かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

新桜ケ丘保育園(2回目受審)

対象事業所名 新桜ケ丘保育園(2回目受審)
経営主体(法人等) 社会福祉法人 相愛会
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 240 - 0036
保土ヶ谷区新桜ケ丘2−41−9
tel:045-351-6087
設立年月日 2008(平成20)年04月01日
公表年月 2018(平成30)年02月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 市民セクターよこはま
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の概要】
 新桜ヶ丘保育園は、JR横須賀線「東戸塚」駅、または相鉄線「二俣川」駅から、相鉄バスに乗り、環状2号線にある「新桜ヶ丘保育園」バス停下車、徒歩約3分の住宅地にあります。昭和52年(1977年)8月、横浜市により開設され、平成20年(2008年)4月、社会福祉法人相愛会に民間移管されました。
 園の施設は、鉄骨造平屋建てで、保育室・調理室・事務室などがあります。園庭には、砂場、すべり台、ジャングルジム、登り棒、雲梯などが備えられています。また、子どもたちが登ることができる大きな木が植えられ、くぐって通り抜けられるコンクリート管が置かれています。
 定員は60名(生後4ヶ月〜就学前児)、開園時間は、平日、土曜日とも7時〜20時です。
 運営法人の理念は「子どもが幸せな社会の中でいきいきと成長していけるように、子どもの最善の利益を追求し、地域福祉の中心的役割を果たす。」です。これに基づき、保育目標を「明日を拓くこども 生きる力を育てる −たくましく、こころ豊かで、そしてよく考えるこども−」としています。保育の基本方針は「子どもの発達を保障できる人的、物的環境を作る」、保育姿勢は「子どもの今に合わせ、今を拓くことのできる保育の追及」です。   

   

◆高く評価できる点
1、子どもたちは、元気に遊びながら、さまざまなことを学んでいます
 天気の良い日は、園庭や散歩先の公園で、子どもたちは思いっきり身体を動かしています。園庭では、ほとんどの子どもが裸足になっています。登り棒を登ったり、雲梯にぶら下がったり、大きな木に登ったりしています。ジャングルジムは子どもたちに人気があり、上に設けられた山小屋風の建物に入り込んで遊んでいる姿も見られます。砂場で穴を掘ったり、山を作ったりしているほか、園庭の泥を皿に盛って水をかけたり、水たまりに足を入れたり、葉っぱや咲いている花を摘んでビニール袋に入れ水を注いだりしています。手足が汚れたり水に濡れたりするのも気にせずに熱中しています。
 室内の活動では、一人で落ち着いて絵本や図鑑を読んだり、友達と一緒に、ブロック組み立て、おはじき、ままごとなどをして遊んだり、自由に遊び込める時間が確保されています。
 園庭のプランターで、花や野菜・稲を育てているほか、近隣の畑で多種類の野菜を栽培しています。畑の管理者から教えてもらいながら、子どもたちは種まきや苗植えをし、草取りをしています。収穫した野菜を、調理室で調理してもらい食べています。また、飼育としては、蚕を育てています。子どもたちが桑の葉を採ってきて与え、繭となるまでを観察し、さらに繭から糸を紡いで作品にする体験をしています。
 地域との交流としては、横浜市西部地域療育センターや横浜療育医療センターを子どもたちが訪れ、障がいのある子どもたちと一緒に遊んでいます。また、近隣の高齢者グループホームにも訪れています。


2、職員は、子どもが自分で考えることを大切にした保育をしています
 職員は、子ども一人一人の自主性を尊重しています。例えば、鉄棒に挑戦している子どもが手こずっている場合には、「手の巾は大丈夫かな」などとヒントを与え、子ども自身で考えて工夫するのを見守っています。繰り返し挑戦して自信がついた子どもは、さらに難しい技に自ら向かっています。また、マットの上に渡した横棒をくぐる遊びでは、腹這いになったり、後ろ向きでくぐったり、仰向けになったり、さまざまに工夫しています。保育士は、危険のないように見守りながら、遊びの様子を見て、小さな台やバケツ・スコップを出してくるなど、さりげなく遊びが広がるようにしています。子ども一人一人のできることを把握し、必要なときだけ手助けし、“できた”“やった”という喜びを子どもが感じることができるようにしています。
 また、遊びが終わると、保育士の声かけがなくとも子どもたちは絵本やおもちゃを片づけ始めます。散歩や園庭での遊びが終わった後は、手や足を洗い、トイレを済ませて着替えをするなど、次に何をやるかを自分で考えて行動する習慣が身についています。
               
◆改善や工夫が期待される点
1、マニュアルの定期的な見直しが期待されます
 健康管理・感染症への対応・衛生管理・安全管理・事故防止など、さまざまな業務マニュアルを作成していますが、マニュアルの内容を周知・徹底させるための研修や、内容の見直しを定期的に行うには至っていません。また、マニュアルの制定日・改訂日の日付がないものも見受けられます。定期的(最低年1回)に、職員も参加して見直しを行う体制を取り入れることが期待されます。


2、人材育成のために、新たな仕組みの導入が期待されます
 毎月、園内研修を行っているほか、姉妹園との合同学習を年3回行うなど、人材育成に取り組んでいます。また、横浜市や保土ケ谷区が行う研修や運営法人が行う研修に必要な職員が参加しています。これらの研修に加え、自己啓発の一環として、一人一人の職員が、毎年自己目標を設定し、達成度の評価を行う体制を取り入れると、より効果的な人材育成への取り組みとなることが期待されます。その際に、経験・能力・習熟度に応じた期待水準を作成、明文化すると、一人一人の職員が自己目標を設定するときの目安となります。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ・運営法人の理念は、「子どもが社会の中でいきいきと成長していけるように、子どもの最善の利益を追求し、地域福祉の中心的役割を果たす」です。それに基づき、保育目標を「明日を拓くこども 生きる力を育てる −たくましく、こころ豊かで、そしてよく考えるこども−」としています。
・園の保育目標や基本方針を明示した「職員ハンドブック」を全職員に配付しているほか、職員会議や日常ミーティングで説明しています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

・保護者に対し、保育課程の説明を入園時や年度初めに行うことが望まれます。
・保育課程に基づき、年齢ごとに、年間指導計画・月間指導計画・週案を作成しています。
・子どもの発達に応じた環境設定となるよう工夫しています。例えば、2歳児クラスは、年度初めは0,1歳児と同じ保育室を使っていましたが、9月からは独立した別の保育室に移っています。幼児クラスも2つの保育室をどのクラスが使うか、年度途中でも変更するなど柔軟に対応しています。
・乳児は、毎月個別指導計画を作成しています。幼児は、特に配慮や支援が必要な子どもについて、個別指導計画を作成しています。
・子どもたちは農作業を体験しています。地元の畑を借り、管理者からサポートを受け、種や苗を植え、草取りをし、収穫から食べるまでの経験をしています。園庭においてもプランターで花や野菜・稲等を栽培しています。また飼育としては、蚕を育てています。桑の葉を、子どもたちが採って来て与え、繭から糸を紡いで作品を作るまでを毎年体験しています。
・散歩や園庭遊びを毎日、取り入れています。ほとんどの子どもが裸足で土の園庭を思う存分楽しんで遊んでいます。園庭には数本の大きな木があり、子どもたちが木登りをしたり、遊び場に木陰を作ったり、落ち葉がままごとの道具になったりしています。年間指導計画ではリズム遊び・体育遊び・散歩等の項目毎に、各年齢に合った遊び方や遊具の使い方・散歩の距離やコース等をきめ細かく設定しています。
・食事の場としての雰囲気作りとして、通常と違うテーブルの並べ方にしたり、明るい色合いのテーブルクロスを敷くなどして、楽しい食事時間を演出しています。
・生後4ヶ月受け入れ時からおむつを使用せず布パンツを使用しています。パンツが濡れたことを子どもが不快に感じる点と、股関節の活動範囲が広がり運動能力が向上することを利点と園では考えています。
・園だより・クラスだより・給食だより・ほけんだよりを毎月発行しています。クラスだよりは月2回発行し、月初にはクラスの様子・その月のねらい・クラスからのお知らせなどで構成し、月半ばには子どもたちの様子を写真を主にして構成し、より丁寧に保護者に伝える工夫をしています。
・園行事開催時には、保護者会が自主的に保護者の中から数人のボランティア参加をとりまとめ、毎回園と協力して行事の準備から後片付けまでの手伝いをしてくれるなど、大変良好な関係を構築しています。

3 サービスマネジメントシステムの確立 ・特に配慮を要する子どもや支援を要する子ども一人一人について会議で話し合い、記録しています。
・職員は、特に配慮を要する子どもや障がいのある子どもの保育に関する研修に参加しています。参加した職員は報告書を作成するとともに、職員会議で発表し、全職員が情報を共有できるようにしています。
・「苦情解決のための仕組みに関する規則」を定め、概要を「園のしおり」に記載するほか、園内にも掲示し、保護者に周知しています。
・相談・要望・苦情の区別なく、まずは、クラス担任に申し出て欲しいと保護者に伝えています。対応した職員は、「保護者相談対応記録表」に内容を記入し、「要望・苦情」に該当すると判断された場合は、苦情解決規則に則って主任・園長が対応しています。
・子どもの健康管理・感染症等への対応・衛生管理・安全管理などのマニュアルを作成していますが、定期的な見直しを行うには至っていません。また、定期的な研修が行われていないので、実践講習を含めたより丁寧な職員研修の習慣づけが望まれます。
4 地域との交流・連携 ・地域への子育て支援サービスとして、一時保育・交流保育・ランチ交流・園庭開放等を実施しています。
・子育て支援サービス利用者等からの相談には応じていますが、定期的に育児相談日を設けるには至っていません。
・横浜市西部地域療育センター・横浜療育医療センターそれぞれに、年間4, 5回の交流を続けています。障がいを持つ子どもたちとのは、園児にとっては「みんな一緒」の意識を持つ機会となっています。また、高齢者のグループホームへも子どもたちが訪れています。
・園の行事に地域住民を招待するには至っていません。備品貸し出しは、要望はなく実績がありません。
・幼保小教育連携事業の一環として、近隣の保育園や近隣小学校と活発な交流を続けています。小学校とは、5歳児の交流の他に、土曜日保育の子どもたちが小学校の運動会にも参加させてもらっています。旭区にある姉妹園との交流も年間を通して積極的に行っています。
・ボランティア受け入れ・実習生受け入れのマニュアルがあります。中学生・高校生の職業体験や「夏休みちょっとだけボランティア」や、実習生を受け入れています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 ・保育や業務に関する自己評価を、一人一人の職員が所定の書式に従って行っていますが、保育所としての全体的な自己評価を行うには、至っていません。
・「全国保育士会倫理綱領」を全職員に配布しています。また、職員ハンドブック中には、「児童憲章」を記載しているほか、子どもと接する時の留意事項なども載せています。他施設での不正・不適切な事例を入手した場合には、職員会議などで報告し、職員に周知・啓発しています。
・ゴミの分別をしています。また、牛乳パックや段ボールを、子どもたちが作る作品の素材として利用したり、職員が手づくりで小さな椅子や玩具などにしたり、リサイクルに取り組んでいます。緑化と食育を兼ねて、子どもたちが園庭で朝顔・きゅうり・ゴーヤーなどを育てています。
・園の運営方針や事業計画などに、環境配慮への考え方、取り組みを明文化するには至っていません。
・主任は、日々現場に出て、一人一人の職員の業務状況を把握しています。また、リーダー会議・乳児クラス会議・幼児クラス会議を通じても確認し、一人一人の職員の能力や経験に合わせ、的確な助言や指導を行っています。
・事業運営に影響のある情報は、横浜市や保土ケ谷区から得るほか、保土ケ谷区園長会などでも得ています。
・毎年度末に、保育総合評価検討会を開き、保育内容の評価検討を行うほか、運営面での課題なども話し合い、次年度の改善課題を設定しています。
・中長期計画を策定するには至っていません。
6 職員の資質向上の促進

・研修や学習会などを通じて人材育成を図っています。毎月の職員会議の後、園内研修を行っているほか、姉妹園との合同学習会を年3回行っています。また、横浜市や保土ケ谷区などが行う研修や運営法人が行う研修に必要な職員が参加しています。参加した職員は、報告書を作成するとともに、職員会議で発表しています。
・研修などで、他園の工夫した良い事例を得た場合は、職員会議で報告し、検討しています。また、姉妹園と公開保育を年2回行い、互いの保育の現場を見学した後、勉強会を開いています。
・保育の指導計画に関する自己評価は、計画で意図したねらいと関連付けて行い、子どもの意欲や取り組む姿勢がどうであったかなどを重視して行っています。
・日常の保育や保護者との対応など、クラスの担当者が責任を持って対応するようにしています。判断に迷った時などは、主任・園長に連絡・相談するよう指導しています。また、園の職務分掌を定め、保育部門、業務管理部門に分けて実行委員や担当者を決め、企画力や実行力などが身につくようにしています。
・一人一人の職員が、毎年自己目標を設定し、達成度の評価を行う体制を取り入れること、および、経験・能力・習熟度に応じた役割・期待水準を明文化することが望まれます。

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