かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

北寺尾第二むつみ保育園

対象事業所名 北寺尾第二むつみ保育園
経営主体(法人等) 社会福祉法人 毛里田睦会
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 230 - 0074
鶴見区北寺尾4-14-47-1
tel:045-716-6568
設立年月日 2015(平成27)年04月01日
公表年月 2018(平成30)年03月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 株式会社 学研データサービス
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

《施設の概要》
 北寺尾第二むつみ保育園は社会福祉法人毛里田睦会により平成27年4月1日に設立された横浜市の認可保育園です。JR鶴見駅西口よりバスで約10分、徒歩約5分の付近は閑静な住宅街で近くには高校や大きな公園などがあり、緑豊かな地域にあります。近隣には系列園があります。園ではヨコミネ式保育を取り入れ、子どもたちの体力や感性、意欲を育てる保育を行っています。 保育時間は平日は7時〜20時、土曜は7時〜18時30分です。休園日は日曜・祝日及び年末年始、定員は60名(0歳より小学校就学前、一時保育・障害児保育あり)です。


《特に優れている点・力を入れている点》
○経営層は職員が自律的、意欲的に保育を行えるよう職場環境を整えています
 園では、日ごろから職員の協力体制を大切にしています。開設して2年あまり職員の平均年齢は約31歳、これから一緒に考えて保育に取り組もうとしている姿勢は高く評価できます。園長をはじめ主任保育士、保育士、事務長、栄養士も含む職員間でのコミュニケーションは良好です。保育士の先輩、後輩間での相談も気軽に行われています。保育士間のチームワークの良さが、保育の向上につながっています。訪問調査時も、園庭では5歳児が運動会の練習を行い、砂場では0歳児が5歳児の活動を眺めながら遊んでいました。保育士同士が気軽に笑顔で声をかけ合っている姿も見られました。5歳児の食事中、他のクラスの保育士が5歳児と一緒に食事をとっている場面がありました。子どもたちは、「あ〜、○○先生がまた来た〜!」と歓声をあげています。このように保育士間の連携が良いため子どもたちが楽しそうに活動しています。園では、保育士が能動的に意欲を持って保育を行うことを大切にしています。


○地域との良好な関係が子どもたちの社会性をはぐんでいます
 園は、『保育の主役である園児&保護者を精一杯サポートするという「サービス」の精神、常に園児&保護者の立場にたち、地域にお役にたてる保育サービスを目指します』として、園の教育方針のひとつに「地域との結びつき」をあげ、地域との交流を大切にしています。園庭の木の剪定(せんてい)を園長がしていれば近隣の方が手伝ってくれたり、子どもたちは散歩の途中、出会う地域の方と元気に挨拶したりしています。公園では、遊びに来ていた親子連れとふれ合うことを心がけています。地域の消防署からはしご車が来て防災訓練をすることもあります。 また園の行事に近隣の人を招待したり、公園愛護会の方と焼き芋会を行う予定もあります。地域の高齢者施設を3〜5歳児が訪問し、一緒に歌を歌ったり、折り紙を折ったりするなど交流を行う予定です。寺尾地区の近隣の数か所の保育園と地域の子育て支援を行ったり、地域の人たちと触れ合い、さまざまな経験をする機会を設けています。


○保育目標の「1、げんきな子2、やさしい子3、がんばる子」を重視した活動を取り入れています
 登園後の園庭でのかけっこ、朝の会での月の歌の合唱、自学学習(読み・書き・そろばん)、体操(マット体操・跳び箱・鉄棒)、音楽(鍵盤ハーモニカ・発声練習)などが子どもたちの一日の保育の流れになっています。これらの活動を通して子どもたちに「学ぶ力」「体の力」「心の力」をつけてもらい、生まれ持っている「可能性」を引き出し、子どもたちが将来、人間的にも経済的にも自立し、自分の力で夢を実現することを目標としたヨコミネ式保育を取り入れています。能力を伸ばしやすい環境を作り、体の成長、心の成長をはぐくんでいく方針です。保育士には、教育方針の手引書があり、ヨコミネ式幼児教育方針を学習するため研修会に参加し職員自身もスキルを向上させています。


《事業者が課題としている点》
 給食参観、親子遠足、地域との交流、保護者会の開催などを課題としてとらえています。中でも給食参観については、保護者に日々のメニューのサンプルを見てもらうだけでなく、子どもたちが毎日食べている食事の味を知ってもらうために、今年度3月に保護者会で給食試食会の実施を計画するなど具体的な取り組みを進めています。今後は、子どもたちの思い出作りや保護者同士の交流の場として秋の親子遠足を企画したり、地域交流の一環として地域の高齢者施設との交流を計画するなど取り組みを進めていく予定です。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重  職員は日ごろから子どもの人権に配慮し、研修に参加し、また園内で話し合いをして人権に関する意識を高めています。職員は、穏やかな温かみのある声で子どもたちに話しかけています。子どもの年齢や発達に応じてわかりやすい言葉で話をするよう努め、子どもの名前は呼び捨てにしないことやニックネームで呼ばないことを確認し、職員間で相互に言葉づかいや言動に注意を払っています。園長や主任が保育の現場に入り、気になる言動があれば職員に直接注意することもあります。子ども同士のトラブルには、双方の話を聞き、子ども同士で解決できるように支援しています。園では具体的な子どもへの言葉づかい(肯定語・否定語)などを職員用トイレに掲示しています。
 子どもたちは、友だちや職員の視線を意識せずに過ごしたいときには、子育て支援室や事務室などを利用しています。園舎は乳児フロアと幼児フロアにわかれており、状況に応じて各フロアをパーテーションで区切り、静かに過ごすことができるスペースを作っています。必要に応じて園長や主任が対応し、ゆっくり子どもの話を聞くなどして、職員間で連携をとって子どもを見守る体制を作っています。
 守秘義務については入職時に個人情報保護誓約書をとっています。ボランティアや実習生についても「守秘義務についてのお約束」に沿って事前のオリエンテーションで説明しています。個人情報の取り扱いについては、「個人情報ガイドライン」「個人情報保護マニュアル」を作成し、個人情報の収集、利用、提供、適正な管理などを定めています。年1回は園長から話をして再確認をしています。保護者には、入園時に個人情報の取り扱いについて説明し、「個人情報同意書」「子どもの写真掲載等に関する承諾書」に署名捺印し提出してもらっています。個人情報が記載されている文書については、事務室の鍵のかかる書庫に保管しています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供  保育課程作成にあたり、子どもを取り巻く家庭環境や園の周囲の環境、地域の実態について、職員会議で話し合い、情報共有を図っています。また、毎年見直しをして職員会議で話し合いを行い、それに基づいて作成しています。保育課程には園の理念や保育方針、保育目標などが明記されています。子どもの健やかな発達のために養護と教育のねらいを定め、各年齢に応じた生活や活動の内容を記載しています。保護者には3月の保護者説明会で園長より理念、基本方針、保育目標について話をするほか、各担任からは、年齢ごとの子どもの成長と、それに伴ってどのように保育を進めていくか、ということについて具体的に説明しています。
 保育課程に基づき、年齢ごとに年間指導計画を立てています。この年間計画をもとにクラスごとに月間指導計画、週間指導計画が作成されて、これらの計画に基づいて日々の保育を展開しています。園ではヨコミネ式保育を取り入れ、また英語、ダンス、サッカーなどのカリキュラムが組まれています。毎日の活動前には子どもに流れを説明しています。日々の保育の中でスキンシップを心がけ、子どもが思いを伝えやすいように配慮しています。このように子どもの意見を取り入れて計画を作成するしくみがあります。
 入園説明会ではまず全体の説明をして、その後0歳児を中心に個人面談を実施しています。担当保育士が保護者と面談しています。食事や生活面で特別な配慮が必要な子どもに関しては園長や栄養士、系列園の看護師なども面談に加わっています。0歳児の保護者との面接には栄養士も同席しています。なお、説明会では、子どももいっしょに来園してもらい、子どもの様子もあわせて観察しています。保護者にはあらかじめ「児童票」「園児個票・生活調査票(乳児用・幼児用)」に記入してもらい、特に個票の食事、排泄、睡眠など日常生活の様子、心配なことなどの内容に基づいて面接しています。面接で得た情報は記録しています。必要な事項について担任をはじめ全職員で情報共有をしています。
3 サービスマネジメントシステムの確立  子どもがスムーズに園生活に入れるように入園直後には短縮保育(慣れ保育)を行っています。入園説明会では、保護者には子どもが無理なく保育園に慣れるよう配慮が必要であることを説明し理解を得ています。短縮保育は子どもの様子や保護者の状況によって期間を延長したり短くしたり保護者とよく話し合い実施しています。0、1歳の新入園児に対しては、可能な限り主担当者を決めてクラス担当以外の職員も応援体制を取り、個別に対応しています。また、園生活に慣れるまで、子どものお気に入りのタオルやおもちゃなどの持ち込みを受け入れています。保護者には連絡帳を通して、食事や排便、午睡などの園での様子を伝えるとともに、家庭での様子を記してもらい、情報交換をしています。
 年間指導計画、月間指導計画、週間指導計画はクラス担任が、子どもたちの発達状況に応じて作成しています。作成に関しては、園長や主任が指導計画を読み気づいた点は、話し合うなどきめ細かく指導をしています。年間指導計画は年度末に見直しを行い、次年度の計画に生かしています。また、保護者懇談会では年間活動を保護者に説明しています。月間指導計画、週間指導計画は、乳児会議、幼児会議や職員会議で複数の職員がかかわり、評価、改訂を行っています。保護者へはクラスの活動を伝えるボードで保育の活動を伝えていますが、送迎時の会話や面談、連絡帳などを通して意向を汲み取り、計画に反映させています。
 就学を迎える子どもに関しては保育所児童保育要録を作成し小学校に提出しています。入園後の子ども一人一人に「児童票」「個人経過記録」「健康台帳」があり、年齢別にファイリングされています。0歳児は毎日個人日誌をつけています。身体測定や健康診断の記録もつづり、事務所の鍵のかかる書棚に保管しています。職員は必要時に児童票を見ることができるようになっています。年度末の引き継ぎは旧担任から新担任当職員間で個別の申し送りが行われています。
4 地域との交流・連携  近隣の公園に散歩に行った際に、地域の子育て家庭や公園愛護会の方から、幼児のしつけや離乳食の作り方の育児講座の要望や、園への見学者から育児相談や園行事参加の希望など、子育て支援ニーズを把握しています。園のホームページの問い合わせページからも地域ニーズを把握しています。私立園長会に集まる他の保育園とともに、虐待防止について保育園で何ができるのかの支援策について検討し、園としては職員会議で話し合い保護者への声かけなどできることを実行しています。
 公園で出会う地域の子育て家庭や園の見学者から得た子育て支援ニーズについて、年度初めの職員会議で話し合い、地域担当者を決め、育児相談や育児講座の必要性を話し合っています。地域の子育て支援のため、週2回の一時保育や園庭開放を行っています。また公園に散歩に行った際には、地域の子どもと園の子どもが一緒に遊んで交流しています。手作りおもちゃの台紙を保護者や地域の子育て家庭に配布したり、地域の子育て家庭支援のイベントに参加したりして、遊びやおもちゃの広場を担当し遊びの指導などを行っています。
 園のホームページでは園の情報だけでなく、一時保育など地域の子育て支援の情報を提供しています。園の行事である運動会、発表会などについては、地域向けのチラシを作製しポスティングをして情報提供をしています。地域の方々や子育て家庭が園の行事に参加し、園の子どもたちと交流しています。
5 運営上の透明性の確保と継続性  園のホームページで将来の利用者に園の情報を提供しています。ホームページには園の定員、開所時間、一時保育と料金、園庭開放、育児相談、絵本貸出などの子育て支援、園の一日の様子、ヨコミネ式保育の内容、年間行事、給食、保護者アンケートの結果などについて、写真や動画入りでわかりやすく情報提供をしています。また園の情報を提供するためSNSのページを作成しています。園の情報が横浜市のホームページ「ヨコハマはぴねすぽっと」や鶴見区の子育て応援ガイドブック「つるみDE子育て」に掲載されるなど、園の情報を関係団体に提供しています。
 見学者の問い合わせや見学については、園の保育理念、保育目標、保育方針、園が大切にしていること、ヨコミネ式保育が掲載された園のパンフレットや見学者対応マニュアルで説明をしています。問い合わせや見学者の対応は園長、主任が担当者になり、常時対応できるようになっています。見学希望者については土曜日も含め、園の運営に差し支えがない限りは、見学者の都合に合わせ対応していますが、できるだけ平日の昼間、子どもの活動を見学できる時間帯をお勧めしています。
 年間指導計画を作成する際に保育士の自己評価をフロアごとに職員相互に話し合い、その内容は園長、主任がチェックしたうえで、リーダー会議や職員会議でも話し合われます。子どもへ声かけする際の声の大きさ、強さ、トーンなど子どもの気持ちを受け止める対応、年齢や発達に応じた環境設定や製作について話し合いました。園の自己評価は、理念や保育方針、保育課程に沿って、目ざす子ども像、発達支援、保護者支援、地域交流などを中心に行っています。
6 職員の資質向上の促進  園に必要な人材構成をチェックし、理念実現に向け国の基準より多めの配置をし、余裕をもって保育にあたれるようにしています。欠員が生じた場合は子どもとのかかわりを重要と考え、人柄と明朗さを基準に採用しています。昨今の雇用情勢から採用がすぐにできない場合も非常勤職員などで補充しています。毎年全職員が年1回以上の外部研修に参加し、資質向上に積極的に取り組んでいます。
 面接や日常の会議の中で職員の研修希望を把握し、研修担当者の主任が研修ごとの参加者を決めています。園内研修はヨコミネ式指導案やアレルギー、朝の受け入れ、夕方の引き渡し、嘔吐処理などを行っており、職員はもとより非常勤職員も参加しています。園外の研修は職員は年1回以上参加でき、乳児・幼児保育、障がい児、保護者支援、苦情解決、ヨコミネ式指導法など多様な研修に参加しています。研修に参加した職員は研修報告書を提出し、すべてではありませんが、職員会議で報告し職員間で共有し学び合っています。報告できなかった研修報告書は事務所に常置し、職員はいつでも閲覧できます。研修報告書に基づき、園長が研修の成果を評価し次年度の見直しに生かしています。
 朝受入れ・夕方引き渡しマニュアル、日常業務のマニュアルは非常勤も含めた全職員に配付しています。業務にあたっては職員と非常勤を組み合わせて配置しています。非常勤職員は園内研修には全員が参加しており、日勤の非常勤職員は園外研修にも参加できます。非常勤職員にはベテランが多く、行事やイベントなども職員と同じように担当を任せ、責任感や達成感を感じられるように配慮しています。非常勤職員の指導担当者は園長、主任ですが、日常業務のコミュニケーションは同じクラスの職員がとるようにしています。折に触れ、園長、主任が声をかけて相談にのっています。

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