かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

青葉フレール保育園(2回目受審)

対象事業所名 青葉フレール保育園(2回目受審)
経営主体(法人等) 社会福祉法人 春明会
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 225 - 0003
青葉区新石川2-9-6
tel:045-913-1151
設立年月日 2006(平成18)年04月01日
公表年月 2018(平成30)年03月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 株式会社 学研データサービス
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

《施設の概要》
 青葉フレール保育園は、東急田園都市線たまプラーザ駅から徒歩4分ほどのところにあり、定員は120名で、社会福祉法人春明会が運営しています。周囲は閑静な新興住宅街でマンションや戸建住宅が並び、桜並み木や緑豊かな公園が大小さまざまあり、自然豊かな地域にあります。0歳児から5歳児まで温かい雰囲気の中で生き生きと元気に成長しています。フレールとは「きょうだい」という意味で、子どもたちみんながきょうだいのように助け合い、互いに成長してほしいという願いが込められています。園は平成18年4月に開園し、産休明け保育、延長保育、障がい児保育、一時保育などを実施しています。世代間交流や地域の子育て支援事業にも力を入れています。開所時間は平日は7時から20時、土曜日は7時から18時です。


《特に優れている点・力を入れている点》
○リズム遊びを通して、子どもたちの全身の発達を促し、豊かに表現する力をはぐくんでいます
 子どもたちの大好きな活動のひとつに「リズム遊び」があり、0〜5歳児を対象に日々、保育室やホールで行っています。ホールで行うときには、参加は自由ですが、おやつの後、ホールに響く軽快なピアノの音色に誘われるかのように、子どもたちのほとんどが続々とホールに集まってきます。ピアノのテンポやリズムに合わせて全身を使って表現します。0歳児は手を叩き両手を上げて表現するなど、年齢や発達に応じて楽しんでいます。5歳児が軽々とやってのける側転を年下の子どもたちは憧れのまなざしで見つめ、自分の番になると果敢にチャレンジする姿が見られます。職員は子どもたちにけがのないよう見守りながら、時には率先して手本を示しています。リズム遊びを通して、子どもたちの全身の発達を促し、豊かに表現する力をはぐくんでいます。


○0歳児から5歳児までを見通した食育計画に基づき、栽培から調理まで、食に関連する豊かな体験を積み重ねています
「みんなで食べるとおいしいね 食べるの大好き 青葉フレールっ子」を年間のねらいとして、0歳児から5歳児までを見通した食育年間計画を立てています。各年齢を年間4期に分けてそれぞれにねらいを設定し、内容、具体的な活動などを関連づけています。野菜の栽培では5歳児を中心に年間の栽培計画を立て、種や苗を近隣農園などで買い、育て方を聞き、0歳児から取り組む栽培活動に生かしています。園の畑は5歳児が管理して草むしりにも取り組み、卒園前には畑への思いを4歳児に伝えてしっかり引き継いでいます。調理の工程には2歳児からかかわり、年齢や発達に応じた調理体験を行い、3歳児から給食の当番を取り入れ、また4歳児から食品分類を学び始めて5歳児で理解を定着させるなど、子どもたちは食に関連するさまざまな体験を6年間を通して積み重ねています。


○子どもの感性を磨き、好奇心を掻き立てるように環境設定を工夫しています
 道路からスロープや階段で上がると園舎が見えてきます。園舎は明るく開放的で、子どもがワクワクして登園するのが楽しくなるような環境です。園庭には滑り台がある大型遊具や「ガキ大将」と呼ばれている木製の家があります。各保育室は自然にコーナーができるような設計で、くつろぎのスペースを設け、子どもが快適に過ごせるようなレイアウトになっています。1階のホールにはグランドピアノがあり、異年齢でリズム遊びや誕生会、お楽しみ会などの行事を行うなど、楽しめる空間となっています。一方、階段下には「DEN」と称する丸い窓のついた小部屋があり、子どもが落ち着いて過ごしたい時や静かに絵本を読む時など子どもたちのさまざまな活動に利用しています。このほか、2階にある地域支援室すくすくルームには木製の家があり、子どもたちに人気です。1階の保育室前にはウッドデッキがあり、乳児が手すりにつかまって遊んでいる幼児と交流しています。


《事業者が課題としている点》
 保育内容について、基本方針を軸に最大限のサービスを実施するために、保護者の意見や反響を取り入れる具体的な方法を見出すことを課題としています。サービスの充実を図る一方で、子どもと保護者の関係性や愛着関係の大切さも同時に伝えたいと考えています。また、地域支援機能 について、専属の地域支援担当者とほかの職員との連携を強め、園全体で取り組んでいくことを課題としています。具体的なニーズを把握して支援に反映させることが求められており、引き続き他施設と連携を図り、地域が一体となって地域支援に取り組みたいと考えています。さらに、開かれた運営を課題とし、ホームページや掲示板の充実や、情報開示に努めたいと考えています。




評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

 園では、保育理念として「よく食べよく寝てよく遊ぶ青葉フレールっ子 より愛しより信じより高く青葉フレールっ人 そしてBIG SMILE」を掲げています。また、「温かい家庭的な雰囲気の中で、一人ひとりを大切に、愛情を持って保育します」など3項目を保育方針としています。職員は一人一人が理念、基本方針、保育目標を意識して保育にあたっています。毎年、理念や方針を職員で読み合わせるとともに、あらためて修正箇所があるかどうかなどについて意見を出し合い共通理解をしています。入職時には園長から理念や保育の基本方針などについて説明があり、理解促進を図っています。また、玄関、事務室には理念、保育室に保育目標を掲示しています。
 子どもの人権に十分配慮するとともに、子ども一人一人の人格を尊重して保育にあたっています。保育士は子どもの手本や目標となるような発言、行動に努めています。子どものことを呼び捨てにせず、基本的には「○○さん」と呼び、年齢に応じて「○○ちゃん」と呼ぶ場合もあります。常に落ち着いた優しい声のトーンで話しかけています。また、保育中、子どもをせかしたり強制したりする言葉は使用せず、子どもの気持ちをくむよう心がけて保育にあたっています。職員の子どもに対する気になる言葉かけの場面を見たときには、互いに声をかけ合うようにしています。職員は子どもの人権について年に1回は園長より重要事項説明書により説明を受けています。また、外部研修に参加し子どもの権利条約について学んだりしています。
 子どもの様子に配慮し、子どもが一人になりたいときには、保育室を子ども用ベンチやおもちゃ棚、パーテーションで区切ったり、地域子育て支援室「すくすくルーム」を利用したりして、一人になれるスペースを作っています。さらに、子どもたちがトラブルを起こしたときは、ゆっくり過ごせるスペースを作り、事務室横の談話室やホールにある小窓付きの小部屋「DEN」などを使用して、ほかの人から邪魔されないで当事者同士で解決できるようにしたり、保育士と一対一で話したりしています。各年齢のトイレの個室には必ず一つはドアを付けるようにしています。




2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

 保育課程は、年度末にクラス内で保育や行事の振り返りをしながら、話し合います。新しい環境でのさらなる保育サービスの向上に向けて見直しています。子どもの年齢や発達に応じて、生活、遊び、人間関係などについての細かな項目で記載され、また、地域の特性や周囲の環境を考慮して作成され、子どもの最善の利益を第一にした内容となっています。保育課程について、保護者には入園説明会および懇談会で説明し、懇談会では特にていねいに説明しています。年度途中で改定があれば、そのつど知らせています。保育課程や計画類は1冊のファイルにして、いつでも確認できるようにしています。
 子どもの成長や発達を考慮しながら、子どもの状況を保育会議で話し合い、年齢ごとの指導計画を保育課程に基づき作成しています。保育士は子どもの言語や行動から子どもの思いを受け止め、日々の活動について説明しています。散歩や運動会、給食の当番活動などについて、子どもからさまざまな意見が出ることがあります。計画については子どもの要望に応じて変更できるよう柔軟性をもたせています。異年齢でのかかわりが多い環境の中、自発的な声を大切にして、行事などでは、できる範囲で子どもの意見を取り入れるようにしており、子どもの自主性をはぐくむ保育を行っています。
 入園前や入園後に、保護者の要望や必要に応じて個別面談をしています。入園説明会の際には、子どもの遊びコーナーを作って保護者との関係や遊びの様子などをよく観察し職員会議や保育会議、ミーティングなどで情報共有しています。入園時には保護者に、子どもの生育歴や家庭の状況などを児童票や生活調査票に記入してもらっています。入園時に把握する子どもの生育歴や家庭の状況、子どもの特性などについては、職員会議や保育会議、ミーティングなどで情報共有し、個別面談記録として事務室で保管して共有し、全職員が子どもについて理解したうえで保育にあたっています。


3 サービスマネジメントシステムの確立  短縮保育(ならし保育)期間を年齢ごとに設定し、入園時には短縮保育を実施しています。職員は短縮保育の大切さを認識して、入園説明会や見学会などで保護者に正確に説明できるよう努めています。子どもの様子や保護者の事情を考慮しながら柔軟に進めていますが、子どもの状態を第一に考えています。新入園の0〜2歳児については、登園時の受け入れをする主担当保育者を決めています。また、心のよりどころとなるお気に入りのタオルや人形などの持ち込みを認めています。保護者との情報交換については、連絡帳にていねいに記入し、送迎時の会話を重視して保護者の不安軽減に努めています。新年度には可能な限り担任が持ち上がり、子ども一人一人についての引き継ぎを細かく行うなど、子どもが不安を感じないで引き続き園生活を楽しめるように配慮しています。
 年間指導計画、月間指導計画はクラス担任が中心となり、保育会議で複数の職員がかかわり、評価、改定を行っています。作成に関しては、園長や副園長、主任、クラスリーダーが指導計画を読み、気づいた点は再検討を促すなど、きめ細かく指導をしています。保育会議で各クラスの様子を伝え意見交換をして共有化を図っています。また、4月の保護者懇談会では年間指導計画を説明しています。送迎時の会話や面談、連絡帳、アンケート結果、意見箱などを通して保護者の意向をくみ取り、計画に反映させています。具体的には、午睡の時間、トイレットトレーニング、箸の使用などについて指導計画に反映させています。
 就学を迎える5歳児に関しては「保育所児童保育要録」を作成して小学校に直接提出し、必要に応じて申し送りを学校職員に行っています。入園後の子ども一人一人に「児童票」「健康台帳」「生活調査票(0歳児のみ)」があり、年齢別にファイリングされています。児童票には家族構成、保護者連絡先、保護者の就労状況、かかりつけ病院などが記載されています。入園後の成長の記録は、0歳児は4期、1歳児は3期、2歳児以上は2期に分け、個人の経過記録に記載しています。ファイルは事務室の鍵のかかるキャビネットに保管し、職員は必要時に見ることができるようになっています。年度末には引き継ぎ会議を行い、旧担任から新担任へ職員間で個別の申し送りが行われています。

4 地域との交流・連携  園の地域支援室「すくすくルーム」で行う育児講座や、地域支援室「すくすくルーム」や園のホールで年間を通して行うリズム遊びやふれあい遊びなどの施設開放の際には、来園された地域の親子を対象にした子育て支援アンケートを行い、感想や要望とともに子育て支援ニーズを把握しています。また、育児相談の際にも要望を把握しています。青葉区幼保小教育交流会と連携し、研修に参加しています。たまプラーザ地域ケアプラザや子育て支援の取り組みである、なしかちゃん広場に参加し、取り組みに協力しています。青葉区虐待防止連絡会保育園分科会に参加し、参加団体とともに、虐待が疑われる事例の対応について検討会を行っています。
 年度初めの職員会議で地域の子育て支援ニーズを話し合い「子育てひろば、育児講座、地域交流年間予定表」を作成し、係を決め子育て支援に取り組んでいます。園のホールで地域の子どもと一緒にリズム遊びをするなど交流保育に取り組んでいます。地域支援室「すくすくルーム」やホールを開放し、地域の子どもがマットやボールを使って遊んでいます。育児相談では、2歳のいやいや期や離乳食で悩んでいる地域の家庭の相談にのっています。また「赤ちゃんと子どもの身近なけがと応急法」「ベビーマッサージ・アタッチメント」などの育児講座を年3回行っています。
 園のホームページ、園の掲示板、地域の掲示板に、地域の子育て家庭を対象にした施設開放で行うふれあい遊びやリズム遊び、育児講座などのポスターを貼り出すなど、地域の子育て家庭に情報提供しています。また園の子育てひろばのチラシを地域の公立保育園に置かせてもらっています。育児相談は開園時間内であれば電話で常時受け付け、年齢に応じた子どもの成長度合いなど月2、3回の育児相談を行っています。園の給食の人気レシピを、園の見学者や地域の子育て家庭に配付したり園の掲示板に掲示したりして情報提供に努めています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

 園のホームページや、青葉区の保育園紹介のパネル展に参加して、将来の利用者に情報提供しています。また、青葉区の認可保育園が地域の子育て支援の一環として実施している、保育士と一緒に遊べるイベント「なしかちゃん広場」でも園の三つ折りパンフレットを置かせてもらっています。横浜市のはぴねすぽっとでも園の情報を提供しています。園の三つ折りパンフレットやホームページには、保育方針などの園の保育に関する考え方や定員、施設概要、園の一日の保育の流れ、保育時間(延長時間含む)、給食(補食、夕食含む)、行事などの園の特徴、子育て支援の取り組みなどが掲載されています。
 見学者には園の三つ折りパンフレットを渡して、これに基づいて園の案内や説明をしています。保育園へのサービス内容の問い合わせには、開園時間であればいつでも受け付けています。また電話での問い合わせにもていねいに説明し、なるべく見学を勧めています。見学は随時受け付け、問い合わせの際には見学できることを伝えています。見学は園の運営に支障がないかぎり土曜日も含め見学者の都合に柔軟に対応していますが、なるべく子どもの様子が見学できる平日の午前中に案内しています。またていねいな説明と、質問にもていねいに答えられるようにするため、1回の説明は少人数で行っています。
 保育士の自己評価は保育会議で職員相互に話し合い、年間指導計画や月間指導計画を作成する際に生かしています。地域支援担当を配置していますが、ほかの保育士との地域の子育て家庭支援に関する情報量に差があり、双方の連携やさらなる地域とのつながりを強めることなどを指導計画に反映させています。園の自己評価は、保育方針や保育課程に沿い、理念や行事、保育計画、発達に合った援助、環境設定、保護者支援、職員の連携などの視点から行っています。園の自己評価はその概要を園だよりに掲載して公表しています。



6 職員の資質向上の促進  保育方針に沿った保育実践を行うために、能力、経験、保育技術などを基準に人材を採用しています。欠員が生じた場合は直接雇用を基本として募集していますが、育児休暇や産前産後休暇の場合には派遣で補うなど必要な人材を確保しています。職員は国や横浜市の基準より常に多く配置しています。また栄養士を配置し食育など理念実践に向けた人材構成にしています。毎年度「研修計画表」に全職員を対象にした研修計画を策定しています。園では「人材育成計画(求められる職員像)」に基づいて、全職員が年2回園長と面接し、人事考課を行い、資質向上や研修など知識や技術向上の年度目標を設定しています。達成度の評価は年2回の面接で確認しています。
 園内研修は年度ごとに決める研修係が園長と相談して計画を策定しています。乳幼児救命救急法やフォト・ビデオカンファレンスなどをテーマに行っており、非常勤職員も参加しています。外部研修は園長、副園長、主任が担当となり研修計画を策定しています。新保育所保育指針や異年齢保育、絵本、カウンセリング、配慮を必要とする子どもなど、多彩な研修を受講しています。職員が毎年1回以上は外部研修が受けられるよう配慮しています。外部研修に参加した場合は研修報告書を提出し、職員会議や保育会議、ミーティングなどで概要を報告したり、内部研修を行ったりするなど内容を職員で共有しています。研修内容は園の課題や職員の状況を見て、園長、副園長、主任、研修係で話し合い毎年見直しをしています。
 業務にあたっては、非常勤職員の勤務時間帯、経験年数、性格などを考慮し、常勤職員と非常勤職員との組み合わせなどの配慮をしています。内部研修は非常勤職員も対象に実施しています。業務マニュアルは事務室に常備しており、非常勤職員も含め全ての職員がいつでも閲覧できます。通常の保育に必要なマニュアルを、非常勤職員を含む全職員に配付しています。非常勤職員の担当者は主任で、園の方針や伝達事項は非常勤リーダーを通じ非常勤職員に伝えられます。また、非常勤職員の代表を月ごとに決め、毎月の保育会議に参加し、子どもの情報などを情報共有しています。

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