かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

しらとり台保育園さつきが丘(本園)しらとり台保育園青葉台(分園)

対象事業所名 しらとり台保育園さつきが丘(本園)しらとり台保育園青葉台(分園)
経営主体(法人等) 社会福祉法人 しらとり台保育園
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 227 - 0053
青葉区さつきが丘11-2
tel:045-978-0015
設立年月日 2005(平成17)年04月01日
公表年月 2018(平成30)年02月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 よこはま地域福祉研究センター
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の概要】
しらとり台保育園さつきが丘は東急田園都市線青葉台から歩いて15分ほどの住宅街の中にあります。園は、分園であるしらとり台保育園青葉台を、園から歩いて10分ほどの高台に設置しています。
しらとり台保育園さつきが丘は、平成17年(2005年)4月に、社会福祉法人しらとり台保育園によって開設され、平成28年(2016年)4月に分園を開設しました。運営法人は、他に、同じ青葉区に大きな分園を持つ保育園1園と都筑区に1園を運営しています。
本園、分園ともに2階建の園舎は、明るく、落ち着いた家庭的な雰囲気となっています。園庭には、遊具が設置され、屋上やテラスでも遊ぶことができます。
定員は、本園が70名(産休明け〜5歳児)、分園が56名(産休明け〜5歳児)です。開園時間は、本園、分園ともに平日(月曜日〜金曜日)が7時〜20時、土曜日が7時〜18時30分です。
保育方針は、「豊かな人間性を持った子どもを育成する」、保育目標は「明るく、素直で、思いやりのある、優しい子ども」「自分で考え、行動できる子ども」を掲げています。


1.高く評価できる点  

● 保育士は、子どもに寄り添い子どものすべてを受け止めることで信頼関係を築いています 
園は、保育目標に基づき、子どもの気持ちに寄り添う保育を実践しています。保育士は、子どもの表情やしぐさ、言葉などから子どもの気持ちを読み取り、子どもの意思を確認しながら保育をすすめています。幼児は、子どもと話し合って活動の内容やルールを決めることもあります。
保育士は、子どもの全てを受け止めるように努めていて、子どもを注意する時にも「だめ」と制止するのではなく、子どもがやりたい気持ちをいったん受け止め、子どもが納得し自分の気持ちを整理できるよう子どもの年齢や発達に合わせた説明をしています。保育士は、子どもと一緒にごっこ遊びや鬼ごっこなどを楽しみ、子どもが発見したことに共感し、遊び方のヒントを出したり、ルールを説明したりしています。遊びに入れない子どもに対しては、無理に誘うのではなく、保育士が楽しんでいる姿を見せることで子どもが自分から遊びに入りたくなるように働きかけています。
保育士に優しく受け止めてもらい、子どもたちはのびのびと園生活を楽しんでいて、信頼関係が構築されていることが伝わります。

● 様々な経験を通して、子どもたちは素直に自分の気持ちを表現し、園生活をのびのびと過ごしています。
デイリープログラムはゆったりと組まれていて、子どもたちは急かされることなく、遊びや活動を自分のペースで楽しむことができます。保育士が子ども一人一人とゆったりと関わる中で、子どもたちは、排泄や食事、手洗い、着脱、洋服をたたんだり靴を並べたりなどの、基本的な生活習慣を自然に身に付けています。
自由遊びの時間には、子どもたちは、友達とおしゃべりをしながらごっこ遊びを楽しんだり、大きな作品を作ったり、一人で絵本を読んだりしています。園庭での自由遊びでは、ボール遊びや追いかけっこ、縄跳びなどで思いっきり身体を動かしたり、砂場でおままごとをしたりと思い思いに好きなことをして遊んでいます。ドッジボールなど集団で遊んでいる子どもたちの横にはテラスで編み物をする子どももいて、それぞれの子どものやりたい気持ちが尊重されています。異年齢の関わりもあり、年上の子どもが年下の子どもに合わせて遊びの内容を調整したり、年下の子どもが年上の子どものボール遊びの真似をしてみたりという姿があちこちで見られます。
表現活動も盛んで、朝の会では、どのクラスものびのびと歌を歌っています。自分達で考えた振りをつけたり、友達とダンスをしたりと、子どもたちは身体全体で表現しています。粘土遊びでは、大きな家や乗物からとても小さな食べ物まで、自分の発想を自由に表現しています。各保育室には、しっかりとしたタッチで描かれた個性豊かな絵が飾られていて、子どもが自分の思いを素直に表現していることが伝わります。
また、3歳児より外部講師による体育指導、音楽指導、書き方指導、英語等を取り入れ、子どもが自分の好きなことを発見し、自己肯定感を感じられるようにしています。
このように、子どもたちは様々な経験をしながら、素直に自分を表現し園生活を楽しんでいます。

● 職員は情報共有を密にし、連携して保育にあたっています
保育理念、保育方針、保育目標について具体的に記載した説明書を全職員に配付し、初任者研修などの研修で周知しています。クラス会議、乳児・幼児会議、給食会議、職員会議など各種会議でコミュニケーションを取る機会は多く、職員は、クラスや子どもの様子を共有し、連携して保育に取り組んでいます。栄養士が帰りの会で、翌日使用する野菜や食材を子どもたちに見せるなど、それぞれの専門性が活かされていて、チームとして保育をする体制が出来ています。
また、人材育成にも力を入れていて、運営法人の人材育成計画「人材育成についての基本方針、方法」に基づき、職位や経験、本人の希望などを考慮して、研修計画を作成し、園内研修も定期的に行われています。運営法人が主催する系列園合同の初任者、中堅、指導管理職などの職位別の研修に該当する職員が参加するほか、横浜市や青葉区などが主催する研修や横浜保育フォーラム等、外部研修にも積極的に参加しています。研修などで得た良い事例や不適切な事例は園内研修や職員会議で報告し、園でも活かせるよう話し合っています。
 
2.工夫・改善が望まれる点 

● 園の特性を活かした子育て支援を実施し、園の専門性を地域に還元していくことが期待されます               
園は、運動会やバザー、発表会に地域住民を招待したり、地域の夏祭りで毎年5歳児が踊りを披露するなど、地域と交流しています。子どもたちは散歩に出かけ、地域住民と挨拶を交わしています。
地域に対する育児支援としては、一時保育を受け入れ、見学に来た親子には園庭遊びを勧め、その場で育児相談も受けていますが、定期的に園庭開放をしたり、育児相談をすることはしていません。また、育児講座についても開催には至っていません。
隣接する地域ケアプラザと連携して保育士が遊びの提供をするなど、園の特性を活かした子育て支援の方法を工夫し、地域住民に向けて保育園の専門性を活かした子育て支援を実施し、地域に園の専門性を還元していくことが期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ・保育方針は「豊かな人間性を持った子どもを育成する」、保育目標は「自分で考え行動できる子ども」「明るく、素直で、思いやりのある、優しい子ども」を掲げています。保育目標をホームページや園のしおりに記載するとともに、全職員が参加する運営法人の合同研修会で職員に周知しています。
・保育士は、子どもの意思を尊重し、穏やかな雰囲気で子どもの気持ちに寄り添う保育を実践しています。
・厚生労働省が出している「福祉分野における個人情報保護に関するガイドライン」に基づき、個人情報保護に対する基本方針が定められています。年1回以上の研修の受講、入職時および退職時に個人情報保護誓約書を取っています。
・性差への先入観による役割分業意識として、父親母親の役割などを固定的に話すようなことはしていませんが、制作物や移動時の整列など保育中のいくつかの場面で性別による子どもの区別が見受けられました。無意識による男女の区別について、職員間で見直しの機会が持たれることを期待します。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 ・入園前に保護者に入園までの生育歴や家庭での状況を「家庭生活調査票」「健康管理問診票」に記載してもらい、それに基づき、園長、主任、副主任、看護師が保護者に面接し、「入園時面接」に記録しています。食物アレルギーがある子どもに対しては、栄養士も立ち合います。園見学や入園説明会、入園面接などで子どもの様子を観察し、記録を残しています。面接時に把握した情報は、職員会議で配慮事項などを共有しています。
・衛生管理・感染症拡大予防マニュアルと清掃チェック表に基づき清掃がなされていて、園の内・外とも清潔に保たれています。まめに窓を開けたり、換気扇を回したりし換気しています。温・湿度計を保育室に置き、エアコン、床暖房、加湿器付空気清浄器を用いて温湿度の管理をしています。窓は大きく陽光を十分に取り入れることが出来ます。
・余裕を持ったデイリープログラムとなっていて、子どもたちには急かされることなく十分に遊び込める環境が確保されています。
・園庭のプランターで野菜を栽培し、自分たちで育てた野菜を収穫して給食で食べています。園外活動では、桜や紫陽花、金木犀等の四季折々の植物を観察できるよう、散歩のコースを工夫しています。
・毎日いろいろな歌を大きな声で歌っています。歌いながらぴょんぴょん跳ねたり、気持ちを自由に表現しています。絵を描いたり粘土遊びの時間もあり、思い思いに自由な発想、想像力を広げています。
・栄養士は毎日、子どもたちの喫食状況について保育士からフィードバックをもらい、次回の献立作りや調理の方法に反映させています。また、調理担当者が各クラスの子どもたちの食事の様子を見て回り、直接子どもたちの喫食状況を把握する努力もしています。毎月、給食の献立会議を実施し、味付けや食べ方について検討しています。
・乳児の午睡については、子どもが安心して入眠できるようにおんぶや抱っこで寝付かせたり、傍らで体をトントンしたりするなどの配慮をしています。乳幼児突然死症候群への予防対策として、呼吸チェックを行い、記録に残しています。4歳児クラスは、様子を見ながら徐々に午睡の回数を減らし、5歳児クラスは、4月から午睡をやめ就学に向けた生活リズムに変えています。
・保護者との情報交換は、日々の送迎時のコミュニケーションに加え、乳児は子どもの健康状態や連絡事項を所定の様式で記入する連絡帳、幼児はノートを用いて行っています。年1回個別面談を実施するほか、保護者から要望があれば随時実施しています。入院など長期間休園した際は、必ず面談を行っています。
・園だよりを毎月発行し、情報を提供しています。「今日の活動」は毎日玄関にクラスごとに掲示していて、保護者が迎えに来た際に見ることができるようになっています。年1回の懇談会では、より保育状況がわかるように映像も準備し流しています。
・園の年間行事予定表を予め保護者に配付し、行事への参加予定を立てやすいように配慮しています。保育参観または保育参加は随時受け付けていますが、保護者アンケートでは保育参観を希望する声が見られます。保育参観の機会をわかりやすく伝えるため「保育参観週間」「保育参観月間」などを設定するなど、保護者がより申し込みやすいようにする工夫が期待されます。
3 サービスマネジメントシステムの確立 ・年間指導計画は、担任と前年度の担任、主任などで話し合って計画案を作り、職員会議で作成しています。月案、週案はクラス会議で子どもの様子ついて話し合って、作成、評価、見直しをし、職員会議で共有しています。指導計画は保育室に置き、職員がいつでも確認できるようにしています。指導計画の作成にあたっては、行事後の保護者アンケートや保護者会役員会の意見なども反映しています。
・ケース検討会で個別のケースについて話し合い、記録しています。職員は横浜市の障害に関する研修に参加し、研修報告書を作成するとともに職員会議でも報告しています。記録はファイルし事務室に置かれていて、いつでも確認することが出来ます。
・子どものかかりつけ医が記載した「アレルギ―疾患生活管理指導表」を保護者に提出してもらい、それに基づき適切な対応をしています。アレルギー児対応マニュアルがあり、勉強会で職員に周知しています。食物アレルギーのある子どもに対しては、毎月保護者に献立表を渡してチェックをしてもらい、その後担任、給食室もチェックした後に、除去食を提供しています。除去食を提供する際には、アレルギー食を先に配膳し、職員間で声に出して受け渡しをしています。専用のトレーと食器、プレートを用い、一つ一つに名前とアレルギーの有無を記載したラップをしています。シートも別にし、食事の時には職員が傍につき誤食を防いでいます。
・苦情対策マニュアルがあり、「苦情の流れ」を園内に掲示し、保護者に周知しています。「苦情の流れ」には、第三者委員を交えて対応する仕組みがあります。園独自で解決困難な場合には、青葉区こども家庭支援課と相談する体制が出来ています。
・嘱託医による健康診断を年2回(春・秋)、歯科検診を年1回(春)行っています。結果については、看護師が保護者に分かりやすく伝えています。常勤の看護師がいることで、子どもの様子について、嘱託医、保育士、保護者が情報共有し連携がとれています。
・安全管理に関するマニュアルは「保育中における災害時対応」「災害危機管理マニュアル」「事故防止及び事故発生時対応ガイドライン」として作成しています。万一の災害に備えた対応や職員の役割分担、地震・火災・土砂災害・津波などの際の避難手順などを明記しています。また、これらの災害を想定した避難訓練を毎月実施しています。
4 地域との交流・連携

・地域子育て支援ニーズについては職員会議で取り上げ、話し合っています。一時保育を実施し、見学に来た親子には園庭遊びを勧め、その場で育児相談も受けています。手遊びや手作りおもちゃの講習をする企画がありましたが、開催には至っていません。今後は地域住民に向けて保育園の専門性を活かした育児支援の講座や研修会を行うなど、さらなる取り組みが期待されます。
・ホームページによる情報提供や近隣の集合住宅の掲示板や地域ケアプラザに園からの情報を提供しています。見学者の育児相談は受けていますが、まだ定期的に曜日を決めての育児相談は行っていません。今後は曜日を決めて育児相談が行われることが期待されます。
・運動会やバザー、発表会に地域住民を招待したり、地域の夏祭りで毎年5歳児が踊りを披露しています。子どもたちは散歩に出た時に、地域住民と挨拶を交わし、交流しています。過去には地域ケアプラザに出向き、お年寄りと交流する機会もありました。職員は朝夕、園周辺を清掃したり、雪かきをしたり、近隣の小規模園に備品を貸し出したり、休園日には地域ケアプラザに駐車場を貸す等、近隣とは友好な関係を築くようにし、保育園に対する理解促進のための取り組みを行っています。
・園のパンフレットやホームページを更新して、将来の利用者が園の最新情報を入手できるように配慮しています。園のしおりやホームページ等には園の保育理念や方針、サービス内容など必要な情報が提供されています。また、外部の情報機関として青葉区保育園情報やヨコハマはぴねすぽっと、青葉区役所で開催された保育園のパネル展に情報を提供しています。


5 運営上の透明性の確保と継続性 ・利用希望者の問い合わせに対しては主に総主任、主任が対応しています。利用希望者には見学できることを電話の応対やホームページ、チラシで案内しています。見学時間は保育内容や子どもの様子を見学してほしいと考え、午前中に設定していますが、見学希望者の都合を優先し、この時間帯以外でも受け付けています。
・園は年2回、職員の自己評価を基に、保育の方法・内容、発達補助の基本、子育て支援、等の項目の自己評価を実施し、園の自己評価として園内に掲示、公表しています。
・倫理綱領及び保育従事者の心得「保育者として身に付けておくべき心得やマナー」に、組織及び職員が守るべき法、規範、倫理等を明文化し、運営法人の研修や園内研修で周知したり、テレビや新聞で取り上げられる他施設での不適切な事例を題材にタイムリーに話し合っています。
・保育理念、保育方針、保育目標について具体的に記載した説明書を全職員に配付し、初任者研修などの研修で周知しています。総主任、主任は保育に入る中で職員の理解度を確認しています。また、総主任、主任は指導計画や日誌、全クラスの連絡ノートなどに毎日目を通し、職員が理解しているかを確認し、アドバイスや指導をしています。
・園長は、横浜市や青葉区、横浜市私立保育園連盟、神奈川県社会福祉協議会、全国保育協議会などの会議や研修に参加し、必要な情報を収集しています。収集した情報は、園長、総主任、主任による管理職会議で分析、議論し、重点改善課題として設定し、職員会議で報告し、園としての取り組みとしています。
・運営法人の中・長期事業計画に基づき、園としての事業計画を作成しています。運営法人では、次代の組織運営に向けて運営やサービスプロセスの新たな仕組みを常に検討しています。 また運営法人は、人材育成計画に基づき、計画的に後継者を育成しています。
6 職員の資質向上の促進

・ほぼ全員が正規職員で、年齢や経験も様々な職員構成となっていて、職員の定着率は高い状況にあります。園長、総主任は地方の保育士養成学校に出向き、理念や方針に沿った人材の補充ができるよう努力しています。
・研修担当は総主任で、職位や経験、本人の希望などを考慮して、研修計画を作成し、園内研修も定期的に行われています。運営法人が主催する系列園合同の初任者、中堅、指導管理職などの職位別の研修があり、該当する職員が参加しています。また、横浜市や青葉区などが主催する研修や横浜保育フォーラム等、外部研修にも参加しています。研修に参加した職員は研修報告書を提出、報告し、報告書はファイルされています。
・職員は、指導計画で設定したねらいに沿って、子どもの育ちや意欲、取り組む姿勢等を意識した自己評価を行い、自己評価の結果はその後の計画作成に反映されています。
・運営法人の人材育成計画「人材育成についての基本方針、方法」に職種や職位に応じたキャリアパス制度があり、求められる能力や身に付けるべきスキルが明記されています。「人材育成についての基本方針、方法」は職員に配付し周知しています。


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