かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

山辺保育園

対象事業所名 山辺保育園
経営主体(法人等) 社会福祉法人 若木会
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 259 - 1307
秦野市横野57-1
tel:0463-72-7621
設立年月日 2011(平成23)年04月01日
公表年月 2017(平成29)年11月 〜
使用評価項目 国基準ガイドライン版
評価機関名 株式会社フィールズ
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

≪特に評価の高い点≫

1)子どもたちは園外活動を通じて、自然と触れ合いながら体力をつけています

 子どもたちは、戸外での遊びを多く取り入れた活動をしています。
 1〜2歳児は月1回、弁当持参での遠出、おやつを持っての早歩きの散歩、毎日1時間程度の散歩等をしています。3〜5歳児は、毎日1〜2時間の散歩、月2回の遠出で6〜8時間歩いています。
 昨年は、4歳児が2泊3日で山北町の中川温泉で合宿し、登山も行っています。歩くことを通じて、子どもたちが自分と向き合い、友だちと気持ちを共有する体験ができるように取組んでいます。自然と触れ合いながら体力をつけています。子どもたちは冬でも半袖、裸足で過ごし、乾布摩擦を取り入れる等、健康に過ごす工夫をしています。


2)保育園では方針である「裁かない保育」を実践し、セカンドステップレッスンを行っています

 保育園では、「裁かない保育」を実践し、感情的になりすぎず相手を認める子どもを育てています。
 人間関係の中で誰が悪いとか良いではなく、それぞれに感情があることを理解し、中立的な関わりが持てるように育てています。自分の気持ちを表現し、相手の気持ちに共感して、お互いに理解し合い、思いやりのある関係をつくることを目指しています。
 「裁かない保育」を強化する一環として、コミュニケーション能力を高める教育プログラム、セカンドステップレッスンを行っています。昨年度は3歳児には、0コースレッスンを週3回実施しています。4歳児及び5歳児には、原則週1回、全28回の1コースレッスンを実施しました。今年度は、3歳児にはコース0のレッスンを、4歳児及び5歳児にはコース1のレッスンを行っています。


3)保育園は保護者に対しても啓発活動を行い、保護者の保育活動を支援しています

 保育園は子どもの保育にあたり、保育目標で掲げる、子ども、保育者及び父母の相互連携強化を目指しています。そのうちの父母(保護者)に対しても啓発活動を行い、子どもについての情報共有と保育園での保育内容を理解して、保育に役立つように支援しています。
 クラス別の保育月報「クラス便り」、年2回の機関誌「やまべ」で、子どもたちの保育園での活動状況等の情報を提供しています。保護者会やクラス別懇談会を開催し、子どもたちや保護者間の情報交換や保育相談を支援しています。個別面談も年2回行い子どもの個人別保育相談を行っています。
 職員による家庭訪問を実施し、子どもの家庭における状況を把握するとともに、保護者の相談も受けています。
 保育園での保育活動を知っていただく為に、保護者の一日保育実習を行っています。保護者は子どもと一緒に保育園で保育をしながら過ごしています。また、保護者会の時に年2〜3回、給食の試食会も開催しています。


≪改善を求められる点≫
1)保護者への情報提供方法に検討が期待されます

 健康診断や歯科検診の結果を保護者に報告する場合、現在は口頭で行っています。報告の正確性や記録の保持を期す為に、書面での報告に変更するなどの検討が期待されます。


2)マニュアルの整備が期待されます 
 園は各種マニュアルを策定して、マニュアルは保育の中で活用しています。しかし、マニュアルのファイル方法、保管場所、定期的な見直しと差し替えに整備が必要な状況もあります。
 既存のマニュアル類を再確認するとともに、職員がいつでも確認できるように、事務室とは別に保育室で管理するものを分けるなど、整備や工夫されることが期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

職員は保育理念や基本方針を理解し、また、倫理規定等を遵守して「裁かない保育」等に取組んでいます。子どもたちへはセカンドステップレッスンを実施し、子どもたちが他人の表情等から気持ちを読み取り相互理解を深める訓練等を行っています。また、保護者にも保育園での一日保育実習体験で、保育を理解してもらっています。


苦情解決に向けては、「福祉サービスに関する苦情解決実施要項」に基づき対応する仕組みが構築され、受付担当者、苦情解決責任者及び第三者委員も決定しています。この苦情解決の仕組みは入園時のオリエンテーションで説明するとともに、書面を配布しています。


保育園では子どもたちのプライバシーを守る保育を実践しています。特に排泄時の配慮や子どもを注意する時に他の子どもたちに気付かれないようにしています。また、写真の掲示については、事前に保護者の承諾を得て実施しています。プライバシー保護等についてのマニュアルは整備していますが、職員周知等の徹底が期待されます。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

保育園の入園希望者にはできるだけ、保育園を見学し、自分の目や耳で保育園を確認してもらうようにしています。保育園の紹介は写真やイラスト等を使用して分かり易く説明した資料を活用したり、ホームページで行っています。見学希望者に対しては、担当者を決めて個別に丁寧に応対しています。


子どもの発達過程を踏まえ、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて保育課程を編成しています。保育課程は事業所の保育理念を明記し、具体的に子ども、保育者、父母について3つの保育目標を立てています。職員は保育課程を研修資料として、個人で保管しています。


毎朝、保護者と子ども、職員の3人で向き合い、一人ひとり丁寧に受け入れを実施し、記録を残し職員全員で周知できるようにしています。毎日ミーティングを行い、担当クラスのみならず、他クラスの情報も共有する体制を取っています。個人の発達に合った保育活動をし、子どもの気持ちに寄り添い丁寧なお世話をすることを目指しています。裁かない保育の実践、セカンドステップのレッスンを取り入れています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

発達ツールや保護者へのアンケート等を参考に、年2回保護者と個別面談をしています。子どもの身体状況や子どもと保護者の生活状況等を把握し、子どもと保護者のニーズを明らかにしています。それを関係職員で協議して個別指導計画に反映しています。アセスメント結果から、目標と目標達成に向けた保育・支援の内容を指導計画に反映しています。


医師の検診指示のもと、保護者から食物アレルギーの申し出があった時には、調理員と連携を図り、保護者と話し合いをもうけ、除去対策を行っています。除去食には名札を添え、調理員と保育士が必ず確認をしています。アレルギー児の食事の提供には保育士が側に座り、誤食をしないように配慮しています。


保護者とは、送迎時にコミュニケーションを取っています。「成長記録ノート」で、家庭と保育園における折々の子どもの姿や、エピソードなどを記録して情報交換をしています。保護者会を年6回、役員会 を年7回開催し、園での取り組みや、保育内容について保護者の理解を得ています。保護者の「一日実習」や年2回の給食試食会などでも、保護者が保育の意図を理解したり育児をともに考える機会としています。

4 地域との交流・連携

保育園での地域子育て支援活動、地域育児センター活動の継続、地域交流及び地域の福祉活動への協力や参加を事業計画で明文化し、活動しています。また、中学生との交流や職業体験の受入れも行っています。地域の古老による伝統芸能(ささら踊り)を体験したり、畑を借用して野菜を栽培しています。


保育園では、事業計画において地域育児センター活動の一環として地域の学校との交流も明文化しています。保育園では「ボランティア受入れマニュアル」に則り、ボランティアを受入れています。中学生のボランティア体験は年5回受入れています。また、中学生の職業体験は2校で、毎年10名程度受入れています。


保育園では地域の福祉活動の会合に出席し、地域の福祉ニーズの情報を収集しています。年1回地域に向けたバザーを実施しています。また、年5回「やまべであそぼう」として、未就園児とその保護者を対象に「布を染めよう」や「鬼の面をつくろう」等のテーマで活動を行っています。しかし、地域住民に対する相談業務の実施には至っていません。

5 運営上の透明性の確保と継続性

法人本部の指導の下で、経営状況の把握と分析を行っています。秦野市社会福祉協議会や秦野市保育園園長会の会合に参加して情報を収集し、福祉関連の現状を認識するとともに、課題を抽出するように努めています。市の担当者とも連携し、市内の子ども人口の推移や入所児童・待機児童の動向も把握して、待機児童の解消に向けた取組をしています。


単年度の事業計画は法人本部の指導の下に、職員も参画して策定しています。事業計画は毎年職員会議等で前年度の評価を行い、次年度の計画策定に繋げています。保育活動の年間の定期的な行事についても、実施時期や実施内容について策定し、職員会議などで職員に周知を図っています。


保育園の保育理念や基本方針等は「入園案内」等で案内するとともに、保育活動の状況はホームページで公開しています。また、「保育園のクラス便り」を家族だけでなく、周辺の幼稚園、小学校及び中学校等に配布しています。日常の活動を地域の行事開催時に掲示して公開しています。財務内容については一般には公開していません。

6 職員の資質向上の促進

職員の目標管理の為の仕組みが構築されています。職員は年度初めに個人目標を上司との面談を経て策定します。半年後に自己評価と上司との面接で進捗状況の確認を行うとともに、後半の目標設定を行います。年度末にも同様に自己評価と面接を行い、次年度の自己目標の設定に繋げています。


実習生の受入れは常時行っています。「実習生受入れマニュアル」に基づき、受入れ窓口として、主任と施設長が学校側と実習内容等について連携してプログラムを策定しています。実習はクラス担当の職員が実習指導案を作り指導しています。実習生に対しては、事前にオリエンテーションを行い保育実習の留意点等を理解するように指導しています。


保育士は、記録や、職員間の話し合い等を通じて、自らの保育実践を振り返る自己評価を、前期・後期の年2回行っています。園内研修、園外研修への参加により保育の改善や、専門性の向上に取組んでいます。新人指導には3ヶ月の研修期間を設け、指導をしています。保育実践の振り返りを事業所全体の自己評価につなげ、組織的・継続的に保育の質の向上に向けた取組みを行っています。

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