かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

にじいろ保育園鵠沼神明

対象事業所名 にじいろ保育園鵠沼神明
経営主体(法人等) ライクアカデミー株式会社
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 251 - 0021
藤沢市鵠沼神明5-8-12
tel:0465-52-4601
設立年月日 2015(平成27)年10月01日
公表年月 2018(平成30)年03月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 市民セクターよこはま
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の概要】
 にじいろ保育園鵠沼神明は、小田急江ノ島線藤沢本町駅から歩いて10分ほどの畑や民家が混在する場所にあります。周囲の畑では、ブロッコリー、白菜、ネギ、橙、ミカンなど四季折々の野菜や果物が作られており、散歩に出かける子どもたちの興味の対象となっています。
 園舎は鉄骨2階建で、1階に乳児クラスと厨房、2階に幼児クラスが配置されています。園舎内は日当たりがよく広々としています。定員は80人(57日〜5歳児)、開園時間は、平日(月〜金)は7時〜20時、土曜日は7時〜18時です。
 保育理念は「のびやかに育て だいちの芽」、保育方針は「みとめ愛・みつめ愛・ひびき愛(信頼・安定・共感)」、保育目標は、「自然を愛し、心身ともに健やかな子ども」「自分で考え行動し、意欲と根気のある子ども」「『仲間』と関わり、人を思いやれる子ども」「自己を表現できる子ども」です。
 にじいろ保育園鵠沼神明は、2015年(平成27年)10月にライクアカデミー株式会社によって開設されました。運営法人は、保育園・学童クラブ・児童館の運営、病院・事業所・大学内の保育委託サービス、保育施設運営のコンサルティングサービス等を、首都圏を中心に幅広く展開しています。 

 

◆高く評価できる点
1、子どもたちは自己肯定感を高め生きる力を育んでいます
 保育士に見守られて子どもたちは、自分自身で考えたことを素直に言葉で表現できるようになっています。乳児クラスの子どもたちは、「だいじょうぶ」「じょうずだねぇ」などの子どもが安心して過ごせるような言葉を掛けてもらっています。子どもは何か嫌なことがあると、直ぐに保育士に自分の思いを目で伝えています。視線を向けられた保育士は「どうしたの」などと言いながら抱っこをしています。子どもたちは保育士を信頼しています。
 幼児クラスでは、子どもが自分の気持ちを表現できるよう、クラスミーティングを頻繁に活動の中に取り入れたり、場面場面で保育士が話し合いを促したりしています。自分の意見を言うと共に他人を認め他人の意見を聞けるようになることを目指しています。また、お友だちの「良いとこ探し」などを日常的に行っているため、他者の良さを認識すると共に自分の良さを見つけることにもつながっています。幼児クラスではお手伝いの機会を増やしています。子どもたちは事務所や給食室に行って、保育士から頼まれた用件を伝えることができるようになっています。保育士の「失敗してもいいのよ、次頑張ろうね、練習したことが大切だよ」などの言葉と、日々の生活の中での小さな成功の積み重ねで子どもたちは自己肯定感を高め自主性を発揮し、自分の意見がしっかり言えるようになり、生きる力を育み始めています。


2、保育士は連携して子供中心の見守り保育を実践しています
 保育は子どもが中心だという考え方を基に、子どもの活動を見守り支援しようという温かい雰囲気があります。集団活動や食事も強制することはせず、子どもがその気になるまで待ち、タイミングを見て声をかけ、活動への参加を促しています。見守りと放任は違うという認識がなされており、子どもを注意深く見守り、子どもが自ら考え行動することができるようにしています。園内における人的環境すべてを使うという考えで、クラス担任のみならず、園長、主任、看護師、栄養士、調理師などすべての職員が子どもの見守り支援を行っています。支援を行う中で、職員は子どもの主体性を尊重することと子どものわがままを受け入れることの違いなどを学んでいます。園長、主任は様々な場面でアドバイスを行い、職員間の連携がうまくいくように援助し、園全体で見守り保育が行えるようにしています。

 

◆独自に取り組んでいる点 
1、園での子どもたちの様子を保護者に分かり易く伝えるようにしています
 今年度多くの職員が異動したこともあり、園の取り組みを保護者に知ってもらう取組みとして、子どもたちの日々の様子を写真に撮り、掲示するようにしています。散歩に出発する前、公園での様子、保育室での制作の様子など何気ない子どもの様子や表情を写真に撮り、A4版の紙に印刷したり、小さなスナップ風にしたりして、園内の壁一面に貼っています。また、植物の生長を写真にとり、子どもたちと同じ感動を保護者にも共有できるようにしたり、子どもと保護者の会話の種にできるように工夫しています。また、日々の送り迎え時などに保護者に声をかけ、子どもの瞬時瞬時のエピソードを伝えることができるようにしています。事務室のドアも閉めることなく、保護者がいつでも入ってきて話をすることができる雰囲気つくりを行っています。子どもたちの園での様子を分かり易く伝えることにより、保護者に保育のあり方を知ってもらい、保護者と協力して子どもを育てていくことができる環境作りを目指しています。

 

◆改善や工夫が望まれる点
1、園が目指す保育を実践するための非常勤職員も参加する職員研修計画の作成が期待されます
 園では自己肯定感を高め自主性を発揮できる子どもたちを育てることを目指しています。今年度新たなスタートを切るに当たり、園長、主任から保育方針についての説明、アドバイスや研修が随時行われてきました。今後は、職員のさらなる意識の統一と園の目指す保育を実践するための保育スキルの向上などの内容が組み込まれた研修計画を作成し、内部研修、外部研修共に職員、非常勤職員が積極的に参加する研修が期待されます。

 

2、地域との交流を行い、園の専門性を活かした地域支援を行うことが期待されます
 園は、園庭開放、絵本の貸し出し、育児相談など地域への働きかけを行っていますが、地域との交流が活発に行われるには至っていません。また、自治会に加入していますが、地域関連機関と定期的・計画的な交流は行われていません。地域の行事に参加したり、園のイベントに地域の方に参加してもらうための工夫をしたりして、今後、地域コミュニティへ積極的に働きかけ、地域との交流を行い、地域の実情や子育て支援ニーズを把握して、園の持つ保育の専門性を地域に向けて活かす取り組みを行うことが期待されます。

 

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ・保育理念は、「のびやかに育て だいちの芽」、保育方針は「みとめ愛 みつめ愛 ひびき愛」保育園像は、「陽だまりのような保育園」「地域と共に育つ保育園」「子どもと共に輝いていける保育園」、保育目標は、「自然を愛し、心身共に健やかな子ども」「自分で考え行動し、意欲と根気のある子ども」「仲間と関わり、人を思いやれる子ども」「自己を表現できる子ども」です。保育理念、保育方針、保育目標は、利用者本人を尊重したものとなっています。
・子どもの人権に関するガイドラインがあり、研修や職員会議で子どもの人権について学習しています。子どもに応じたぺースを大切に気持ちをくみ取り、受け入れる保育に努めています。
・落ち着いて本が読める図書コーナーや、保育室の片隅など一人で過ごせる場所があります。子どもと一対一で話し合う時やプライバシーを守る必要がある時は面談室や事務所で行います。おねしょやお漏らしには、他児の視線が気にならないよう「お着換え中」コーナーで行います。
・運営法人策定の「にじいろガイド」に「男女共同参画社会」のガイドラインがあります。遊びや行事の役割、持ち物、服装や色などで性別の区別は行っていません。固定概念に左右されないジェンダーフリーの保育現場であることを職員間で話しあっています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 ・保育士は、子どもの表情や立ち居振る舞いなどを観察し、子どもの意思をくみ取れるよう努めています。言語化できる子どもには、子どもが自分の気持ちや意見を表現しやすい雰囲気を作るようにしています。年長児クラスにおいては、集団の中でも自分の意見を言うことができるよう、クラスミーティングの時間を頻繁に設けたり、子どもが自ら話すことができるような雰囲気を作ったり、他児の意見を聞き考察することができるように工夫しています。これらを通して子どもが何に興味を持っているか、何を必要としているかを日々の観察で把握し、指導計画の見直しに反映しています。子どもたちからの発案で生活発表会の演目を決めたり、振付や歌を作り上げていっています。子どもの声を聞いて柔軟に計画を変更しています。
・一人一人の紙制作からお店屋さんごっこに展開したり、運動会の選曲や生活発表会の演目を決めるなど子どもの発想から集団活動につなげています。
・苦手な食べ物や食事量を一人一人把握し、食べてみようかと思える声掛けをしています。離乳食は、味わって食べられるように子どものペースに合わせて行います。幼児クラスでは、食べられる量を自分で決めています。旬の食材を使い、その季節ならではの献立を提供しています。子どもが少しずつ様々な味に慣れるように調理方法や盛り付けに工夫をしています。毎月園長、主任、看護師、栄養士、調理師、クラスリーダー出席の給食会議を設けています。子どもの嗜好や喫食状況、残食量、食材や調理状況など食全般について意見交換をしています。
・午前中の活動には運動をしっかり取り入れ、給食も午睡も気持ちよく受け入れられる保育に努めています。乳幼児突然死症候群の対策では、0歳児は5分間隔、1歳児は10分、2歳児は30分、幼児は1時間ごとに午睡チェックをしています。
・トイレトレーニングについて0歳児は遊び感覚でおまるやトイレに座ることから始めてタイミングよく移行していきます。家庭と相談しながら同時に進めていきます。おねしょや、お漏らしは、素早く処理をし他児に気づかれないように対応しています。
3 サービスマネジメントシステムの確立 ・衛生管理のマニュアルがあり、毎月運営法人の看護師会でマニュアルの見直しをしています。園では看護師を中心に感染症や嘔吐処理対応など定期的に学習しています。
・感染症対応マニュアルがあります。入園のしおりには感染症対応、登園停止基準の感染症リスト、提出書類などが記載され、保護者に入園説明会や懇談会で説明しています。保育中に感染症の疑いが生じた時は、保護者に子どもの様子を伝え、迎えの時間まで看護師が保健室で見守ります。感染症流行時には、全職員で、その症状について再確認しています。各箇所の清掃手順が掲示され、確認チェックを入れ清潔な衛生状態にしています。
・安全管理のマニュアルがあります。園庭内の設備品の落下防止や固定策などの安全対策を講じています。毎月火災・地震を想定した避難訓練を行っています。
・事故予防・事故対応のマニュアルがあります。緊急対応マニュアルを作成し、保護者や救急機関への連絡体制も確立しています。どのようなケガでも症状、状況、園の対応などを詳しく保護者に説明しています。必要に応じてアクシデントレポート、事故報告書に記録し、ケガの程度によって藤沢市保育課、運営法人に報告しています。保健日誌にも記録し、職員会議で報告し、再発防止に努めています。
4 地域との交流・連携 ・相談内容に応じて藤沢市保育課、第三者委員、園医、近隣病院関連などのリストがあり、関係機関との日常的な連携は園長が行います。
・ボランティア受け入れのマニュアルがあります。保育所の方針、子どもへの配慮や守秘義務について説明しています。受け入れ時には、あらかじめ職員や保護者に説明しています。受け入れは、主任が担当し、受け入れの記録をしています。終了後は、意見や感想を聞き、職員にも伝えられます。中学生の職業体験を受け入れています。
・近隣保育園との年長児の交流、地域の小学校、中学生の職業体験や地区消防署による煙体験など地域に関わる人たちとの交流が出来ています。「芋煮会」「お餅つき会」など地域の行事や活動に参加できるように園内に掲示しています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 ・職員に配付している「保育ガイド」及び職務規程に、職員が守るべき法・規範・倫理などが明文化され、新人研修や職員会議などで周知しています。運営法人から発信される他施設での不正、不適切な事案は、職員会議などで職員に伝え、情報共有し再発防止に活かしています。自園に当てはめて検討もしています。
・主任は運営法人の主任研修に参加しています。毎日、保育の様子を見て回り業務状況を把握しています。主任は年間指導計画、月案、週日案等を確認する中で、日常の保育の様子等を把握できる仕組みになっています。また、園長への情報提供などで、主任が職員の動向を把握しやすいようにしています。職員一人一人の健康状態、心持ち、保育への不安や悩み、業務の理解度などについて、寄り添ったり助言をしたりしています。職員が健康を害すようなシフト調整を行わないよう細心の注意を払い、子どもの最善の利益が保証される範囲で、職員の有給休暇の希望、リフレッシュの時間が作れるようなシフトにしてます。
・園長は藤沢市保育課より送られてくる情報、運営法人より送られてくる情報を速やかに現場職員と共有し、子どもの安心安全の確保ができるよう配慮しています。
6 職員の資質向上の促進 ・実習生受け入れのマニュアルがあります。事前に職員や保護者に知らせています。受け入れや指導は主任が担当し、受け入れ時の記録や実習日誌も整備しています。事前にオリエンテーションを行い、園の方針、子どもへの配慮や守秘義務について説明し、秘密保持誓約書に確認署名してもらっています。学校や実習生の目的・要望に沿ったプログラムを用意し、保育現場でのアドバイスや振り返りなど指導を行っています。終了後には、園長、主任や関連職員らと意見交換をしています。
・研修担当は園長です。今年度は「子どもの特性の理解と保育士の関わり」をテーマに掲げ、日々の保育の中で必要と考えられる事柄に対して研修が行えるように計画作成をしています。園内研修は、月1回行っています。保育、衛生、防災などの研修を行っています。園内研修のレポートを事務所に掲示しています。非常勤職員へは、時間的制約もあり、研修内容を各クラスで伝えています。
・園長は職員面接を行い、職員の状況を見ながら、職員の気持ちに沿えるよう、保育所運営のための必要な人材構成になっているか運営法人と相談し人材補充を行っています。非常勤職員の採用には、園長も面接に参加しています。年間研修計画を作成し職員のスキルアップを図っています。一つ一つの業務の担当に可能な限り権限を委譲することで、園としてのスキルが上がるよう図っています。職員からは掲示物の掲示の仕方についての意見が出されました。

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