かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

にじいろ保育園久里浜ポピー(2回目受審)

対象事業所名 にじいろ保育園久里浜ポピー(2回目受審)
経営主体(法人等) ライクアカデミー株式会社
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 239 - 0831
横須賀市久里浜4-12-2 リヴィエール久里浜2階・3階
tel:046-838-4181
設立年月日 2005(平成17)年04月01日
公表年月 2018(平成30)年01月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 市民セクターよこはま
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の概要】
 にじいろ保育園久里浜ポピーは京浜急行線京急久里浜駅から徒歩3分、川沿いのマンションの2階、3階にあります。近隣には、商店街や自然豊かな公園があり、子どもたちの散歩コースとなっています。
 にじいろ保育園久里浜ポピーは平成17年(2005年)4月にライクアカデミー株式会社によって開設されました。運営法人は、保育園・学童クラブ・児童館の運営、病院・事業所・大学内の保育委託サービス、保育施設運営のコンサルティングサービス等を、首都圏を中心に幅広く展開しています。
 園舎は明るく開放的で、保育室の窓からは、子どもたちが大好きな電車やバス、船を見ることが出来ます。園庭はありませんが、テラスで野菜を育てたり、夏場にはプール遊びを楽しむなどしています。
 定員は、60人(0歳児〜5歳児)、開園時間は、平日(月〜金)は7時〜20時、土曜日は7時〜18時です。
 保育理念は「のびやかに育て だいちの芽」、保育方針は「みとめ愛・みつめ愛・ひびき愛(信頼・安定・共感)」、保育目標は、「自然を愛し、心身ともに健やかな子ども」「自分で考え行動し、意欲と根気のある子ども」「『仲間』と関わり、人を思いやれる子ども」「自己を表現できる子ども」です。


◆高く評価できる点
1、子どもたちはのびのびと自分を表現し、園生活を楽しんでいます
 保育士は子ども一人一人の気持ちを大切に保育にあたっています。保育士は、子どもの甘えを優しく受け止め、子どもが出来たことや小さな発見を共に喜び、子どもの小さな思いつきを誉めて応援し子どもが自分で考えを広げられるように支援しています。このような保育士の働きかけのもと、子どもたちは自分の気持ちを素直に表現し、のびのびと遊んでいます。一斉活動にも、リズム遊びや歌、リトミック、楽器演奏、造形活動など、子どもが自分の思いを表現できるような活動を多く取り入れています。観察時にも、幼児の朝の会、夕の会で、子どもたちがたくさんの歌を歌詞も見ずに、大きな声で楽しそうに歌っている様子を見ることが出来ました。また、幼児は、自分の思いを言葉で発表する時間を設けています。
 園庭はありませんが、天気が良い日には積極的に散歩や園外活動の時間を作っています。近隣の公園では、子どもたちは、リレーや縄跳び、ボール遊び、鉄棒などで身体を動かすとともに、季節の花を見たり虫を捕ったりして自然に触れています。また、商店街で近隣住民と挨拶や会話を交わし人との触れ合いを感じ、精米の様子を見学したり、買い物をしたりし社会性を養っています。幼児は、バスや電車にのって出かける経験もしています。
 異年齢の交流も盛んで、3・4・5才児は縦割りで活動する時間が多く、年下の子どもが年上の子どもを目標として色々なことに挑戦し、年上の子どもが年下の子どもの世話を何気なく行う姿があちこちでみられます。幼児と乳児は階が分かれていますが、行事や誕生会などは全園児合同で行うほか、散歩や、リトミックを一緒に行うなどし、交流しています。
 このように、子どもたちは様々な経験をし、園生活をのびのびと楽しんでいます。


2、保育士は子どもへの思いを共有し、連携して保育にあたっています
 保育理念、保育方針、保育目標を玄関や保育室に掲示するとともに、運営法人による入社時の研修や定期的に開催されているレベルアップ研修で全職員が理解できるようにしています。園長、主任は保育の様子を見て回り、気が付いた時には、職員会議やミーティングなどで取り上げ、基本方針と結び付けて職員に伝えています。また、「にじいろの保育」という園の自己評価を用い、定期的に全職員で読み合わせをして全員で振り返りをし、保育の内容が理念や方針に沿っているか確認しています。
 チャレンジ共有シート(自己評価表)という用紙があり、非常勤職員を含む全職員が毎年作成し、園長面接を行っています。職員は、チャレンジ共有シートを用いて、目標設定と自己評価、自己確認を行い、自己の保育を振り返っています。
 研修も盛んで、毎年研修テーマを決めた園内研修を行っています。外部研修としては、横須賀市や白峰学園保育センター主催の研修があり、職員は資質向上のために参加したい研修を選択し自主的に受講しています。運営法人が主催する研修にも参加しています。研修の成果は報告書にまとめて閲覧するとともに、職員会議でも報告しています。職員は、研修で得た新しい知識だけでなく、保育士が得意とすることやこれまでの経歴で得たものを学び合い、積極的に保育に取り入れています。園長は、保育士の自主性を重んじ、やりたい保育を実践できるよう後押ししています。
 このような取り組みを通して、保育士は方向性を共有し、のびのびと保育にあたっています。


3、子どもが自分からやりたいと思う環境整備を工夫し、子どもの主体性を引き出しています
 保育士は、乳児、幼児ミーティングやカリキュラムミーティングでどのようにしたら子どもたちのやりたい気持ちを大切に進めていけるのかについて常に話し合いを重ね、「やらせる」のではなく、子どもたちが「やってみたくなる」環境作りをしています。
 保育室には、ままごとや絵本のコーナーが配置されていて、子どもが自由に取り出して遊べるようになっています。保育士は子どもの遊ぶ様子を見て話し合い、おもちゃを入れ替えたり設定を変えたりと絶えず見直しています。今回の第三者評価受審に際して廃材遊びの環境構成を見直し工夫した結果、観察時には、子どもたちが廃材を自由に使ってかき氷やパフェ等を作り、ままごと遊びと合体してレストランごっこをするなど、自由な発想でのびのびと遊びを広げている姿を見ることが出来ました。
 また、子どもが落ち着かない様子が見られた時には、どのようにすれば子どもが自分で気づけるかについて話し合い、注意しない環境作りを工夫しています。子どもの動線を見直したり、絵カードや時計を用いたり、窓際に落ち着けるように椅子を並べたり、声掛けのタイミングを工夫したりと、様々な環境設定の工夫をすることで、子どもが主体的に活動できるように工夫しています。幼児では、子ども同士の関係性を見守って把握し保育士間で共有し、けんかなどの場面では子ども同士で解決することを大切にしつつも、子どもの気持ちが一方的に傷つくことがないように支援しています。
 このように、園では人的、物的環境の整備に力を入れることで、子どもの主体性を引き出しています。
      
◆さらなる工夫が期待される点
1、保護者とのコミュニケーションを深めるためのさらなる工夫が期待されます
 園は、年2回のクラス懇談会、年2回の個人面談を実施し、園の活動内容について伝え保護者の意見を聞いています。日々の子どもの様子は、連絡帳や朝夕の送迎時で保護者と情報交換しています。
 ただし、今回の保護者アンケートでは、全体としては保護者アンケートの満足度が非常に高い中、「送り迎えの際のお子さんの様子に関する情報交換」と「保護者からの相談事への対応」では「どちらかといえば不満」の回答の割合が高くなっています。観察時にも、保護者との会話が不足しているのではと思われる場面が見受けられましたので、保護者とのコミュニケーションを深めるためのさらなる工夫が期待されます。


◆さらなる取組が期待される点
1、地域に向けた育児支援の取り組みをさらに深めていくことが期待されます
 園は、町内会に所属し、地域との良い関係を作っています。地域の子育て支援事業としては、保育開放と夕涼み会や運動会、人形劇鑑賞等の行事への招待を実施しています。保育開放では保護者の育児相談にも応じています。
 園では、地域の子育て支援ニーズに基づく育児支援が不足していると考えていて、今年度は保育開放に加え「母親交流会」やお話会の開催を予定しています。今後は、参加者へのアンケート等を実施するなど積極的に子育て支援ニーズを把握し、育児相談を始めとした育児支援を定期的に行うなど、保育園に求められる地域支援の役割を果たしていくことが期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ・保育理念の「のびやかに育て だいちの芽」はあたたかな環境の中で一人一人の心に寄り添い人や物・自然との豊かな出会いや体験を通して生きていく力を育てるという考えで子どもを尊重しています。また、その保育理念は保育方針・目標と一緒に入社前研修で職員に周知されています。そして、毎年自己チェック表で確認して保育に実践しています。
・保育士は子ども一人一人の気持ちを大切に保育にあたっていて、穏やかで分かりやすい言葉で話しかけています。子どもを注意する時には、なぜいけないかについてかみくだいて説明し、子どもが納得できるように働きかけています。
・ままごとコーナーや廊下など、友達や保育士の視線を意識せずに過ごせる場所があります。子どもと一対一で話し合いたい時には、廊下や事務室を用いています。着替えやトイレなどの時には、他の子どもの視線が気にならないよう保育士はパーテーションを用いて仕切っています。
・遊びや行事の役割、順番、グループ分け、整列等を性別にしていません。気になる事例があった時には、職員会議やミーティングで取り上げ、話し合っています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

保育課程は子どもの最善の利益を第一義にしている保育理念・保育方針を基にして作成しています。そして毎年度クラスごとに見直しています。
・保育士は子どもの遊ぶ様子を見守り、子どもの発想を褒めたり、一緒に遊んだり、遊び方のヒントを出したりし、子どもが遊びを発展できるよう支援しています。遊びにはいれない子どもには、声をかけて誘い一緒に遊ぶ中で、子どもが自分から遊びにはいれるように働きかけています。
・乳児は表情や身振りから子どもの気持ちを汲み取れるように観察し代弁することで気持ちを満たせるように配慮しています。
・幼児保育室には、廃材やテープ、スタンプなどの素材が豊富に用意されていて、自由遊びの時間には、子どもたちが自由に取り出して、作品作りに取り組んでいます。作りかけの作品をしまっておく「続きのかご」を用意し、子どもが納得できるまで作り続けられるように工夫しています。
・送迎時には、保護者とコミュニケーションをとり、子どもの様子について情報交換しています。乳児は毎日、幼児は必要時に連絡帳を用い、保護者と情報交換しています。
・保護者から相談を受けた保育士は必ず、園長、主任に報告し、助言を受けています。必要に応じて、園長が個人面談を設定するなどしています。相談は記録し、職員会議で共有し、継続的にフォローできるようにしています。
・園は子どもが楽しく食事をすることを大切にしています。乳児は、個々の子どもに合わせて盛り付ける量を加減し、子どもが完食した達成感を感じられるようにしています。幼児は、食べる前に量を減らしてもらうよう自分で伝えています。毎月、園長、主任、栄養士、各クラス担任で給食会議、離乳食会議を実施し、喫食状況について話し合っています。検討の結果を形状や大きさを調整するなど、次回の調理方法や味付けに反映しています。栄養士は毎日、全クラスの食事の様子を見て回り、離乳食を食べさせたり、幼児と一緒に食事したりしています。
・子ども一人一人の排泄間隔を把握し、オムツ交換やトイレへの声かけをしています。排泄の間隔が開いてきて子どもが興味を持った様子を見ながら保護者に声をかけ、保護者と相談しながらトイレットトレーニングを始めています。

3 サービスマネジメントシステムの確立 ・保健衛生マニュアルがあり、それに基づき、子ども一人一人の健康状態を把握しています。
・感染症に関するマニュアルがあります。入園のしおりに登園停止基準と感染症の疑いが生じた場合の対応について記載し、入園説明会で保護者に説明しています。保育中に発症した場合には、保護者に連絡しお迎えをお願いし、受診を依頼しています。受診の結果の報告も頼んでいます。保護者のお迎えを待つ間は職員室や空いている保育室を利用し、感染拡大を防いでいます。
・衛生管理マニュアルおよび清掃マニュアルがあります。マニュアルは運営法人の看護師会で毎年見直されています。ノロウィルスの流行時期に、乳児、幼児ミーティングで嘔吐処理マニュアルの読み合わせを全職員で実施し、対応法を確認しています。
・危機管理マニュアルがあり、事故や災害などに適切に対応しています。緊急時の保護者への連絡は、災害用伝言ダイヤルと安心掲示板で行っていて、訓練も実施しています。
・事故防止・事故対応マニュアルがあり、保護者や地域の関係機関への連絡体制ができています。子どものケガは事故報告書やヒヤリハット記録に記録し、毎月のヒヤリハットミーティング(園長、主任、幼児代表、乳児各クラス担任)で、環境設定や職員配置を見直すなど、ケガや事故を未然に防ぐための工夫について話し合っています。
4 地域との交流・連携 ・横須賀市役所や横須賀市療育相談センターなどの地域の関係機関や医療機関などをリスト化し、職員室に掲示しています。関係機関との連携の担当者は園長で日常的に連携しています。
・運動会に卒園生を招待しています。また、夕涼み会、運動会、人形劇鑑賞会、生活発表会に地域の親子を招待しています。商店街の七夕やクリスマスのイベントに園として参加しています。中学生の職業体験や高校生のコミュニケーション学習に協力して生徒を受け入れています。
・近隣の姉妹園と日常的に交流しています。平塚農業高校に姉妹園と一緒に芋掘りに出かけています。近隣小学校の給食交流会に5歳児が参加しています。敬老の日には、4、5歳児が地域のデイサービスを訪問しお年寄りと交流しています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 ・理念・基本方針を明文化したもの「保育ガイド」を全職員に配布しています。運営法人で新入社員研修を行い、社員になる心得・規範・倫理を周知しています。全職員に配布している業務マニュアル「保育ガイド」には人権の尊守・倫理規定が明文化されています。
・主任は運営法人主催の主任会に出席し、育成会議研修を定期的に行っています。また、外部研修にも参加し情報を得ながら保育の見直しも行っています。主任は保育の現場にも随時入ったりしながら職員全体の様子を把握し適宜アドバイスをしています。主任は職員の気持ちに寄り添い、園長とのコミュニケーションを取り持つように努めています。
・運営法人で毎月行われる園長会の中で運営法人と園長達が意見交換を活発に行い、運営に対するサービス向上・保育の質の向上を常に検討しています。運営面での重要な課題等は職員会議で取り上げて議論し、解決策を見出しています。
6 職員の資質向上の促進 ・保育専門学校や大学から実習生を受け入れていて、受け入れ時の記録があります。実習生受け入れの担当は主任で、実習生の希望を聞き、プログラムを調整しています。最終日には反省会を行っています。実習終了後に感想文を書いてもらい、全職員で閲覧しています。
・園内研修は職員で毎年内容を検討しテーマを決めています。外部研修・運営法人研修。園内研修を職員が自主的に受けています。毎年度、園長が職員の研修計画を立てそれを基に職員と面談して一人一人職員の研修内容を決めています。
・園長は日常的に保育室を巡回しながら職員の意見や提案がしやすいように努めています。また、職員の意見を聞いて柔軟に業務改善の見直しを行っています。役割分担表を作成して職員の経験や能力に応じて役割分担を行っています。

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