かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

にじいろ保育園品濃町(2回目受審)

対象事業所名 にじいろ保育園品濃町(2回目受審)
経営主体(法人等) ライクアカデミー株式会社
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 244 - 0801
戸塚区品濃町513-9
tel:045-825-6464
設立年月日 2009(平成21)年04月01日
公表年月 2018(平成30)年03月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 市民セクターよこはま
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の概要】
 にじいろ保育園品濃町は、JR横須賀線東戸塚駅東口から歩いて5分ほどの集合住宅や店舗が混在する場所にあります。街中にありますが、近隣には自然豊かな公園が複数あり、子どもたちの散歩コースとなっています。
 園舎は鉄骨2階建てで、1階に乳児クラスと厨房、2階に幼児クラスが配置されています。雨の降る日には部屋の仕切りとなっているパーテーションを外し、はないちもんめをしたり、ドッジボールをしたりと子どもたちは元気良く過ごしています。
 定員は83人(57日〜5歳児)、開園時間は、平日(月〜金)は7時〜20時、土曜日は7時〜18時です。
 保育理念は「のびやかに育て だいちの芽」、保育方針は「みとめ愛・みつめ愛・ひびき愛(信頼・安定・共感)」、保育目標は、「自然を愛し、心身ともに健やかな子ども」「自分で考え行動し、意欲と根気のある子ども」「『仲間』と関わり、人を思いやれる子ども」「自己を表現できる子ども」です。
 にじいろ保育園品濃町は、2009年(平成21年)4月にライクアカデミー株式会社によって開設されました。運営法人は、保育園・学童クラブ・児童館の運営、病院・事業所・大学内の保育委託サービス、保育施設運営のコンサルティングサービス等を、首都圏を中心に幅広く展開しています。 


◆高く評価できる点
1、保育士たちの優しい見守りの中、子どもたちは自分らしさを発揮し元気に園生活を送っています
 乳児クラスでも保育士から多くの声掛けを受け、安心して園生活を送っています。自分でスプーンを口に持っていけた時、服が脱げた時など、小さなことでも「できたね」「じょうずになったね」など、保育士からたくさん褒めてもらい子どもたちは自信を付けていきます。用事で立っていく保育士を後追いし、抱き上げてもらったり、自分の興味のある方向にハイハイしたり、伝い歩きをして目的地に着いた時、オシッコが上手くトイレでできた時、子どもたちは「できたよ」というような誇らしそうな顔をして保育士を振り向いています。保育士は子どもの気持ちを代弁するかのように「できたね」と笑顔を返しています。子どもたちは保育士から褒められることにより、また一つ自信を付けています。気持ちが落ち着かず動き回ってしまう時でも、保育士の注意深い見守りと、穏やかな話しかけや抱っこしてもらうことにより落ち着きを取り戻し、また元気いっぱいで皆のところに戻って行っています。子どもたちは保育士に甘え、態度や言葉で自分の気持ちを素直に表現し元気いっぱいです。
 幼児クラスでも、丁寧な見守りを行い、子どもの行動や発言を優しく受け止めて気持ちを引き出せるような働きかけが行われています。子どもたちは、制作に集中しすぎて次の活動に移れない時、お友だちに順番を抜かされて涙が出た時など、保育士の寄り添いと「そう、嫌だったんだよね。大丈夫。大丈夫。」などの気持ちを引き立たせるような声掛けをもらっています。子どもたちが興奮している場面でも、常に静かで穏やかな話しかけ方を行う保育士たちの働きかけにより、子どもたちは徐々に落ち着いていきます。子どもたちは保育士に自分の気持ちを受け止めてもらい安心して自分らしさを発揮しています。晴れた日には近くの公園の滑り台で遊んだり、かけっこをしたり、雨の日にはパーテーションを外した広い空間で、ドッジボールを行ったり、運動会の練習を行ったり、子どもたちは体全体を使って元気に過ごしています。


2、保育士は子どものへの思いを共有し、連携して保育にあたっています
 職員間で日々のコミュニケーションをこまめに取り、きめ細やかに情報を共有しています。園長、主任は昼ミーティング、職員会議、カリキュラム会議など園で行われる様々な会議に出席し、子どものその日の様子、気になる事柄や発達状況を把握して、職員にアドバイスをしたり一緒に考えたりしています。
 職員は、話し合われた子どもの状況やクラスの課題などはクラスに持ち帰り、にじいろ保育園の持つ、理念、方針に沿った、月案、週案等になるよう、再度話し合っています。非常勤職員を含むすべての職員間の風通しはよく、お互いの気づきを提案しあい、分からないことは、園長、主任を含め、誰にでも気楽に聞くことができる雰囲気があります。子どもや保護者との関わり方、困ったこと、などをすぐに相談し合うことができています。職員全員で一人一人の子どもの様子を共有するとともに、子どものためには現場でどのような対応が良いか、自分たちの保育が方針に沿っているかを真摯に話し合っています。職員間の信頼、上司への信頼が厚く、お互いに連携して助け合い保育にあたれるようになっています。


3、地域の施設として、地域の子育て家庭の支援を積極的に行っています
 園は地域の施設として、地域に向かって様々な発信を行い交流しています。園の行事のお知らせを地域の郵便局や地域の子育て支援団体などにポスターを掲示してもらったり、パンフレットを置いてもらったりして、地域の子育て家庭に発信しています。保育園見学は年間100組を超え、地域の子育て支援のニーズを把握することができるようになっています。
 地域の子育て支援として、隔月で「お話会」を開催、親子の工作教室、ウェルカムベビープロジェクトの一環として「ママ・パパと赤ちゃんのためのホットタイム」(年6回)、園行事である夕涼み会、運動会、人形劇などへの参加の呼びかけ、絵本の貸し出しなどを行っています。また、今後も「おしゃべりカフェ品濃」として、園独自で絵本の読み聞かせ、ベビーマッサージ、身体測定、育児相談などが気楽にできる場の提供を行い、地域の子育て家庭を支援することになっています。園が培ったノウハウを地域の子育て家庭に還元するための取組みが積極的に行われています。


◆さらに取組みが望まれる点
園における子どもの様子、園の取組みなどについて、保護者との情報共有の仕方の工夫が期待されます
 送迎時、登降園連絡表を基に必要な事が漏れの無いように保護者への連絡を行ったり、幼児クラスにおいても連絡帳を頻繁に使い子どもの様子を伝えたり、保護者の心配事に答えたりしています。また、感染症などが発生した場合、速やかに保護者に連絡したり、感染症の注意や情報を掲示したりしているにもかかわらず、保護者アンケートでは、子どもの様子が知りたい、情報が伝わっていない、等の声が上がってきています。保護者とのコミュニケーションをなお一層図り、保護者が知りたい園での子どもの様子を知らせたり、園が行っている様々な取組を伝えることができるよう、保護者に対する情報の伝え方や伝える内容の吟味を行うことが期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ・保育理念は、「のびやかに育て だいちの芽」、保育方針は「みとめ愛 みつめ愛 ひびき愛」保育園像は、「陽だまりのような保育園」「地域と共に育つ保育園」「子どもと共に輝いていける保育園」、保育目標は、「自然を愛し、心身共に健やかな子ども」「自分で考え行動し、意欲と根気のある子ども」「仲間と関わり、人を思いやれる子ども」「自己を表現できる子ども」です。保育理念、保育方針、保育目標は、利用者本人を尊重したものとなっています。
・運営法人作成の保育ガイドに、子どもの人権に関するガイドラインがあります。ガイドラインを基に研修や職員会議で子どもの人権について取り上げ、子どもへの言葉遣いや自尊心を傷つけない対応を職員同士で常に確認し振り返りを行っています。
・必要に応じた状況により保育室の片隅や玄関ホールの絵本コーナーなど、子どもがゆっくり一人で過ごせる場所を確保しています。保育士が子どもと一対一で話すときは、他児から離れて話せるエレベーターホールやランチルームの片隅などで対応しています。
・遊びや行事の役割、持ち物、服装、色などで男女の区別は行っていません。また、順番、ルール分けや整列なども区別をせず、子どもの意思に任せています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 保育課程は、子どもの最善の利益を第一義にしています。保育理念、保育目標に沿って、地域の実態や周囲の環境、保護者の実態を考慮し作成しています。
・保育士は、子どもの表情や態度、反応などを観察し、子どもの意思をくみ取っています。言語化できる子どもには、子どもの意見を聞いています。子どもが何を求めているか、何を必要としているか、を把握し、指導計画の見直しに反映しています。子どもたちが楽しみにしているドッチボールの時間を延ばしたり、グループ分けをする場合には子どもが主体になってグループを決めたりしています。子どもの発達や状況に応じて指導計画(年間指導計画、月間指導計画、週間指導計画)を作成・評価・見直しています。指導計画はクラス会議で話し合い、月1回開催されているカリキュラム会議で報告、事例検討を行っています。
・完食を強制したり、叱ったりすることもなく、子どものペースに合わせ、楽しく食べられるように声掛けや援助をしています。苦手な食材の時は、食べてみたいなと思う声かけや一口食べられた時には大いに褒めています。授乳は子どものペースに合わせてほしがる時に抱っこをしながら子どもが安心して授乳できるように配慮しています。
・給食では、当番が配膳し、献立の三色栄養素クイズを行います。今日の食材が体に必要な栄養を含んでいる理解や興味につなげています。栄養士は子どもの喫食状況を把握し、子どもたちが新しい食材にも興味をもっておいしく食べられる工夫をしています。
・排泄チェック表を記録し、一人一人の排泄リズムを把握しています。個人差を尊重し、自分の意志でトイレにいけるように支援しています。トイレトレーニングは発達状況に応じて家庭と園との連携を密に取りながら個別に進めています。
3 サービスマネジメントシステムの確立 ・感染症対応のマニュアルがあります。登園停止基準や保育中に感染の疑いが生じた場合の対応は「園のしおり」に明記し保護者に説明しています。保育中に発症した場合は、看護師が子どもの状態を確認し、速やかに保護者に連絡をとり、保護者の事情も考慮した上で、迎えの時間まで別室で様子を見守ります。感染症の最新情報は、看護師を中心に全職員にミーティングで伝え、感染予防の注意を喚起しています。感染症の発生状況や注意事項などについての情報提供を行っていますが、保護者アンケートでは情報提供の不足を指摘する声が上がっています。保護者への情報の伝え方、伝える内容などの工夫が望まれます。
・運営法人作成の保健衛生マニュアルがあり、衛生管理のガイドラインを作成しています。園独自で作成の日々の衛生管理マニュアルを個々に整備しています。チェック表には項目、日時、担当者名が記入され責任を明記しています。嘔吐物処理、汚染物の消毒、おむつ交換、正しい手の洗い方など衛生面における手順などは看護師を中心に定期的に研修をしています。
・運営法人作成の事故防止と防災防犯のマニュアルがあり、事故や災害のガイドラインを整備し全職員に周知しています。緊急時の職員の役割分担、保護者への緊急連絡、東戸塚消防署への通報、警備保障会社への連絡体制などを整備し、訓練を月に1回子どもたちと一緒に行っています。事故予防・事故対応のマニュアルがあります。近隣の救急医療機関の場所や連絡先、地域の防災拠点のリストを作成しています。
4 地域との交流・連携 ・戸塚区こども家庭支援課、横浜市南部児童相談所、横浜市戸塚地域療育センター、地域の保育園など必要な関係機関の一覧表を作成しています。関係機関との連携は園長が担当し、関連の担当者とはいつでも連携が取れる体制ができています。
・園が催す夕涼み会の縁日ごっこや運動会の観戦や参加などに地域の人たちを招待しています。年に6回開催される「おはなし会」や「パパ・ママと赤ちゃんのためのホットタイム」では子育ての悩みを話し合ったり、一緒に遊んだりする癒しの場としています。
・ボランティア受け入れのマニュアルがあります。地域のボランティアグループと人形劇や音楽会の提供、小学校低学年の生活科学習での交流や、中学生の職業体験学習など地域との交流を図っています。受け入れが決まった時点で職員に周知し、保護者へは「園だより」や掲示板に内容や受け入れの期間、名前などを知らせています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 ・全職員に配付している「保育ガイド」及び職務規程に、職員が守るべき法・規範・倫理などが掲載し、新人研修や職員会議で周知しています。
・園長は、横浜市立園長会、戸塚区園長会、運営法人本部園長会、横浜市南部児童相談所、横浜市戸塚地域療育センターなどの各機関から情報を収集し、分析しています。重要な情報は主任と話し合って、リーダー会議、職員会議、昼ミーティングにかけ保育所全体で取り組んでいます。
・中長期計画を作成し、事務室に掲示しています。中長期計画に基づき、年度ごとの事業計画を作成しています。運営法人の園長会では、次代の組織運営に備え、新たな仕組みやサービスプロセスについて常に話し合い、計画的に後継者を育成しています。
6 職員の資質向上の促進 ・実習生の受け入れのマニュアルがあり全職員に周知しています。保護者へは、「園だより」や掲示板に実習生のプロフィールや実習期間などを知らせています。受け入れは園長が行い、育成は主任が担当しています。
・園内研修は、テーマを決めて計画的に実施しています。今年度のテーマは「五感を楽しむ遊び」です。園内研修は全員参加で毎月開催しています。職員が順に講師となり、それぞれがテーマを決め発表します。
・園内での交換研修として、乳児担当の保育士が幼児クラスに、幼児担当の保育士が乳児クラスに行き保育を行い、それぞれの担当保育士からアドバイスを受けるなど、保育の幅を広げることができる研修を行っています。また、外部研修にも積極的に参加し、研修報告書を提出しています。研修報告は、昼ミーティング、職員会議、カリキュラム会議などで行い職員間で共有しています。
・自己評価の結果はその後の計画作成に反映しています。保育士は改善にあたり、園長、主任に相談したり、カリキュラム会議や他の保育士とも情報交換をしたりしながら、子どもたちが生き生きと主体的に意欲と行動力をもって活動できるような計画になるよう努めています。個々の保育士の自己評価はカリキュラム会議において、職員全体で話し合っています。クラス運営はクラス担任に任されています。また、行事担当や係、カリキュラム作成などで現場の職員に可能な限り権限を委譲しています。園長は、職員会議、昼ミーティング、など様々な会議、年2回の園長面談及び秋の意向調査面談で、職員の満足度や要望を把握しています。

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