かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

ゲートタワーローズ保育園

対象事業所名 ゲートタワーローズ保育園
経営主体(法人等) 社会福祉法人 同塵会
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 212 - 0014
幸区大宮町31−1 川崎ゲートタワー1階
tel:044-589-3552
設立年月日 2015(平成27)年08月01日
公表年月 2018(平成30)年03月 〜
使用評価項目 川崎市版
評価機関名 特定非営利活動法人 ナルク 神奈川第三者評価事業部
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

<施設の立地・特徴>
【立地】
 ゲートタワーローズ保育園は社会福祉法人同塵会を運営主体として平成24年 8月1日に開園、 今年6年目を迎えた保育園です。現在、1歳児から5歳児までの児童33名(定員30名)が在籍しています。
 JR川崎駅西口から徒歩8分の高層のマンション・病院などが林立する広い道路沿いの22階建てマンションの1階にあります。乳児室(1歳児・2歳児)・幼児室(3歳児〜5歳児)を持ち、幼児は異年齢保育を行っています。マンションの2階のスペースを借りて、年齢ごとの保育や製作活動を行っています。園の玄関前には植え込やベンチが置かれた憩いのスペースがあり、近隣にあるさまざまな公園に散歩に行っています。
【特徴】
 園目標に「・輝くひとみ ・こぼれる笑顔 ・丈夫なからだ」を掲げ、「知りたい やりたい できるようになりたい」子どもの自然な成長欲求に、分かりやすく応えるための環境を整えています。また、モンテッソーリ教育と英語教育を取り入れています。

【特に優れていると思われる点】
1.年度末に保護者満足度のアンケートを実施し公表
各行事後と年度末に保護者へのアンケートを実施し、保護者の意見を吸い上げることに努めています。年度末に実施する保護者満足度のアンケートは、設置法人の保育園共通で作成した項目を含めた23項目(三者評価の保護者アンケートを参考)について回答する形式となっており、保護者からの率直な意見が寄せられています。園では、結果をまとめて文書で公表するとともに、次年度の指導計画や行事にも反映させています。

2. 子どもの直接体験を大切にする保育の推進
実物に触れ、確かめる保育に力を入れ、戸外遊びでは、子どもの興味・関心に応えて葉っぱに触ったり、花の匂いを確かめています。クッキング保育のきんとんづくりでは、材料のかぼちゃを手に持って、重さや手触り、匂いや色などに注意を向け、実体験することを大切にしています。また絵本の読み聞かせでは、パネルシアターを用いて、イメージが膨らむ工夫をしています。

3.保育園が有する機能の地域への提供
園庭がなく、保育園のスペースが狭いので、園庭開放や部屋の貸し出しはできませんが、地域の方に保育園行事への参加を呼び掛けています。幸区の施策への協力として、毎月の「読み語りタイム」(週1回、15分程度、在園児と未就園児対象)に取り組んでいます。また、「夏まつりごっこ」(地域の2保育園が参加)、「運動会」(地域の子ども数名参加)、「ハープフルートコンサート」(地域の方12名の参加)、「お茶会」(マンションの2組の参加)などの園行事には、多くの地域の方の参加があります。

【特に改善や工夫などを期待したい点】
1.理念・基本方針の実現に向けた中・長期計画・事業計画の策定
保育園が目指している理念・基本方針の実現のためには、日常の保育実務の改善だけでなく、地域との関係や保護者との関係などを含めた全体の最適化を図ることが望まれます。そのため、現状における課題や問題点を明らかにし、それらの改善計画(中・長期計画)の策定や年度単位の事業計画の策定が期待されます。

2. 年間指導計画および乳児の個別指導計画の振り返り記載欄の定型化
 年間指導計画および乳児の月間個別指導計画の振り返りが記録されていません。期ごと、月ごとの振り返り記述欄の定型化が期待されます。

3. 保護者が気軽に相談できる行政の窓口の案内
 入園のしおりには、苦情・要望などの相談窓口として法人推薦の第三者委員があげられていますが、さらに、保護者にとって身近な幸区の子ども支援課などの、行政の窓口も案内することが望まれます。


評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

・職員は保育所保育指針に従い、子どもの思いや願いを受け止めるようにしています。「まず、やってみようよ」など、子どもを後押しし、やりたい気持ちを引き出すような保育を心掛けています。「嫌なことは嫌」と言うことを否定しない保育を行っています。また、モンテッソーリ教育の方針に従い、子どもたちの自発的な活動を支援する保育を実践しています。

・園長は、設置法人の業務マニュアルや「(理念や基本方針を分かりやすく解説した)ローズ手帳」を使用して、職員にプライバシー保護や社会福祉事業に携わる者としての心得などを折に触れ、職員会議などで指導しています。

・子どもや保護者に関する情報を外部とやり取りする必要が生じた場合には、「個人情報使用同意書」に基づき、保護者に十分な説明をして了解を得ています。

・園長は、虐待を未然に防ぐために、折に触れ職員に保育理念や保育方針を伝えています。あわせて、園長は定期的に保育に入り、職員の子どもへの言葉遣いや言動、対応で気になることがあった場合は指導しています。

・性別による整列やグループ分けは行わないなど、性差による固定観念を植え付け
ないようにしています。

・おむつ替えやおもらしをした時は、目につきにくい場所で交換するなど、子どもの羞恥心に配慮しています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

・年1回の個人面談を実施し、希望のある場合は随時面談するようにしています。年2回保護者会と懇談会を開催し、保護者の意向や要望を把握しています。また、保護者会や懇談会で出された保護者からの質問や意見について週会議や職員会議で話し合っています。

・園のほかに、第三者委員に直接苦情を申し立てできることを、玄関に掲示し重要事項説明書にも明記しています。さらに意見箱を玄関に設置し、保護者の声を受け止める体制を作っています。保護者会、個人面談、アンケートなど様々な機会と手段を用意し、要望や意見、苦情を言いやすいよう工夫しています。また、苦情解決責任者は園長であることを掲示しています。

・設置法人の保育理念を掲げ、一人一人の家庭環境や生活リズム、心身の発達やスピードや個性などを把握して尊重するよう努めています。また、モンテッソーリ教育を柱として子どもをはぐくむこととし、子どもの興味・関心に応じて自分のしたい「お仕事」を選ぶように促し、子どもが自己選択、自己決定し、自ら行動することができるように工夫しています。

・入園時に「児童票」「家庭調査票」「健康調査票」の園所定書類を提出してもらい、それをもとに入園前面談も行い、面談の結果は「入園児面談シート」に記入し、個別ファイルを作っています。入園後は随時、保護者から情報を得て追記し、子ども一人一人の違いを把握し、支援しています。

・子ども一人一人の発達に合わせて衣服の着脱やトイレ、歯磨き・食事の支援をし、無理なく生活習慣が身につくようにしています。登園時の身支度は2歳児から一人でできるよう見守り体制をとり、困ったときは見逃さず支援しています。

・子どもが食べられる量を自分で決めるようにし、無理なく意欲的に食事するよう支援しています。カレーなどは食べられる量だけ盛り付ける、食パンにジャムを塗るなど、自分でする楽しさも味わうようにしています。また職員は、苦手なものは一口でも食べられるよう励ましています。

・トイレットトレーニングは、1歳の夏に本人の意思表示があったときなど子どもの様子を観察し、子どもの発達の状況に合わせて支援しています。

・午睡の長さや午睡に入る時間は、1歳児、2歳児、3〜5歳児と年齢により分けており、5歳児は、就学にむけて状況を見ながら午睡の長さを短縮しています。午睡時は必ず職員一人以上が見守り、1歳児は5分、2歳児は10分、3歳児以上は15分毎に呼吸を確認し「睡眠チェック表」に記入し、SIDSへの対策としています。布団は固いものを使用し、あおむけで寝かせ、窒息防止、適切な呼吸確保に努めています。

・日ごろから異年齢の保育が行われ、行事なども異年齢で一緒に楽しむなど、異年齢の子どもたちが家庭的な雰囲気のもと一緒に遊ぶことでコミュニケーションをとり、社会性を育んでいます。

3 サービスマネジメントシステムの確立

・指導計画について、カリキュラム会議・職員会議・週会議で職員は意見を出し合い、確認し合っています。指導計画の見直しについては、指導計画・日誌や毎月の指導計画で評価・反省を行い、次期の指導計画に反映する仕組みを持っています。

・園と家庭との生活の連続性を踏まえ、1、2歳児の連絡帳や幼児の連絡票で保護者との連携を密にし、降園時には、その日の子ども個別の状況を口頭で伝え、安心につながるようにしています。また、個別面談や保護者会、懇談会などで子どもの成長の様子を情報交換し、記録しています。

・食物アレルギー児については、看護師や栄養士も加わって保護者と入園前説明会時に面談し、以後半年ごとに面談を続けています。毎月の献立表で、献立を事前に保護者に知らせています。園児名と保護者の確認のサインや押印と共に、アレルギーのある子どもについてはアレルゲンを献立表に記入してもらい、誤食防止に努めています。

・標準的な実施方法については、衛生管理マニュアル、食物アレルギー対応マニュアル、苦情解決マニュアル、健康管理マニュアル、個人情報保護手引書、ボランテイア・実習生受け入れマニュアル、その他保育園制定の必要なマニュアルは整備されており、職員に周知徹底を図っています。

・年度末に実施する保護者への満足度アンケートは、設置法人で作成した項目を含めた23項目について回答する形式となっており、結果をまとめて文書で公表するとともに、次年度の指導計画や行事の取り組みにも反映しています。

・「事故対応マニュアル」「防災対策マニュアル」や避難訓練時の役割分担を定めた「災害担当配置図」を作成し、職員に周知するとともに、園長は事故災害時にはリーダーとなり園内の安全確保に努めています。また、感染症が流行し始めた時には、看護師による研修を支持するとともに、保育室内の消毒を実施しています。

4 地域との交流・連携

・園庭がなく、保育園のスペースが狭いので、園庭開放や部屋の貸し出しはできませんが、地域の方には保育園の行事に参加してもらっています。幸区の施策への協力として、毎月の「読み語りタイム」(週1回、15分程度、未就園児も対象、前回は1名参加)、「夏まつりごっこ」(地域の2保育園が参加)、「運動会」(地域の子ども数名参加)、「ハープフルートコンサート」(地域の方12名他の参加)、「お茶会」(マンションの方2組の参加)の実績があります。

・「ボランテイア受け入れガイドライン」があり、ボランテイア受け入れの基本姿勢を明文化しています。受け入れにあたって、園長よりプライバシーの尊重や守秘義務などの話をしています。平成26年度に2名のボランテイアを受け入れ、平成28年度には小学5年生による折り紙のボランテイアを受け入れ、今年度も2名のボランテイアを受け入れる予定になっています。

・幸区の年長児担当者連携会議に参加し、会議、研修会、保育まつり、年長児交流会、ゲーム大会などに参加しています。また、幸区認可保育所園長会議に参加し、情報交換しています。幸区の施策に協力し、地域の子どもたちのために「読みかたりタイム」を設定し、毎週1回・15分、地域の未就園児を受け入れています。なお、今年度は幸区保育まつりには年長児が見に行き、幸区の作品展には年長児が作品を出展し、幸区の作品展「ガラスケース」には全クラスの子どもが作品を出展しています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

・毎年、「職員個別職務分担表」が作成され3月の年度末会議で示され、全職員の役割と責任が明確になっています。

・園長は年間・月間指導計画や週案の評価・反省を定期的・継続的に確認し、また、職員会議・週会議・カリキュラム会議で職員の意見交換・提起の場を作っています。

・理念・基本方針は「入園のしおり(重要事項説明書)」やパンフレットに明記されており、保育園の使命・目指す方向・考え方を読むことができます。また、中期計画(平成28年〜30年)が策定されており課題や問題点が明確にされていますが、理念・基本方針の実現に向けたビジョンは策定されておらず、保護者・職員へ周知されていません。

・設置法人同塵会の園長会などで種々の情報を収集し、園長は、保育に限らず、保護者対応、人事、環境整備などで気づいた点は、保育園の各種会議で職員に伝えています。

6 職員の資質向上の促進

・保育の基本方針には子どもの育成方針が示されており、中期事業計画には職員の育成内容が具体的に示されています。また、階層別に整理した「保育士に求められる役割・能力」があり、中期計画の中では、平成29年度の目標には、「・自己評価を行うことで本当の評価を学ぶ・園内外の研修に参加する(自分の職務の専門性を高めるために)・保育の振り返りを行うことで保育の質の向上を図る」を掲げ、職員はその実現に向けて取り組んでいます。

・「就業規則」に人事考課の目的は明記されており、「就業規則」は誰でも見ることができ、職員は正しく理解しています。

・園長は職員に「保育士に求められる役割・能力」を記した資料を配付し、それに基づき職員を評価し、報酬と連動させています。考課結果は園長から職員へフィードバックされています。

・実習生受け入れマニュアルがあり、実習生受け入れの基本的考え方・担当・受け入れ手順・服務(個人情報の機密保持、誓約書)・実習にあたっての諸注意などが整理されています。実習は学校側の要望に沿ったプログラムで実施しています。

・職員は年度の初めに、「個人別年間研修計画」に成長目標、研修目標、参加予定テーマ、反省・感想を記入し園長のアドバイスを受ける仕組みになっています。園長は個別の職員の技術水準・知識・専門資格の必要性などを把握しており、職員にアドバイスしています。

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