもに育てる」とした保育理念や基本方針、保育目標などは、入園のしおりへ掲載したり、園の玄関に掲示して周知している。保護者に対しては、入園時には理念や目標が明記されている園のしおりを保護者に配付して説明し、さらに、保護者会や運営委員会などの機会を通じても説明し、理解が深まるように努めている。職員に対しては、法人主催による研修などにおいても、理念や基本方針を改めて共有し常に心に留め保育にあたれるようにしている。
・園長をはじめ職員個々の役割と責任は、組織図をはじめ運営の手引きや職務分担表に明示するとともに、年初の職員会議で説明し、職員の理解を得られるようにしている。また、月次や半期、年度の総括を職員と共有することで、自らの責任が果たせたかを振り返り、次年度に活かせるようにしている。課題や問題点が発生した時には昼礼等で話し合い、指導や助言によって園運営をリードしている。
・法人としての中長期計画をもとに、年度単位の計画を策定している。行事などの短期の活動についても、担当者を決め、計画の策定・実行・反省を行っている。計画の策定にあたっては職員会議で話し合い、現場の意向を反映できるようにしている。アンケート、個人面談、保護者会を通じて、保護者の意向、地域の子育てニーズや事業環境などを踏まえて策定している。保護者からの意向や要望は、運営委員会を設置し広く傾聴し改善に向け取り組んでいる。
6 職員の資質向上の促進 ・職員一人ひとりの保育観や仕事に対してのスタンスを理解し合い、「あったかい心をもつ子どもに育てる」とする保育理念のもと、協力し合いながら保育の実践に取り組んでいる。社会人として、人として、自分に厳しく、それぞれの職務の社会的責任を十分理解したうえで、仕事上の自分自身の課題に誠実に向き合うことに努めている。
・職員が外部研修に参加し専門知識を得るために、研修内容の選択が自由にでき費用の補助等を法人が支援をしている。園内研修や昼打ち合わせ等を通じて、日頃から職員間で情報や知識の共有化、日々の保育の見直しを図っている。また、個人能力向上シート等を更に活用し、職員一人ひとりが専門職としての知識の向上や振り返りに努め、努力をし続けることが出来るように、一層のバックアップ体制を整えてくことを目指している。
・子どものよき理解者として、心身ともに健康であり、明るく職務につけるよう職員一人ひとりが工夫努力を続けていくことに努めている。すなわち、「職員も楽しい保育園」作りに取り組んでいることがうかがえる。会社全体で福利厚生や健康維持の為のイベントや相談窓口を設け、職員が心身ともに健康な状態で、それぞれの職場に於いて力を出し切れるような職場環境作りに努めている。

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