かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

グローバルキッズ市が尾園

対象事業所名 グローバルキッズ市が尾園
経営主体(法人等) 株式会社グローバルキッズ
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 225 - 0024
青葉区市ヶ尾町1063-4 エトモ市が尾4F
tel:045-973-3085
設立年月日 2015(平成27)年04月01日
公表年月 2017(平成29)年11月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 株式会社フィールズ
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

[施設の概要]
グローバルキッズ市が尾園は、東急田園都市線「市ヶ尾駅」直結の商業施設ビルの4階にあります。駅前にあることで、保護者にとっては利用しやすいロケーションになっています。運営法人の株式会社グローバルキッズは神奈川県、東京都において多くの園を開設し、共通の保育理念「豊かに生きる力を育てる」を掲げて運営しています。共通の理念のもとに、園ごとの特色を持ち保育を行っています。
グローバルキッズ市が尾園は、家庭的な雰囲気の中で、子どもが安心して過ごせる場所でありたいと考えています。園内は木のぬくもりを大切にし、柔らかい色調で統一されています。日当たりの良い廊下は縁側を思わせるような暖かい雰囲気があり、子どもたちの大切な場所となっています。
近隣には緑豊かな公園があり、天候にあわせて子どもたちは午前と午後に散歩に出かけています。園からは駅のバスターミナル全体を見渡せ、子どもたちは行き交うバスなどを眺められる楽しい環境になっています。


≪優れている点≫
1. 保育ドキュメンテーションを使い、振り返りによる保育の質の向上につながっています
写真を中心として、子どもたちの会話、つぶやきなどを記載した保育ドキュメンテーションを活用しています。実践している保育活動の場所、時間、環境などを記録して、職員も客観的に見ることができています。写真を多く使い、視覚的に計画、実行、評価、改善の振り返りをみんなで共有しています。
保育士は保育ドキュメンテーションの写真を撮ることで、保育に対する視点を育てることができています。撮影の中から数多くの写真を撮るのではなく、子どもの活動を予測しポイントを絞ることで、保育で必要なことを学んでいます。記録として、文字だけではなく視覚的に捕らえることで保育を関連して振り返ることができています。また、保育目標の振り返り、複数の保育士の視点からの振り返りにつながり、保育の質の向上に反映されています。
この活動が、「基本的生活習慣」や「体調への気配り」などの「生活」に関する保育に対する保護者の高い評価につながっています。

2. 保育を見えるようにして、保護者の理解と職員との信頼関係につなげています
園では、日々の活動をクラスごとに写真で掲示しています。子どもが何をしているのか、どこに出かけたかなどを子どもたちの表情豊かなスナップ写真と共に見せています。この掲示には保育士の吹き出しが付けられ、必ず保育士の説明と子どものつぶやきが添えられています。日々の保育の中で、さまざまなエピソードと子どもが感じた感動を子どもの視線でとらえ、園活動の記録として掲示して、保護者に知らせています。
保育ドキュメンテーションは、子どもと保育士との会話、子ども同士の会話などを保護者に伝わり易くしています。遊びの様子を見て、子どもの新しい一面を知るきっかけになっています。
保育の状況を知り保護者も保育にも参加、協力をするきっかけにもなっています。子どもの様子を中心として、保護者と保育士が喜びを共有して信頼関係の強化につながっています。


3.園長、主任が積極的に外部の研修を受講して保育の向上に努めています
園長は、配慮の必要な子どもの集団生活がスムーズに行われ、さらに園のすべての子どもに対してわかりやすい保育の環境を作りたいという思いをもって保育を行っています。すべての人が使いやすく分かりやすい配慮を保育に取り入れています。
園長は園の保育に必要な環境整備するために、ユニバーサルデザインの研修を受講して園全体にその考えを取り入れた保育を行っています。内部研修を行い、職員にも無理なく取り入れられるようにして、クラスごとに実施して結果を出しています。障害のある子どもにも配慮しています。「一日の流れ」をわかりやすいように工夫を行っています。視覚的に伝えることにより、誰にでもわかりやすくなっています。逆に不必要なものが視覚に入らない工夫をして、集中しやすい保育室のレイアウトの工夫を実践しています。


≪課題や改善することが期待される事項≫
1.開かれた園運営を進めた地域支援を期待します
職員は子ども一人一人を尊重し、子どもが明るくのびのびと園生活を送れるように園全体で保育に取り組んでいます。しかし、開園3年目ということもあり、近隣施設との交流やボランティア受け入れの実績はまだありません。また、貴重なノウハウを持つ園の福祉資源も地域へ還元できていない状況です。
ボランティアの受け入れ体制は整っていますので、今後は具体的な参加受入れの実現が期待されます。さらに、地域の小中学校との交流を図り、職業体験などの受け入れ等の実施が期待されます。
また、園がある商業施設内の掲示スペースに子どもたちの作品が展示されています。そういったスペースで育児相談の案内を行ったり、子育ての情報を提供する等、地域支援への取り組みも期待されます。

2.園独自の中長期計画の作成が期待されます
園は開園から安定した園運営を目指してきました。単年度の事業計画を作り運営していますが、中長期計画はまだ策定されていません。
今後の展望も含めて、単年度計画だけでなく3〜5年後に向けての施設管理、保育内容、後継者育成などの計画を作成し、関係者で共有されることが期待されます。

 

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 職員は子どもに対して急かしたり、強制したりせず分かりやすい言葉で話をしています。子どもに対して威圧的な言葉遣い等が行われないよう園内研修でペアレントトレーニングを行いました。ペアレントトレーニングでは、「好ましい行動」「好ましくない行動」「危険な行動」等、子どもの行動により対応方法を学んでいます。
発達記録等、個人が特定できるような書類については、事務室の施錠できる書庫で管理しています。個人情報取り扱いについての保護規定があり、実習生を含めて全職員で周知を図っています。保護者には、入園説明会等で説明しています。
遊びやグループ分け等は性別で区別はしていません。子どもや保護者に対して、父親・母親の役割を固定的に捉えた話し方はしないように配慮しています。プールのときの着替えの際、性差について話し合う機会を持っています。無意識による固定観念で保育しないよう意識を持つよう指導しています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 保育課程は、全体像から各年齢別まで詳しく記載されています。そして、この課程を子どもの発達と関連させた時の留意点についても記載されています。保育課程は、本部の理念をたたき台として園長が地域性を考慮して方針を決めて作られています。そして、年度の節目の職員への意向調査時に保育課程についての質問や、意見を聞いています。保護者には入園時や保護者会で保育課程を園長が説明しています。
保育課程のもとに年間指導計画、月間指導計画、週日案が各年齢別に立てられ、日々の保育はこの指導計画のもとに進められています。しかし、子どもたちのつぶやき、表情、しぐさから、集中している遊びを優先し、子どもが遊びを満足できるよう計画を変更し柔軟に対応をしています。
入園が決定すると、保護者から園に連絡があります。そして、そのときに個別の面談の日を決め、保護者と子ども、園長、看護師、栄養士、担当保育士を交えて面談をします。そして、法人の面談シートに沿って入園までの子どもの成育歴とともに、子どもの様子を見ています。アレルギーなどの特別に配慮が必要なケースは栄養士が面接に同席をしています。内容は面談シートに記録されています。面接の記録内容は申し送り回覧し周知され、子どもの発達状況、アレルギーの情報などを保育に反映しています。
3 サービスマネジメントシステムの確立 入園時の慣れ保育については、面談時に子どもが園に慣れるための配慮であることや対応について丁寧に説明しています。そして家庭の就労状況に合わせ、無理のないように保護者と相談をして、実施しています。入園面談時に希望があれば園内を見学をできるように対応しています。0、1歳は担当者が決められています。入園当初は心理的なよりどころになるタオルなどの持ち込みに応じています。担任は連絡ノートや口頭、ドキュメンテーションで写真を用い、子どもの表情や、行動、そのときのつぶやきなどを、職員がふきだしに記入して保護者に園での子どもの様子も知らせています。進級時 在園児は子どもが進級する環境に慣れるように3月から新しいクラスで活動をしています。その際には現在の担任と一緒に次年度に受け持ちをする職員が一緒にクラスに入り、子どもの様子を見ています。
園は積極的に配慮を要する子どもを受け入れる姿勢があり、職員は法人主催の研修を受講しています。さらに、園長は外部の研修に参加しユニバーサルスタイルについて学び、どの子どもも自分に自信をもてるように支援をしたいと考え保育に取り入れ実施をしています。配慮を必要とする子どもの受け入れに際し、配慮点、関わり方が適切であるか職員会議で話し合いその子どもにあった支援ができるようしています。対象となる子どもには、「支援時個別日誌」を作成しています。地域療育センターあおばやケースワーカーからのアドバイスの記録や各種会議の記録、指導計画などは、職員が必要に応じていつでも閲覧できるようになっています。
外国にルーツのある子どもが在籍することもありますが、それぞれの国の生活習慣や考え方など尊重しています。宗教食にも対応をしています。子ども達には地球儀などを用いて国について説明をしたり、その国の言葉での挨拶や、ものの名前などを教えるなどの、コミュニケーションを取っています。保護者との意思の疎通が難しい場合は法人に相談をしますが、日ごろから互いの文化を理解できるように送迎時の会話や、保護者との面接の機会を設けて対応をしています。
4 地域との交流・連携 地域の子育てニーズについては、散歩先で会う地域の親子などから相談を受けたりして把握しています。夏まつりの盆踊りは近隣の公園を借りて開催しています。夏まつりの情報を市が尾駅構内に掲示して地域住民に参加を呼び掛けています。また、青葉区認可保育所の保育士を対象にした研修会に参加して意見交換や交流を図っています。
園の情報はホームページと「よこはまはぴねすぽっと」に掲載されており、保育方針や料金等を知らせています。また、駅をテーマにした情報誌に情報提供をしています。
問い合わせに対しては園長が対応し、見学ができることを伝えています。見学は、午後のおやつの時間からを勧めていますが、見学希望者の都合に合わせて対応しています。
5 運営上の透明性の確保と継続性

企業理念、保育理念、行動規範等を記載しているハンドブックを職員全員に配布しています。昨年、株式市場に上場し、経営、運営状況は積極的に公開しています。他保育園の不正、不適切な事案、姉妹園の事故等の案件はFAXで法人本部から情報提供があり、職員会議で全職員に周知しています。
事業計画にリサイクル運動等、まちづくり・環境・福祉など、社会貢献について記載があり、廃材を利用して保育室の仕切りを作ったり、制作活動の材料にする等、リサイクルに取り組んでいます。大きなはめ込み窓がある廊下は、ロールカーテンで遮光し、保育室は温度管理をこまめに行うなどの省エネルギー対策をしています。
運営委員会のほか保護者会もあり、重要な意思決定、変更については保護者と継続的に意見交換を行う体制があります。今年度、生活発表会を「公開保育」に変えることについて、保護会で説明、意見交換をしています。

 

6 職員の資質向上の促進 職員の自己評価をふまえ園の自己評価を行っています。年度初めに園長と面談をして、今年度取り組みたいことなどを話し合い、個人目標設定シートを提出しています。個人目標設定シートには、職員からの提案事項を書く欄があり、職員からの意見・提案により業務改善に取り組んでいます。また、外部からのアドバイスを受ける仕組みとしては、青葉区のネットワーク保育士の巡回や他園との保育士交流があり、姉妹園との交流の際にもアドバイスを受けています。職員自己評価には、柔軟性や向上心、責任感などの項目と判断力、対応力、分析力等の項目があります。年度の中間の個人面談で達成状況を確認し、下半期の目標を定められるようにしています。
人事考課、キャリアパス制度があり、経験や能力に応じた役割が期待水準として明文化されています。個人目標シート、自己評価に業務の改善等の提案を記入する欄があり、会議で検討するなど職員の意見・提案を積極的に取り入れています。また、職員の意向調査も実施して職員の満足度を把握するよう努めています。職員ヒアリングでは、「働きやすい」「相談しやすい」と言う意見が多く多く聞かれており、職員のやりがいにつながっていることがうかがえました。

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