かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

みやざき保育園(2回目受審)

対象事業所名 みやざき保育園(2回目受審)
経営主体(法人等) 社会福祉法人 種の会
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 216 - 0006
宮前区宮前平1-2-2
tel:044-855-7520
設立年月日 1980(昭和55)年12月01日
公表年月 2018(平成30)年03月 〜
使用評価項目 川崎市版
評価機関名 株式会社 学研データサービス
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

《施設の概要》
 みやざき保育園は、社会福祉法人種の会により、平成22年4月に公設民営化し、平成27年に民営化され運営が開始されました。田園都市線「宮崎台」駅より徒歩5分ほどの場所にあり、鉄筋コンクリート造りの2階建てです。近隣には四季の変化を感じることのできる自然豊かな公園が多くあります。
 「自分で考えて行動できる子ども」「自分の好きなことを見つけて楽しめる子ども」「自分も、まわりの人も大切にする子ども」を保育目標とし、子どもの主体性を尊重しています。コーナー保育を取り入れ、子どもが自ら遊びたいおもちゃを選んで主体的に遊ぶことができるよう配慮し、自ら活動を選んで過ごすことができるようプログラムを組み立てています。しっかりと体を動かして遊ぶことができるようサーキット運動も取り入れています。
 昼食は食育を意識した特色あるメニューを提供し、行事食にも力を入れています。子どもの主体性を育てるため、3〜5歳児はビュッフェ方式で行っています。
 地域の子育て支援事業としては、週1回の園庭開放、宮前区のこども文化センターで出前講座(年6回)、赤ちゃん広場の子育てサークル遊び講座(年3回)などを実施しています。


《特に優れている点・力を入れている点》
○さまざまな活動を通して子どもの自主性が育てられています
 コーナー遊びの時間には、製作、ごっこ遊び、積み木、ブロック、ゲームなどのコーナーを設け、子どもたちが異年齢で好きな遊びを選び、遊びを発展させています。また、しっかりと体を動かして遊ぶことができるよう、0〜2歳児は毎日、3〜5歳児は週1回、マットや平均台や跳び箱などを使用してサーキット運動を行っています。年間計画を立て、遠足、移動動物園、夏まつり、お泊まり会、運動会、生活発表会など、さまざまな行事を行っています。これらを通して子どもの主体性が育てられています。


○地域の中核として「みんなでみんなをみていく」実践に取り組んでいます
 地域の子育て支援では、週1回の園庭開放(週替わりでサーキット、お話し会など)、7月と8月にプール開放を行っています。地域の0〜2歳児の親子に対して「なかよしランチ」を実施し、半日の保育園生活と給食を体験してもらい、家庭との違いを感じてもらったり、育児相談にのったりしています。出前講座、赤ちゃん広場、5歳児がお年寄りとの交流に出向いています。近隣園にも園庭及びプール開放を行っています。主任会議では他園の見学会を企画し、保育だけでなく書類の工夫なども学び合い、相互に質の向上を図っています。



○主体的に食にかかわることができるようさまざまな工夫をしています
 3〜5歳児はランチルームでビュッフェ形式で食事をしています。決められた時間の中でランチルームに行き、自分で食べられる量を申告して盛り付けてもらって食べています。5歳児は給食当番を行っています。毎月「郷土料理の日」「カミカミ献立」「手作りパンの日」「野菜の日」「骨太献立」など特色のあるメニューを提供し、行事の際には行事食を提供しています。食育年間計画を立て、3〜5歳児クラスでは年齢に合わせて、ピザ、ギョーザ、カレー作りをしました。主体的に食にかかわることができるようさまざまな工夫をしています。


《事業者が課題としている点》
 今年度からキャリアアップ制度を活用しています。開園8年目を迎え8年以上のキャリアを持つ職員も多いのですが、職員の経験年数と保育力などが一致していないところもあります。これまで園長、主任の下にいろいろな係や担当を置いていましたが、今後はリーダー制を作っていく意向です。職員が納得のいくよう会議で検討し、職員とともに新制度を作っていきたいと考えています。


評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重   日常の保育にあたっては、積極性と主体性をはぐくむことができるよう、コーナー遊びや設定保育において子どもが自分で選んだ遊びを楽しめるように配慮しています。行事のときには、子どもたちと、どのように進めていきたいかを話し合っています。例えば、お楽しみ会でくじ引きがしたい場合にはくじの種類や形をどうするか話し合い、5歳児のお泊まり会では、カレーの中身をグループごとに話し合って決め、自分たちで買い物に行きました。3〜5歳児クラスでは、給食時に食事時間と食事量を自分で選べるよう工夫しています。
 保育理念、保育目標、保育課程や保育の進め方について、職員は年度初めに研修を行っています。また、ほかのマニュアルとともに全職員に配付しています。保育理念や保育目標を玄関に掲示し、保護者には年度初めに保育懇談会を開いて説明しています。
 虐待防止の取り組みについて、マニュアルに従って子どもたちの表情や身体に変化が見られないか健康観察を行い、異常の早期発見に努めています。その子どもの状況を確認し、必要に応じて児童相談所や保健所など関係機関と連携しています。
 「個人情報保護規程」を定め、読みあわせをして全職員に周知し、職員は守秘義務に関する個人情報保護誓約書を提出しています。医療機関や小学校などとの情報共有について、及び、誕生表・フォトレター・園だよりなどに写真を掲載する場合について、書面で保護者から同意を得ています。保育実習生を受け入れる際には、個人情報保護と守秘義務の順守を目的とした誓約書の提出をお願いしています。体験実習やボランティアには書面で説明しています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供  保護者を対象に、毎年3月に保育サービスに関するアンケートを実施しています。園の保育・運営について、お子さんの様子について、どのように感じているかたずねる内容となっています。結果は集計して保護者に提示するとともに、全職員で分析して今後の改善について話し合っています。このほか、夏まつり、運動会、生活発表会など主な行事のときにもアンケートを実施して保護者から意見を聞いています。職員は日ごろから保護者に子どもの日常的なエピソードを伝えることを心がけ、気軽に話せる関係作りに努めています。
 苦情対応マニュアルを整備し、苦情解決のしくみについてフローチャートを備え、職員に配付し周知しています。苦情解決責任者(園長)、苦情受付担当者(主任)を設定し、第三者委員に苦情の解決を求めることができることを記載した書面を玄関に掲示しています。また、入園のしおり及び重要事項説明書を通して保護者にも示し、保育の質を高めるために意見や苦情を受け付けることを伝えています。玄関に「いつでも相談どうぞ」の掲示を行い、必要時いつでも相談できることを伝えています。
 自由遊びの時間には、製作、ごっこ遊び、積み木、ブロック、ゲームなど何種類かのコーナーを設け、子どもたちが自主的に希望に応じて遊べるようにしています。0〜2歳児は毎日、3〜5歳児は週1回、マットや平均台や跳び箱などを使用してサーキット運動を行っています。年間計画を立て、遠足、移動動物園、夏まつり、お泊まり会、運動会、生活発表会など、さまざまな行事を行っています。特別な配慮の必要な子どもについては、個別支援計画を立て、職員間で情報共有したうえで保育にあたっています。
3 サービスマネジメントシステムの確立    園のホームページと園が作成したリーフレットがあります。園の見学希望者を毎年200名ほど受け入れ、子どもたちの活動の様子を見てもらっています。入園時には入園前説明会を開催し、園での過ごし方などについて説明するほか、写真の取り扱いなどについて書面で同意を得ています。また、健康診断や個人面談も実施しています。入園直後には慣れ保育(短縮保育)を実施しています。就学に向けて4歳児クラスの後半から午睡を選択できるようにし、文字の練習をするなどの時間を設けています。
 保育課程は、園長、主任、各クラスの担任保育士が中心となって作成しています。園目標や子どもの発達も考慮し、全クラスで年間指導計画、月間指導計画、週日指導計画を作成し、計画に沿って保育を行っています。0歳児は週ごと、1、2歳児は月ごとに個別指導計画も立てています。なお、翌期の計画の作成時には、子どもの様子と保育のあり方などについて自己評価を行っています。0歳児は毎月、1、2歳児は2か月ごと、3〜5歳児は3か月ごとに発達経過記録を記載しており、その結果に基づいて個別に保育を行うように心がけています。
 業務マニュアルを作成しています。組織図、業務分担、帳票の記録と管理などについて記載されています。職員の心得、保育マニュアルも作成しています。そのほか、虐待防止チエックリスト、個人情報の取り扱い、実習生やボランティアの受け入れ、子育て支援、健康保健、給食、安全危機管理についてなど必要なマニュアルが用意されています。これらのマニュアルは入職時に説明するとともに、一冊にまとめ、非常勤の職員を含め全職員に配付し、いつでも振り返ることができるようにしています。
4 地域との交流・連携  地域の子育て家庭への支援活動として、週1回の園庭開放(週替わりでサーキット、お話し会、身体測定、発達相談)、7月と8月にプール開放、0〜2歳児の親子を対象に「なかよしランチ」を実施し、コーナー遊びと外遊びもあわせて半日の保育園生活を体験してもらい、家庭との違いを感じてもらったり、保護者の育児相談に応じたりしています。このほか宮前区のこども文化センターで出前講座(年6回)、赤ちゃん広場の子育てサークル遊び講座(年3回)、高齢者施設を訪問し5歳児と高齢者との交流会(年2回)などを実施しています。
 区園長校長連絡会、公私園長会、民営保育園園長会、幼保小連絡会、栄養士連携会議、看護師連携会議、区主任会議等に園長を中心に職員が参加しています。子育て支援連携会議や発達支援コーディネーター会議は活発になり、地域連携が強まってきています。園長会や主任会で地域の保育ニーズを把握し、互いに協力し合っています。主任会議では他園の見学会を企画し、保育だけでなく書類の工夫なども学び合い、相互に質の向上を図っています。
 地域の課題として特に小規模保育園が多くなり、各園で5歳児が少ないため、近隣園の5歳児と一緒にドッジボールをする機会を持ち、小学校入学後に顔見知りがいる安心感につなげています。子どもが就学する小学校にこだわらず、区の小学校を訪問して1時間半ほど過ごし、ランドセルや鍵盤ハーモニカ、図書室などを見学するなど小学校生活をイメージするための機会を持ちました。
5 運営上の透明性の確保と継続性  保育理念「みんなでみんなをみていく園づくり」、保育方針「丈夫な子どもに育てます(心身の健康と食育)」「ていねいに関わります(情緒の安定と自立の援助)」「子どもと遊びます(生きている喜びと社会への信頼)」を園内に掲示し、保育園のしおり、入園のしおり、リーフレット、ホームページ、事業報告書等に明示しています。
 平成29〜31年度の中期計画を立てています。理念に基づいた教育・保育として重点項目に同年齢・異年齢保育、保育者の関係性(同僚性)向上、保護者支援を掲げています。地域貢献、食育や保育環境に対する委員会活動の充実、保育実践と研鑽、研修の充実、人材育成や人事評価など各年度の推移も予測して示しています。年度計画を作成する際にそれぞれの進捗状況を踏まえています。
 毎年3月にセルフモニタリングとして園の保育・運営に関する8項目、子どもの様子に関する5項目について保護者にアンケートをとり、総評も含め集計し保護者に報告しています。率直な不安や気づき、希望などは改善へのきっかけになり、感謝の言葉や高い満足度を得ています。幼児会議・乳児会議・全体会議で課題を整理し職員全員で改善策を講じ、園だよりや保育説明会で保護者に報告し対応を伝えています。
6 職員の資質向上の促進

   基本マニュアルに個人情報保護や職員の心構え等を定め、保育関連法令の研修も行い理解周知に取り組んでいます。職員は半年ごとに園長、主任と面談し、個別目標シートで年度ごとの個人目標、役割や研修への考え、課題等を見直しています。「自己評価・他者評価」の点数評価を昇給などに反映させたり、職員同士のメッセージの交換は職員のモチベーションアップや反省につながっています。今年度からキャリアアップ制度も活用しています。非正規職員への自己評価システムも期待されます。
 中期計画、年間計画に「実践・研究」「資料・記録の集約」を位置づけ、コーナー保育、各クラスのプロジェクト、保育環境評価スケール、発達経過記録の使用と改善の各研究に取り組んでいます。保育や行事の7年分の記録と系列園との共有で豊富な保育材料を活用する試みを継続しています。幼稚園への見学研修や系列園の公開保育も継続して行っています。なるべく複数で同じ研修を受講して話し合う機会を設けて保育の向上を図っています。全体会の後半で園内研修を行い、非正規職員にも伝達共有しています。
 面談や会議の中で就業状況に関する職員の意見などを聞き話し合っています。毎月出勤や残業等を確認し改善策を検討しています。週休2日や休憩、昼の会議時間を確保するようタイムスケジュールを作り、行事以外ではほとんど残業がなくなりました。職員の訪問健康診断を行い、インフルエンザ予防接種も行っています。今年度衛生委員会を開催し、看護師が研修を受け職員の健康相談にのっています。このほか、職員の感性を磨く目的で美術館や演劇鑑賞等の半額補助と自主的に参加する研修の参加費の一部を補助し資質向上を図っています。


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