かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

マイ・ハート綱島東保育園

対象事業所名 マイ・ハート綱島東保育園
経営主体(法人等) 株式会社マイ・ハート
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 223 - 0052
港北区綱島東3-4-32
tel:045-642-3700
設立年月日 2013(平成25)年04月01日
公表年月 2017(平成29)年10月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 市民セクターよこはま
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の概要】
 マイ・ハート綱島東保育園は、東急東横線綱島駅から10分ほど歩いた住宅街の中にあります。近隣には複数の公園や鶴見川河川敷の遊歩道があり、子どもたちの散歩コースになっています。
 マイ・ハート綱島東保育園は、平成25年(2013年)4月に株式会社マイ・ハートによって開設されました。運営法人は他に西区に1園保育園を運営しています。
 園舎は、鉄筋造2階建てで、1階が保育室、2階が事務室となっています。木のぬくもりの感じられる室内は、子どもの体に優しい抗菌作用のある床材や漆喰を用いています。保育室は吹き抜けとなっていて、2階の事務室から全ての保育室の様子を見通すことが出来ます。園庭にはままごとの家や砂場があり、夏には子どもたちがプール遊びを楽しんでいます。
 定員は60名(0歳児〜5歳児)、開園時間は平日(月曜日〜金曜日)は7:00〜20:00、土曜日は7:30〜18:30です。
 保育理念は「つつまれる安心感」、保育方針は「『食育』『知育』『体育』のバランスのとれた保育」です。

◆高く評価できる点
1、子どもたちは様々な経験をする中で、達成感を味わい成長しています
 園では、子どもたちが自分でできることを自分でやり達成感を味わえるよう支援しています。指導計画には自由遊びと一斉活動、製作活動や音楽活動、体を動かす活動などがバランスよく配置され、子どもが様々なことを経験できるようになっています。一斉活動は、クラスで一緒に活動することを基本としていますが、子どもの成長発達に合わせて小グループでの活動も取り入れ、子どもに応じた活動ができるように工夫しています。子どもたちは、個性が溢れる色使いの楽しい作品作りに励んだり、思い思いに身体いっぱいにダンスを踊ったりして、自分を素直に表現しています。観察日にも、子どもたちは一人で落ち着いて絵本や図鑑を読んだり、数人でのごっこ遊びを楽しむなど、自由に好きな遊びを見つけている姿を見ることが出来ました。保育士は子どもの様子を見守り、参加するのをためらう子どもに声をかけて誘い、子どものできたことや小さな発見を一緒に喜んでいます。
天気の良い日にはほとんど散歩に出かけていて、子どもたちは、散歩先の公園でかけっこや鬼ごっこを楽しみ、思いっきり身体を動かしています。また、虫探しをしたり季節の花を見たりして自然と触れ合っています。図鑑で見たことを公園の観察で確かめている子どももいます。室内でもリズム遊びや体操、マットなどを用いた遊びなどを取り入れ、子どもが遊びながら運動能力を高められるように工夫しています。
給食は、ランチルームで2歳児クラス以上が全員で一緒に食事を楽しみます。ランチルームからは調理室の様子が子どもの目線で見渡せる設計になっていて、調理担当者が料理を作る姿を見たり、食欲を高める香りを感じたりする効果があります。バイキング形式をとっていて、2歳児は職員が配膳しますが、3歳児クラスからは自分で席まで運ぶことから始め、年齢に応じた段階を経て、5歳児になると自分の体調に合わせて食べられる量を調整して盛り付けられるまでに成長しています。
 このように子どもたちは様々な経験を積み達成感を味わい、成長しています。

2、職員は、クラス会議などで話し合いを重ね、連携して保育にあたっています
園は、職員の育成に力を入れています。人事考課シートには、求められる基準が明記されていて、職員が自分で確認しながら自己評価できるようになっています。また、個人目標達成表を用いて職員が目標設定と行動計画を記入して園長面談で目標設定し、年3回の園長面談で達成度の評価をしています。「リーダーによる目標達成のためのプログラム」を用いリーダー層の育成も行っています。非常勤職員の正職員への登用や、保育士資格取得に向けた支援なども積極的に行い、常勤職員を内部で育成する体制を整えています。主任、副園長は保育の様子を見守り、必要に応じて保育の中に入り、指導にあたっています。
クラスの運営は保育士に任されていて、毎月のクラス会議だけでなく必要に応じて午睡時などに子どもの様子について話し合い、個々の子どもの発達状況や課題を共有し、連携して保育にあたっています。クラス会議では、常勤職員、非常勤職員問わずお互いの気づきを活発に出しあい、保育内容を見直しています。研修で得た遊びをすぐに取り入れるなど、子どもが様々な経験を積み、活動を楽しめるように工夫しています。

3、地域への細やかな働きかけの結果、少しずつ地域に定着してきています
 閑静な住宅地の中にあるため、開園当初は地域の理解が得にくい状況がありました。そのため、開園からの5年間、園は、地域の理解を得るために丁寧な働きかけに努めてきました。
関係する地区の2つの自治会に入会するとともに、地域全体の連合自治会との交流や小学校体育館利用者の定期的な集まりへの出席などを積極的に行い、園への理解を深めてもらうように努めています。近隣住民への取り組みとしては、入園式・卒園式の祝菓子を近隣住民に届けたり、行事の際には前もって挨拶に行くなどしています。散歩時には、職員や子どもたちは近隣住民と挨拶や会話を交わし交流しています。職員は、散歩時には公園のゴミ拾いをしています。
また、幼保小連携事業に参加し、近隣の保育園や小学校との交流を積極的に行っています。ペットボトルの蓋を集めるエコキャップ運動に参加し、地域の障がい者施設の人たちと交流する機会も設けています。
このような園の努力の結果、少しずつ地域の理解が深まり、地域の施設として定着してきています。
               
◆更に期待される点
1、子どもへの関わり方への意識統一に向けた取組を継続することで、理念に掲げる保育園作りを実現されることが期待されます
子どもに対する言葉遣いや叱り方については、園長が年に3回ほど園内研修の機会を設けています。子どもへの丁寧な話しかけ・呼び捨てにしないこと・感情的にならないことなどを取り上げ、常に意識を持って保育に当たるように指導しています。
ただし、観察時にも子どもに真摯に向かい合う姿は共通しているものの、叱り方などについて職員によって対応の違いが見られました。また、シフト制のため全職員で話し合う時間はなかなか取りにくい状況もあります。今後も子どもの人権を始めとして園が大切にしていることについて共有する取り組みを続け、理念に掲げる「つつまれる安心感」のある保育園を実現されることが期待されます。

2、今後も保護者とのコミュニケーションのとり方の工夫を重ね、保護者とのより良い連携関係が構築されることが期待されます
園の保育方針について、入園式や進級式の際に保護者に説明する機会を設けるとともに、年2回の個人面談や年1回のクラス懇談会でも伝えています。子どもの様子については、0歳児〜2歳児クラスは、連絡帳を用いて家庭と園の情報交換をしています。3歳児クラス以上では、必要に応じて口頭またはメモを用いています。子どもの送迎時には、子どもの心身共の様子を保護者に伝え、保護者からも聞くよう配慮しています。
 このように園では、保護者に伝える努力をしていますが、保護者アンケートにはコミュニケーションを求める意見が複数あります。理念や保育方針など園の大切にしていることを保護者に伝える方法を工夫するとともに、今後も保護者とのより良いコミュニケーションを築くための努力を継続されることが期待されます。

◆改善や工夫が望まれる点
1、ボランティアや実習生受け入れのための体制を整えていくことが期待されます
園は、ボランティア受け入れの取り組みは活発な状態ではなく、受け入れ体制についても明確なものになっていません。マニュアルなども整備されていません。また、実習生は受け入れていますが、マニュアルはなく、実習生への説明は園のパンフレットを用いています。
ボランティア、実習生受け入れのためのマニュアルを整備するなど、体制を整えていくことが期待されます。また、幼保小中連携については積極的な関わりがあるので、学生の職業体験やサマーボランティアの受け入れなど今後の取り組みに期待されます。

 

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ・保育理念は「つつまれる安心感」、保育方針は「『食育』『知育』『体育』のバランスのとれた保育」で、利用者本人を尊重したものとなっています。保育理念、保育方針をパンフレットに掲載し、全職員に配付し、いつでも確認できるようにしています。
・虐待防止マニュアルがあり、園内研修で看護師が視診の仕方や見分け方などの研修を実施しています。虐待が明白になった場合や疑わしい場合、見守りが必要な場合には、港北区こども家庭支援課や横浜市北部児童相談所と連携する体制があります。
・子どもに対する言葉遣いについては、園長が年に3回ほどの頻度で園内研修の機会を設けています。子どもへの丁寧な話しかけ・呼び捨てにしないこと・感情的にならないことなどを取りあげ、常に意識を持って保育にあたるよう指導しています。
・個人情報の取り扱いについては、運営法人で「個人情報保護方針」を定めています。職員は入職時にこの方針に従う誓約書を提出しています。個人情報に関する園児の記録類は事務室内の書庫に施錠して管理しています。さらに、こうした書類は保育室内に持参せず、事務室内で取り扱う決まりにしています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 ・園は用具や素材を豊富に揃え、子どもたちの想像力を広げ集団での様々な遊びに展開できるように職員が援助しています。
・天気の良い日にはほとんど散歩に出かけています。いくつかの近隣公園や、鶴見川河川敷の遊歩道など散歩コースに恵まれています。また公共の乗り物を使って出かけることも折に触れて取り入れ、社会生活や基本的な公共マナーを学ぶ機会も設定しています。
・造形教室・各種楽器指導・リズム遊び等、子どもの表現する力を育む取り組みを積極的に設けています。
・給食はバイキング形式をとり、3歳児クラスからは(2歳児は職員が配膳)年齢に応じた段階を経て、自分で自分の食べられる量を盛り付けて自分の席に運んで食べることを学んでいます。
・ランチルームがあり、2歳児クラス以上が全員で一緒に食事を楽しんでいます。ランチルームからは調理室の様子が子どもの目線からも見渡せる設計になっています。調理担当者が料理を作る姿を見たり、食欲を高める香りを感じたりする効果も考慮しています。
・園の保育方針については新入園児の入園式と在園児の進級式の際に、保護者に説明する機会を設けています。
・子どもの送迎時には、副園長(看護師)が主となり、子どもの心身共の様子を保護者に伝え、保護者からも聞くよう配慮しています。
3 サービスマネジメントシステムの確立

・子どもの発達や状況についてクラス会議で話し合い、指導計画の作成・評価・見直しをしています。指導計画は事務室に置き、シフトに入る職員が事前に確認できるようにしています。
・入園時に、保護者に個別の家庭の状況や要望を児童票に記入してもらっています。入園後の子どもの成長発達の様子は、0・1歳児は毎月、2歳児〜5歳児は4期に分けて「心身の発達記録」に記録しています。子どもの記録は一つのファイルにまとめ、事務室の施錠できる書庫に置かれていて、必要な職員がいつでも確認することが出来ます。
・苦情受付担当者は副園長、苦情解決責任者は園長で、しおりに掲載するとともに玄関に掲示し、保護者に周知しています。要望や苦情の解決策について、職員会議で話し合っています。要望、苦情は記録し、データとして活用されています。
・安全管理、衛生管理、健康管理等の各種マニュアルを整備しています。マニュアルには「こんな時どうする?」として、保育中の事故やトラブルを想定し、具体的な対応をフローチャートにしています。
・事故やケガなどが発生した場合には、速やかに対策会議を開催しています。発生時にその場で見た職員が報告し、子どもへの声かけの仕方や職員の立ち位置なども含めた再発防止策を検討しています。


 

4 地域との交流・連携

・地域に向けた子育て支援サービスとして、園庭開放を毎週木曜日に実施しています。園で招致する人形劇や交通安全指導教室を地域住民にも来てもらえるように広報しています。また、育児相談を毎月第3水曜日に行っています。
・関係する地区の2自治会に入会する他、地域全体の連合自治会との交流や小学校体育館利用者の定期的な集まりへの出席などを丁寧に行っています。近隣住民への取り組みとしては、入園式・卒園式の祝菓子を近隣住民宅に届けたり、行事の際には前もって挨拶に行くなどの細やかな気配りをしています。
・ほぼ毎日出かける散歩の際には、積極的に地域の人々との交流を図り、和やかな関係を築いています。
・幼保小教育連携事業に参加し、近隣他園との交流を積極的に行っています。また、近隣小学校とは、5歳児クラスが学校訪問したり、1年生が来園して園児に絵本の読み聞かせをしてくれたりという友好的な関係を築いています。
・ボランティア受け入れの取り組みは活発な状態ではなく、受け入れ体制についても明確なものになっていません。幼保小中連携については積極的な関わりがあることから、学生の職業体験やサマーボランティアの受け入れなど今後の取り組みに期待が持てます。

 

5 運営上の透明性の確保と継続性

・就業規則、保育マニュアルに職員が守るべき法や規範、倫理などが明文化されています。職員会議などで、他施設での不正、不適切な事案について職員に説明し、それらの行為を行わないように啓発しています。
・事業報告、決算報告は玄関に置かれていて、誰でも見ることが出来ます。
・事業報告書に園の環境への取り組みを記載しています。ペットボトルの蓋の回収、リサイクルを行っていて、園内にその旨を掲示し保護者に協力を呼び掛けています。
・主任はフリーの立場でクラスに入り、個々の職員の業務状況を把握し、職員の能力や経験に合わせて、助言や指導を行っています。副園長、主任は保育に入る中で職員の様子を見守り、必要に応じて声をかけ、職員が精神的・肉体的に良好な状態で仕事に取り組めるように相談にのっています。
・中長期的な方向性について運営法人の事業本部で話し合っていますが、中長期計画や事業計画として文書化することはしていません。

 

6 職員の資質向上の促進

・非常勤職員を含む全職員に対し人事考課シートとそれに基づく自己評価、個人目標達成表を用いて人材育成を行っています。自己評価は人事評価と連動しています。また、個人目標達成表を用いて目標設定と行動計画、自己評価を職員が記入し、年3回の園長面談で達成度の評価を実施しています。
・働きやすい職場作り、手話等の園内研修を実施しています。横浜市や港北区、横浜総合リハビリテーションセンターなどが主催する外部研修に、職員が参加しています。研修に参加した職員は研修報告書を提出するとともに、職員会議で伝達研修を行っています。
・保育士資格取得を奨励し、研修費用や受験費用を支援しています。また、非常勤職員の正規職員へ登用も行っています。
・職員個々の自己評価と保護者アンケートをまとめ、保育所としての自己評価を実施しています。保育所としての自己評価は玄関に置かれていて、誰でも見ることが出来ます。
・クラス会議では、提案や意見を積極的に出し、より良い保育の実現に向け話し合っています。研修等で得た良い事例も積極的に取り入れています。
・人事考課シートに経験や能力、立場に応じて求められる期待水準が明記されています。人事考課シートは、自分で確認できるよう全職員に周知しています。

 

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