かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

グローバルキッズ新子安保育園

対象事業所名 グローバルキッズ新子安保育園
経営主体(法人等) 株式会社グローバルキッズ
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 221 - 0013
神奈川区新子安1-18-1 ザ・パークハウス横浜新子安ガーデン内
tel:045-433-0500
設立年月日 2015(平成27)年04月01日
公表年月 2018(平成30)年02月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 株式会社フィールズ
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

[施設の概要]
 グローバルキッズ新子安保育園は、京急線京急新子安駅およびJR京浜東北線新子安駅から徒歩8分ほどの、マンション内にある開園3年目の保育園です。周囲は閑静なマンションが立ち並び、自然に囲まれ季節を感じる樹木が豊かな場所にあります。園の近くには公園もあり、子どもたちが散歩にでかけています。
 株式会社グローバルキッズは神奈川県内、東京都内において多くの保育園を運営し、保育理念は「豊かに生きる力を育てる」と共通していますが、園ごとの特色があります。新子安保育園が大切にしているのことは、大人も子どもも「ほっと」する家庭的な温もりを感じさせることです。園舎は木目を基調にし、どのクラスも日当り、風通しも良くなっています。明るい園舎の中で子どもたちは、のびのびと過ごしています。そして、職員は子どもたちの主体性を大切にし、子どもたちの気持ちを受け止める保育を実施しています。


≪優れている点≫
1. 子どもたちが主体的に取り組む保育を実践しています
 園では、子どもたちが「〜をしたい」と興味をもった事を中心に遊びを展開しています。あるクラスで恐竜に興味を持った子どもから、クラスで恐竜について調べて絵を描き園の階段の壁に絵を掲示しました。さらに、恐竜博覧会に出かけ巨大パズルをみんなで作り、子どもたちの気持ちを大切にして保育を行っています。この様子を園全体の子どもたちも知り、パズルが作られている途中には廊下に置いて、他のクラスの子どもも完成を楽しみにしながら見守っていました。
 職員は子どもの気持ちや興味をさらに広げられるように必要とする道具を用意しています。園舎も清潔な園舎で、2階への吹き抜けの部分に太いロープが網状に張られています。子どもたちはそのロープの網の上で転がったり、足を下に伸ばしてみたりなどとても楽しそうです。裸足でロープの網を掴むことで、土踏まずの発達も促しています。「〜しようか」「〜がいい」と職員と子どものやり取りが聞かれ、子どもたちがワクワクと過ごせる場所も多くあります。
 職員は子どもたちの安全を見守り、自分たちで遊びを見つけ、自由な発想を養える環境を整えています。職員が子どもと一緒に取り組む姿勢によって、子どもたちの主体性が広がっています。


2. 職員が働きやすく、研修に参加しやすい環境を整えています
 園長は法人のエリアマネージャーに働きかけ、園に必要な人材を確保しています。職員の配置やシフトの調整を行い、一日の保育の流れや清掃の時間の工夫などを通じて、保育士の働く環境を良好に保つように努めています。残業は基本的に行わず、休暇も希望通りに取ることが出来ています。
 職員は保育に集中することができ、モチベーションを高めて離職率の低下につながる好循環を生み出しています。また、園長は、職員の研修計画を作成し、研修の必要性を折に触れて職員に話し、研修に参加しやすいように勤務のシフト調整をし、研修受講の日は早番にするなど工夫し、職員のスキル向上のための環境を整えています。


3.園長自らが保護者への対応を把握し、対応への標準化を図っています
 園長は、保護者との関係を重視し、関係を良好に保つために保護者への対応についてすべて把握し、対応が職員によって異ならないように注意しています。懇談会の際に園の方針と異なる説明を保護者にすることがないように、懇談会の内容、添付する説明資料などは事前に担任と園長で相談し確認しています。
 日ごろの保護者からの連絡帳や口頭での職員への質問など、些細なことでもすべて園長に相談しており、職員によって対応が異なるのを防ぐ仕組みを作っています。また、相談内容は業務日報に園長がその日のうちに記録し、共有化して継続的にフォローできるようにしています。


≪課題や改善することが期待される事項≫
1.地域へのさらなる発信が望まれます
 園長や法人は、地域と良好な関係を継続することを大切にしています。園長は町内会やマンションの管理組合などと密接な関係を保つようにしています。法人としてもマンションの地域交流室を通じて地域貢献も行っています。
 しかし、開園後わずか2年半ということもあり、地域への育児相談は定期的に開催されておらず、園庭開放の実績もありません。地域への情報発信を行い園の認知度を高め、地域のニーズに応じた子育て支援サービスの提供が期待されます。


2.中期計画を明確にして、単年度事業計画へ展開することが期待されます
 園は理念・方針を具体的にわかりやすい単年度の事業計画を作成し、年度ごとに事業報告書も作成しています。安心して通園してもらうためにも園が目指している理念や方針を長期にわたって継続する必要があります。職員全員が計画を共有して、一丸となって役割を担うために、園独自の中長期計画の策定が望まれます。
 中期計画を作成し、中期計画の実現のために、1年ごとに行うことを単年度事業計画にして、計画の進捗を評価して改善していくことが望まれます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

子どもと一対一で話をする場合は、他の子どもの前ではなく、落ち着いて話せる場所に移るように配慮をしています。職員からは見えているが、子どもにとって、それが気にならないそれぞれ落ち着きやすい場所があるので、必要に応じて声をかけるなどし安全を見守っています。


児童票など個人が特定できるような書類については、事務室の施錠できる書庫で管理しています。個人情報取り扱いについての保護規定があり、実習生を含めて全職員で周知を図っています。保護者には、入園説明会等で説明し、写真掲載は承諾書をいただいています。


園の理念は、豊かに「生きる力」を育てるとあります。保育目標は、「元気でたくましい子ども」「自分で考える子ども」「思いやりのある子ども」「明るくのびのびとした子ども」となっています。これらの文言は保育課程重要事項説明書に記載されています。職員は、クレド(理念)マニュアル、を職員会議で唱和し、職員自身の保育を振り返るようにしています。保育理念、目標、保育方針などは玄関に掲示されています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

保育課程をもとに年間指導計画、月間指導計画、週日案が年齢別に立てられ、日々の保育はこの指導計画のもとに進められています。園では、年齢ごとの(一生懸命)を大切にしています。子どもたちが集中し、大切にしていることを優先できるように、計画は柔軟性を持って実施されています。


年間指導計画、月間指導計画、週日案は、子どもの発達状況を把握し、状況を確認しながら職員間で話し合い作成して、園長、主任が目を通し実施されています。保護者との連絡帳、送迎時の会話、懇談会などを通して保護者の意向や要望を汲み取るように努めています。


衛生管理マニュアルに沿って、清掃チェック表、クリーンチェック表を用いて清掃、衛生管理が行われています。各保育室には、温・湿度計を設置し、空気清浄機、24時間の空調システムを使用して子どもたちが快適に過ごせるようにしています。0、1歳児の保育室の床は床暖房、0〜2歳児の保育室の床はコルク材の柔らかい素材を使い子どもの安全に配慮をしています。午睡明けは空気の入れ替えや、芳香剤を使い匂いがこもらないよう配慮をしています。クラスで音が気になる活動の場合は、隣のマンションにある園が管理をしている地域交流室を利用しています。職員は、子どもに対する話し口調や声のトーンは、柔らかく子どもたちに不安を与えないように配慮をしています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

入園時の慣れ保育については、面談時に子どもが園に慣れるための配慮であることや対応について丁寧に説明しています。そして家庭の就労状況に合わせ、無理のないように保護者と相談をし、実施しています。0、1歳児は担当者が決められていますが、合同保育も実施されているのですべての職員が関われるように配慮をしています。子ども入園当初は心理的なよりどころになるタオルなどの持ち込みに応じています。0〜2歳児は複写式の時系列の連絡帳を使い細かく家庭との連絡をしています。進級時、在園児は子どもが進級することに、期待を持てるようにクラス全員で次のクラスへお引越しをするなど工夫をしています。進級の時には、子どもたちに関わりのある職員を一人付けて子どもの進級への不安に配慮しています。


「虐待防止対応マニュアル」があり職員全員に周知されています。虐待が疑われるケースが見られたときは、本社のエリアマネージャーに伝え職員は、虐待の早期発見に努め、地域の関係機関(神奈川区こども家庭支援課、児童相談所等)連絡する体制があります。職員は子どもたちの日常の朝の視診や、着替え時に不審なけがやあざについて注意し、観察をしています。子どもの安全、幸せを第一に考えると同時に、保護者への声かけをするなど配慮をしています。


玄関には相談窓口の連絡先を掲示しています。さらに、重要事項説明書では「保育内容に関する相談、苦情」という項目で確認できるようになっています。苦情受け付け担当者は園長で、第三者委員の氏名や連絡先も掲載しています。さらに、他機関の苦情解決窓口として神奈川区こども家庭支援課も記載されています。玄関には権利擁護委員会の電話番号も記載され掲示されています。保護者の声は、クラス懇談会や運営委員会などから吸い上げ、保護者に回答を配布しています。園長は子どもの送迎時は常に対応に出ているので、相談をしやすい環境を作って保護者とのコミュニケーションを図っています。子どもは、しぐさや表情から、意思を汲み取るよう努めています。

4 地域との交流・連携

園長は、町内会や入居しているマンションの入居者など地域の方々と良好な関係を深めるよう努めています。町内会に加入し、町会長は園の運動会の様子を見に来てくれています。町会長を通じて、園を取り巻く地域の情報を早くとりこむことができています。マンションの管理組合にも加わり、園に対する要望も把握しています。さらに法人は地域貢献を心がけて、園が入居しているマンション内の地域交流室についても持ち分を購入し、管理を園に任せています。マンション内の行事や防災訓練等で交流室が使用されるなど、マンションの入居者間の交流拠点として役立っており、園との関係は良好です。


園長は、神奈川区の園長会に出席し入所に関する要望などを伝えています。また、年長児の担任は神奈川区の幼保小連絡会議に出席し、地域子育てニーズの把握に努め、近隣の保育園や小学校との連携を深めています。神奈川区の保育園のネットワーク「子育て支援連絡会」に入り、研修会への参加や情報交換を行い、保育の質の向上に取り組んでいます


育児相談、一時保育、園庭開放など、園の専門性を活かした地域への一層の取り組みが期待されます。育児相談は、定期的な開催日を設けていませんが、随時の早い対応を心掛けています。今年は、地域の乳児の健康相談がありましたが、定期的な開催が課題です。今後は認知度を高め地域に向けて一層の発信と周知が期待されます。地域の子育て支援サービスの一時保育の受け入れ体制については、保育定員の関係で4歳児1名の受け入れは可能ですが現在まで実績はなく、園庭開放も広さなどの制約もあり実績はありません。

5 運営上の透明性の確保と継続性

近隣の小学校との交流では、年長児は小学校を訪問し、学校見学やゲームを他園の子どもたちと一緒に行い、小学校の生活のイメージできるようになりました。園の運動会の際には小学校の体育館を借りています。地域の資源を利用する取り組みの例として、恐竜に興味を持った年長児クラスは「恐竜博」に公共交通機関を利用して見学に行き興味を深めました。散歩時には、地域の方や他園の園児とも挨拶を交わすなど、地域の人たちと積極的に交流するように努めています。日によって散歩する場所を変え、できるだけ大勢の地域の人と顔なじみになるようにしています。


系列園が多数あるメリットを活かし、他園の園長からの指摘を園の運営に活かしています。法人の近隣他園の園長に運営委員会のメンバーになってもらい、園の運営についてのアドバイスを受けています。その園とは交流保育を行うなど、定期的に交流し系列園である長所を活かすようにしています。法人の近隣の園長同士、各園を回り互いに工夫事例を集め、問題点を指摘しあうなど勉強しあう取り組みを行っています。記録のよりよい書式なども検討しています。


法人や園は、情報開示の重要性を認識し、力を入れて取り組んでいます。園の情報は、法人ホームページで提供しています。保育の理念、入園手続案内、料金の目安、よくある質問など、利用希望者等が必要としている情報を分かりやすく紹介しています。法人で用意した園運営に関する「自己評価」を職員合議の上継続して実施しています。評価結果は園の玄関に備え付けられており、園のパンフレットや重要事項説明書と共に閲覧できるようにし、広く情報を開示しています。


ボランティアや実習生はマニュアルの整備、受け入れや育成の担当者を決めるなど体制を整え、受け入れています。今年度近隣の私立中学校から4人の中学生のボランティアを受け入れ、ボランティア終了後は学生から感想を聞きました。園では今後も中学校と連携を深めたいとしています。さらに今年度は横浜こども専門学校からの実習生1名を迎えました。受け入れ時に保育方針や利用者への配慮、注意事項などを説明し、終了後に振り返りの機会を設けまた職員と意見の交換も行い、園からは評価やコメントも記入しています。

6 職員の資質向上の促進

法人は、キャリアパス制度を導入し、職員の経験・能力や習熟度に応じた役割や望ましい職員の姿を要件として示しています。職員は目標達成シートを使い、スキルアップについて園長からアドバイスを受け、示された望ましい姿を達成するようにしています。園長が年2回面談を実施し、人事考課表で達成度の評価を行い、その際には職員の満足度・要望の把握にも努めています。


園長は、職員のスキルアップのための研修の必要性を職員に話し「平成28年度職員研修受講計画」を作成し、職員だけでなく、非常勤職員にも研修受講を働きかけています。研修に参加しやすいように勤務のシフト調整をし、研修受講の日は早番にするなど工夫しています。併せて、園長は日々の業務を通じて、職員一人一人と言葉を交わし、OJTが必要な時はその場で指導し、世間で話題に上るようなことがあるときなど折に触れて話すようにしています。


園長は、エリアマネージャーに働きかけ園に必要な人材を確保し、職員の配置やシフトの調整を行い、一日の保育の流れを効率的にし、清掃の時間を工夫するなどを通じて、保育士の働く環境を良好に保つように努めています。残業は基本的になく、休暇も希望に沿って取得できています。保育士のモチベーションが高まって保育に集中することができ、離職率の低下につながるという働く環境においての好循環を生み出しています。

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