かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

めばえ横浜保育園

対象事業所名 めばえ横浜保育園
経営主体(法人等) 社会福祉法人 天理
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 221 - 0065
神奈川区白楽6-8
tel:045-432-1595
設立年月日 1964年04月01日
公表年月 2018(平成30)年03月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 株式会社 学研データサービス
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

《施設の概要》
 めばえ横浜保育園は、東急東横線「東白楽」駅から徒歩2分ほどの位置にあります。昭和24年4月に開所し、昭和44年4月に現在地に移転した私立保育園です。陽気ぐらし世界を標榜する天理教の教えに基づく保育理念のもと、子どもの主体的な発達要求に応答する環境を整え、めざす子ども像として「感謝の心を持ち、明るく情操豊かな子ども」「朝起き、正直、働きを身につける子ども」「互いに助け合い、思いやりのある子ども」を掲げています。定員は150名(0〜5歳児)、開園時間は、平日は7時30分から19時、土曜日は7時30分から18時30分です。運動あそびによる体力づくりに加え、3〜5歳児クラスでは専門講師による音楽の時間、5歳児には英語遊びや絵画指導を取り入れ、保育面では異年齢保育を実施し、子どもたちの思いやりの心や情操を育てる保育を行っています。


《特に優れている点・力を入れている点》
○さまざまな体験を通して子どもたちの体力向上を図り、思いやりの心や情操をはぐくんでいます
 運動会や生活発表会のほか、芋掘りや節分など季節や暦に合わせてさまざまな行事を楽しんでいます。3〜5歳児クラスでは月2回音楽の専門講師による音楽の時間を設けており、5歳児クラスでは月3回絵画の専門講師による絵画教室と、月2回英語の専門講師による英語遊びを実施しています。3〜5歳児クラスでは、年度初めに縦割りで「3兄弟」と呼ぶグループを作り、月1回、異年齢のクラスで散歩に行ったり、製作をしたり、一緒に食事をしたりする機会をもっています。体力づくりのため、4、5歳児は毎週、3歳児は月3回、2歳児は月2回、体育指導員による柔軟体操やサーキットトレーニングなど年齢に応じた体操を行っています。これらの体験を通して子どもたちの体力向上を図り、思いやりの心や情操をはぐくんでいます。


○楽しく食事ができるよう、かつ、安全と健康に配慮して食事を提供しています
 子どもたちが楽しんで食事ができるよう、ハロウィンにはカボチャのプリンやマフィン、クリスマスにはいちごでサンタクロースを作りケーキに乗せる、お誕生会の日には、ウルトラマンに型どったカレーなど子どもたちの好きなメニューを出すなど行事食を工夫をしています。子どもたちと一緒に野菜の栽培を行って収穫して食べることで子どもが嫌いな野菜も食べることができています。また、食の安全と健康に配慮し、保育室の入り口には専門医による食物負荷試験の実施内容について掲示して、食物アレルギーのある子どもの保護者に安心で安全な食事が提供できるようにアレルギー試験を推奨しています。子どもたちに提供する日々の食事は塩分の過剰摂取にならないように配慮しています。


○利便性が高い立地で、子どもたちが過ごしやすい保育環境を提供しています
 園は駅から近い利便性の高い場所で、かつ静かな住宅地にあります。また付近には自然豊かな白幡の森をはじめ、子どもたちが散歩に出かけられる公園が複数あります。園舎は鉄筋コンクリート造り4階建てで、広々としたバリアフリー構造となっています。園舎内の幅広の階段には子どもの成長に合わせた高さの違う手すりが2種類設置され、よちよち歩きの1歳児たちが低い手すりにつかまって上り下りを頑張っていました。4階部分には遊具のある屋上が設けられ、夏期にはプール遊びも楽しんでいます。また、陽気ぐらし(陽気に暮らす)世界を標榜する天理教の教えに基づく保育理念のもと、園長をはじめ20代〜60代まで各年代の保育士が揃っています。職員間の仲は良くアットホームな雰囲気で、子どもたちにとって のびのび過ごしやすい環境となっています。


《事業者が課題としている点》
 今後取り組むべき課題として職員間の情報共有の不足が挙げられます。保育士個人の考え方などにより年度ごとに取り組み方が変わってしまったり、行事への取り組み方やアレルギー対応などについてクラス間や職員間で情報共有が不十分だったりするケースがありました。今後は、園全体で「報告、連絡、相談」ができる組織体制を築くとともに、保育の見直しについても月1回の全体会議及び定例会のみならず、回数を重ねて検討できるよう取り組んでいきたいと考えています。


評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重  園では陽気ぐらし(陽気に暮らす)世界を標榜する天理教の精神に基づく保育理念 のもと、保育目標の 「めざす子ども像」として「 感謝の心を持ち、明るく情操豊かな子 ・朝起き、正直、働きを身につける子ども ・互いに助け合い、思いやりのある子ども」を掲げ、保育の実践をしています。園長は特に感謝の気持ちを持ち、互いに助け合える子どもをはぐくめる園でありたいと考えています。園の理念、基本方針については全職員が毎月の天理教の祭典および職員会議を通して確認し合い、子どもたちを第一に考えた保育サービスの提供に努めています。保育目標「めざす子ども像」は、職員および来園する利用者がいつでも確認できるよう、玄関ホールに掲示されています。
 園では「より良い保育園を目指して」という職員向けのハンドブックを作成しました。その中には、職員の質を高めるために保育中に心がけることとして、子どもに対して威圧的な言葉づかいや無視を行わない、など複数の項目が記され、職員は日ごろから子どもとかかわるときにせかしたり強制したりせず、おだやかでわかりやすい言葉で接するよう心がけています。また、子どもに対して気になる言動などを見かけたら職員間で声をかけ合うようにしています。子どもがおもらしをした場合は、ほかの子どもから見えないよう配慮しながら優しく対応し、子ども同士のトラブルの際には個々の特性を考慮しながら、双方の話を聞いたうえで子どもが納得できるよう対応しています。
 日々の園生活のなかで、子どもが1人になりたいときや周りから声をかけてほしくないときなどには、使用していない部屋や予備の部屋、廊下などを活用することができます。職員は必要に応じて声をかけながら子どもの様子を見守ります。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

 保育課程には、園が大切にする保育理念、保育目標「めざす子ども像」をはじめ、園が考える社会的責任や人権尊重、説明責任、情報保護、苦情処理・解決などについて明記されています。また、子どもの年齢や発達に応じて養護と教育、食育などについて細かな項目でまとめられ、子どもの最善の利益を考慮した内容となっています。保育課程の作成、見直しは、定例会議で全職員の意見を汲み取ったうえで行っています。保護者には入園説明会で保育園のしおりと保育指導計画を用いて内容を知らせています。保育課程は保護者が来園時にいつでも見られるように玄関ホールに掲示しています。また、内容の改訂があれば保護者に随時お知らせします。
 年齢ごとの「年間指導計画」や「月案」「週案」は、保育課程に基づき、子どもの成長、発達を考慮しながら担任が中心となって作成しています。計画は、子どもが理解しやすいように伝えていて、子どもの様子や希望、クラスの状況に応じて活動内容を変更するなど、柔軟性を持たせています。
 入園説明会には基本的に親子で来園してもらいます。担任が保護者と個人面談を行い、子どもの様子や家庭の状況などを確認します。食物アレルギーがある場合など必要に応じて栄養士も交えて面談をします。また、子どもの様子、遊び方、親と子のかかわりなども観察しています。保護者に記入してもらう「児童票」「児童健康台帳」とともに面談で把握した子ども一人一人の生育歴やアレルギーの有無、家庭の状況などは、職員会議や定例会議で職員に周知し、情報共有します。入園時に把握した内容が記された記録類は事務所で子どもごとのファイルに保管し、共有しながら保育に生かしています。


3 サービスマネジメントシステムの確立  入園時には短縮保育(ならし保育)をお願いしています。3週間を目安として子どもの様子や保護者の事情を考慮しながら進めています。新入園の0、1歳児については、気持ちが安定するように相性を見ながら担当保育士を決めて保育にあたります。また、心の拠り所となるお気に入りのタオルなどの持ち込みにも対応しています。保護者との日々の情報交換については、送迎時の会話のほか、0〜2歳児では「連絡帳」を使用し、睡眠、食事、排便、家庭や園での子どもの様子について保護者と細かく連携しながら保育を行っています。3歳児以上では毎日の活動の様子をお迎えの時間までに写真入りで掲示し、お知らせしています。新年度の新入園児受け入れにあたっては、在園児の不安を軽減できるよう進級の際、担当保育士が1人は持ち上がるように配慮しています。
 子どもの成長、発達に応じたクラスごとの「年間指導計画」「月案」「週案」は担任が中心となって作成しています。「月案」「週案」には反省や自己評価の欄が設けられていて、担任が子どもたちの様子をよく見ながら、また、必要に応じて定例会議などで複数職員の意見を聞き、共通理解を深めたうえで反省、評価、見直しを行っています。また、園長、主任のチェックを経て次の計画へつなげています。日ごろから連絡帳や送迎時の会話などで連携している保護者の意向も汲み取り、子どものことを第一に考えたうえで可能なことは指導計画に反映するよう努めています。
 子どもが就学する小学校には保育所児童保育要録を送付し、子どもの状況を伝えています。入園時に把握した子どもの家庭の状況や生育歴、食事の状況や特性などについては「児童票」に、子どもの既往歴やアレルギーの有無、予防接種の記録、入園後の身体測定、健康診断の記録などは「児童健康台帳」に記されています。0歳児では毎日の子どもの様子を記録する「発達経過記録」もあります。これら子ども一人一人の記録は、子どもごとにファイリングされ事務所の書棚で管理し、全職員が情報共有して保育にあたるほか、進級時の担任の申し送りにも使用しています。
4 地域との交流・連携  「あかちゃんの駅」を設置しています。利用者は年に5人程度ですが、おむつ替えや授乳のためのスペースを設けています。地域の子育て支援連絡会で行われている活動が各種あり、担当者を決めて「わいわいパーク」に参加しています。「わいわいパーク」では、職員が近隣の公園に行って地域の園に入っていない子どもやその保護者と自然に触れ合えるような、提案型の遊びをしています。また、地域の区役所や町内会長が集まる交通安全対策協議会に園長が出席して、地域のインフラ整備や子どもたちを取り巻く環境について話し合っています。
 一時保育は月に一度程度、子育て支援室で行っていますが、来年度からは実施回数を増やすことを検討しています。過去には、育児講座は5歳児の保育室でプロジェクターを使って行ったことがあります。教義である「陽気暮らし」と保育を連携させた活動で地域の人の参加を促したこともあります。子どもたちは地域の高齢者に敬老の日などに渡す状差しなどのお土産を作ったり、運動会を見に来たりしてもらうことを楽しみにしています。希望者は運動会に参加することもできます。
 園では、子育てに悩み困難の中で迷っている保護者や関係者を助け支えるためには、必要な教育を職員に行うと同時に、地域の保育ニーズについても正確に把握することが必要であることを踏まえて、今後は育児支援に取り組んでいこうとしています。育児相談については定期相談をはじめとして、随時の相談に応じることができるように体制を整えていく予定です。
5 運営上の透明性の確保と継続性

 地域住民や利用を希望する人に広く施設を理解してもらうために、横浜市こども青少年局ヨコハマはぴねすぽっとのホームページ、運営母体である社会福祉法人天理のホームページのほか、園の入り口の掲示板に掲示する行事等のポスターや給食献立表で、園が提供するサービス内容を明示しています。ホームページでは施設の概要、職員数、施設の設備、主な年間行事を紹介し、ホームページ内の「パティオめばえ」で行事の写真を掲載しています。実施している保育サービスや問い合わせ先はパンフレットにも記載しています。料金等については希望者に「保育園のしおり」を配付し、知りたいと思う情報をわかりやすく提供しています。
 法人の運営主体や概要、園の保育理念、運営時間、活動内容等を記したパンフレットがあり、利用希望者の問い合わせには常時電話または対面して、対応できるようになっています。細かなサービス内容の問い合わせについて、その場で回答できない場合は、連絡先を聞いて折り返し連絡するようにしています。見学希望者に対応するのは園長です。原則的には見学申し込みは電話で、予約日を決めて来園してもらい、施設を案内して子どもたちの保育内容について話しています。
 職員は、法人が作成した人事考課表(自己評価表)に基づいて自己評価をした後は園長と個人面談をして、自身が現在感じている問題点や課題、今後の保育活動と実践について相談したり、話し合ったりしています。園長は職員にアドバイスしたのち、主任と職員が感じている問題点や今後の課題を話し合い、法人に報告するとともに、取りまとめたものを職員会議でテーマとして職員に提示して、話し合うテーマを提供します。年度末に行われる職員会議では各クラスの担任を中心として、職員たちが次年度の保育の取り組みについて話し合いを行っています。


6 職員の資質向上の促進  「ボランティア受け入れマニュアル」と同じ書式の「実習生受け入れマニュアル」があり、マニュアルに基づいて実習生と近隣の中学生の実習体験を受け入れています。実習生の受け入れの際には園長が受け入れの担当職員と実習生が在籍する学校から依頼されたプログラムに従って実習生を受け入れるための話し合いをして、書面による確認を行っています。実習した内容は記録し学校に送るとともに、園でも保管しています。実習が終了した後に実習生と職員は意見交換を行い、その内容を職員会議で共有します。共有された情報は実習したクラスで検討し、採用できるものについては次年度から取り入れていくことを検討しています。
 園では人員構成の内訳の決定や職員の配置は、法人本部と相談しながら行っています。法人本部には保育士の養成専門学校があり、毎年30人ほどが卒業生として組織内外に配属されていきます。園での人員が不足した場合には法人本部に補充の依頼をしています。法人で開設しているホームページでも人材募集をしています。人員の配置の考え方、計画や指針は法人で作成されているものに従っています。園では現在人員不足が解消されており、日々の保育をするのに問題はありませんが、今後は職員一人一人の達成度の評価を行い、資質向上に向けた知識や技術を習得するための、次年度の目標設定に反映する仕組みを作っていくことを課題としています。
 職員の職種や経験年数などを基準に作成した年度ごとの研修計画があり、計画に従って園長が職員に声掛けして、職員は希望する内容の外部研修に参加できるようにしています。内容は衛生管理、障がい児保育、食物アレルギー、幼児教育など多岐にわたっています。希望すれば非常勤職員も受講できます。受講後は記録に残すとともに、同じテーマに取り組んでいる職員同士が話し合っています。

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