かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

第二しらとり台保育園

対象事業所名 第二しらとり台保育園
経営主体(法人等) 社会福祉法人しらとり台保育園
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 224 - 0021
都筑区北山田3-4-14
tel:045-592-1340
設立年月日 1997(平成9)年11月01日
公表年月 2018(平成30)年02月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 よこはま地域福祉研究センター
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の概要】
第二しらとり台保育園は、横浜市営地下鉄グリーンライン北山田駅から歩いて5分ほどの緑多い住宅街の中にあります。
第二しらとり台保育園は、平成9年(1997年)11月に社会福祉法人しらとり台保育園によって開設されました。運営法人は、他に認可保育園2園(いずれも大きな分園あり)を青葉区で運営しています。
鉄筋コンクリート造2階建ての園舎は、清掃が行き届いて清潔に保たれています。園庭には砂場や鉄棒、アスレチックなどの遊具が設置されていて、片隅では子どもたちが野菜や花を育てています。屋上では、子どもたちが縄跳びやドッジボールなど、身体を動かす遊びを楽しんでいます。夏場にはプール遊びもしています。
定員は90名(産休明け〜5歳児)、開園時間は、平日(月曜日〜金曜日)は7時〜20時、土曜日は7時〜18時半です。
保育理念は「児童福祉法39条に基づき保育に欠ける乳幼児の保育を行い、その心身の健全な育成を図ります」「一人ひとり個性を持った園児の集団生活を通じて、明るく豊かな心と健やかな体を育み『知・徳・体』のバランスのとれた保育を行います」、保育方針は「自分で考え行動できる子ども」「明るく素直で思いやりのある優しい子ども」です。


1.高く評価できる点  

● 保育士に優しく受け止めてもらい、子どもたちは素直に自分を表現し、園生活を楽しんでいます               
保育士は、子どもに穏やかに話しかけ、子どもの言葉や態度、表情などから子どもの気持ちを汲み取り、子どもの全てを優しく受け止めています。このような、保育士の働きかけのもと、子どもたちは自分の思いを素直に言葉や表情で表現し、保育士に甘えています。
保育士は、乳児一人一人の子どもの発達状況に応じて、食事や排泄、着脱などを個別に対応しています。トイレットトレーニングも、おまる、乳児トイレ、幼児トイレ、立ってのトイレとその子どもの発達に合わせて細やかに対応しています。このような丁寧な支援の結果、基本的生活の自立が順調に進んでいます。
保育士は子どもの興味や関心、発想を広げられるよう配慮し、子どもたちの恐竜ごっこや恐竜カードの遊びをサマーフェスタ(作品展)の制作につなげたり、子どもの野球の話からキャッチボールをしたりなどしています。自由遊びの時間には、子ども同士でドッジボールやトランプ、オセロなどのルールのある遊びをしたり、保育士と一緒に鬼ごっこやゲームをしたり、一人であるいは数人でブロックの制作をしたりと、それぞれが自由に自分の好きなことをして遊んでいます。
「バディ活動」として1年間を通して異年齢でペアを作り、活動する日を設け、サマーフェスタの制作を一緒にしたり、一緒に給食を食べたりなどしています。異年齢との関わりの中で、子どもたちはお互いを思いやる気持ちを学んでいて、観察時にも年上の子どもが年下の子どもをかわいがったり、年下の子どもが年上の子どもの遊ぶ様子を見に行ったりする姿がありました。
また、園庭や屋上で縄跳び、追いかけっこ、鉄棒などをして思いっきり身体を動かしたり、園庭で野菜を育てて、観察画を描いたり、調理して食べたりなどの食育活動を行うなど、子どもたちは様々な経験をし、園生活を楽しんでいます。

● 明るく風通しが良い職場環境の中、職員は理念の実践に向けて取り組んでいます 
保育理念、保育方針、保育目標を分かりやすく解説した文書を全職員に配付し、新任研修で周知するとともに、職員会議で折に触れて取り上げ確認しています。園は毎日クラス会議を行うとともに、毎週の2クラス会議(0・1歳児、2・3歳児、4・5歳児)、月1回の職員会議、乳児・幼児会議と、話し合いの機会を多く持ち、全職員で子どもを見るという姿勢を大切にしています。その日の子どもの様子は、朝礼や夕礼などで職員間で情報共有しています。このように話し合いを多く持つことで、お互いの考え方や価値観、個性などが理解でき、職員間の風通しがよくなり、いつでも連携することができる体制ができています。また、園長、主任、副主任、乳児・幼児主任、クラスリーダーなどの責任や役割が組織的に決められていて、個々の職員の困ったことや悩み、クラスの課題などをそれぞれの立場で把握し、必要に応じすぐに対応できる体制が出来ています。
研修も盛んで、運営法人の育成計画に従って経験や役割に応じた法人研修や園内研修が定期的に実施されています。また、外部研修に職員が積極的に参加し、自己研鑽に努めています。福利厚生として、月に2回マッサージが入り、職員が交替で受けるなど、働きやすい職場環境作りをしています。
明るく風通しが良い職場環境が出来上がっていて、職員の定着率もよく、ほとんどの職員が正規職員という人材構成になっています。

2.工夫・改善が望まれる点 

● 開かれた保育園を目指し、地域との関わりをさらに深めていくことが期待されます 
園では、子育て支援として一時保育のほか、交流保育を月に2回、近くの公園で実施しています。交流保育では、大型絵本やパネルシアター、手作りおもちゃの紹介などをし、育児相談も受け付けています。ただし、育児講座や育児相談を定期的に行うなどはしていません。経験豊富な保育士が多くいることもあり、園舎の増築が完成した際には、育児サロンや育児講座など園の専門性を地域に積極的に還元していくことが期待されます。
また、子どもたちの散歩の機会も少ないので、地域の自然に触れ、社会の営みに触れるためにも、散歩や園外保育の機会を増やし、子どもたちがさらに地域と関わっていくことが期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

・保育理念は「児童福祉法39条に基づき保育に欠ける乳幼児の保育を行い、その心身の健全な育成を図ります」「一人ひとり個性を持った園児の集団生活を通じて、明るく豊かな心と健やかな体を育み『知・徳・体』のバランスのとれた保育を行います」、保育方針は「自分で考え行動できる子ども」「明るく素直で思いやりのある優しい子ども」で、利用者本人を尊重したものとなっています。保育理念、保育方針について説明した文書を職員に配付し、職員研修で周知しています。
・個人情報の取扱いや守秘義務の意義については職員会議でも話し合われ、職員は周知しています。また、ボランティアや実習生にも周知しています。
・性差によるグループ分けをしたり、並び順や劇などの役割を決めたりすることはありません。また職業や家庭での役割などについても性差による固定観念で話をすることはありません。しかし、名簿や持ち物の確認などの場面で男女を区別した声かけが見られました。今後も職員間で話し合いを続け、気になる言動が見られた時には相互に言い合える環境を作っていくことが期待されます。


2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 ・入園時に、保護者に入園までの生活歴や家庭での状況を家庭生活調査表、健康調査表に記載してもらっています。ならし保育中(途中入園児は入園説明の時)に、担任が保護者に事前資料を基に個別面談を実施し、面接記録に記載しています。面談には、園長、栄養士も同席し、離乳食の確認などをしています。食物アレルギーなどに関しては、入園説明会の時に個別に確認しています。入園説明会時には、子どもを連れてきてもらって写真撮影をしています。把握した情報は、職員会議で報告し、共有しています。
・活動内容に合わせて、マットや机、仕切りなどでコーナーを作り小集団で活動できるようにしています。給食後には清掃し、布団を敷いています。日常的な異年齢交流の場としては、廊下の絵本コーナーやお茶のみ場があります。お茶のみ場の壁には子どもの作品の写真をまとめたドキュメンテーションが掲示されていて、お茶を飲みに来た子どもたちがクラスの枠を超えて作品を見ながらおしゃべりをしている姿が見られます。
・子どもたちが好きな遊びを楽しめるように保育士は見守り、遊びが見つけられない子どもには保育士も一緒に遊んでいます。恐竜が好きな子どもたちがいたことから絵本やぬいぐるみを使った恐竜ごっこや恐竜カードの遊びにつながり、サマーフェスタでは恐竜の世界をテーマにみんなで制作をしたことがありました。
・バディ活動として、1年間を通して5歳児と2歳児、4歳児と3歳児で2人ずつペアを作り活動する日があります。サマーフェスタで制作を一緒にしたり、運動会の入場行進をペアで行ったり、午睡後の着替えを手伝ったり、一緒に給食を食べる等、日常の朝夕の時間だけでなく、年間カリキュラムの中に組まれた異年齢の交流をしています。
・子どもたちは日常的に、園庭で大型遊具や鉄棒、ボールを使って遊んだり、屋上でサッカーを楽しむなど、戸外で身体を使って遊んでいます。また、幼児クラスは週に1度体操教室があり、専門の講師を招いて運動機能を高める取り組みをしています。乳児クラスも保育室でも運動機能が高められるように工夫しています。しかし、安全性を重視し、園外へ散歩に出たり、公園で遊ぶ機会が少ない状況にあります。今後は、地域を知り地域の人と関わることで社会性を養ったり、自然の中で五感を養いながら一層の体力の向上を図るためにも、園外への散歩の機会を増やすことが期待されます。
・栄養士は実際に食べている様子を見に保育室を訪れています。毎日保育士からその日の喫食状況を知らせてもらい、話し合う機会を持ち、献立の作成・調理に反映させています。また、季節の行事の際には飾りを作って給食につけて提供し、子どもたちが日本の文化や異文化に触れる機会を作っています。
・午睡時は安心して心地よい眠りにつけるよう、カーテンを引いて部屋を暗くし、身体をさすったり、乳児は抱いたりしています。眠くない子どもには午睡を強要せず、静かに過ごせるようにしています。0、1、2歳児は5分おきに呼気や体勢、顔色のチェックをしています。年中児の10月頃から午睡を週に1日ずつ減らしていき、年長児は4月から午睡を一斉活動としていません。
・園だより、クラスだよりで保育内容を知らせたり、普段の保育を撮ったビデオをサマーフェスタで上映して、園生活の情報を提供しています。
・年間行事予定表を4月初めに配布し、保護者が行事に参加しやすいようにしています。年に1回、0、1歳児は保育参観を行い、2〜5歳児は2学年ずつ土曜日に親子クッキングをしています。
3 サービスマネジメントシステムの確立 ・ならし保育について入園説明会時に説明し、子どもの様子や保護者の就労状況などを見ながら、保護者と相談し期間を決めています。場合によっては、一時保育で対応することもあります。タオルなど子どもが心理的拠り所とする物の持ち込みができます。全クラス連絡ノートがあり、毎日連絡ノートを用いて保護者と情報交換しています。また、登降園時には、保護者と会話し子どもの様子について話し合っています。
・障害の特性を考慮した個別指導計画を作成し、個別の記録をつけています。保護者の同意を得て、昭和大学横浜市北部病院や横浜市北部地域療育センターから助言を得たり、障害児保育の研修に積極的に参加して最新の情報を得、足裏のマッサージや椅子を手作りするなど、保育に活かしています。障害のある子どもに職員を一人配置し、他の子どもたちと同じ活動ができるよう支援しています。
・アレルギー疾患のある子どもに対しては、子どものかかりつけ医が記載した「アレルギー疾患生活管理指導表」を保護者に提出してもらい、適切な対応をしています。アレルギーのある子どもの情報は、職員会議で共有しています。食物アレルギーのある子どもに関しては、保護者と栄養士、担任で献立表を確認し、除去食を提供しています。除去食提供の際には、アレルギー誤食防止マニュアルに沿い、献立表、変更ボード、チェック表を記載し、給食室内、引渡し時、保育室内で職員間で声に出して確認しています。専用トレー、専用食器、名札を用い、ラップに名前と除去内容を記し、席やシート、布巾なども別にし、誤食を防いでいます。
重要事項説明書に「苦情解決の申し出窓口設置について」を掲載し、苦情受付担当者、苦情解決責任者、第三者委員の氏名、外部の苦情解決窓口(かながわ運営適正化委員会)を紹介しています。ただし、第三者委員の連絡先については周知していないので、今後は保護者が直接申し立てられるよう連絡先についても保護者に周知することが期待されます。
・子どもの健康管理に関するマニュアルがあります。それに基づき、毎日登園時、チェックシートにて健康状態等把握しています。既往症がある子どもについては、職員全員に周知し、保護者からの情報をもとに、状況が変わった場合は、その都度職員に周知を図るようにしています。園で体調を崩した子どもは、別室で安静に過ごせるように配慮しています。
・衛生に関するマニュアルをもとに、園内の清潔を保つようにしています。マニュアルは検討委員会により随時見直し、毎年2月に更新しています。清掃に関する手順書は、掲示の他、職員一人一人が携帯していつでも見られるようにし、その手順書に基づいて清掃を行っています。給食の後はすぐに保育室の清掃を行い、子どもたちが清潔な環境で過ごせるようにしています。使用したおもちゃはその日のうちに消毒し、子どもたちが常に衛生的に使えるようにしています。
4 地域との交流・連携 ・地域子育て支援として、交流保育を月に2回、園の前の北山田しゃぼん玉公園で行い、大型絵本やパネルシアターを見せたり、遊びや手作りおもちゃの紹介等しており、その場で育児相談も受けています。一時保育も行っています。今後は、地域住民に向けて保育園の専門性を活かした育児支援の講座や研修会を行うなどの取組みが期待されます。
・都筑区こども家庭支援課や横浜市北部地域療育センター、横浜市北部児童相談所などの関係機関はリスト化されており、職員は情報を共有しています。また、関係機関との連携は園長が主に担当し、日常的に連携がとれる体制になっています。
・運動会や発表会に地域住民やデイサービスの利用者を招待したり、地域の大学のボランティアサークルと年に2回交流しています。子どもたちは散歩に出た時や園庭前を通りかかる地域住民とにこやかに挨拶を交わしたリ、定期的に公園の清掃を一緒にしたりしています。また、職員は園周辺を雪かきをするなど近隣との友好な関係を築くなど、保育園に対する理解促進のための取り組みを行っています。
・利用希望者の問い合わせに対しては主に主任、副主任が対応しています。利用希望者には見学できることを電話の応対やホームページで案内しています。見学時間は見学希望者の都合を優先し、希望に沿うよう配慮していますが、保育内容や子どもの様子を見学してほしいと考え午睡時間以外の見学を勧めています。
・ボランティア・実習生の受け入れのためのマニュアルがあります。ボランティア・実習生に対して保育園の方針、利用者への配慮等をオリエンテーションで十分説明しています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 ・園のパンフレットやホームページを更新して、将来の利用者が園の最新情報を入手できるように配慮しています。園のしおりやホームページ等には園の保育理念や方針、サービス内容など必要な情報が提供されています。また、外部の情報機関として都筑区保育園情報やヨコハマはぴねすぽっと、子育て支援情報サービスかながわに情報を提供しています。
・毎月、保育士の自己評価を基に、クラス会議でクラス改善月間目標を立て、職員会議で報告し、改善に向けて話し合っていて、自己評価で出た課題を次年度の園内研修のテーマに取り上げるなどしています。園の自己評価は園内に掲示しています。
・保育理念、保育方針、保育目標を職員の名札の裏に記載し、職員がいつでも確認できるようにしています。また、保育理念、保育方針、保育目標について具体的に記載した説明書を全職員に配付し、初任者研修などの研修で周知しています。園長、主任、副主任は保育に入る中で職員の理解度を確認しています。また、園長、主任は指導計画や日誌、全クラスの連絡ノートなどに目を通し、職員が理解しているかを確認し、アドバイスや指導をしています。
・園舎の増築など重要な意思決定に際しては、園長は園便りや懇談会で保護者に説明をし、質問を受けています。職員に対しては、職員会議で説明し、職員の意見を聞いています。
・園長は、横浜市や都筑区、横浜市私立保育園連盟、神奈川県社会福祉協議会などの各種会議や研修に参加し、必要な情報を収集しています。また、ネットや書籍からも収集しています。収集した情報は、園長、主任、副主任による管理職会議で分析、議論し、重点改善課題として設定し、職員会議で報告し、園としての取り組みとしています。
6 職員の資質向上の促進

・ほぼ全員が正規職員で、年齢や経験も様々な職員構成となっていて、職員の定着率は高いです。卒園生や実習生から正規職員となる保育士もいて、必要な人材が確保されています。
・運営法人の人材育成計画「人材育成についての基本方針、方法」が策定されています。職員は、目標シートを用いて目標設定し、2か月に1回の園長面談で達成度の評価やアドバイスを受けています。園長は目標の進捗度をチェックし、声掛けや仕事の調整をするなどしています。
・研修担当は園長・主任で、職位や経験、本人の希望などを考慮し、研修計画を作成しています。園内研修が定期的に行われていて、非常勤職員も参加しています。運営法人が主催する初任者、中堅、指導管理職などの職位別の研修や外部の専門家による全体研修などがあり、該当する職員が参加しています。また、横浜市や都筑区などが主催する外部研修にも参加しています。研修に参加した職員は研修報告書を提出し、園内研修で報告しています。園長、主任は研修報告書をチェックし、研修の成果を確認しています。
・職員は、子どもの活動や状態、自己の保育や環境設定などについて、自己評価表を用いて月間評価、年間評価を行っていて定型化されています。自己評価は指導計画で設定したねらいに沿って、子どもの育ちや意欲、取り組む姿勢等を意識して行われています。自己評価の結果はその後の計画作成に反映されています。


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