かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

明日葉保育園第三戸塚園

対象事業所名 明日葉保育園第三戸塚園
経営主体(法人等) 葉隠勇進株式会社
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 244 - 0817
戸塚区吉田町3003-2
tel:045-871-5557
設立年月日 2015(平成27)年04月01日
公表年月 2018(平成30)年03月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 株式会社フィールズ
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

[施設の概要]
明日葉保育園第三戸塚園は葉隠勇進株式会社が平成27年4月に開設した横浜市戸塚区にある認可保育所です。園はJR東海道線の戸塚駅から徒歩2分の8階建てのビル内にあります。園舎はビルの1階から3階部分で、保育室のほかに厨房、事務室などを備え、子どもにとってゆとりあるスペースとなっています。
園は駅から近く、利用しやすい環境にあります。近くには同じ法人の第二戸塚園もあり、職員間などで連携しながら保育を行っています。また、駅に近い環境ですが、少し離れると自然豊かな公園なども多くあり、園外活動で利用しています
法人の理念である「子どもの明日を育み、今日を育てる」のもとに、保育目標「自分も人も尊重できる子ども」などの目標を掲げて保育を行っています。
園は0歳から就学前までの60名定員で、現在59名を受け入れ、延長保育、一時保育、障がい児保育を行っています。職員は保育士のほか、専任の看護師や栄養士など常勤18名と、非常勤8名で構成しています。

 

≪優れている点≫
1. 園の改善と職員の資質向上への取り組みが連携して保育の向上につながっています
職員の資質向上にあたっては園長、経験年数に応じた3段階の保育士、看護師、給食・栄養士、保育補助職員などの業務役職に分け、それぞれの役割に応じた職員育成計画を作っています。経験年数に応じた目標ではそれぞれの役割に応じて必要な知識、技術が掲げられ、具体的ないくつかの目標があります。職員はこの目標に向けて業務を行っています。質を高めるために、そしてこの目標を達成するために人材育成研修計画の下、職場、外部研修、派遣研修を受講しています。職員への評価と今後の目標はコンピテンシー制度で園長が面談を行っています。
園では事業目標を明確に掲げ、園長と相談して職員個人の目標と連携を取っています。事業計画・報告書では「子どもの明日を育み今日を支える。保護者との基本的な信頼関係を築く。保育環境の整備・内容を整える。」の具体的実施項目について毎月チェックして進捗確認をしています。事業計画と個人の取り組みとを連携して実行を行い、園の改善と職員の資質向上に繋げています。

 

2. 工夫した取り組みにより子どもたちの健康な身体作りに配慮しています
園は駅から近くバギーをおいて勤務に出かけられるなど保護者に利便性がある園です。反面、ビル内にある園のため小さな園庭しかない立地条件にあり、園内では戸外活動が十分にできない状況にあります。そのため、園では子どもの身体の発達にとって大切な身体づくりや自然と触れ合う工夫を保育計画に多く盛り込んで活動しています。ほぼ毎日散歩に出かけ、0歳児から5歳児までいくつかの公園に行っています。乳児は園から近いトンネルの丘公園などに行き、幼児は30分ほどかけて公園に行きます。手をつないで歩き、公園手前にある花壇の草花への声掛や公園内では坂の上り下りをしたり、十分に体を使って遊んでいます。幼児は散歩を通じて交通ルールや安全対策も学んでいます。
園内では全園児を対象に園活動として体操教室を週1回行っています。乳児には法人の専任体操講師、幼児には外部法人の専門講師による年齢の発達に合わせた活動を行っています。年齢に応じて様々な組み合わせを行い、跳び箱、マット、鉄棒、ボール遊びを行っています。
同じようにリトミックもクラス別に行っています。音楽に親しみ、見て、聴いて、感じたことを全身を使って表現する楽しさを育みます。
子どもたちは熱帯魚を飼い、昆虫も育てて自然と接する場面を作っています。玄関前の園庭ではプランターで夏野菜などを育てています。限られた環境の中で活動を工夫し、健康な身体づくりに配慮しています。

 

3. 明るくコミュニケーションのよい職場が職員の意欲につながっています
運営法人には16のグループ園があり、園は平成27年4月に開園しました。園長、主任はグループ園からの異動で就任し、多くの職員も開園当初からの勤務です。開園からの繋がりで、職員が職場の中で役割を認識してコミュニケーションを取っています。職員の役割分担はマニュアルの中に「組織及び職務分掌規程」「組織図」に記載して、それぞれの職務分掌と役割が決められて実行しています。
園長の下で子どもと一緒に明るく大きな笑い声が随所にあり、職場が活性化しています。退職職員がいないことや非常勤職員も正規職員との隔たりがなく、新人保育士も職場として働き易いと報告しています。職員のコミュニケーションが良好で「報告・連絡・相談」ができる職場となり、笑顔がある保育園となっています。職員の元気で明るさのある保育環境が温かい保育に反映しています。


≪課題や改善することが期待される事項≫
1. 個人の自己評価を園全体でまとめて評価する仕組み
保育指導計画に基づいて月案を作り週案に展開して実施し、保育実施後の日誌にて振り返り、保育士の自己評価を行い記録しています。この日々の自己評価を職員が話し合い反省して保育の見直しを行い、次の保育計画に活かしています。年度の終わりには保護者からのアンケートによる評価も定期的に行い、一年間の振り返りを行っています。
外部から見た第三者評価もありますが、職員個々の自己評価をまとめた園としての自己評価が作られていません。全体的な振り返りとしての自己評価をまとめることにより、園の事業計画や課題検討とつながり、園の改善が進むことが期待されます。

 

2. 園の技術や情報を地域に提供する工夫
保育園は地域の子育て支援の拠点と位置付けられてきています。園でも参加型の一時保育の実施、手遊びや温水遊び、絵本の読み聞かせ、リズム遊び、運動遊び、栄養相談や健康相談などの内容で「子育て講座」を月1回行っています。又、園内の行事に民生委員を招待、保育園見学の受け入れなど保育園の機能を地域に発信しています。近隣地域へは毎月7の付く日に地域清掃のごみ拾いへ参加、ハロウィンでの地域の方の協力、地域小学校を借りての運動会の実施などを行っています。保育士も保育園交流会、幼保小連携の研修会への参加などを行っています。
しかし、園がビルの中にあるため、子育て講座の情報提供・掲示が園内の入口と限られてしまい、地域への発信が十分に出来ていないのが現状です。今後は情報発信の方法や発信場所など工夫を検討し、社会貢献として地域の子育て支援の拠点となることが期待されます。

 

3. 園全体の清掃マニュアルの作成
園内の衛生管理については保育室をはじめ園内の各所の清掃を丁寧に行っています。保育室やトイレ、共用で使っているところなど一日の中で当番や職員が口頭で確認し合って進めています。清掃関係のマニュアルは2階フロア用や調理室用、特定処理方法について作成しています。
個々のマニュアルを掲示したり、口頭での確認や引継ぎで実施しているものもあります。今後は、園全体の清掃に関して、清掃チェックシートでの確認表や清掃場所、清掃方法などを明記した清掃マニュアルとしてまとめられることが望まれます。

 

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

園の保育理念に『子どもの明日を育み、・・・子どもが毎日を豊かに過ごせる保育を通じて・・・』を明示して、理念を目標とともにしおりに掲載し、玄関入り口や事務室内に掲示しています。又、全職員は年度始めの会議、園内研修で理念などを確認するとともに、カード化したものを職員に配付し携帯しています。


子どもの人格を大切にして保育を進めるため、呼び捨てや急かすような言葉を使わない、自尊心を傷つけない事など職員間で確認し意識して保育をしています。子どもの良いところを見るという考えのもと、月に1回会議の中で話し合う時間を作っています。子どもの気持ちを大切に子どもの気持ちを受け入れるように日々の保育を行っています。必要に応じてプライバシー保護ができるような空間づくりをしています。


個人情報の取り扱いや守秘義務については入職時にグループ本部にて説明会をしています。保護者から得た個人情報の取り扱いや使用については保護者に説明し了解を得ています。児童票など個人情報に関する記録は事務室の施錠できるロッカーに保存しています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

保育課程は横浜市の園長会で示された内容を基に職員で検討確認して作成しています。内容は社会的責任、人権尊重、苦情処理・解決などを基本として各年齢の養護、教育、食育の保育内容を示し、子どもの最善の利益を第一に作られています。年度始めには職員会議での確認後、保護者懇談会で保育課程、クラス目標を伝えています。年度末に内容の見直しを行っています。


入園時には保護者と面談を行い、家庭の状況や既往症などの生育歴の聞き取りを行い、子どもの状況を把握しています。家庭状況や生育歴は書面に記入してもらい個別児童票ファイルを作成し園全体で共有して確認していきます。それぞれの年齢にあった活動として一斉保育では、皆で遊ぶ楽しさや友だち関係の中でルールを守るなどの社会性の発達を大事にしています。自由遊びについても、家庭で遊ぶ機会の少ない玩具を提供するなど玩具のインストラクターのアドバイスを参考にして玩具を選んでいます。


行事ごとに保護者アンケートをとり保護者の意見を拾い上げ、結果は保護者に知らせています。日々の中では玄関前に運営理念、保育目標を掲示して保護者へ周知しています。保護者との情報交換は連絡帳だけでなく送迎時に担任や担当者が直接、園での様子や家庭での様子を伝えあっています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

各年齢の年間指導計画を4期に分け、期の目標を基に月案指導計画、週案を立てています。指導計画は子どもの発達状況や活動内容に応じて作成しています。0歳から2歳児は個別の指導計画を立てています。保育実施後は評価、振り返りを行い、翌月の指導計画につなげています。評価や改訂などについては職員だけではなく運営委員会でも知らせています。この運営委員会は各クラスの保護者代表、第三者、保育園の経営部長、園長、主任で構成されており、発表会の方法の改善など保護者からの意見を取り入れています。


要望・苦情の受付や対応について入園のしおりに掲載して説明しています。第三者委員への苦情申し立てや意見箱、懇談会、行事ごとのアンケート、年度末のアンケートなどで、保護者が直接に要望や苦情を訴え易いようにしています。年度末アンケートは簡潔な質問項目と自由記入欄の様式で毎年定期的に実施することで改善などの状況が把握できます。苦情解決の経緯や結果は会議を通して職員に周知するとともに玄関に掲示して保護者に知らせています。


事故や災害に備えた安全対策として災害に関しては地震や火災を想定しての避難訓練があります。訓練は様々な場面を想定して毎月行っています。事故に備えた安全対策として安全点検表での確認やヒヤリハット報告書での全職員回覧の周知、AED研修を年1回必ず行い安全管理に努めています。事故やケガの発生時や事後の対応体制については保護者や救急機関への連絡体制がとれています。ケガや事故についてはヒヤリハットで再発防止の対応方法を職員で確認して再発防止に努めています。

4 地域との交流・連携

年2回開催する運営委員会の中で地域の要望などを聞いています。戸塚区で保育園を紹介する機会を利用して地域の状況を把握しています。近くにある同じ法人の第二戸塚園を交えて、一時保育などの地域の子育て支援ニーズを把握し、取り組み方法などを検討しています。また、園長は幼保小連絡会議に参加しています。相談内容に応じて円滑な対応ができるよう、戸塚区役所などの行政や地域療育センターなどの機関をリスト化して職員共有しています。関係機関との窓口は園長となっています。小規模事業所も参加する公立・私立の園長会で情報提供しています。


地域の子育て支援ニーズについて定期的に職員会議で話し合っています。園で行っている体操教室や他園開催の着衣水泳研修(事故対応)にも地域の方に参加してもらっています。栄養士や看護師による離乳食などの子育て講座も実施しています。保育に関する情報提供や行事などの計画表を玄関に掲示しています。園舎はビルの一部にあるため情報提供や育児相談案内を掲示する方法はビル管理組合との検討課題となっています。


園を理解してもらうために、園の行事に地域住民を招待しています。ハロウィン行事の際には、アレルギーへの配慮のため、あらかじめ園で用意したおやつを近隣の方に配り、子どもが訪問した際に渡してもらうよう地域の方から協力をいただいています。園庭は広さの関係もあり、施設開放や備品の貸し出しは行っていません。「7DAYS」を設けて7のつく日には、7DAYSチェック表を用いて園周辺の掃除を行っています。散歩の際にも公園での空き缶などのごみ拾いをしています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

園や職員が守るべき法・規範・倫理などを職員マニュアル、就業規則に掲載して職員に周知しています。職員は採用時に研修で理解するとともに、職員会議でも読み合わせを行っています。他の施設での不適切な事案などの情報は法人からメールなどで配信され、会議等で事例として取り上げて対策などを職員間で話し合っています。経営状況や運営状況は法人のホームページで分かりやすく説明して公開しています。


法人内の園から子どもの年齢担任ごとに職員が集まる情報交換会により、中堅職員の育成を行っています。担任が指導計画の作成時や記録などの書類を作成する際に主任が確認して助言や指導を行っています。主任は各自が出したシフト希望と職員の状況や能力を把握して、職員が良好な状況で仕事に取り組めるように具体的な配慮を行っています。主任は職員との信頼関係を作り、調整が難しい土曜日のシフト作成なども職員の協力が得られる関係を作っています。


保育園運営に関して、法人による中長期計画を作り、目標や具体的な事業計画を園で策定して、その結果を事業報告書で評価しています。事業計画の目標や施策は園長から全職員に説明、周知して、各個人の計画(MBO)に展開されるようになっています。また、個人の評価はコンピテンシー制度により自己評価と園長による評価となっています。法人の計画と各職員の計画との調整・整合が取られています。

6 職員の資質向上の促進

園の理念や方針に適合した人材を育成するための取り組みを行っています。法人の目標から園目標と職員個人の目標をMBO制度で明確にしています。個人の評価は人事評価制度(評価シート:コンピテンシー)よる期ごとに自己評価を行い、園長が面談して振り返りや課題確認を行っています。また、この計画に沿って、個人ごとの研修計画を毎年作成しています。


保育にあたっては非常勤職員だけにならない様に常勤と非常勤の組み合わせなどの配慮をしています。情報共有や問題解決のために、非常勤職員による「パートナー会議」を毎月一回開催しています。独自の様式を定めて職員一人一人が自己評価を行い、園としての課題を確認して保育課程や年間計画の見直しを行っています。保育の自己評価で反省した結果を週案や月案に具体的に反映しています。保育士などの自己評価の結果をみんなで互いに報告し合い、話し合っています。


職員が保育内容や保育環境で工夫・改善したことを法人で表彰する制度「ソシオークアワード」に応募しています。工夫事例を「現場力向上取り組み報告書」にまとめ職員の技術向上につなげています。年代ごとの交換会を同一法人の他園も含めて開催し、研修につなげる機会としています。就業マニュアルの「職務分担表」に職員の経験・能力や習熟度に応じた役割を期待水準として文章で表しています。就業規則マニュアルや保育マニュアルなどで職務を分かりやすくする配慮を行っています。職務分担表には業務を明確にして現場の職員が判断できるようにしており、責任者不在時の代行者も明記しています。

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