かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

もみの木台保育園(3回目受審)

対象事業所名 もみの木台保育園(3回目受審)
経営主体(法人等) 社旗福祉法人 種の会
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 225 - 0026
青葉区もみの木台16-13
tel:045-901-3260
設立年月日 2008(平成20)年04月01日
公表年月 2017(平成29)年11月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 株式会社 学研データサービス
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

《施設の概要》
 もみの木台保育園は、田園都市線「あざみ野」駅からバスで約10分、バス停「もみの木台」から徒歩約3分の位置にある、平成20年4月に横浜市立保育園より民間移管により開所した私立保育園です。近くには自然豊かな公園が多く、散歩コースに恵まれています。子どもの主体的な発達要求に応答する環境を整え、保育方針(園目標)に「生きる力、挑戦する意欲を持つ子ども」「自分も人も大切にできる子ども」「自分で考え、行動しようとする子ども」を掲げています。定員は102名(0〜5歳児)、開園時間は、平日は7時00分から20時00分、土曜日は7時00分から18時30分です。0〜2歳児は毎日、3〜5歳児は週1回、サーキット運動を行って体力づくりを行い、保育面では異年齢保育を実施し、子どもたちの社会性や自主性を育てる保育を行っています。

《特に優れている点・力を入れている点》
○保育内容の見える化を実施し、保護者と共通の理解をしながら保育を行う努力をしています
 園では「活き活きプロジェクト」として、クラスごとの保育における年間プランを保護者に提示しています。プランの内容は、年間を4期に分け、年齢ごとに「食育、園外保育、テーマ活動、運動遊び、造形など」について、「ねらい、経験内容、援助と環境、家庭地域との連携」を記載し、図形も加えてわかりやすく保育内容を示したものです。期ごとに「ふりかえり」も提示し、保護者から意見要望を聞いています。保護者の立場から保育者とは違った観点の意見を知る機会でもあり、これを通じて保護者との信頼関係と保育の質の向上を図っています。また、保育活動の様子を写真に撮り、保育室や玄関に掲示したり、定期的にホームページに掲載しています。これらの取り組みは、保護者と共通の理解をしながら保育を行う取り組みとなっています。

○異年齢保育を取り入れ、子どもの自主性を大切にした保育を行っています
 異年齢保育を実施しており、基本的に0、1歳児と3〜5歳児はそれぞれ同じ空間で生活しています。2歳児は生活習慣を身につけるため単独で行動する時間を多くしています。0、1歳児は子どもの体調や興味に合わせて小さなグループに分かれて活動しています。3〜5歳児は、必要に応じて可動式のパーテーションを活用して、2グループに分かれての異年齢活動や年齢ごとの活動をし、食事のときには異年齢の小グループで食事をしています。遊ぶときには、さまざまなコーナーを設け、興味のある遊びを選んで遊んでいます。そのほか、あらかじめ活動を伝え、子ども自ら活動のグループを選ぶ取り組みも行っています。これらの取り組みにより、子どもたちのお互いをいたわり合う気持ちや自主性が育てられています。また、園目標の実現化につながっています。

○さまざまな手法を取り入れ、人材育成と保育のレベルアップに努めています
 職員は年度初めに「スキルアップシート」に保育と事務の目標を申告し、年度末に振り返りを行っています。また、年2回「自己評価表」で保育の分野別に自己評価し、主任、園長が再評価し、個人面談を受けています。法人の系列園同士で、保育活動を公開し、複数の系列園が評価する「ライジン」という仕組みがあり、系列園の保育をお互いにチェックすることで自園の保育のレベルアップに役立てています。内部研修の一環として、他のクラスを経験して、自己の能力拡大と、他クラスへの理解、協力を進めるため、「シャッフル」と呼ぶ交差訓練制度を作り、計画的に運用しています。リーダークラスの職員2名を新人や後輩の指導、相談にあたるメンターに任命し、副主任クラスの養成を図っています。こうしたさまざまな方法で人材育成と保育のレベルアップに努めています。

《事業者が課題としている点》
 地域のニーズの把握、常勤職員・非常勤職員など立場の違う職員同士の連携強化などを園の課題としてとらえています。地域ニーズを把握する手立てとしては、一時保育や園庭開放利用者など園とつながりのある家庭にアンケート調査をしたいと考えています。また、立場の違う職員同士の連携を図る取り組みとしては、クラス会議の記録を参加していない職員にも回覧して目を通してもらい、また非常勤職員も参加しやすい時間を選んで会議を開催するなどして情報を共有できる機会を増やしていきたいと考えています。

 

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

 保育理念は「みんなでみんなを見ていく園づくり」、保育方針(園目標)は「生きる力、挑戦する意欲を持つ子ども」「自分も人も大切にできる子ども」「自分で考え、行動しようとする子ども」で利用者本人を尊重したものとなっています。これらの理念・方針を園のリーフレットや入園のしおり、重要事項説明書に記載し、玄関や各保育室にも掲示して、保護者や職員に周知しています。このほか職員には理念ブックや基本方針を配付し、理念研修や全体会議などで読み合わせをして確認しています。はだし保育、異年齢保育、クッキング、サーキット運動、園外体験活動など保育方針に沿った取り組みを実践しています。
 理念研修を定期的に実施して、自己チェックを行って振り返りをして職員間で意識の共有をしています。職員の口調がややきつい場合、そして、そのことを本人が気づいていない場合は、インカムを通じて主任、園長が声をかけています。子どもに対する「声かけマニュアル」があり、職員に周知されています。また、非常勤職員には「子どもの受け止めと取り組みについて」という資料を配付しています。
 子どもが気分転換できる場所は、一時保育室「ないしょのへや」、事務所のカーテンを利用するなど保育室以外の場所にもあります。少し気持ちを落ち着かせる時間が必要な場合にもこれらの部屋を使用します。そして、職員が子どもと個別に話をしたい場合には、ほかの子どもの目につかないような場所を選び、「今、お話しできるかな?」など必ず本人の意思を確認し、一方的に話をしないようにしています。園には「なかよしベンチ」があり、子どもがけんかをしたときや、子ども自身がクールダウンをしたいときなどに利用しています。

 

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 園目標、保育姿勢は法人の創始理念、園の保育理念を基にして立てられています。各年齢の保育目標は、園で年齢ごとの目標を定めた「こどもたちの芽がのびていくところ」を軸にして立てられています。保育課程は、園長、主任が自園の特徴を生かせるように考えています。保育課程は非常勤職員にも内容を周知するようにしています。保育課程に改定があるときには職員で読み合わせをすることで内容の確認を行っています。保護者には保育説明会の際に入園のしおり、重要事項説明書に沿ってかみくだいて説明しています。
保育課程のもとに年間指導計画、月案、週日案・日誌が各年齢で立てられ、日々の保育はこの指導計画のもとに進められています。年間の区分である期は、0〜2歳児は5期、3〜5歳児は7期に分けられています。各指導計画は、乳児会議、幼児会議、全体会議などでテーマを決めて見直しを行っています。また、日常の保育内容について、子どもの年齢に応じて、わかりやすく身ぶり手ぶりを加え、ゆっくり話しながら説明し、必要に応じて写真なども利用し説明し、子どもの意見も聞いています。
 年間指導計画、月案、週日案・日誌などはクラス担任が中心となって作成し、園長や主任が確認して気づいた点は再検討を促し指導をしています。0歳児は個人別週案、1、2歳児は個人別月案を作成しています。職員は各指導計画、指導案、保育日誌の中の自己評価欄を活用して評価、見直しを行い、さらに乳児会議、幼児会議、全体会議などで情報を共有し次年度に結びつけています。日常の保育にあたっては、低年齢児は食事、睡眠、排泄、遊びなどについて具体的に連絡帳に記載し保護者からの意向を聞き取っています。また、週日案は各保育室に掲示し、アンケート、連絡帳、送迎時の会話、懇談会などを通して保護者の意向や要望をくみ取るように努めています。
3 サービスマネジメントシステムの確立

 入園時の短縮保育については、入園のしおりに子どもが無理なく保育園に慣れるよう配慮が必要である理由が記載され、その内容に沿って入園説明会や個人面接の際に保護者に説明しています。短縮保育は保護者と日程を相談し、子どもや保護者の状況に合わせながら行っています。0、1歳児の主な担当保育者を決め、入園当初は子どもの心理的な拠りどころとなる愛着品の持ち込みに応じています。2歳児までは連絡帳を通して、3〜5歳児にはクラスごとのその日の子どもの様子を保護者に伝えています。さらに、送迎時には家庭や園での様子などを伝え合っています。
 児童票、生活状況調査票、個人面接調査票、健康記録台帳、保育経過記録はクラスごとにファイルにまとめられています。職員は出勤したら、子どもや家庭の情報が記載された連絡ファイルに必ず目を通しています。日々の子どもの情報はミーティングノート、連絡ノート、伝達メモを通して周知され、乳児会議、幼児会議、全体会議等で情報を共有して園全体で子どもを見ることができるよう努めています。進級時には新旧の担任が個人配慮事項を作成し引き継ぎをしています。
 園は地域に関わる福祉施設であることを大切にしています。園の保育姿勢に「子ども一人一人を大切にし、丁寧に関わります」とあり、園には配慮を要する子どもを受け入れる体制があります。受け入れた際には、子どもどうしの交流が持てるように職員が声をかけ遊びに誘うなどの支援をしています。配慮を必要とする子どもの情報は、「支援児童指導計画」「気付きノート」をもとに、各会議、ミーティングなどで話し合われ、その内容を「特別配慮児のファイル」「各会議議事録」に記載して情報を共有しています。

 

4 地域との交流・連携

  地域の自治会とは公立園のとき以来30〜40年の付き合いがあり、会長はじめ役員の方々から園に対するさまざまな要望や助言を得ています。また、一時保育や園庭開放の利用者から育児相談などを受けていますが、その際にも園への子育て支援に対する要望を把握しています。地域の小学校、保育園、幼稚園、自治会役員、警察署などで構成されるスクールゾーン協議会の会合や地域の幼保小連携交流事業の会合などからも地域の子育て支援ニーズの情報を得ています。園長は、青葉区や横浜市の園長会に出席し、地域の子育て支援に関する検討会を行っています。
 一時保育の利用状況などを朝のミーティングや毎月の全体会議で共有し、年度末の全体会議で次年度の地域の子育て支援について話し合っています。園の子育て支援サービスでは、一時保育、園庭開放、保育相談などがあります。また、園で催す移動動物園やボランティアによる紙芝居、運動会などにも地域の方々の参加を募っています。このほか園では地域の未就園児の親子を対象に、「親子でわくわく教室」「親子で楽しく乳児おやつ教室」などの名称で、0〜2歳児対象の運動遊びやおやつ作りなどの講習会を毎月開いています。
 園では地域の子育て家庭に情報を提供するために、園の周囲の道路側と正面入り口横に掲示板を常設し、一時保育、園庭開放、保育相談などの案内のポスターを掲示しています。育児相談は相談者の都合を考慮して随時受け付けており、離乳食やトイレットトレーニングなどの相談を受けています。園で催す育児講座や育児講習、移動動物園、ボランティアによる紙芝居、運動会など地域の方々に向けた参加案内のポスターも園の掲示板やホームページに掲載し、情報提供に努めています。


 

5 運営上の透明性の確保と継続性

 園のリーフレットには法人案内や保育理念、保育園の概要(開園時間、利用料金、定員、保育時間、施設案内など)、保育の特色、一日の流れ、年間行事などを子どもたちの活動の写真とともに載せています。また、ホームページには一週間ごとの園の活動の様子や見学、一時保育、園庭開放、育児相談などの案内を載せています。園の情報は青葉区こども家庭支援課や横浜市こども青少年局のホームページ「ヨコハマはぴねすぽっと」、青葉区社会福祉協議会などにすすんで提供しています。
 利用希望者の問い合わせには主任、事務職員が常時応対しています。利用希望者には基本的に毎週木曜日に見学できることを案内していますが、都合のつかない方には、保育に支障をきたさない範囲で、柔軟に対応しています。見学者には園のリーフレットを渡して、園長や主任より園の理念や園の特徴、サービス内容などをていねいに説明して園を案内し、質問に応じています。
 園では保護者に日ごろの園の保育活動を少しでも「見える化」しようと、「活き活きプロジェクト」を実施しています。これは保護者に年間プランと四半期ごとの保育の振り返りを知らせ、保護者にアンケートを依頼し、次期に生かす仕組みです。4〜6月分のアンケートは集計中で、結果は公表予定です。保育所の自己評価では、年度の園の課題の各項目について振り返りを行うとともに、保護者アンケートを実施し、この結果を合わせて、保育所の自己評価として保護者に報告し公表しています。

 

6 職員の資質向上の促進  園長は早番の職員と個人面談をしており、気軽な話の中から、翌年度の勤務継続の意向を聞き、人材不足が予想される場合には、本部とも連携して、ハローワークや大学、専門学校などに求人票を出したり、ホームページなどを活用したりして補充を図っています。
法人や園の理念、方針をふまえた人材育成のために、職員は年度初めに「スキルアップシート」に保育実務や事務管理上の年間目標を記入して研修計画につなげています。また、年度末に別の5段階評価による自己評価表とともに振り返りを行い、次いで主任、園長による再評価をした後、園長面談で達成度の確認、助言などを行って、人材育成に努めています。法人の系列園同士で、保育活動を公開し、他の複数園が評価する「ライジン」という仕組みがあり、保育のレベルアップに役立てています。
 非常勤職員を含む全職員に法人の基本理念「みんなでみんなを見ていく園づくり」を載せた「理念ブック」と日常の主要業務の「業務マニュアル集」を配付しています。業務にあたって主任は、経験や熟練度などを考慮して職員と非常勤職員の組み合わせを工夫してシフトや配置表を作成しています。非常勤職員は、本人が希望した場合や職務の必要から園の指名を受けて外部研修にも参加しています。全業務のマニュアルはファイル化され、事務室に置いてあり、全職員が必要なときにいつでも見られるようにしています。非常勤職員の担当は主任と園長で実務指導のクラス担任とともに、随時声をかけたりして、職員間のコミュニケーションを図っています。

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