かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

第二福澤保育センター (2回目受審)

対象事業所名 第二福澤保育センター (2回目受審)
経営主体(法人等) 社会福祉法人 久遠園
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 222 - 0026
港北区篠原町2823
tel:045-434-1135
設立年月日 1979(昭和54)年12月01日
公表年月 2018(平成30)年03月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 市民セクターよこはま
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の概要】
 第二福澤保育センターは、JRおよび横浜市営地下鉄ブルーラインの新横浜駅から住宅街の中を歩いて8分ほどの丘の上にあります。向かいには、横浜市立篠原中学校があります。      
 第二福澤保育センターは、昭和54年(1979年)12月に社会福祉法人久遠園によって開設されました。運営法人は、他に横浜市内に2園、川崎市に1園、認可保育園を運営しています。
 鉄筋2階建の園舎は、築35年以上たっていますが、今年度内装工事を施し、明るく清潔に保たれています。園庭は広く、芝生の斜面や3つのグランドや遊具、砂場がある園庭などを、遊びや活動に合わせて使い分けています。園庭には、金木犀や桜、ヒノキ、夏みかん、柿などのたくさんの樹木が植えられていて、子どもたちが季節の自然を肌で感じることができます。
 定員は、168名(産休明け〜5歳児)、開園時間は、平日(月曜日〜金曜日)7時〜20時、土曜日が7時〜18時です。
 保育理念は「健康で心豊かな子を育成することに力を尽くし、社会に貢献する」「職員の質向上に努める」、保育目標は、「元気で明るい子ども」「豊かな人間性を持つ子ども」「自立した子ども」を掲げています。


◆高く評価できる点
1、子どもたちは広い園庭で思いっきり身体を動かして友達と遊び、園生活を楽しんでいます
 子どもたちは、雨でなければ毎日、午前と午後に園庭で遊んでいます。長い芝生の斜面を転がったり、かくれんぼや追いかけっこ、縄跳びやドッジボールで思いっきり身体を動かしたり、ままごとやごっこ遊びをしたり、友達とゆったりとおしゃべりをしたりと、それぞれが好きな遊びをしています。毎日思いっきり走り回ったり、斜面を上り下りしたりしている中で、自然に脚力や体力がついていて、乳児でもたくさん歩くことができます。園庭には、桜や金木犀、夏みかんや柿など、多くの樹木が植えられていて、桜の季節には園庭で花見をしながら給食を食べたり、夏みかんパーティをしたり、枯葉が落ちる様子を眺めたりと、季節の自然の恵みを肌で感じることができます。散歩も積極的に取り入れていて、近くの神社や新幹線を見るポイントまでの近場から遠くの公園まで、子どもの年齢や目的に合わせてコースを決めています。近くの商店にクッキングの食材を買いに出かけたり、隣接する高齢者施設や篠原地域ケアプラザのデイサービスの高齢者と交流したりと、地域の人たちと交流する機会もあります。
 歌やリズム遊び、合奏、絵画や制作などの表現活動にも力を入れていて、どの保育室にも子どもの個性が感じられる作品が展示されています。自由遊びの時間には、子どもたちは自由に絵を描いたり、廃材で大きな作品を作ったりしています。外部講師によるリトミックや絵画、剣道の時間もあり、子どもが楽しみながら様々な経験が出来るようにしています。
 異年齢の関わりも多く、月2回程度、幼児が異年齢保育の日(宇宙の日)を設け、計画的に交流をするほか、園庭遊びでは子どもたちは自然と異年齢で遊び、年上の子どもが年下の子どもにおもちゃを譲ったり、手助けをする姿があちこちで見られます。また、野菜を育てて調理して食べたり、玉ねぎの皮むきやピーマンの種取りなどの給食の下準備のお手伝いをしたりなどの食育活動もしています。
このように、子どもたちは思いっきり身体を動かし、素直に自分を表現し、園生活を楽しんでいます。


2、保育士は、目指す保育の実現に向けて研鑽を重ねています
 園は、基本理念・基本方針を園のしおりに掲載し、園内に掲示するとともに、全職員が参加する職員会議で周知しています。また、毎月の職員会議や毎週のクラス会議でも、折に触れて取り上げ、目指す保育の方向性について共通認識を図っています。クラス会議では、子どもの状況について情報共有を図るとともに、具体的な事例を取り上げて子どもの様子の変化や課題についてケース検討をしています。
 研修も盛んで、運営法人による新入職員、1年目、2年目研修、主任・リーダーなどのレベル別の研修や合同保育研修のほか、横浜市や白峰学園保育センターなどの外部研修に積極的に参加しています。また、プロジェクトとして、玩具と環境、語りとわらべ歌、新保育所保育指針、食育のどれかに参加し、自分達で学習や研究を重ねていて、日々の保育の見直しとしての役割も果たしています。
 このように、職員は様々な取り組みを通して自己研鑽を重ね、目指す保育の実現に向けて、質の向上に取り組んでいます。


3、地域の福祉施設として、地域に根ざしています
 園は、自治会に入会し、班長や民生委員からも地域の子育て支援ニーズを把握し、地域の子育て支援を実施しています。地域の子育て支援としては、一時保育、園庭開放(毎週水曜日)、交流保育(ランチ交流、エプロンシアター、泥んこ遊び)を実施しています。広い園庭は、地域で子育てをする保護者にとっても人気で、繰り返し利用する人もいます。園庭開放時には、保護者の育児相談にも応じています。また、港北区のベビーステーション事業に参加し、オムツ替えや授乳の場所の提供だけでなく、利用者の相談にのったり、身長・体重測定をしたりしています。育児講座として、離乳食講座や「保育園での遊び」(体験保育)、医療講座などの育児講座を実施しています。
 また、園の夏祭りに地域住民や隣接する高齢者施設のお年寄りを招待したり、中学校のイベント時や近隣住民に駐車場を貸し出したり、毎朝、園の周りの清掃をするなど、近隣との友好的な関係を築くための取り組みを行っています。また、実習生を始めとし、中学生の職業体験、高校生のインターンシップ、サマーボランティア、小学生(卒園児)などのボランティアを受け入れ、次世代育成にも取り組んでいます。
 
◆さらに期待される点          
1、職員の経験・能力に応じた役割・期待水準を明記することが期待されます
 園は施設内研修として新入職員研修、1年目研修、プリセプター研修(先輩職員が1対1で新人職員を指導する)、2年目研修、主任・リーダー研修と求められるレベルごとの研修計画を用い、人材育成をしています。また、今年度から実施された、保育士等キャリアアップ研修にも取り組み始めています。
 人材育成計画の中で、個々の職員の経験・能力に応じた役割・期待水準を明記し、園としての職位・職階制度を作成していくことが望まれます。個々の職員の経験・能力に応じた役割・期待水準を明示することで、職員が自分の位置づけを確認してライフワークバランスを踏まえた将来像を描き、キャリアアップに向けて計画的に取り組んでいくことができます。また、この体系に基づいて、職員の能力開発および教育研修を体系的に作成することが可能となると考えられます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ・園の基本方針としては「安全な環境のもとで、子どもが安心して生活し、保護者も安心して子どもを預けることのできる保育を提供します」「子どもの健康を守り、基礎体力の増進を心がけます」「多様でゆとりのある保育プログラムを工夫し、豊かな情操を育てます」「集団生活の経験を生かして、フェアな心の芽を育てます」「人と関わる楽しさを育み、コミュニケーションの能力の基礎を育てます」となっており、利用者本人を尊重したものとなっています。
・毎年、全職員を対象に人権研修、倫理研修を実施しています。子どもへ言葉かけや関わり方について、毎週のクラス会議で振り返りをしています。
・保育士は、待ちの姿勢で見守り、子どもを急かすことなく穏やかなわかりやすい言葉で話しかけ、子どもの気持ちを受け止めています。子どもを注意する時にも、禁止言葉や逆さ言葉を用いずに、肯定的な言葉を用いるように心がけています。
・入職時および職員会議で守秘義務の意義や目的について職員に周知し、入職時と退職時には、誓約書をとっています。個人情報ガイドライン、個人情報マニュアルがあり、全職員に周知しています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 保育課程に基づき、年間指導計画、月案、週案を作成しています。週案、月案はどの年齢についても、きちんと振り返りを行っており、子どもの意志や意見を把握しつつ、次期の指導計画に反映しています。0・1・2歳児については個別指導計画を作成しています。幼児についても、特別な課題がある子どもについては、個別指導計画を作成しています。
・乳児保育室は、棚やロッカーで仕切られ小集団で活動できるようになっています。各保育室には、ままごとや絵本などのコーナーが設置され、子どもが好きな遊びを楽しんでいます。
・広い園庭には、モクレンや金木犀、柿、杏、夏みかんなどの樹木がたくさんあり、トカゲやカメムシ、チョウチョなどもいて、自然豊かな環境となっています。子どもたちは園庭で遊ぶ中で季節の自然に触れ、五感を養っています。
・雨でなければ毎日、午前と午後に、子どもたちは園庭で元気いっぱいに身体を動かしています。近くの神社や公園、新幹線を見に行くなど、近隣の散歩にも出かけています。
・歌や合奏、制作などで、子どもが自分を表現できるようにしています。保育室には、のびのびと表現された子どもの絵が掲示されています。幼児は、月2回ずつ、外部講師による絵画、剣道、リトミックの時間を設けています。
・毎日の園庭遊びでは、子どもたちは自然に異年齢で遊んでいます。幼児は、月2回程度、異年齢児保育の日(宇宙の日)を設け、計画的に異年齢交流を実施しています。
・園は子どもが食事を楽しむことを第一義にしていて、無理に食べさせることは絶対にしないことを、職員全員の共通認識としています。
3 サービスマネジメントシステムの確立 ・特に配慮する子どもを受け入れています。横浜市総合リハビリテーションセンターと連携をとっており、障がい児に関する最新の情報を入手しています。玄関はバリアフリーとしており、階段は手すりを付け、じゅうたんを敷いて上り下りをやさしくしています。障がいのある子どもを孤立させることなく、クラスの中で子ども同士の関係性に配慮しています。
・入園時にアレルギーについてチェック表に記載して、担当医の指示に従って対応しています。アレルギーの対象児のテーブルには必ず保育士がつき、食器の色やプレートの色を変え、別経路で配膳、下膳しています。
・苦情処理対策規定が園のしおりに綴じられています。外部の権利擁護機関として、かながわ福祉サービス運営適正化委員会が保護者に知らされています。
・健康管理、感染症対応、衛生管理、安全管理などの各種マニュアルを整備し、全職員に周知しています。子どものけがについては事故報告書、ヒヤリハット報告書に状況、連絡と対応、原因、対策を記載しています。内容によっては、「再発防止のためのヒヤリハット報告書」を用いて直接的、間接的な原因について自己点検し、分析しています。事故やけがについては、職員会議や臨時ミーティングで検討し、再発防止に向けて取り組んでいます。
4 地域との交流・連携 ・自治会に入会し、班長から地域の情報を得ています。民生委員からも、地域の子育て支援ニーズを聞いています。園庭開放や育児講座の参加者からアンケートを取り、地域の子育て支援ニーズを把握しています。
・地域の子育て支援として、一時保育、園庭開放(毎週水曜日)、交流保育(ランチ交流、エプロンシアター、泥んこ遊び)を実施しています。園庭開放では子育て相談も行っています。また、離乳食講座、体験保育、医療講座などの育児講座を実施しています。
・夏祭りに地域住民や隣接する高齢者施設のお年寄り、卒園児を招待しています。
・散歩では、子どもたちは地域住民とあいさつや会話を交わしています。また、近隣の商店へクッキングの材料を買い物に出かけています。
・5歳児が港北区の公私立保育園との交流会や小学校との交流会に参加しています。近隣の高齢者施設を訪問したり、高齢者を園に招待したりして交流しています。子どもたちは、篠原地域ケアプラザのデイサービスを訪問し交流しています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 ・園の基本理念・基本方針は園のしおりに掲載されており、事務室の横にも掲示されています。職員会議、クラス会議等で理解を深めています。
・パンフレット、ホームページで園の情報を提供しています。横浜市のホームページ「ヨコハマはぴねすぽっと」や港北区のホームページに園の情報を掲載しています。また、港北区地域子育て支援拠点どろっぷの情報発信メール「ココめ〜る」や、子育て情報誌「びーのびーの」に、園の情報を掲載しています。
・就業規則及び職員の倫理規定を作成しており、職員が不正な行為を行わないように明文化されています。
・主任はクラスを持たず、適宜現場に入って行き業務全般を把握するようにしています。職員会議やリーダー会議、毎朝のクラスの巡回を通して、現場の職員の状況を把握しており、職員が良好な状態で仕事ができるように配慮しています。
・園長は子ども・子育て3法等、運営に影響のある情報を運営法人の系列園の園長会議で、情報の収集分析をしています。
6 職員の資質向上の促進 ・施設内研修として新入職員研修、1年目研修、プリセプター研修、2年目研修、主任・リーダー研修とレベルごとの研修計画が立てられており、それに沿って研修が実施されています。今年度から、保育士等キャリアアップ研修が神奈川県としても実施されるようになっており、園からも副主任研修として取り組み始めています。
・非常勤職員も職員会議や園内研修に参加しています。非常勤職員を対象とした研修も行われています。
・職員は法人が定めた自己評価票に基づいて自己評価を行っています。外部の専門家を講師として来てもらい、保育や保育制度などについて講演してもらうなどの指導を受ける機会を設けています。
・毎年、全職員に目標管理シートを記入する仕組みがあります。これらの自己評価に基づいて、次年度の自分の方向性、目標を設定しています。
・保育所としての自己評価の枠組みは、法人で策定しており、保育の理念や方針、保育課程を反映して作られています。毎年、園としての自己評価を実施しています。
・職員アンケートを実施し、職員の意見を聞き取るようにしています。

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