かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

にじいろ保育園いずみ中央(2回目受審)

対象事業所名 にじいろ保育園いずみ中央(2回目受審)
経営主体(法人等) ライクアカデミー株式会社
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 245 - 0016
泉区和泉中央北5-11-5
tel:045-804-5485
設立年月日 2009(平成21)年04月01日
公表年月 2018(平成30)年03月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 市民セクターよこはま
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の概要】
 にじいろ保育園いずみ中央は相鉄線のいずみ野線「いずみ中央」駅から徒歩5分の長後街道に面したビルの地下1階・1階・2階にあります。園の周辺は泉区役所が近くにあり、和泉川沿いの遊歩道や公園など緑が多く豊かな自然に恵まれています。
 にじいろ保育園いずみ中央は平成21年(2009年)4月1日に株式会社サクセスアカデミーによって設立されました。(平成29年8月にライクアカデミー株式会社に社名変更)
 運営法人は本社を東京の品川におき、神奈川県・東京都・千葉県などで保育園や学童保育を運営しています。また、病院・企業・大学内の保育受託サービスも展開しています。園庭は地下1階部分の小さいスペース(地下1階の園入口前のスペース)ですがプライベートを確保し子どもたちがプランターで花や野菜を育てています。
 定員は56名で現員は52名です。対象は生後57日から小学校就学時未満で、開園時間は月曜日から金曜日が7:00〜20:00、土曜日が7:00〜18:00です。保育理念は「のびやかに育て だいちの芽」保育方針は「みとめ愛(信頼)みつめ愛(安定)ひびき愛(共感)」で保育目標を、@自然を愛し、心身共に健やかな子ども A自分で考え行動し、意欲と根気のある子どもB仲間と関わり、人を思いやれる子どもC自己を表現できる子どもとして具体的に挙げて保育を実践しています。


◆高く評価できる点
1、子どもたちは保育士に見守られながら一つ一つ自分でやれることを増やしています
 乳児クラスから子どもたちは自分のことは自分でやることを意識しています。1歳児からおむつ交換時には便器(オマル)に座って10まで数えるよう促しています。出た子に対しては「でたねぇ」などの自信がつく声掛けをして成功体験を積み重ねるように配慮しています。また、おやつを食べ終えると保育士が子ども一人一人にビニール袋を配ります。子どもたちは前掛けとタオルを自分の力でくるくる巻いてビニール袋に入れ、保育士に渡し確認してもらうなど、少しずつ自分で出来ることを増やしています。散歩に出る時は牛乳パックを再利用して作った子どもたち一人一人に個人のマークを付けた仕切り箱に帽子と靴下が入れてあります。散歩に行く時に子どもたちは自分の名前が書いてある場所から帽子と靴下を取ります。そして靴下を履き帽子を被ります。子どもたちは靴が履けなくて泣きそうになる子どもや履き終えるまでに時間がかかってしまう子どももいます。その状況を見ながら保育士は終わった子どもたちが飽きないように手遊びをして待っています。
 また、園から外に出る為にはエレベーターはありますが園児は使わず階段で下りています。1歳児は、後ろ向きにハイハイをする体勢になります。一人一人間隔を取りながら「てーてー、足、足」の保育士の掛け声で、ゆっくりゆっくり階段を下りていきます。2歳児からは手すりをつかんで下ります。幼児クラスでは外部の体操講師を招いて、マット運動や跳び箱、鉄棒など子どもたちがたのしみながら運動能力を高められるように工夫しています。このように子どもたちは保育士に見守られながら一つ一つ自分でやれることを増やしています。


2、職員間のコミュニケーションが多く、連携して子どもを尊重した保育を実践しています
 園長の発案で誕生日会にはフエルト手芸のケーキを子どもたちにプレゼントしています。このフエルトのケーキは手作りです。保育の時間では出来ないので保育士が空いた時間で作成しています。その時間を活用し保育士同士が話せる機会が増えています。研修で勉強したことを参考になればと話したり、後輩が先輩に悩みを打ち明けたりすることが出来るなどコミュニケーションツールとして活用されています。また、毎年、子どもたちは1個フエルトのケーキをプレゼントされるので卒園までに多い子どもで6個もらえます。フエルトのケーキをもらった時の一人一人の子どもたちの笑顔が、空き時間に協力して作成した職員の達成感へとつながっています。それらを通して子どもたちを尊重した保育姿勢が培われています。日ごろの遊びでは子どもからの発案で、みんなでカルタと長い線路を作りました。A4の用紙に子どもたちが文章を考え、絵を描き、子どもたちだけのカルタを作り、作ったカルタを順に読んでカルタ取りゲームをして遊びました。また、線路つくりでは一人一人バラバラに描いていた電車や線路の絵を、床の上で全員の絵をつなげることで一本の長い線路にして楽しみました。年間行事では夏祭り・夕涼み会・運動会・発表会等は子どもたちの意見を取り入れています。それらを実現するために職員は話し合いを重ねています。職員会議は午睡の時間にやる保育園が多いですがこの園は子どもたちが帰った後から行い、一人一人の子どもの情報を共有し子どもたちの意思を尊重した保育を実践しています。


3、地域の行事に参加するなど、地域住民と積極的に交流しています。
 雨が降る時以外は積極的に散歩に出ています。保育士は散歩に出ると道で会う人たちに挨拶をしています。公園に着くと園児は「おはようございます」帰る時は「ありがとうございました」と挨拶が習慣化されています。公園に遊びに来ている近所の親子連れとも積極的に触れ合っています。夕涼み会は近隣のお店で買い物をして食材を揃えたり、毎日の給食の食材も地域の商店から仕入れています。にじいろの夏祭りでは近隣の保育園やいずみ中央地域ケアプラザにパンフレットの配布やポスターの掲示をお願いして多くの参加を募っています。また、運動会や発表会では地域の方や民生委員の方にプログラムを郵送し参加して頂いています。地域関係の行事では泉区子育て支援事業の「いずみっ子広場」で企画段階から参加して、保育士が遊びの提供や栄養士が給食のレシピを紹介しています。また、年4回、近隣にある保育園4園が合同で活動を行う交流事業をしています。地域の農家の方とも調整して春はジャガイモ掘り、秋はサツマイモ掘りを行っています。
 七夕では近隣の方のご厚意で笹を頂き、七夕飾りを作って、いずみ中央地域ケアプラザ、泉警察署と泉消防署に子どもたちが直接渡しに行きます。このように園の行事に地域の人たちを招待したり地域の行事に積極的に参加して地域交流を盛んに行っています。


◆さらなる工夫が期待される点
1、外部研修の内容を保育に活かす工夫が期待されます
 全職員がチャレンジ共有シートを作成して自己の振り返りを行い、年2回は園長と面接をしています。そこで自己の強み、弱みの気づきを得ています。また、園長は職員の一人一人のチャレンジ共有シートや面接から年度ごとに職員の研修計画を立てています。外部研修の受講記録も豊富です。運営法人主催の研修も充実しています。横浜市主催・泉区主催・白峰学園研修センターの研修に保育士は積極的に参加するなど、個人としての研修は充実しています。研修報告は一週間以内に提出することが義務付けられ、ファイリングして職員全体に回覧しています。職員会議では全体に伝えたい研修内容がある場合は、保育士が発表することになっていますが、職員会議の最後に設けられていることから回覧にとどまったり、共有が不十分になることなどが懸念されます。一人一人の研修で学んだ事は非常に貴重です。園内での研修の時間を設け、園全体で外部研修内容を共有し保育に活かす工夫が期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ・保育理念の「のびやかに育て 大地の芽」はあたたかな環境の中で一人一人の心に寄り添い人や物・自然との豊かな出会いや体験を通して生きていく力を育てるという考えで子ども一人一人を尊重しています。それに基づいて保育方針は作成されています。そして保育理念・保育方針は入社前研修で周知され園では職員会議の初めに保育方針を読み合わせしています。
・保育士は、子どもに対して威圧的な言葉遣いや無視が行われないよう運営法人、園での研修で学んでいます。気になる言葉使いがあった場合には、各クラスのリーダーがその場で注意したり、後日園長から注意したりしています。子どもが声をかけてきた時に、その場で対応できない場合は、「待ってね」「順番ね」などの言葉がけをした後、必ず対応するようにしています。子どもに注意することが必要になった場合には、声のトーンなどに気を付けながら、大勢の前で叱るのではなく、一対一で話せる場所で話しをしています。保育士のペースで一方的に話すのではなく、子どもの話しを聞いてから、子どもにも分かるように話しをしています。
・運営法人の作成したマニュアルには無意識に性差による固定観念で保育をしていないか、などについて記載した項目があり、職員は読み合わせを行っています。気になる事例があった場合、園長が個別に注意を促したり、職員会議で「にじいろ保育」を基に、話し合ったりしています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 ・乳児は自分の思っている事を言語化出来ないので、表情や身振りから子どもの気持ちを汲み取れるように子どもを観察し、複数の職員で話し合い、子どもの望んでいる事を感じ取る事に努めています。
・幼児クラスでは、子どもの目線に合った保育室の棚やラックにおもちゃや絵本、廊下の棚に「手遊び仕事」(教材)を置き、子どもが自由に取り出して遊べるようになっています。幼児クラスではぬり絵やパズル、乳児クラスでは、牛乳パックで作った斜面台、フェルトとスナップで作った輪つなぎ、スポンジでできている積木など子どもの年齢や発達に合わせたものを用意しています。
・子どもからの発案を受け、皆でカルタ、長い線路を作っています。A4の用紙に子どもたちが文章を考え、絵を描き、子どもたちだけのカルタを作りました。作ったカルタを順に読んで、カルタ取りゲームをして遊びました。線路つくりでは、一人一人バラバラに描いていた電車や線路の絵を、床の上で全員の絵を繋げることにより、一本の長い線路にして楽しみました。
・栄養士は子どもの食事中の様子を見まわって、子どもに話しかけ子どもの感想を聞いています。月2回のサイクルメニューとなっており、1順目が終わった時点で給食会議を開き残食状況や感想を基に、2回目に提供する献立の野菜の大きさ、味付け、煮具合などを変えるなどしています。また、給食会議での話を基に、煮ものを照り焼きに変更することもあります。体調の良くない子どもには献立の変更をすることもあります(白米→お粥、牛乳→お茶など)。
・0歳児、1歳児は、子ども一人一人のオムツをこまめに確認し、トイレに促したり、オムツを取り替えたりしています。1歳児になるとオムツ交換時には、オシッコが出る出ないにかかわらず、便器(オマル)に座って10まで数えるよう促しています。オシッコが出た子に対しては「でたねぇ」などの声掛けを行い成功体験を繰り返すことができるようにしています。
3 サービスマネジメントシステムの確立 ・健康管理マニュアルがあり、それに基づき園長、主任、看護師、担任、関係する職員が子ども一人一人の毎日の健康状態を把握しています。
・運営法人が作成した、感染症への対応を明記した感染症対応マニュアルがあります。入園時には保護者に「入園のしおり」を基に、感染症に関する項目(出席停止の感染症や登園許可書・登園届が必要なものなど)を説明しています。
・運営法人の作成した、衛生管理に関する各種マニュアルがあり、看護師が中心となり、毎年11月ごろ嘔吐処理方法の研修を兼ね、マニュアルの確認と見直しを行っています。
・運営法人の安全管理マニュアルがあり事故及び災害への対応が全職員に周知されています。また、各クラス毎に『事故防止確認表』のファイルがあり、週末に確認しています。月毎に避難訓練、消火訓練、地震訓練などを行っています。年に1度、保護者参加の「大災害時の引取り訓練」を行っています。避難訓練の内、年数回は“ブラインド訓練(予告なしの訓練)”を実施し反省を次の訓練に反映させています。また、年に3回、泉消防署の立ち合いを受け、訓練内容の充実を図っています。
4 地域との交流・連携

・子育て支援に必要な関係機関(泉区役所、横浜市戸塚地域療育センター、横浜市西部児童相談所、園医など)のリストが作成され事務所に掲示されています。
・近隣の地域ケアプラザには年に数回訪問し、小・中学校からは、職業体験を受け入れ交流を図っています。また、近隣の保育所とは、4園合同交流会が開かれています。また、地域で行われている「いずみキャンドルナイト」のイベントには子どもたちと一緒に出掛け、子どもたちが地域を知る事ができるようにしています。
・実習生受け入れマニュアルがあり、それに基づき、実習生に対して、園の方針、利用者への配慮、守秘義務についてなどの説明をし機密保持誓約書に署名してもらっています。実習生が未成年の場合には保護者から署名をもらっています。
・受け入れにあたっては事前に学校からのねらいが示されている実習や、実習生が実習で行いたい事柄などをオリエンテーション時に話あい実習計画を作成しています。配属クラスの保育士、主任は実習生からの日々の質問に答えたり、アドバイスをするようにしています。最終日には園長、主任、配属クラスの保育士が出席した反省会を行い、今後についてのアドバイスなどを行っています。

5 運営上の透明性の確保と継続性 ・全職員に業務マニュアル「保育ガイド」を配布しています。その「保育ガイド」には人権尊守・倫理規範を明文化しています。それを使って法人本部の新入社員研修で周知しています。また、職員会議やパート会議で読み合わせを行い基本姿勢を培っています。
・重要な意思決定を行う場合は保護者懇談会や運営委員会を定期的に開催し意見交換をしています。また、重要な意思決定がなされた場合は朝のミーティングや職員会議で説明しています。保護者に伝える場合は園長が一人一人お迎え時に文書と口頭で伝えています。
6 職員の資質向上の促進 ・受け入れにあたっては事前に学校からのねらいが示されている実習や、実習生が実習で行いたい事柄などをオリエンテーション時に話し合い実習計画を作成しています。配属クラスの保育士、主任は実習生からの日々の質問に答えたり、アドバイスをするようにしています。最終日には園長、主任、配属クラスの保育士が出席した反省会を行い今後についてのアドバイスなどを行っています。
・園長は常勤・非常勤全職員一人一人と年2回の面接や日ごろの様子を参考にして年間職員研修計画を立てます。職員はチャレンジ共有シートの記入をして園長との面接をします。そこで自己を振り返り強み、弱みに気づきます。そしてそれらを基に受講したい研修を選択し自己研鑽しています。
・職員が工夫・改善した良いサービス事例があった場合は職員会議で発表し全職員で共有し更に保育に活かせるよう話し合います。また、月に一度、外部から臨床心理士の巡回日があり、専門的助言指導を受ける仕組みがあり保育に活かしています。
・職員の適性・経験・能力を考慮して担当や係を決めています。口頭で役割や権限を説明して職員がやる気を起こせるよう配慮しています。
・園長は年2回行われる職員面談やチャレンジ共有シートを基に職員の満足度・要望等の把握や職員アンケートを実施して日ごろの悩みや要望を聞き改善できるよう努めています。

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