かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

座間すこやか保育園

対象事業所名 座間すこやか保育園
経営主体(法人等) 特定非営利活動法人 Ty
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 252 - 0024
座間市入谷4-2765-18
tel:046-298-2555
設立年月日 2003(平成15)年05月01日
公表年月 2018(平成30)年03月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 株式会社フィールズ
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

[施設の概要]
 座間すこやか保育園は小田急線座間駅から徒歩5分程の坂道を登ったところにあります。園の周囲は静かな住宅街で駅にも近く、利便性の良い園です。平成15年5月に開園した、特定非営利活動法人が運営する定員60名の認可保育園です。保育室は3階建てのビルの1階と2階部分です。
温かい雰囲気の中、0歳から就学前までの子どもたちは皆、兄弟姉妹の様な関係を作り、生き生きとたくましく生活し、元気に成長しています。
 通常の保育のほか、産休明け保育、延長保育、障がい児保育、一時保育、地域子育て支援事業などを実施しています。開所時間は 平日:土曜日:7:00〜19:30 休園日:日曜日及び祝日 年末年始休日(12月29日〜1月3日)となっています。

 


≪優れている点≫
1. 一人一人を大切に個性豊かな子どもを育む活動を実践しています
 園は、『日々の保育の中で子どもたち一人一人が個性を発揮し、「保育園って楽しい」と実感できる保育をめざしています。保護者にとっては「安心して働ける、心配事や悩み事も相談にのってくれる、預けてよかった」と思える保育をめざします。』を保育理念として掲げ、日々の保育を行っています。
 職員は子ども一人一人とじっくり向き合い、個々の成長、発達、個性を十分に把握しています。それぞれの子どもや家族の状況に応じて細やかで温かな保育の実践につなげています。職員全員がそれぞれにすべての子どもに対して、気持ちを優しく受け止め、気持ちを大切に考えて温かみのある保育が提供されています。絵画や製作においては、子どもの個性が発揮できるように、職員からの指示を少なくして、子どもが自由にのびのびと出来るように言葉かけも工夫をしています。子どものイメージが湧き出るような様々な素材、用具、玩具などをすぐに使えるようにして、豊かな創造性につながるように配慮しています。

 

2.保育目標の実現に向けて、思いやりの気持ちを育む多彩な取り組みを実施しています
 園では異年齢で活動することを大切に考え、異年齢の子どもたちの交流を日常的に行っています。0、1、2歳児と3歳児が一緒に散歩に行くこともあります。そのため、保育士も年齢を区切ることなく子どもたちの成長を見守り、個性や状況を把握したうえで、職員が子ども一人一人と丁寧に関わっています。4歳児と5歳児は年度始めから異年齢で活動しています。食事の時間や散歩、外部講師による英語遊びや空手なども異年齢で行っています。また、朝夕の合同保育時などにも異年齢で一緒に過ごしています。一斉活動の時間には年齢別の保育も行っていますが、このような取り組みを通して年上の子は年下の子をいたわり、年下の子は年上の子に憧れの気持ちを抱くなど、互いに関わろうとする気持ちや思いやりの気持ちが育まれています。
 月2回の英語遊びでは英語をツールとして異文化と触れ合うことによりコミュニケーション能力が身につけられる取り組みです。国際化社会に向けて、小学校での英語導入を視野に実施しています。また、月1回は4、5歳児を対象に専門講師による空手を実施しています。空手着を着用し、帯を締め、真剣な眼差しで大きな声であいさつし、突き手などに取り組んでいます。子どもたちの感性が活かされ、のびのびと取り組んでいます。こうした多彩な取り組みが、保育目標の実現につながっています。

 

3.おいしい食事をモットーに心をこめて日々の食事を提供しています
 園では子どもの生活にとって食事をきちんととることを基本と考えています。魚や野菜などの素材はできるだけ安全で、産地や生産者が分かる物を提供するために地域で調達し、完全給食を実施しています。献立は座間市の栄養士が作成したものに準じて、「食材の安全性」に配慮し、出汁も昆布とかつお節からとっています。
 食事の時間には、調理担当者も子どもたちと一緒に食事をしています。和やかな雰囲気で子どもたちに食材や栄養の話をしています。4、5 歳児は一緒に食事をしており、0〜3歳児のクラスにも調理担当者が毎回訪れ、喫食状況を確認しています。食育年間計画が作成され、各年齢に応じて実施されています。子どもは簡単なおにぎりやクッキーを作ったり、自分たちで掘ったさつまいもでおやつを作っています。夏には栽培したトマトやナス、キュウリ、冬には大根、ブロッコリーなどが給食に登場しています。
 保護者とは、毎日の給食サンプルの提示、試食会、「献立表」や「食育・健康便り」を通して連携を図っています。行事食にも力を入れ、七草粥、節分、ひな祭り、子どもの日、七夕など日本の伝統的な行事を大切にし食事提供を行っています。

 


≪課題や改善することが期待される事項≫
1.マニュアルの見直し時期・方法を明確にした周知
 保育実践に必要な内容を網羅したマニュアルがあり、入職時に職員に説明しています。一つ一つのマニュアルは大変良くまとめられています。しかし、マニュアルの改定時期が定められていません。サービス内容の変更があった都度、随時改定し職員間で情報共有するとともに、年1回、時期を決めた定期的な見直しが望まれます。
定期的な見直しに合わせて、毎年、全職員対象の内部研修等を行い、マニュアルを確認することをおすすめします。どのようなマニュアルがあれば、全職員が参考にしやすいか、そして、どのように用意しておけば職員が使いやすくなるかといった観点で、マニュアルの再構築が期待されます。

 

2.人材育成では技術向上の仕組みを整えることが望まれます
 小規模な園の為、お互いが実践して協力する状況にあり、人材育成では指導する側の体制が整っておらず、保育士の技術向上の機会が十分とはいえません。その結果やりがいなどについて職員の満足度向上につながりにくい状況です。職員の経験、能力等に応じた人材育成の計画を策定するとともに、個々の職員の目標を明確にする必要があります。実務を通じて先輩職員を目標にする技術向上だけではなく、明文化した目標を示し、計画に則った育成が行われることが望まれます。

 

3.園外のニーズ、意見を聞く機会を大切にすることが期待されます
 実習生やボランティアの受け入れを行っています。これは職員だけの視点ではなく地域や外部の視点から意見を聞く良い機会となっています。さらに、一時保育や園見学をした方からの意見も積極的に意見を聞き、記録・分析・把握により、より地域社会に開かれた保育園の実現が期待されます。

 

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

園の保育目標は(1)あいさつのできる子(2)みんなとなかよく遊べる子(3)思いやりのある元気な子の3つを掲げており、利用者本人を尊重するものになっています。日々の保育の中で、子どもたちは一人一人がのびのびと個性を発揮し、『保育園ってたのしいな!』と実感できるような保育を目指しています。この保育方針に基づき、空手、英会話を取り入れ、それぞれ外部の専門講師の指導を受けています。


個別の子どもに関する情報は、個人情報の取り扱いに十分注意するとともに、子どもに関わる職員がいつでも確認できるよう個別ファイルとして事務室に保管し必要時に見ることができます。子ども一人一人を大切に、障害のある子どももありのままの姿を認め、子どもたちがそれぞれに良い影響を受け、育ち合うことのできる保育に取り組んでいます。また、関係機関との連携を図って支援を行っています。


虐待防止マニュアルの中に、虐待の基本理解、保育園の役割、通報義務について明記しています。特に休み明けの子どもの様子には注意して観察しています。衣服の着脱時には体に傷が無いかなどの視診を重視しています。また、登降園時の保護者と子どもの様子等良く観察しています。個人情報、虐待対応、情報提供に関してはガイドラインにより、職員に周知しています。虐待に関しては園長が中心となって対応しています。児童相談所との連携は速やかに取れるような体制が整えられています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

保育課程の作成にあたっては、子どもの家庭環境や園を取り巻く環境、地域の実態について職員会議で話し合い、情報共有を図っています。子どもの健やかな発達のために養護と教育のねらいを定め、各年齢に応じた生活や活動の内容を記載しています。保護者には入園前に、子どもの状況や生育歴を含む書類を提出するよう依頼し、その内容を職員間で共有しています。保護者とは、日々の連絡ノートや送迎時の会話や個人面談で意見のやりとりをしています。連絡ノートでは伝わらないことはできる限り口頭で保護者に伝えています。


入園前の3月初めに入園説明会を実施し、入園式に個人面談も行っています。個人面談では、家庭状況や健康記録などを丁寧に聞き取っています。また、子どもも同席して面談時の子どもの様子も観察しています。面談を通して把握した保護者と子どもの状況については、丁寧に記録し、全職員で確認しています。アレルギーの有無や既往歴など注意が必要な項目については、職員会議で議題し確認しています。


入園に際して子どもと保護者が新しい環境にスムーズに馴染めるように、園長はじめ全保育士で対応しています。入園直後には子どもの不安な気持ちに配慮して、短縮保育(慣らし保育)を実施しています。入園説明会の際に保護者に短縮保育の必要性を説明し、「新入園児の慣らし保育について」を用い丁寧に説明しスケジュールを組んで実施しています。「慣らし保育実施予定表」を作成して対応しますが、期間は保護者の就労状況や子どもの様子を見ながら、幅を持たせて実施しています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

入園時の面接では児童票、生活調査票を提出してもらい、ファイルして指導計画の参考にするなど日々の保育に活用しています。入園式に園長、主任等が保護者に面接し、健康状態、授乳・食事などについて聞き取って個人面接票に記録しています。また、子どもも同席してもらい子どもの様子などを観察しています。


園ではマニュアルに沿って登園時の子どもの健康状態、投薬、罹患した病気などについて把握して連絡ノートに記入し、毎朝のミーティングで報告し職員に情報を共有しています。連絡ノートは各クラスに置いて全職員が閲覧できるようにしています。子どもの既往症については入園時の個人面談表に記入し職員に周知され、日常の園での生活において健康状態などに配慮しています。保育中に体調が悪くなった場合には、保護者に電話で連絡をしてお迎えをお願いしています。また、子どもの健康状態によっては降園時に保護者に伝え、病院での受診を勧める場合もあります。


苦情受付担当者は主任、解決責任者は園長としています。また、第三者委員や他機関にも相談できる体制を整えています。入園説明会、保護者会でも「ご意見・ご要望の相談における第三者委員の役割について」「ご意見ご要望の解決のための仕組みについて」「意見・要望等解決体制について」等により、わかりやすく説明しています。

4 地域との交流・連携

一時保育に来られた方などから支援ニーズを把握しています。一時保育、園開放、行事の時や、電話で相談を受けています。保育園の掲示板を出して相談に応じていることをお知らせしています。相談は平日9時から16時まで対応しています。一時保育は平日、園開放は水曜日に行っています。


近隣の皆様には、園の行事等を保育園前の掲示板でお知らせしています。事前にお伝えすることにより、ご理解ご協力をいただいています。利用希望者の問い合わせや見学希望には、丁寧に対応しています。座間市役所の巡回相談担当、児童相談所、病院などの関係機関とは必要に応じて連絡を取り合い連携しています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

守るべき法、規範、倫理について文書により明確にしています。入社時の新人研修では、職員に法令順守を周知するとともに、法令順守の確認書を提出してもらっています。園行事等での映像や写真撮影については、事前に保護者から承諾をいただくようにしています。守るべき法、規範、倫理についての不適切な事例の記事は、事務所に貼り出す等して啓発に努めています。経営に関する報告は職員会議等で行っていますが、経営情報を積極的に公開するには至っていません。


単年度の事業計画や事業報告書を作成して職員に説明しています。しかし、中長期的な事業の方向性を定めた計画について職員との共有が十分ではなく、改善していくことが期待されます。園長や主任は次代の施設運営に備え、運営やプロセスの改善について検討しており、次代の組織運営を支える人材の育成が検討すべき課題と捉えています。園の運営については、運営法人本体からの意見も取り入れ、保育内容や保育環境の改善に役立てています。

6 職員の資質向上の促進

職員は年に1回自己評価を行い、園長と個別に話し合いを行っています。この話し合いの中で、職員ごとの課題や、勉強会・研修参加などについて意見交換を行って、次年度の計画に反映させるようにしています。園長や主任による助言・指導は日常的に受けられるようになっていて、業務に活かされるようになっています。


職員から研修の報告書を提出してもらい、園全体で結果を共有しています。職員の経験、能力、および希望などを考慮して、園長や主任が職員の研修受講を働き掛けています。

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