かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

にじいろ保育園 犬蔵

対象事業所名 にじいろ保育園 犬蔵
経営主体(法人等) ライクアカデミー株式会社
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 216 - 0011
宮前区犬蔵2-24-10
tel:044-982-3144
設立年月日 2015(平成27)年04月01日
公表年月 2018(平成30)年03月 〜
使用評価項目 川崎市版
評価機関名 株式会社 学研データサービス
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

《施設の概要》
 当園はライクアカデミー株式会社の系列園です。開設は平成27年4月1日で3年目を迎えています。東急田園都市線「たまプラーザ」駅下車、駅北口バスターミナルよりバスで約7分、「さくらの丘公園入口」下車徒歩3分ほどのところに位置しています。定員は本年度から受け入れを始めた0歳児を含め75名(平成29年11月現在68名在籍)です。産休明け保育、延長保育、障がい児保育を行っています。園は計画的に開発された土地に戸建て住宅やマンションが整然と立ち並ぶ高台にあり、周辺には緑豊かな広い公園も多く、散歩先はたくさんあります。子どもたちは四季折々の自然と触れ合いながら、元気に伸び伸びと過ごしています。


《特に優れている点・力を入れている点》
○子どもと保護者、職員の円滑なコミュニケーションを図る工夫をしています
 生命の尊さや思いやりの心をはぐくむため、生き物の飼育や栽培を行っています。同時に、それを子どもと職員が楽しんで行うことを大切に考えています。とうもろこし栽培はポップコーン作りを目的で行いました。成功には至りませんでしたが、過程を楽しみました。玄関で飼育している2匹のカメは、皆が呼びかける楽しい名前をつけて、子どもたちだけでなくお迎えにきた保護者とも話題が弾むきっかけとなっています。楽しいという気持ちの共有をきっかけに、コミュニケーションが生まれ、さらにそれを信頼へとつなげるよう努めています。


○体系化された本社主催研修や園内研修などによる職員の育成に努めています
 園は開園3年目で若い職員が大半のため、園長は「日々成長」を合言葉に、人材育成に力を入れています。外部研修は本社主催の階層別の研修を主体に受講しています。研修受講者は研修報告書を作成し、職員会などで発表して職員と共有を図っています。また、園独自でマニュアルの読み合わせや嘔吐処理、救命救急法などのシミュレーションを取り入れた園内研修を行っています。職員は「チャレンジ共有シート」で個人の成長目標を設定して業務にあたり、年度半ばと年度末に自己評価し、園長、主任の成果の確認、評価と指導を受けています。


○職員のチームワークの良さが園の温かい環境作りに貢献しています
 園の「めざす保育園像」に「陽だまりのような保育園」があるように、みんなにとって園が第二の家のような温かい居場所となるよう努めています。園長は若い職員が多いことは伸びしろが大きいことだと考え、全職員に「生き物委員会」などの担当を任せ、責任感とやる気を引き出し、また、職務が一人に過度に集中しないよう、日中から助け合うよう職務分担したり、日々の10分間昼礼や連絡ノートの活用などで全職員の意思疎通、情報共有を図り、こうしたことがチームワークの良さに繋がり、また園の温かい環境作りに貢献しています。


《事業者が課題としている点》
 以前、自治会の開催するセミナーに職員全員で参加したところ、地域の方に大変喜ばれ、顔の見える関係ができてきました。今後は近隣の子育て家庭との交流をはじめとした支援の機会を増やしていく必要性を感じています。また、保護者や職員間での話し合いの機会があまり取れていないこともあり、情報共有やコミュニケーションを図る取り組みも推進していきたいと考えています。このほか、保育士の質向上の取り組みとして、絵本の読み聞かせや手遊び、保育内容の設定など、技術面での園内研修回数を増やしていきたいと考えています。



評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重   園長は、「保育ガイド」の読み合わせや、幼児教育の進め方などをテーマとした園内研修を通して、個人の意思を尊重して子どもたちと向き合えるよう職員に働きかけています。
 子どもを尊重したサービス提供への共通の理解を深めるため、園内研修での学びとともに、子どもへの対応方法について、日常のさまざまな場面で園長や主任から職員へ伝えるようにしています。また、クラスミーティングでは、担任同士が日ごろの保育を振り返る機会を作っています。さらに、疑問はすぐに園長や主任に相談できる雰囲気作りに努めています。
 虐待の防止・早期発見のために、川崎市役所、宮前区役所、児童相談所、民生委員などと連携をとるとともに、「虐待防止マニュアル」に基づいて、朝の健康観察や着替え時の観察の注意点を職員会議などでも再確認しています。
 子どもの気持ちに配慮した支援については、園内研修や「保育ガイド」の読み合わせで確認しています。また、子どもの失敗や子ども同士のトラブルなどの場合、子どもたちの状況やその時々の個別の状況に合わせた指導方法を主任や園長が職員たちに伝えています。
 個人情報の取り扱いについては、新入職時に本社での研修で学び、さらに年度の早い時期に「保育ガイド」に基づいて園内研修を実施し、職員は再確認しています。保護者には、「個人情報使用同意書」「個人情報使用承諾書」で説明し、承諾の署名をもらっています。また、そのほかにも必要に応じて個別に承諾を確認しています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

 保護者の意向を把握するため、行事後のアンケートを実施しています。保護者との意見交換会を実施し、その際には保護者向けのアンケートも実施して意向や要望の把握に努めました。対応やその後の経過についての回答書を保護者がいつでも閲覧できるよう玄関に掲示しています。保護者が意見や要望を気軽に投函できるよう、「スマイルBOX(意見箱)」を設置しています。また、玄関と各クラスのホワイトボードに個人面談は随時受け付けていることを掲示しています。園の苦情解決システムについては、「入園のしおり」に明示しています。
 保育方針に「みとめ愛・みつめ愛・ひびき愛(信頼・安定・共感)」を掲げており、子ども一人ひとりの理解を職員が共有できるよう、園内研修、職員会議、ミーティングのほか、園長や主任が実際の保育やリトミックの指導にあたるなど、話し合える機会を多く作るようにしています。また、子どもたちへの保育や援助の方針が保護者にも理解しやすいよう、クラスだよりには5領域ごとの今月の目標を掲載しています。
 保育目標に『「仲間」と関わり、人を思いやれる子ども』を掲げ、年齢に応じた環境を整え、遊びを提供するとともに、行事の練習や園庭遊びなど異年齢で交流する合同保育の時間を設けています。また、自分で好きな遊びを選ぶ時間とリトミックや造形などを通してみんなで同じことをする時間を過ごすことで、相手を尊重し、思いやりのある子どもをはぐくんでいます。
 特別な配慮が必要な子どもの保育にあたっては、個別の指導計画を作成し、それぞれが安心して過ごせるよう配慮しています。


3 サービスマネジメントシステムの確立  本社が作る「にじいろ保育園」のホームページに「想い」「こだわり」「生活」などのコンテンツを設け、各園共通の理念や方針、保育環境、食育や遊びについての取り組み、保護者とのコミュニケーションを大事にすることを掲載しています。園での生活の様子も写真を使ってわかりやすく紹介しています。「入園のしおり」には、理念、方針、目標をはじめ、保育内容や料金、利用時の注意点、緊急時の対応などを記載し、保護者には重要事項説明書とともに配付しています。入園説明会で説明し、同意を得ています。
 理念の実現に向けて、子どもの様子や保護者の状況、地域性を考慮して保育課程が策定されています。年間保育指導計画は保育課程のもと、子どもたちの発達段階やその年齢に合わせて、養護と教育の各領域を考慮して作成します。さらに、保育月案を作成し、0〜2歳児と配慮の必要な子どもについては個別の月間指導計画も作成しています。保育月案は前月末までに、クラス担任が作成し、園長がチェックしています。週1回のクラスミーティングや昼礼などで、指導計画を見直す機会を設けています。活動の様子は、日誌に記録しています。
 本社が作成したマニュアルとして「保育ガイド」があり、保育理念をはじめとして、職務分担、保育カリキュラムの作成、保育の実践、園外保育、一時保育、保護者支援、地域支援、危機管理、事故対応、苦情対応、人権、個人情報の管理など、保育園がサービスを提供するうえで必要なさまざまな項目について、記載されています。
 災害時に備え、年間の「避難訓練及び実施計画書」を作り実施しています。「保育園安全点検表」で園内の安全を定期的にチェックし、「事故防止確認表」を掲示して、安全な保育環境の提供に努めています。
4 地域との交流・連携

 保育方針の中の「めざす保育園像」のひとつに「地域と共に育つ保育園」を掲げています。園の事業内容をパンフレットなどのほか、ホームページやブログで地域の方々に開示しています。園の見学者にはパンフレットを配付し、園長か主任が園内を案内しています。園長は宮前区の園長会や自治会会合に参加したり、担当職員が幼保小連携会議に出席したり、散歩などで出会った地域の未就園児の保護者から地域の子育て支援への要望などを収集したりしています。
 園長は地域との顔の見える関係作りが大事と考え、自治会会合に職員たちと参加したり、宮前区の子育て支援事業「犬蔵子育てサロン」で月1回園の職員が地域の子どもたちと遊んだり、子育て相談に応じたりしています。地域の未就園児に毎週水曜日に園庭開放を行い、育児相談や栄養士の栄養相談、看護師の発達相談、本社臨床心理士のカウンセリングなども行っています。夏まつりや運動会などの園行事に地域の方々の参加を募っています。区役所に子どもたちの絵を飾りました。また、4、5歳児が近くの高齢者施設を訪問し交流しています。
 就学に向けて、学区内の小学校まで遠くかつ交通量の多い道を通る必要があることを心配する保護者が多く、幼保小連携会議でも話し、散歩などで学校へ行く機会を増やしたり、同じ学区の近隣の他園と幼保小連携の年長児交流として公園で一緒に遊んだり、小学校教諭の保育の職場体験に応じたりして子どもたちの不安を軽くしていくことを検討し、取り組みを始めています。
 宮前区や自治会などの月1回の地域の子育て支援活動「犬蔵子育てサロン」に近隣園の職員が交代で参加し手遊びなどで地域の親子と楽しく遊んでいます。


5 運営上の透明性の確保と継続性

 こども理念「のびやかに育て だいちの芽」のもとに、保育方針に「みとめ愛・みつめ愛・ひびき愛(信頼・安定・共感)」を掲げ、保育目標は「自然を愛し、心身ともに健やかな子ども」「自分で考え行動し、意欲と根気のある子ども」「仲間と関わり、人を思いやれる子ども」「自己を表現できる子ども」としています。これらは「入園のしおり」やパンフレット、ホームページに掲載し、園の玄関や保育室、トイレなどにも掲示して常に職員や保護者、見学者などの目に触れ、確認できるようにしています。
 保育サービスの向上のため保護者の参加する園の夏まつり、運動会、クリスマス発表会の行事のときにアンケートを実施して、行事や園に対する感想、意見を聞き、運営の改善に生かしています。保護者が意見等を投函できる「スマイルBOX」も玄関に設置しています。また、保育の質の向上、安全な施設環境の確保、地域支援の三つを柱に園の中長期計画を策定しています。年度の事業報告、事業計画は職員会議などで前年度の振り返りを行い、策定しています。本社に提出し承認後、全職員に周知し、玄関の事務所前で保護者にも公開しています。
 園長は宮前区の園長会や幼保小連携交流の菅生地区園長会、本社の園長会などに積極的に参加し、地域の子育て支援ニーズや事業経営に影響を与える環境変化の動向の把握に努めています。法令改正や保育士処遇改善などの動きは本社から情報を得ています。また、園の設立後まだ3年目で「地域とともに育つ保育園づくり」の観点から、自治会会合に園長や多くの職員も参加し、情報を得たり、顔の見える関係構築に努めています。園の立地上、首都圏勤務の保護者が多く、延長保育の利用者が多い園で、地域に親しまれる園づくりを目ざしています。


6 職員の資質向上の促進  園は開園3年目で1〜3年目の職員が大半を占めており、園長は「日々成長」を合言葉に、人材育成に力を入れ、自ら率先して指導にあたっています。外部研修は本社主催の階層別の研修を主体に受講し、時には川崎市などからの参加要請の研修にも参加しています。研修受講者は研修報告書を作成し、職員会などで発表して職員間で知識の共有を図っています。職員会に参加できなかった職員は、参加した職員から内容の説明を受けています。また、園独自で園内研修を行っています。
 職員の育成は「チャレンジ共有シート」で行っています。職員は年度初めにチャレンジする個人目標を3つ掲げ、年度半ばと期末に自己評価して、業務を通じ成長した事となお努力が必要な課題を記述し、園長の評価と今後の課題、期待する点などの指導、助言を受けています。また、半期ごとは4段階、年度の結果は3段階の本人、園長の評価点を記入し、本社人事が確認しています。園長は働きやすい環境作りとともに、こうした人材育成の仕組みを活用し職員の育成に努めています。
 園長は早番、遅番などが公平になるよう気を配り、仕事が特定の人に片寄らないよう配慮し、人繰りのつく日中に配置の調整をするなど、時間外負担の軽減に努めています。園長、主任、看護師は職員の健康にも配慮して、日常保育中に具合のすぐれない職員には様子を確認し、園長の承認を得て病院に行ってもらうなど必要な対応をとっています。全職員が年1回の健康診断とインフルエンザ予防接種を受け、本社から補助金支給を受けています。また、本社では民間の福利厚生会社に加盟しており、その福利厚生制度を利用することもできています。

詳細評価(PDF737KB)へリンク