かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

やまばと学園(4回目受審)

対象事業所名 やまばと学園(4回目受審)
経営主体(法人等) 社会福祉法人 浄泉会 やまばと学園
対象サービス 障害分野 施設入所支援他
事業所住所等 〒 259 - 1322
秦野市渋沢2620-2
tel:0463-87-1188
設立年月日 1991(平成3)年04月01日
公表年月 2018(平成30)年03月 〜
使用評価項目 神奈川県社協版(グレード2)
評価機関名 公益社団法人 神奈川県社会福祉士会
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

(優れている点)


@  職員は、日中活動や食事、入浴、外出時などで見せる表情やしぐさ、声かけした時の言語によらないコミュニケーションを大切にし、利用者の思いを推察している。希望する事柄が、本人が施設入所で経験した食事等の範囲にとどまる傾向があるため、外出の企画も食事以外に動物園や温泉に行くなど、様々な経験を積めるよう工夫している。また、ドライブや水族館などの写真やイラストなどを準備し、本人の意向を確認する一助としている。職員や場面により、本人が見せる表情が異なるため日々の申し送りに加え、どこでも閲覧可能なパソコンによる記録システムを活用するなど、支援員、看護師および栄養士などの情報共有に努めている。写真など視覚による意思確認の工夫をする一方で、目が不自由な利用者に対し、聴覚や触覚などを用いた意思確認の工夫に取り組む予定である。

A 日々の関わりにおいて利用者の思いに寄り添い、本人ができた事を褒めるなど日常的にエンパワメントを意識した支援をしている。施設内での生活では経験できることは限られている為、利用者の可能性を引き出す事を意識し、動物園、コンサートやカラオケなど外出の企画を工夫している。また、自身が制作した品物の各種イベントでの販売など、新たな経験が本人の自信につながるように支援をしている。利用者の会議「かながわかいぎ」は、利用者が希望や意見を直接言える場となっている。

B 職員は、利用者一人ひとりの個別性に配慮した支援に努めている。個人マニュアルを作成し職員間の統一した支援を心がけ、また、他の利用者への影響に配慮すべき事柄に注意するようにしている。個人マニュアルに利用者の障害特性、症状、食事や排泄等の生活能力、運動能力、本人の好き・嫌い、他者の気持ちへの思いやりができるかなど明記し職員に周知している。日々の利用者の状況の変化を支援日誌に記録し、職員間の情報共有を図っている。支援日誌は一日の時間の流れに沿って個々の利用者の生活面、健康面、情緒面の職員の気づきを記録している。また、毎月一月分の個々の利用者の支援内容を「生活支援サービス報告書」にまとめ、個別支援計画の目標や課題の月々の進展状況を把握するようにしている。

C 各種チェック表を活用し利用者の状態の変化の把握に努めている。検温や血圧チェック表、運動チェック表、水分摂取、排便、入浴チェック表等がある。静養者は静養チェック表を作成し、一日の時間を追って細かに様子観察を行っている。ISO9001品質マニュアルを作成している。フロアごとに品質目標実行計画を作成し、年2回達成率を評価している。達成率は利用者支援の各種チェックリストを活用し、達成率の定量的評価を行っている。平成28年度は運動チェック表を活用し、偏りのない支援をすることを品質目標に掲げ達成率は上期70%、下期80%の結果であった。

D 常勤・非常勤職員全員がチャレンジシートによる人材育成の目標管理を実施している。チャレンジシートに、業務、能力・意欲向上に関するチャレンジ目標及び達成方法・手段を明記し、半期ごとに直属上司に面接し、達成状況に関する情報共有を図っている。職員は毎月チャレンジシートの自己評価を行い、直属上司のアドバイスを受けている。また、目標チャレンジ制度と連動し利用者の人権擁護や理念の実践等に関わる33項目のチェックリストを用いて、毎月の職員の自己評価を義務付け注意を喚起している。

(改善すべき事項)


@個別支援計画の記述レベルと質を保つため、計画作成の手引書やガイドラインなどを作成する等の工夫が期待される。また、個別支援計画について、本人が理解できる平易な表現により利用者参加による本人を交えた支援の振り返りと本人及び支援員の達成感が感じられる個別支援計画になるよう、書式の工夫が期待される。

A個別支援計画の記述内容について、意思表示の確認が困難な利用者が多いこともあり、作成する職員の思い込みや、家族の思いをそのまま反映しているところがあると思われる。利用者目線で観察し、エンパワメントやストレングスに着目した目標を作成し、個別支援計画に明記することが期待される。

B利用者の会議「かながわかいぎ」は、利用者が希望や意見を直接言える場となっているが、言語によるコミュニケーションが可能な3割程度の利用者の参加にとどまっており、利用者意思決定支援に向けて参加者拡大の工夫が期待される。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 @日中活動や食事、入浴、外出時などで見せる表情やしぐさ、声かけした時の言語によらないコミュニケーションを大切にし、利用者の思いを推察している。外出の企画では、ドライブや水族館などの写真やイラストなどを準備し、本人の意向を確認している。職員や場面により本人が見せる表情が異なるため、記録システムを活用するなど、支援員、看護師および栄養士などの情報共有に努めているが、さらに非常勤職員との情報共有を課題と捉えている。
A近隣に福祉オンブズマンの組織がなく、オンブズマンの利用には至っていない。成年後見制度は、家族への説明や支援を通じ、現在約8割の利用者が制度を利用している。人権委員会を組織し、全職員対象に年2回「人権アンケート」を実施、また、毎月「自己チェック表」による振り返りを通じて、人権侵害の防止を図っている。ISO9001、実習生に対するアンケートなど、第三者の視点でのサービス検証を実施している。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 @日々の関わりにおいて、利用者の思いに寄り添い、本人ができた事を褒めるなど、日常的にエンパワメントを意識した支援をしている。動物園、コンサートやカラオケなどの外出、及び利用者自身が制作した品物の各種イベントでの販売など、利用者の可能性を引き出す事を意識した支援を心がけている。利用者同士の会議「かながわかいぎ」は、利用者が希望や意見を直接言える場となっているが、会話が可能な一部の利用者の参加にとどまっており、参加者拡大の工夫が期待される。
A言語による意向の把握が困難な利用者については、日中活動や食事、入浴、外出時などで見せる表情やしぐさなどから思いを推察し、障害特性など全体像をとらえ個別支援計画を策定している。利用者一人ひとりについて、健康状態や身辺処理など具体的な支援内容を、「個人マニュアル」として取りまとめ、チームとしての支援の質の向上を図っている。個別支援計画の記述レベルと品質を保つため、計画作成の手引書やガイドラインを作成するなどの工夫が期待される。
B個別支援計画の評価・モニタリングは半年ごとに実施し、利用者本人、家族や後見人の評価および意向を、新たな個別支援計画に反映させている。個別支援計画について、写真やイラストを用いるなど本人が理解できる平易な表現により、本人の意向を確認し、本人を交えた支援の振り返りなどにつなげる工夫が期待される。
3 サービスマネジメントシステムの確立 @利用者同士の会議「かながわかいぎ」で、食事に対する希望メニューと、希望に対する前月の対応状況を「献立リクエスト達成状況」として伝えている。また、会議で同室者への苦情など要望が出される場合がある。しかし、半数以上の利用者は会話がむずかしく会議に参加していないので、日々の生活の中で見せる表情などから要望を受け止めている。利用者の要望等に関する記録システムを工夫するなど、仕組みの整備が期待される。また、利用者が第三者委員に気軽に直接相談し、話を聞いてもらう仕組みが期待される。
A個別支援計画は、利用者一人ひとりの障害特性や支援内容をとらえ、事故防止の視点を含め策定している。また、個別支援計画の支援内容も含め、利用者毎に健康状態や身辺処理、転倒などの事故防止も含めた具体的な支援内容を、「個人マニュアル」として取りまとめ、チームとしての支援の質の向上を図っている。
4 地域との交流・連携 @地域のバザーや自治会主催の各種行事に積極的に参加し地域住民との交流を図り、地域住民の障害者の理解が深まるように努めている。各種施設の行事への地域ボランティアの参加を呼びかけている。秋祭りには40名程度のボランティアが参加している。また、毎月散歩ボランティアが利用者との交流を図っている。秦野防災自治会と応援協定を締結し、災害時の避難誘導の支援を依頼している。また、施設は避難誘導区域内住民の災害時の避難場所として施設を開放している。
5 運営上の透明性の確保と継続性 @年2回の個別支援計画のモニタリングの結果に利用者本人の意見を把握し反映しているが、言葉による確認が難しい利用者については、支援員の推察によっている。毎月、個別支援計画に沿った支援の進捗状況や日常の様子を「サービス支援報告書」として取りまとめ、家族及び成年後見人に報告し、その内容をモニタリングに反映させている。本人及び支援員の達成感が感じられるよう、個別支援計画の書式の工夫が期待される。併せて、図や写真を用いるなど個別支援計画を本人が理解できるように工夫し、本人によるサービス評価につながる対応が期待される。@年2回の個別支援計画のモニタリングの結果に利用者本人の意見を把握し反映しているが、言葉による確認が難しい利用者については、支援員の推察によっている。毎月、個別支援計画に沿った支援の進捗状況や日常の様子を「サービス支援報告書」として取りまとめ、家族及び成年後見人に報告し、その内容をモニタリングに反映させている。本人及び支援員の達成感が感じられるよう、個別支援計画の書式の工夫が期待される。併せて、図や写真を用いるなど個別支援計画を本人が理解できるように工夫し、本人によるサービス評価につながる対応が期待される。
6 職員の資質向上の促進 @研修委員会を設置しキャリアアップを目指し研修計画を策定している。外部研修受講者は、研修の成果として施設で活用できることは何かを研修報告書に明記しフロア会議等で職員への周知を図っている。年度ごとに法人の経営方針を作成し、職員に求められる人材像を明記し、また、経営理念に基づく人権の尊重等、職員の利用者に対する基本姿勢を明記し職員に周知している。

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