かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

にじいろ保育園釜利谷(2回目受審)

対象事業所名 にじいろ保育園釜利谷(2回目受審)
経営主体(法人等) ライクアカデミー株式会社
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 236 - 0042
金沢区釜利谷東2-15-8
tel:045-783-4250
設立年月日 2009(平成21)年04月01日
公表年月 2018(平成30)年03月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 市民セクターよこはま
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の概要】
 にじいろ保育園釜利谷は、京浜急行線金沢文庫駅西口から歩いて5分ほどの商業地域の中に有ります。近くにはバスターミナル、大型商業施設、飲食店などがあり、園舎前は人通りの多い場所となっています。園舎は鉄骨3階建てで、1階に幼児クラス、2階に乳児クラス3階に厨房が配置されています。幼児クラスには仕切りがなく、必要な時にはいつでも異年齢保育ができるようになっています。園舎は元パチンコ店を改装して作られており、使い勝手のよくない点はありますが、保育士のアイデアと連携で対処しています。
 定員は81人(57日〜5歳児)、開園時間は、平日(月〜金)は7時〜20時、土曜日は7時〜18時です。
 保育理念は「のびやかに育て だいちの芽」、保育方針は「みとめ愛・みつめ愛・ひびき愛(信頼・安定・共感)」、保育目標は、「自然を愛し、心身ともに健やかな子ども」「自分で考え行動し、意欲と根気のある子ども」「『仲間』と関わり、人を思いやれる子ども」「自己を表現できる子ども」です。
 にじいろ保育園釜利谷は、2009年(平成21年)4月にライクアカデミー株式会社によって開設されました。運営法人は、保育園・学童クラブ・児童館の運営、病院・事業所・大学内の保育委託サービス、保育施設運営のコンサルティングサービス等を、首都圏を中心に幅広く展開しています。

 

◆高く評価できる点
1、子どもたちはお互いに思いやりを持って、楽しく園生活を送っています。
 幼児クラスでは縦割り保育を行っていますので、日常保育の中でも異年齢児で関わる時間が多くなっています。幼児クラスの自由時間には、子どもたちは、いくつかの集団に分かれ、それぞれ好きなことをしています。隣の遊びに移ったり、他の遊びに誘われて移ったりと幼児クラスでは子どもたちが活発におしゃべりをしながら遊んでいます。「ねぇねぇ、ここどうすればいい?」と隣でパズルをしている子どもが助けを求める子どもに「うーん、」とパズルを止めてブロック積みを一緒に考え出す子どもがいたり、「いらっしゃいませ〜」の呼びかけに応じて、ままごと遊びに参加する子どもがいたりと、子どもたちは一つの遊びに拘らず、色々な遊びに加わっていきます。子ども同士の会話が様々に取り交わされ、次々と遊びのアイデアが浮かんでいます。子ども同士がお互いを認め合う良い機会となっています。保育士は、時々会話に参加しながら、子どもたちがお互いの考えや気持ちを伝えることができるよう、優しく見守っています。また、3歳児から5歳児まで仕切りのない一つの部屋を使っている事もあり、年上の子どもたちが3歳児の面倒を見る姿が随所に見られます。3歳児の憧れの年上の子どもたちが遊んでいる場所に近づき、遊びの邪魔をしても、邪険にすることなく3歳児が通り過ぎるのを待ったり、年齢の差から、3歳児には難しそうなことも「そっとやるんだよ」と手を添えてみたりしています。3歳児同士のけんかから泣き続けている子どもに対しても、5歳児がそっと近づいて色々話しかけ、慰めたり他の遊びに誘ったりしています。幼児クラスだけでなく年上の子どもたちが年下の子どもの面倒を見たり、年下の子どもが年上の子どもに憧れを持てる関係ができています。
 このように、子どもたちは保育士が見守る中、お互いに思いやりを持って楽しく元気いっぱい園生活を楽しんでいます。

 

2、保育士間の連携を密にして子ども中心の保育の実践を目指しています。
 乳児クラスと幼児クラスは別の階になっているため、保育士は連携を図るために内線電話を使用し常に子どものための職員配置を整えています。また、職員会議、カリキュラム会議などを通して、一人一人の子どもの様子について、保育環境についての情報共有するとともに、子どものためにどのような対応が良いか、子どもの安全を図るにはどうしたら良いか、保護者との関わりはどうしたら良いかなどを真摯に話し合っています。その上で自分たちの保育が方針に沿っているかを振り返っています。非常勤職員を含むすべての職員の信頼関係も構築されており、お互いの気づきを提案しあい、分からないことは、園長、主任を含め、誰にでも気軽に聞くことができる雰囲気があります。子どもや保護者との関わり方、困ったこと、子ども同士の関係を円滑に進めるにはどうしたら良いか、など、すぐに相談し合うことができています。このように、保育士は、お互いに連携し、助け合いながら保育を行い、子ども中心の保育の実践を目指しています。このような保育士の姿を毎日見ている子どもたちは、子ども同士でお互いを大切にしたり、自主的な行動が起こせるようになっています。
               
3、次世代の保育士の育成をめざし、研修に力を入れています。
 運営法人で行われる階層別研修に加え、にじいろ保育園釜利谷が次年度目指す保育のためのスキルを身につけることができる職員育成計画を立てています。運営法人の研修として次世代のリーダー育成に副主任、ステップアップを図る研修に専門職リーダーが参加しています。にじいろ保育園釜利谷として障がい児への理解を深める研修や、リズム研修に毎年職員が参加し、園としての継続的なスキルの蓄積を図っています。また、職員が希望する外部研修なども、職員が参加できるようシフトの調整を行い、積極的に支援しています。
 非常勤職員も本人の希望で内部研修、外部研修に参加できるようになっています。心肺蘇生法、AED講習、園内研修(今年度は乳児クラス「手作りおもちゃ」幼児クラス「リズム」)など園内で行われる講習は全員参加となっており、園全体のスキルアップに繋げています。
 このように、職員が様々な研修や、継続的な研修に参加できる体制を作ることで、園は次世代の保育士の育成につながるように力を入れています。

 

◆改善や工夫が望まれる点
1、外部からの侵入者に対する対応のさらなる改善が望まれます。
 園は警備会社と契約を行い、不審者緊急通報の取り決めを行ったり、電子錠で施錠を行いインターホンで確認の上開錠を行っています。また、不審者対応訓練を年3回行ったり、年度初めには園長が不審者対応も兼ね玄関で子どもと保護者を迎えたりしています。玄関は施錠されているものの、送迎の多い時間帯には誰もいない状態で玄関が開いている時がある事、事務所と玄関の距離があり、実際の確認が難しい事、人通りの多い道路に面している事などから不審者対応としては、まだ不十分な部分があるように見受けられます。早急に運営法人と検討し、子どもの安全を最優先とした、さらなる改善が望まれます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ・保育理念は、「のびやかに育て だいちの芽」、保育方針は「みとめ愛・みつめ愛・ひびき愛(信頼・安定・ 共感)」〈保育園像〉「陽だまりのような保育園」「地域と共に育つ保育園」「子どもと共に輝いていける保育園」、保育目標は、「自然を愛し、心身共に健やかな子ども」「自分で考え行動し、意欲と根気のある子ども」「『仲間』と関わり、人を思いやれる子ども」「自己を表現できる子ども」です。保育理念、保育方針、保育目標は、利用者本人を尊重したものとなっています。
・運営法人策定の保育ガイドには人権についての項目があり、保育のねらいにも子どもの人権の尊重を明記しています。子どもを一人の人格として捉え、子どもの思いを尊重するようにしています。保育士は大きな声ではなく子どもに伝わるような声の大きさを心掛けています。子どもに注意をしたり話しをするときには、子どもと保育士が二人きりになれる場所でゆっくり落ち着いて対応するようにしています。
・「男女共同参画」については明文化されており、職員に周知させています。性別に関係なく、子どもの好きな遊びができるように、子どもの意思を尊重し遊びを見守っています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

・保育士は、子どもの表情や身振り、手振り、反応などを観察し、子どもの意思をくみ取っています。言語化できる子どもには、子どもの意見を聞いています。子ども一人一人の発言に必ず応じ、子どもの意思を引き出すような問いかけをしたり、話し合いの時間を設けたりして、子どもが自分の気持ちや意見を表現しやすいようにしています。把握された子どもの意見や意思を指導計画の見直しに反映しています。子どもの午睡時に行われるクラス会議で0・1・2歳児の個別指導計画を作成しています。幼児についても、特別に課題がある場合には、個別指導計画を作成しています。担当保育士は、幼児一人一人の発達や課題に合わせて見直しを行ったり、週案会議にかけたり、保護者に相談したりしています。個別の目標・計画は毎日のクラス会議で子どもの状況について話し合い、子どもの状況に変化があった場合には、その都度話し合い変更・見直しています。
・幼児クラスは子どもたちが散歩の行き先を決めたりしています。また、園では毎年テーマを決め、子どもたちが自由な発想を持ち、行事なども自分たちで計画したものを実行したり作り上げることができるように促しています。一斉活動で簡単なルールのある遊びなどを行い、楽しむにはルールを守ることも必要だということを感じられるようにしています。
・保育士は子どもが食べたくない物については、「おいしいよ」「たべてみる?」と食べてみたいと思えるような声掛けをしていますが、無理に食べるようには勧めてはいません。献立には旬の食材を取り入れています。クリスマスにはバイキング形式で食事を提供して、ポテトサラダのツリーも用意しています。月1回の給食会議で喫食状況を話し合い、量や形の変更をしたり、あまり人気のないメニューは調理法の変更をしています。0歳児クラスはクラス懇談会で離乳食試食会を行い、相談を受けたり、離乳食の作り方を説明しています。また、保護者の保育士体験の際には、子どもたちと一緒に給食を食べてもらっています。
・トイレットトレーニングを始める時期は、月齢やクラスで決めるのではなく個別対応をしています。家庭とは連携を取り情報を共有して、家庭に無理のないようにトイレットトレーニングを進めています。
・幼児クラスの多くの子どもが、保護者の保育士体験の様子を家庭で伝えていることから、保護者参加率が高く好評を得て、80%の保護者が参加しています。年3回のクラス懇談会は、保育参観も兼ねており、日常の保育を保護者にも一緒に体験してもらえるような内容で行っています。また、保育士体験はいつでもできることを伝えています。

 

3 サービスマネジメントシステムの確立 ・運営法人策定の保健衛生マニュアル、感染症マニュアル、衛生管理マニュアルがあり、マニュアルには対応の仕方が明記されています。運営法人策定の安全管理マニュアルがあります。災害時に必要な避難用具は、すぐに取り出せる場所に配置し、3階休憩室に備蓄品などを準備し、備蓄食料や水は定期的に栄養士が確認し交換しています。毎月の避難訓練、年間計画による災害、津波を想定した引き渡し訓練(年1回)を実施し、その際には安心伝言板の書き込みの訓練も行なっています。また、津波訓練(年1回)を実施し、屋上待機を経験しています。
・事故対応マニュアルがあり、マニュアルに沿って対応しています。保育中に起きた事項は、アクシデントレポートに記入し掲示して全職員に報告しています。また、ヒヤリハットは毎月提出して、回覧できるようにしています。アクシデントレポートやヒヤリハットは、職員会議などで、その日のうちに伝達し、改善策を検討しています。
・不審者緊急通報として警備保障会社に通報できるようになっており、年3回、不審者対応訓練を実施しています。
4 地域との交流・連携 ・園の嘱託医・近隣の病院・金沢区こども家庭支援課などをリスト化して、掲示しています。また、行政や苦情解決システム関係の連絡先は保護者に配布し玄関にも掲示しています。横浜市南部児童相談所・金沢区子ども家庭支援課・横浜市南部地域療育センター・消防署・金沢警察署などの関連機関との連携を図る担当は園長としています。
・職員全員が地域住民に挨拶をしており、公園などで一緒になった地域の親子にも話しかけたり、一緒に遊んでいます。金沢文庫の歴史が残る称名寺にも散歩に行っています。また、金沢自然公園、海の公園へ行ったり、地域の農園でじゃがいも掘りやみかん狩りをしています。5歳児は日常的に近隣保育園と交流し、泥んこ遊びやドッジボールをしています。釜利谷東小学校とは、チューリップの球根植え・学校探検などで年2回程度の交流をしています。
・金沢中学校との交流は定例化しています。金沢中学校体育大会の招待を受け園長や子どもたちも参加しています。11月には職業体験を受け入れています。8月には高校のインターンシップを受け入れ、県立高校生がボランティアとして3日間来園しています。
・運営法人策定のボランティア受け入れマニュアルがあり、ボランティアの受け入れについては、園の方針や基本事項が明文化されています。年3回、園長経験者のボランティアによる絵本の読み聞かせや、地域ボランティアのヨーヨーパフォーマンスを行っています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 ・保育ガイドにも理念、方針など記載されています。また、新入社員研修、子どもの午睡中に行われるミーティングなどで繰り返し周知すると共に、毎月末に、「にじいろの自己評価(職員版)」を利用して、理念や日々行われている保育活動の確認を行っています。全職員に配付している「保育ガイド」及び職務規程に、職員が守るべき法・規範・倫理などが明文化されています。
・主任は毎日、保育の様子を見て回り、職員の業務状況を把握しています。個々の職員の勤務状況や希望等を考慮してシフトを作成し常にシフトを調整しています。主任は職員の様子を見守り、必要に応じて声をかけて相談にのり、職員が精神的、肉体的に良好な状態で保育に取り組めるよう配慮しています。また、職員と園長のパイプ役になるよう努めています。
・重要な意思決定について、職員には職員会議で、保護者には懇談会で目的、決定理由、経過などを説明しています。夕食提供など重要な意思決定にあたっては、園長は運営委員会(保護者代表、第三者委員、園長、運営法人スーパーバイザーで構成)懇談会で説明及び意見交換を行っています。
6 職員の資質向上の促進 ・運営法人策定の実習生受け入れのマニュアルがあり、園の方針や基本事項などが明文化されています。実習生の受け入れは掲示で保護者に知らせ、保育士育成に理解を求めています。
・園内独自の人材育成として、在園児の状況に合わせ個々の職員の研修計画を策定しています。園が目指す保育園像を体現する為、リズム研修に年間を通して3名の職員が参加しています。研修担当は主任ですが、園長と相談しながら、個々の職員のニーズや希望を配慮すると共に園児の状況に合わせて研修計画を作成しています。毎月1回、開催されるパート会議には、主任が参加し情報共有を図るとともに、非常勤職員の意見を吸い上げています。

詳細評価(PDF1,983KB)へリンク