かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

ポピンズナーサリースクール鶴見

対象事業所名 ポピンズナーサリースクール鶴見
経営主体(法人等) 株式会社 ポピンズ
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 230 - 0051
鶴見区鶴見中央2丁目6-29 アスク・サンシンビル1F
tel:045-716-9531
設立年月日 2015(平成27)年04月01日
公表年月 2017(平成29)年12月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 市民セクターよこはま
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の概要】
ポピンズナーサリースクール鶴見は、JR京浜東北線「鶴見」駅、または京浜急行線「京急鶴見」駅から、徒歩約6分、商店街のはずれにあり、周辺には、高層住宅が多く建っています。平成27年(2015年)4月、株式会社ポピンズにより開設されました。
園の施設は、3階建てビルの1階にあります。保育室、調理室、事務室などがあり、中央には、多目的に使用できるホール(園では、ピアッツァと称している)が設けられています。屋外遊戯場(園庭)は小さいですが、近隣には多くの公園があり、子どもたちの散歩や遊び場として利用しています。
定員は60名(生後57日〜就学前児)、開園時間は、平日7時〜20時、土曜日7時〜16時です。
企業理念は、「最高水準のエデュケア(*)と介護サービスで社会に貢献します」です。理念に基づき、教育目標を「人生で最も重要な時期の人間教育を目指します。1.寛容な人間 2.聡明で愛情深い人間 3.探求心の強い人間 4.グローバル社会で活躍できる人間」としています。
(*)エデュケアとは、エデュケーション(教育)とケア(保育)を組み合わせた言葉です。
「エデュケア」を実践するため、ポピンズアプローチという手法を取り入れています。ポピンズアプローチでは、子どもたちの知力(知能と学ぶ意欲)を「知力8(エイト)」として、「言語」「音楽」「論理数学」「空間構成」「身体運動」「自然科学」「社会性」「自己受容」の8つの領域に整理していて、日々の保育は、「エデュケアプログラム」として、これらの領域を意識した活動としています。

◆ 高く評価できる点
1、子ども一人一人が、楽しく、生き生きと園生活を過ごすことができるよう取り組んでいます
朝や夕方の時間には、子どもたちが自由に遊べる時間を確保しています。ビーズ通しなど手指を使って遊ぶ玩具、ブロックやままごと遊び玩具、職員が手作りした玩具などで、自分の好きなことに熱中して遊んでいます。ブロックを使って高い塔を組み立てるなど、子ども同士で工夫している姿も見られます。
晴れた日は、散歩に出かけたり、公園で遊んだりする時間を設けています。例えば、散歩のときに“ちょうちょが飛んでいるね”とか“カラスどこにいるかな”など、保育者が子どもたちに話しかけています。保育室では、カブトムシや金魚を飼育し、当番が餌をあげています。4・5歳児クラスでは、カブトムシを観察して気づいたことを紙に書いて、みんなの前で発表しています。ひらがな表を手にし、保育士に聞きながら、懸命に書いている姿が見られました。
また、「リトミックレッスン」が、全クラスで毎週行われています。講師の弾くピアノの曲に合わせて、子どもたちが歌いながら、身体全体を動かして楽しんでいる姿が見られました。また、幼児クラスでは、マット運動や平均台、鉄棒、トンネル遊び、ゴムひも遊びなどを、週1〜2回計画的に行っています。 
さらに、「バイリンガルレッスン」という英語の時間が月1〜2回全クラスであり、専任講師による生の英語に触れる機会があります。そのほか、全園児が集まる毎朝のつどいや、食事やおやつの前に、英語の歌を歌っています。今月の歌として、日本語の歌と英語の歌が毎月取り入れられ、子どもたちは、遊びの中や、次の活動に移る合間など、さまざまな場面で歌っています。
給食では、各県の郷土料理や世界のさまざまな国の料理の献立が取り入れられています。また、4・5歳児クラスでは、バイキング形式を取り入れています。子どもたちは、配膳台の見本を見ながら、自分が食べられる量を茶わんや皿に取り分けています。
遊びや食事などさまざまな場面で、保育者は、子どもの言い分をていねいに聞き取ったり、態度、表情や仕草から子どもの気持ちを汲み取ったりして、一人一人の子どもの個性に応じた対応をしています。「エデュケアプログラム」を実践しつつ、子ども一人一人が、楽しく、生き生きと園生活を過ごすことができるよう取り組んでいます。

2、保護者との効率的な情報交換システムが構築されています
日々の家庭との情報交換ツールとして、連絡ノートではなく、ITシステムを利用したWEB連絡帳(ポピンズメモリーと園では称しています)を用いています。例えば、登園前に保護者がスマートフォンなどを通して昨日の様子や連絡事項を入力すると、担任が園のタブレットを通して、子どもが園に着く前に、状況を把握することができます。園からの連絡事項も、このシステムを利用して伝達しているので、夕方、保護者は、子どもを迎えに来る途上で、あらかじめ今日の様子を把握することができます。
また、毎月発行するポピンズニュースレター(園だより)も、このシステムを通じて配信しています。さらに、保護者はこのシステムを利用して、園のさまざまな情報などを得ることができるようになっています。
WEB連絡帳は、システムを通して、主任や施設長も内容を把握できます。良かった点や、連絡不十分や不適切な点などを、担当者に伝えることができるので、職員の励みとなるとともに、レベルアップにも役立っています。          

◆ 改善や工夫が望まれる点
1、地域の子育て支援に取り組むことが望まれます
開園後約2年半を過ぎ、内部体制が固まってきたので、今後は、地域の子育て支援に取り組むことが課題です。子育て支援へのニーズがあることは、園としても把握しているので、何から始めるか、いつから行うかなど具体的な計画を立てることが望まれます。例えば、定期的な育児相談日を設けたり、育児講座を開いたりすることが考えられます。また、近隣の公園で、園児・保育者と地域の親子が一緒に遊ぶ機会を、日時を決めて行うことも考えられます。

2、研修のさらなる充実が期待されます
本社主催の新人研修・職位別研修・職種別研修や、横浜市や鶴見区などが行う外部研修に、必要な職員が参加しています。また、正職員に対する園内研修を行っていますが、主にマニュアルの読み合わせや内容確認の場となっています。今後は、保育技術の向上を目指したテーマも取り入れることが期待されます。
また、非常勤職員に対しては、日々の保育の中で、実践教育訓練(OJT)を主任が行っています。しかし、正職員が参加している本社主催の研修や横浜市などが行う研修に、非常勤職員が参加することは少なく、非常勤職員の資質向上への取り組みは今後の課題です。勤務時間の工夫をして、非常勤職員も正職員が参加している研修に参加できるようにしたり、園内で、非常勤職員全員を対象とした研修を行ったりすることが期待されます。

 

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ・企業理念は、「最高水準のエデュケア(*)と介護サービスで社会に貢献します」です。理念に基づき、教育目標を「人生で最も重要な時期の人間教育を目指します。1.寛容な人間 2.聡明で愛情深い人間 3.探求心の強い人間 4.グローバル社会で活躍できる人間」としています。本社主催のさまざまな研修の折に、企業理念・教育目標を職員に伝えています。
 (*)エデュケアとは、エデュケーション(教育)とケア(保育)を組み合わせた言葉です。
・人権の尊重について、本社が行う研修や鶴見区が行う研修に職員が参加しています。
・守秘義務については、全職員と誓約書を交わしています。保護者に対して、「重要事項説明書」を通して、守秘義務、個人情報の利用目的、写真等の取り扱いについて周知し、同意書を得ています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

保育課程は、子どもの最善の利益を第一義とし、教育方針や、外国籍の子どもが多いことなど地域の状況を考慮して作成しています。今後は、在園児の保護者も含めて、保育課程を入園時や年度初めに説明することが望まれます。
・保育課程に基づき、年齢ごとに、年間指導計画・月間指導計画・週案を作成しています。年間指導計画中には、教育目標4項目を、年齢に合わせてどのように展開していくかを記載しています。
・入園前に保護者と面談しています。面談の際に、子どもが遊具で遊んでいる様子を複数の職員で観察し、発達状況やコミュニケーションレベルを把握しています。
・0〜3歳児は、昼食をホールで摂っています。4・5歳児クラスは、保育室内でバイキング形式での昼食を摂り、終了後清掃を行い、午睡の場所としています。ホールは、昼食の場だけでなく、全園児が集まる朝の集いや、月1回の誕生日会などにも使われ、異年齢児間交流の場となっています。
・乳児は、毎月個別指導計画を作成しています。幼児は、特に配慮や支援が必要な子どもについて、個別指導計画を作成しています。
・朝や夕方の時間には、子どもが自分の好きなことをして遊べる時間を確保しています。ビーズ通しなど手指を使って遊ぶ玩具や、ブロックやおままごとなど想像力を育む玩具、職員が手作りした玩具などで遊ぶ様子が見られました。アトリエという部屋を用意して、多数の玩具や素材、楽器、図鑑などを置き、子どもたちの好奇心を刺激しています。
・一斉活動やルールのある遊びとして、リトミックやごっこ遊び、ゲーム、ボール遊び、縄跳び、プール遊び、制作などを年齢や発達に合わせて取り入れています。
・カブトムシや金魚を飼育しています。カブトムシを見て、気付いたことを紙に書いて発表するなど、保育活動にフィードバックしています。
・子どもたちに提供する教育・保育を「エデュケア」と会社全体で名付け、「エデュケアプログラム」を通して子どもの8つの知力「知力8(エイト)」を伸ばすプログラムの実践を目指しています。毎日設定されるエデュケアプログラムの時間には、自然科学や言語、音楽、空間構成、身体運動などさまざまな活動を計画的に取り入れています。歌やリトミック、絵画、英語、運動などを積極的に行い、絵画は、施設長が子どもに教えていて、0歳児クラスから地域の展覧会に出品しています。「バイリンガルレッスン」という英語の時間を設けて、月1〜2回、全クラスの子どもたちが専任講師による生の英語に触れ合える機会を持っています。
・発達段階に応じて運動能力を高められるように、全てのクラスでリトミックを行うほか、運動カリキュラムの強化を行っています。乳児クラスではスキンシップを取りながら運動遊びができるようにしています。幼児クラスでは、マット運動や平均台、鉄棒、トンネル遊び、ゴムひも遊びなど発達段階に応じた運動カリキュラムを、週1〜2回計画して行っています。冬場には近隣の公園でマラソンもしています。
・子どもが残さず食べることを強制したり、叱ったりしないように、食事の時間にゆとりを持ち、食事が楽しくなる声かけをしています。4、5歳児クラスではバイキング形式を取り入れています。子どもたちは見本を参考にしながら、自分が食べられる量をよそっていました。
・子どもたちが食事及びその過程に関心を持つことができるように「年間食育活動計画」を立てています。行事食や他国の料理、郷土料理の予定を立て、三色食品群の説明などを行っています。ゴーヤーなど食材に触れる企画や、クッキングの計画を0歳児クラスから取り入れており、おにぎり作り、うどん作り、豆腐作り、カップケーキ作りなど、楽しい企画を行っています。
・WEB連絡帳を用いて保護者と情報交換をしています。登園前に保護者がスマートフォン等を通して連絡事項を入力すると、担任が園のタブレットを通して確認できるようになっています。園からの連絡事項も、ポピンズシステムを用いて伝達しています。
・食育イベントや制作などの時に保育参加を受け入れています。また、ハロウィンパーティーでは保護者が仮装をして参加したり、クラシックの生演奏を楽しむニューイヤーコンサートなどにも保護者が参加できるようにしています。今年度は「敬老お茶会」を企画し、園児の祖父母を招いています。


 

3 サービスマネジメントシステムの確立

・特に配慮を要する子どもや支援を要する子ども一人一人について会議で話し合い、記録しています。職員は、特に配慮を要する子どもや障がいのある子どもの保育に関する研修に参加しています。参加した職員は報告書を作成するとともに、職員会議で発表し、全職員が情報を共有できるようにしています。
・文化(言語・表現・食事)や生活習慣、考え方の違いを認め、尊重しています。例えば、宗教上の理由などによる除去食の対応もしています。また、「バイリンガルレッスン」(英語の時間)を行い、給食で世界の料理を提供するなど、文化や生活習慣が違う国や地域があることを子どもたちが理解できるようにしています。
・苦情解決規程を定めています。苦情受付担当者は主任保育士、苦情解決責任者は施設長であることや、第三者委員に直接苦情を申し立てできることを重要事項説明書に記載するほか、苦情解決体制の概要をフローチャート形式で表し、園内に掲示し、保護者に周知しています。
・意見箱を設置しているほか、毎年12月に全保護者に対し顧客満足度調査を行っています。また、クラス懇談会などでも要望や意見を聞いています。さらに、運営委員会(年2回)でも、保護者代表から要望や意見を聞いています。
・「保健業務マニュアル」を整備し、健康管理や症状への対応、事故やケガへの対応、感染症の対応、与薬管理、SIDS(乳幼児突然死症候群)の予防対策などの手順を定めて、子ども一人一人の健康状態を把握しています。「重要事項説明書」に保健衛生について掲載し、保護者に知らせています。
・「安全管理マニュアル」「安全チェックリスト」を整備し、緊急連絡体制や大規模災害マニュアル、災害対策マニュアル、消防計画、園庭遊びマニュアル、散歩マニュアル、危険事例などを明確にしています。

 

4 地域との交流・連携

・民生委員との意見交換や園長会や、地域子育てイベントに向けた検討会、地域年長保育園の交流会などを通して、地域の子育て支援ニーズを把握しています。開設3年目であり、地域子育て支援のためのサービスや育児講習を実施することを課題としています。
・地域と友好的な関係を築くために、勤労感謝の日には、嘱託医や消防署、タクシー会社などに子どもたちが行き、感謝の手紙や制作物を届けています。また、ハロウィンパレードの際には、地域の協力を得て行事を盛り上げています。また、地域の高校生の招待を受けて、ハンドベルを聴きに行くなどもしています。
・会社のホームページや横浜市のホームページに、園の特徴など必要な情報を掲載しています。落ち着いた環境で見学をするため、原則として月1回土曜日に、予約制で見学会を開催しています。通常の保育への影響や感染症予防への配慮から、平日の保育時間の見学のみお断りしています。
・「実習生・ボランティア受け入れについて」「保育実習の皆さんへ」を用意し、ボランティアや実習生に対して園の方針や利用者への配慮を十分に説明できるようにしています。

 

5 運営上の透明性の確保と継続性

・子どもの発達や状況に応じ、月間指導計画・週案を、クラスごとに作成・評価・見直しを行い、主任が最終確認しています。
・子どもや家庭の個別の状況・要望、子どもの成長発達記録を作成しています。個人別にファイルし、決められた書庫に保管、全職員が必要なときに見ることができるようにしています。
・保育所としての自己評価は、ナーサリー事業本部共通の評価項目・様式を用いて行い、職員各人が行った自己評価結果をまとめ、保育所の自己評価結果として、ホームページで公表しています。
・就業規則中に、服務規律として、倫理・規範などを明文化しています。他の施設(社内の他施設も含む)でのさまざまな事例を入手した場合は、職員会議などで報告し、職員に周知・啓発しています。
・ゴミの分別を行っています。また、牛乳パックや段ボールなどを子どもたちが遊ぶ時の素材として利用したり、職員が入れ物や遊具などを手作りしたり、リサイクルに取り組んでいます。施設長が、毎月エコテーマを設定し、日々の保育の中で取り入れるよう職員を指導しています。また、地球環境保護と節電に取り組んでいることを園内に掲示し、保護者に周知しています。
・企業理念・教育目標を事務室に掲示し、職員が常に意識できるようにしています。
・重要事項が決定されたときは、職員会議などで目的・決定理由・経過などを説明しています。保護者には、掲示や文書で知らせるほか、必要に応じ、説明会を開いています。連絡帳をノート形式でなく、ITシステムを利用したWEB連絡帳に切り替える際には、保護者への説明会を開き、丁寧な対応をしています。
・主任は、日々現場に出て一人一人の職員の業務状況を把握し、一人一人の職員の能力や経験に合わせ、的確な助言や指導を行っています。気がついた場ですぐに伝えるか、後で個別に伝えるかなど、状況により適切な対応となるよう心がけています。
・事業運営に影響のある情報は、本社での施設長会議で得るほか、鶴見区園長会からも得ています。重要な情報は、幹部職員間で検討するほか、適宜、職員会議などで知らせています。
・保育所としての自己評価結果や、保護者アンケート(顧客満足度調査)の結果などを踏まえ、運営面での改善に努めています。

 

6 職員の資質向上の促進 ・本社主催の新人研修・職位別研修・職種別研修や、横浜市や鶴見区などが行う研修に、必要な職員が参加しています。研修に参加した職員は、研修報告書を作成するとともに、職員会議で内容を発表しています。研修報告書は、研修で得た知識や情報を、日々の保育の中でどのように実施していくかの予定なども記入するようになっています。一定期間(3ヶ月くらい)経過後、実施状況の評価・コメントを施設長が書き入れています。
・日々の保育の中で、主任が必要に応じ、個々の非常勤職員に対し、実践教育訓練(OJT)を行っていますが、本社主催の研修や横浜市などが行う研修に、非常勤職員が参加することは少なく、資質向上への取り組みは課題となっています。例えば、非常勤職員全員に対する園内研修を実施するなど、できるところから取り組むことが望まれます。また、職員会議の決定事項などを、非常勤職員にも必ず伝達する体制を整備することも望まれます。
・研修などで、他園の工夫した良い事例を得た場合は、職員会議で報告し検討しています。
・保育の指導計画に関する自己評価は、計画で意図したねらいと関連付けて行い、子どもの意欲や取り組む姿勢がどうであったかなどを重視して行っています。指導計画に関する評価・反省を、次の週案・月間指導計画・年間指導計画の作成に反映させています。
・日常の保育や保護者との対応など、クラスの担当者が責任を持って対応するようにしています。判断に迷った時などは、主任・施設長に連絡・相談するよう指導しています。保護者との連絡は、WEB連絡帳を用いているので、主任・施設長も内容を把握できます。良かった点や、連絡不十分や不適切な点などを、担当者に伝えています。
・会議の場だけでなく、いつでも、主任や施設長に改善提案や意見を述べることができるようにしています。

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