かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

みもざ保育園(2回目受審)

対象事業所名 みもざ保育園(2回目受審)
経営主体(法人等) 株式会社 Berry
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 226 - 0018
緑区長津田みなみ台4-4-4 クリニックモールみなみ台1F 2F
tel:045-479-7337
設立年月日 2007(平成19)年04月01日
公表年月 2018(平成30)年03月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 株式会社 学研データサービス
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

《施設の概要》
みもざ保育園は平成19年に設立された株式会社Berryが運営する横浜市の認可保育園です。JR長津田駅からバスで約16分、徒歩3分の閑静な住宅街のビル1階に本園が、隣接するビル2階に分園があります。また、近隣には系列園があります。園では、保育目標として「思いやり」「意欲」「自主性」「集中力」「創造力」を育てるの5項目を掲げています。子ども一人一人が安心して自分らしさを発揮できる生活環境を整え、異年齢グループ保育によって子ども同士の自然なかかわりが生まれ、互いの違いを認め合いながら協力し合う「育ち合い」を目ざしています。定員は本園と分園あわせて80名(0〜5歳児)で、産休明け保育を実施しています。開所時間は延長時間を含め、平日は7時から20時、土曜は7時半から18時半です。

 

《特に優れている点・力を入れている点》
○フリーの主任保育士の育成を図り、リーダーシップを発揮させています
 園ではフリーの主任保育士を2人配置し、順次キャリアアップ研修に参加させています。主任は幹部職員として園長を助け、リーダーシップを発揮して職員の指導にあたっています。主任はそれぞれ0、1歳児、2〜5歳児の保育室にいるようにし、必要時には保育に参加し、適宜職員にアドバイスしたり質問に答えています。指導計画を作成する会議にも参加し、発達段階に即した計画になるよう助言しています。さらに、地域への育児支援を行い、職員の状況を把握して毎月のシフト表を作っています。園長とともに職員面接を行ったり、職員のストレスを把握して話を聞いたり、職員からの時間帯の提案について検討を行い調整を図っています。

 

リトミックで全身を使って音楽を体験し、子どもたちの創造性や想像力、集中力などをはぐくんでいます
 園では2歳児から、外部の専門講師を招いてリトミックを週1回実施しています。リトミックでは、講師が演奏するピアノや歌、リズム楽器に合わせて体を動かすだけではなく、講師の投げかけた言葉に子どもたちは反応しています。例えば、小さな声で名前を呼ばれたら小さな声で答える、ゆっくりと名前を呼ばれたらゆっくりと答えます。そして、音楽が止まると動きを止め、音楽が聞こえたらそのリズムに合わせて体を動かすなど、即時に反応して集中力と判断力を養っています。講師は、「○○しなければならない」という強制的な要求はせず、子どもの様子を見ながらピアノを演奏しています。大きな動きをする子どもや、こまやかな動きを気持ちよさそうにしている子どもなど、その子どもが感じる動きや気持ちを自由に表しています。

 

〇異年齢の交流で、他者を思いやる心を育てる保育をしています
0歳児と1歳児はともに散歩に行ったりホールで遊んだり日ごろから一緒に過ごすことがあり、2〜5歳児も散歩や活動で一緒に過ごすことがあります。特に3〜5歳児は、異年齢のグループで食事や午睡など生活を一緒にしています。異年齢の触れ合いによって、自然に他者を思いやるやさしさを育てることを大切にしています。日常の保育で、小さい子どもは大きい子どもが運動や楽器演奏などで上手にできる姿を見て憧れ、お兄さんやお姉さんのようにしてみたいと努力したり、大きい子どもは小さい子どもを褒めたり、一緒にやってみようと世話をしたり、自然に思いやる気持ちが生まれてきます。また、年齢ごとの活動も大切にし、質の高い保育を実践しています。

 

《事業者が課題としている点》
防災対策の強化を課題としています。災害時対応マニュアルを見直していますが、さらに災害を経験した地域の取り組みや対応マニュアルなどの情報を集めて検討する必要があります。また、時差出勤のため、職員体制が時間帯によって変わるので、職員の配置状況に合わせた連絡方法や避難方法を話し合う機会を定期的に設けたり、系列園や地域と連携できるよう体制を整えることを考えています。
 また、さまざまな支援を必要とする子どもについて、専門機関との連携を強め職員の知識を積み上げていくことや、園外研修に参加しやすい体制を整え、受講者が園内研修を行うことで多くの職員が学べる環境を作っていくことも課題としています。

 

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

 園では、保育所保育指針に沿って保育課程や年間指導計画、月間指導計画を作成し、その際は保育理念や保育方針を意識しています。保育理念に「子どもの人権や主体性を尊重」するとあり、保育方針として「思いやり」「意欲」「自主性」「集中力」「創造力」の5つを育てることを掲げ、子ども本人を尊重する内容となっています。職員は保育理念や保育方針を定期的に読み合わせて確認しています。保育課程は職員と保護者に配付しています。保育方針に基づき、3〜5歳児は日常的に異年齢のグループで生活をしています。ほかにリトミックや英会話、体育教室に力を入れています。
 保育士は、子ども一人一人にていねいな態度で接し、子どもが自分の思いを出せるよう穏やかな声で子どもたちに話しかけています。活動の中で子どもには常に意欲が出るような声かけをしています。職員間で相互に言葉使いや言動に注意を払い、園長や主任は保育の現場で職員の言葉や子どもへの対応が適切であるか観察しています。保育士の自己チェックリストの中に子どもの人格の尊重の項目を入れ、職員全員が振り返りや反省を行えるようにしています。保育園業務マニュアルには、「人権に配慮した保育」や「子どもの人権を守るために」といった項目について記載されています。職員は人権に関する研修に参加し、子どもの自尊心を傷つけたり、人権を否定するような言動をしないように注意しています。
 活動に気分が乗らないときや子ども同士のいさかいで気持ちを切り替える場面では、保育室内にパーテーションや本棚などを利用してスペースを作り、子どもたちが落ち着いて過ごすことができるようにしています。また、空いている保育室やホール、事務室などで人目を気にせず保育士と一対一で話し合えるように配慮しています。トイレにはそれぞれ仕切りとドアがあり、プライバシーが保たれています。おねしょやおもらしをした時には別室で着替えができるように配慮しています。

 

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

 保育課程に基づき、子どもの成長や発達に合わせ年齢ごとに年間指導計画を立てています。また、子どもの意見や意思を柔軟に指導計画に反映しています。保育士は日ごろから子どもの意思をくみ取る努力を重ね、言葉のやりとりが難しい子どもには、表情やしぐさから意思をくみ取るようにしています。3〜5歳児については、子ども同士のやりとりを注意深く聞いて気持ちをくみ取っています。子ども同士で話し合う機会も設け、互いが納得できるよう、子どもの気持ちを大切にしながら進めています。行事のテーマなどには、子どもたちのアイデアが反映されています。劇遊びの配役や合奏の楽器選びは子どもの希望を聞き、子ども同士で話し合い、納得できるように配慮しています。日々の保育を通して、自主性や主体性が育つようにしています。
 保育課程は、保育所保育指針に沿って作成にあたっており、子どもの最善の利益を第一にしています。子どもの健やかな発達のために養護と教育のねらいを定め、各年齢に応じた生活や活動の内容を記載しています。子どもの家庭環境や園の周囲の環境、地域の実態、長時間保育に関しての配慮、リトミックや英会話、食育などの導入をクラスで話し合い、作成しています。園の周辺には公園が多いため、散歩や運動遊びなど、自然との触れ合いを取り入れるよう考慮しています。保育課程は園の掲示板に掲示し、保護者へは配付し、園長や担任より懇談会でていねいに説明しています。
 入園説明会は、3月上旬に子ども同伴で実施し、子どもの様子も観察しています。個人面談では、マニュアルに沿って家庭状況、生活状況、健康記録などを聞き取っています。面談は主任とリーダー保育士が主に対応しています。必要に応じて看護師や栄養士も同席しています。面談を通して把握した保護者と子どもの状況については、入園時個人面談票に詳細に記載し、全職員で確認しています。アレルギーの有無や既往歴など注意が必要な項目については、職員会議で話し合い、確認しています。面談票は児童票にとじて、いつでも見られるようにしています。

 

3 サービスマネジメントシステムの確立  入園直後には子どもの不安な気持ちに配慮して、短縮保育を実施しています。入園説明会の際に保護者に短縮保育の必要性を説明し、「短縮保育予定表」を基に保護者の復職予定や子どもの様子を見ながら、1週間前後で実施しています。新入園の0、1歳児の受け入れ担当者は、可能な限り同じ保育士で対応しています。新入園の子どもが園生活に慣れるまでは、お気に入りのタオルやぬいぐるみなどの持ち込みを受け入れています。園での子どもの様子は、2歳児までは連絡帳に食事や睡眠、排泄などを詳細に記録して保護者に伝え、家庭での子どもの様子も記録してもらい、保護者との連携を密に取っています。1歳児と2歳児のクラスでは進級に際し、子どもの不安軽減のために、1人は担任が持ち上がるようにしています。
 年間指導計画、月間指導計画は、前期及び前月の自己評価をして、個々の子どもの発達状況に合わせてクラス担任で話し合い、主任と園長が指導して作成しています。個人面談や連絡帳、送迎時の会話、運営委員会、ご意見ポストなどから把握した保護者からの要望や、子どもの育ちに必要な配慮事項についても考慮しています。特に、トイレットトレーニング、離乳食、箸への移行、睡眠時間などについては、保護者からの意向をていねいにくみ取り、保護者と相談して、子どもの発達に合わせて指導計画に反映させています。
 就学を迎える子どもに関しては「保育所児童保育要録」を作成し、小学校に提出しています。入園後の子ども一人一人に「児童票」「入所前の生活状況」「児童相談経過記録」などがあり個別にファイリングしています。入園後の成長の記録は、0〜2歳児は毎月、3〜5歳児は一年を4期に分け期ごとに、個人の経過記録に記載しています。身体測定や健康診断の記録もファイリングして、事務室の鍵のかかる書棚に保管し、職員は必要時に記録を見ることができます。進級時の引き継ぎは旧担任が「児童引き継ぎ綴り」を作成し、新担任へ申し送りを行い、全職員で確認し情報を共有しています。
4 地域との交流・連携

 園では玄関に意見箱を設置し、子育て支援事業「きらきらひろば」に参加した家族にアンケートを配付して園への意見を聞いています。アンケートには要望として、手遊びなどを行ってほしいという声が寄せられています。また公園での交流保育の参加者や入園のために来園する見学者、毎月の育児相談の際などに、園への要望などを聞いています。園長は緑区園長会や地域の要保護児童虐待対策地域協議会に参加し、園長と5歳児担任が幼保小研修会に参加して、地域の情報を収集しています。また園では緑区の「みどりっこまつり」に毎年参加しており、担当職員が実行委員会に参加するなど、各関係機関や他施設と検討会を行っています。
 園では公園へ散歩に行く際に紙芝居などを持っていき、公園に遊びに来ている子どもや保護者に紙芝居や手遊び、読み聞かせを行う交流保育を行っています。これは定期的ではありませんが、参加者は1、2歳児とその保護者が多いため、園の子どもたちに体力がついてくる秋を中心に1、2歳児の散歩のときに行っています。また毎年2回「きらきらひろば」を開催し、園のホールを開放して地域の方が園のおもちゃや遊具で遊んだり、同年齢の園の子どもたちと交流する機会を持つとともに、保護者に子どもとの遊び方を指導する機会をもっています。
 園では毎月第2水曜日に育児相談を行うほか、相談があれば随時受け付けています。相談記録があり、子どもに落ち着きがないなどの相談に園長が答えています。育児相談については園の外柵に日時を掲示するほか、緑区の「みどり子育て応援ガイドブック」や地域のネットワーク通信「てつなぎ」にも掲載されています。園の外柵には育児相談のお知らせのほか、「きらきらひろば」や園の行事、AED(自動体外式除細動器)設置のお知らせを掲示しています。また、「きらきらひろば」のちらしを作成して、近くの公園に散歩に行った際に配っています。


 

5 運営上の透明性の確保と継続性

 園のホームページでは保育方針や年間行事、一日の流れ、職員体制、延長時間料金、入園までの流れを載せ、見学が可能であることを知らせています。またパンフレットには園の保育方針や年間行事予定、施設設備、園の概要を載せて、「みどりっこまつり」や区の保育園説明会の時に自由に持ち帰れるようにしています。横浜市のホームページ「ヨコハマはぴねすぽっと」「緑区子育て支援ガイドブック」、長津田地区ネットワーク通信「てつなぎ」にも保育園の情報を提供しています。園のホームページから横浜市の保育園入所案内のページに行くことができ、保育料の説明も見ることができます。
 利用希望者の問い合わせには、「入園のしおり」を用いて、保育所の基本方針、利用条件、サービス内容などについて説明しています。また「見学問い合わせマニュアル」を用意し、問い合わせには常時対応できるようにしています。横浜市の保育園説明会では見学を勧めており、園のホームページでは見学の際に事前連絡をするようにお願いしています。連絡があった場合は子どもたちの活動が見られる時間に来園するよう勧め、行事予定などを考慮したうえで日時を決めていますが、急な来園にも対応しています。
 職員は指導計画の自己評価を職員同士で話し合い、次の計画を作成しています。また職員は年度当初にそれぞれの自己目標を定め、年2回、保育内容、研修への意欲、保護者対応などについて自己評価を行い、次年度に向けて園としての課題も出しています。この意見を集約し、保育所の課題を明確にし、保育所の自己評価や次年度の課題をまとめています。保育所の自己評価は保育所の理念や方針を踏まえて行い、園全体と各行事について行っています。また保育所の自己評価は園の玄関に掲示して公表しています。

 

6 職員の資質向上の促進

 園長は職員の経験や年齢、常勤職員と非常勤職員の組み合わせなどを考慮して職員を配置しています。秋に職員の次年度の意向を面接で把握し、必要な人材は法人本部で一括して採用を行っています。園長は面接に参加して、園に必要な人材の補充を図っています。園では人材育成のために、人事考課表は全職員用、3年以下用、3年以上7年以下用、7年以上用、主任用を作成し、それぞれに求められるスキルを明らかにしています。各職員は年度末にこの人事考課表にチェックを入れて、自らのスキルについて振り返っています。また年度初めに目標を定め、1年を2期に分けて自己評価を行い、それらをもとに園長や主任と面談を行って達成度の評価を行い、来年度の目標を定めています。
 園長は各職員の希望や経験年数に配慮して年間研修予定を作成しています。外部研修としては横浜市や緑区、民間の研修に、職員の経験年数や現在担当するクラスや職種に合わせて、全体で年間30講座以上に参加しています。外部研修の研修報告会を内部研修として年に2、3回行い、さまざまな新しい知識や情報を職員で共有しています。またこの内容は非常勤職員にも回覧しています。研修で得た知識は職員会議でも話し合い、保育に生かすとともに研修内容を評価し、次年度につなげています。
 職員は1年を2期に分けて自己目標に対する評価を行い、年度末にスキルの段階に合わせた自己チェックを行っています。また年度末には職員から意見を聞き、保育所の自己評価を行うとともに次年度の目標を決めています。職員は会議などで子どもたちの様子や対応についての事例を話し合い、サービスの向上につなげています。園では英語、体育、リトミックの外部講師による時間を持ち、保育士の技術向上を図っています。また園長は法人の園長会で行事や保育内容について話し合い、運動会やお泊まり会の際に系列園の主任同士が打ち合わせ、保育についての情報交換をしています。

 

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