かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

グローバルキッズ白根保育園

対象事業所名 グローバルキッズ白根保育園
経営主体(法人等) 株式会社グローバルキッズ
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 241 - 0005
旭区白根5-13-1
tel:045-952-3500
設立年月日 2014(平成26)年04月01日
公表年月 2017(平成29)年11月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 株式会社フィールズ
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

[施設の概要]
 グローバルキッズ白根保育園は、相鉄線鶴ヶ峰駅からバスで3分程、バス停から徒歩1分の住宅街にあります。道路に面した、大きな窓が目立つ建物が園舎となっています。2階建ての園舎は奥行きがあり、その奥には園庭もあります。室内は最新の空調設備を導入し、換気のために窓を開ける必要がなく、外から室内は見えにくく、室内からは外が良く見える開放的な設計となっています。
 グローバルキッズ白根保育園は、首都圏を中心に100施設を超える保育園を運営する株式会社グローバルキッズが平成26年4月に開園しました。「グローバルキッズ」の名前には「世界を舞台に活躍できる人、みんなのために頑張れる人、まわりから尊敬される人、そんな人に成長して欲しい」という想いが込められています。園は定員60名で、保育理念に「社会の中で“豊かに生きる力を育てる”」を掲げ、園独自の目標も掲げて保育を実践しています。


≪優れている点≫
1. 「子どもたちの未来のために」子どもを中心とした保育の実践を大切にしています
 企業理念として、“子ども達の未来のために”を掲げ、保育理念に、社会の中で“豊かに生きる力を育てる”ことを約束しています。さらに、この使命を果たすためには、職員には、子どもたちに対し「豊かな心を持った輝いた大人を見せる」こと、“子どもたちが楽しむには、自分たちが楽しくなければ伝わらない”と職員が理解して保育を実践しています。
 保育に関わる職員一人一人が生き生きと輝き、笑顔で働ける環境にすること、また、保護者の方に対しては、子育てが楽しくなるようなお手伝いをしていくことが重要であるとの考えを徹底しています。法人で実施する毎月の施設長連絡会で諸施策を議論して、その内容を園に持ち帰り、職員会議で話し合い、保育園として何をすべきか確認しています。
 園では法人の経営理念、保育理念、保育方針、保育目標とは別に独自の目標を作っています。
 園長始め全職員が話し合い、毎日の保育の中で「人とのかかわり、つながりを大切にする保育」に取り組んでいます。理念などの掲示にとどまらず、職員の納得を得て具体的な行動に繋がるようにしています。
 法人の担当が事務業務を分担することにより、園長・主任が保育に入り保育士と共に取り組むことができ、職員全体での保育理念の徹底につながっています。


2. 保護者との日常的な情報交換ができています
 各クラスの担当者は、その日のクラスの様子、何があったかを、クラスごとに1枚のホワイトボードに記載して、掲示しています。夕方には全クラスのホワイトボードを並べ、お迎えにくる保護者に園での状況を知らせています。このボードではその日のクラスでの出来事を簡潔に分かりやすく文章でまとめています。忙しい保護者が見ても理解しやすい内容となるように配慮しています。
 ホワイトボードを並べて設置することで、全クラスの状況を知ることができるため、自分の子どものクラス情報の他に、将来のクラスでどんな保育が行われているのか知ることが出来て、好評を得ています。
 この毎日の保育状況は、各保育士も確認しており、保育士自身が保育内容を振り返ることができ、園にとっても指導計画の見直しに繋がる貴重な材料となっています。
 また、ホワイトボードと同時に、その日の食事も並べての掲示することにより、食育における園と家庭との連携になっています。


3. 児童票の運用を定め、園全体で活用しています
 児童票の用紙設計には運営法人が中心となり、現場も交えて議論し設定しています。内容として児童の入園前の状況、既往症、予防接種状況、食品アレルギーなどの調査、入園後の健康状況、子ども自身の状況、入園後の指導状況、家族状況、家族の勤務状況など、必要な事項が記録できるようになっています。保育担当者は洩れることなく必要な情報を確実に記録しています。
 運用にあたり、対象者の発達経過記録も年齢別(0歳児は毎月、1〜2歳児は2カ月毎、3歳以上幼児は四半期ごと)に細かく定めをつくり、クラス担当全員が協力して対応しています。職員は重要な個人情報として認識して、園全体で活用するとともに、扱い方には個人情報として慎重な扱いで保護しています。


≪努力・工夫している点≫
1.障がい児の受け入に対する啓発を行い保育活動に反映しています
 地域療育センターに通っている子どもの療育参観日には、担当保育士らが参観に行っています。スペクトラム症の療育支援研修(市や区、専門分野での研修講座)を数多く受講しています。また、インクルージョン教育(少数派である障害を持った子どもが、同世代の障害を持たない仲間たちと隣同士で学習するなど)の保育の対応について学んでいます。
 常に1対1の加配ではありませんが、症状に合わせた加配システムを導入しています。戸外活動や集団保育活動時に個別に対応することにより、集団に入れるようになって加配をつけなくなった事例もあります。


2.保護者負担の軽減に配慮しています
 法人として、寝具類に関しては、衛生面等にも配慮してレンタルを活用することにしています。出来る限り家庭の環境に合わせて、0歳児と1歳児用には敷布団を使用し、2歳児以上はコット(簡易ベット)を使用しています。レンタルを使用することにより、保護者はシーツとバスタオルの準備だけでよくなり、負担の軽減になっています。


3.職員の役割を明確にして信頼を得ています
 職員(園長、主任や保育士)の役割分担については、運営法人としての規定があります。職員が信頼できるように不明確な部分をなくすようにしています。園として仕事の分担を明確にしてオープンにする工夫を心掛けています。
 従来に行っていた園長・主任の事務業務の一部は、運営法人が分担しています。業務を明確にして、分担することにより、園長・主任も保育に入れ、園全体での信頼・協力体制につながっています。


≪課題や改善することが期待される事項≫
1.マニュアルの活用促進
 各種マニュアル類は十分に整備されており、事務室にまとめてファイリングされ、何時でも見ることが出来るようになっています。保育基本マニュアルは、非常勤職員も含めた全員に配布され、退職時には運営法人からエリア担当者が個別に対応し、改修をするなどの徹底もされています。
 マニュアルを完備して事務室に一括管理していますが、クラス運営に必須のマニュアルについては、保育士の手元に揃えておきたいマニュアルもあると考えられます。マニュアル内容が保育の実践に活用できるような検討が望まれます。職員会議などで検討することにより、現場ですぐに確認すべき事項など、手元に置くマニュアルを検討することを期待いたします。


2.会議等の記録
 職員会議は、第1、第3火曜日、給食会議は、第2火曜日、月案作成・ケース会議、カリキュラム会議は第4火曜日、クラス会議は週1回以上開催され十分機能しています。全職員の意見は十分確認され、改善につなげていると評価され、決定事項は洩れなく通知されています。
 しかし、クラス会議については内容が記録されていません。参加者名や会議の結論は、箇条書きでも残しておくことが期待されます。


3.地域住民への発信
 地域との交流には、種々配慮を積み重ねています。地域の子育て支援サービスとして一時保育の受け入れ、育児相談、ホール開放などの実施をしていますが、参加者の少ないことが課題とし認識されています。
 園の情報提供は、運営法人のホームページ、横浜市旭区こども家庭支援課のホームページやチラシなど公の媒体を使った情報に限られています。
 園は今後に園の外での掲示板の設置、チラシやホームページなど広範囲に情報提供を進めていきたいと考えています。園からの情報提供と共に、園の専門性を生かした相談機能などを地域に還元することも期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

保育の理念や基本方針は利用者本人を尊重したものになっています。企業理念として、“子ども達の未来のために”を掲げ、保育理念に、社会の中で“豊かに生きる力を育てる”ことを約束しています。この信条を保育の場で実現するために、園長始め職員は、保育に関わる職員一人一人が生き生きと輝き、笑顔で働ける環境にすること、また、保護者の皆さんに対しては、子育てが楽しくなるようなお手伝いをしていくことが重要と考えで保育園の運営を行っています。


保育士は子どもの話しに耳を傾け、子どもの発達状況や年齢に応じて、一人一人に合わせ、穏やかに分かりやすい言葉で話をして、子どもの意向を吸い上げるように努力しています。集団で行動している時や、食事のマナーなどで、そこから外れるような場合に気付いた時には、助言しますが、細心の注意もする工夫も職員間で話し合いをしています。


子どもたちには、自分で行動を考えるように促すことを大切にしています。子どもと1対1で話し合う場合は、ホールや廊下などの空間を上手に利用し、その間に他の子どもを見ていないことがないよう、職員間で連携し居場所を共有しています。


性差に関しても、生活全般に月齢順に基準を置き、教材などの色も自分の好きな色を選ぶなどの配慮をしています。なお、男性保育士が在籍していますが、シャワーに関しては女性の保育士があたる配慮をしています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

保育活動の一つに、泥の感触を知る泥遊びや絵の具を使った色水遊び、シャボン玉遊びなど子どもの発想力を引き出す保育にも力を入れています。集団活動や自由遊びの中で守る社会的ルールを重視し、子どもが意欲的に表現活動に取り組める環境整備に努めています。園ではカブトムシを毎年各クラス育てていますが、発達年齢によって飼育の世話を変えています。卵から幼虫・さなぎ・成虫になるまでの過程を子どもたちは観察や図鑑で調べるなど命ある生き物を自分たちで飼育する責任も得られる保育活動となっています。


4・5歳児になると給食の当番制をとり、配膳や下膳、今日の献立などを皆の前に出て説明します。子どもたち全員に当番が行き渡ることで食に関する興味を深めています。子どもの喫食状況や味付け、形、盛り付けなどの工夫を毎月の給食会議や職員会議で話し合います。会議の記録を残し、次に提供する献立や調理に反映しています。


トイレトレーニングを始めるときは、月齢や個人差により異なることを保護者に説明し、トイレに誘うタイミングや声掛けなどの情報は、連絡ノートや会話で家庭と園が共有し、同時に始めています。


年度始めに年間行事を知らせ、かつ保育参観が出来る日程を1ヶ月前に発表、時間は9時から16時で都合が良い時間を選んで申し込みを受けています。保育参観は、ほとんどの保護者が出席していますが、今後は、保育参観を積極的に勧め、今後の運営に役立てたいと考えています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

入園時から卒園までの各種の記録は、入園前の育成記録、予防接種状況と家族状況など、全て児童票に記入されています。入園後の記録も年齢ごとに記録用紙が設定され、個人別に1冊にまとめられています。健康診断記録、発達状況、年次別担任、などが一目で判断できる設計になっています。


0歳児は毎月、1〜2歳児は2ヶ月毎、幼児は四半期毎に記録すべき事項が明確に定められて、サービス提供の基礎が確立されています。なお、児童票の項目以外にも、気になることがあれば書類等に記入し、担任に引き継ぎを行うルールも確立しています。日々の記録、一人一人の様子は、保育日誌に記録され、重要な変化等があればその都度児童票に記載されます。


看護師が常勤しています。保育園での保健衛生、健康管理などは看護師中心に行われています。午前と午後の一日2回の全園児の視診も行っています。保育士は受け入れ時の子ども一人一人の健康観察をチェックし「いつもと違う」、「気になる様子」などがある場合は園長や看護師、職員間で共有し、健康状態を見守りながら保育活動を行います。在園中の健康情報が1冊にまとめられ、成長が記録されています。このノートは、保護者との情報交換や連携にも役立てています。


既往症については、入園時に入園までの生活状況、健康問診票、食品調査票などに細かく情報が記録され、配慮の必要な子どもの既往歴を職員間で共有しています。卒園までの健康に関する記録がすべて児童票に記載されますが、保護者には、健康状況が1冊にまとめられたノート「こどものすがた」が手渡されています。

4 地域との交流・連携

保育所の行事については、自治会や敬老会などにPRしていますが、収容可能な人数に限界も感じています。昨年のハロウィンなどでは、近隣店舗をまわりその地域の方々との交流を楽しみました。旭区幼保小教育交流事業に積極的に参加、地元の白根小学校が幹事役をしていたことから、小学校との連携が深まりました。


子どもたちも行事に参加する機会が増え、「早く小学校に行きたい」という意欲が芽生えてきています。地域への施設開放として、ホール開放、絵本貸し出し等を予定しています。旭区図書館に団体登録をして、子どもたちが定期的に利用しています。年長児は、地元の学校の図書館との交流も行っています。


園の情報提供は、運営法人のホームページ、横浜市旭区こども家庭支援課のホームページやチラシなど公の媒体を使ったお知らせをしています。地域住民の相談にいつでも職員が対応できるように必要な関係機関・地域団体などのリストが作成され、事務室にファイルされています。関係機関の窓口は、園長、または主任保育士が担当しています。地域の関係機関・団体などとの日常的な連携は、地域コーディネーターとの情報交換やアドバイスなどから得ることができています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

保育の理念や基本方針は利用者本人を尊重したものになっていますが、この使命を果たすためには、職員には、子どもたちに対し「豊かな心を持った輝いた大人を見せる」ことを約束し、“子どもたちが楽しむには、自分たちが楽しくなければ伝わらない”と説いています。この信条を保育の場で実現するために、園長始め職員は、保育に関わる職員一人一人が生き生きと輝き、笑顔で働ける環境にすること、また、保護者の皆さんに対しては、子育てが楽しくなるようなお手伝いをしていくことが重要と考えで保育園の運営を行っています。


重要な意思決定については、クラス懇談会などで保護者に説明をし、意見の吸い上げを大切にしています。親子で遊ぶ会【保育参観】の開催について日程発表後に配慮を求められましたが、園内で議論した上、日程に工夫し、改めて全保護者に通知し、納得をいただきました。園の行事が行われた時は、必ずアンケートを実施し意見を集めて次年度の検討に反映しています。

6 職員の資質向上の促進

運営法人では、月に1回全国の施設長会議が開催され、社長を中心にした話し合いが行われています。この会議の基本にはクレド(信条)に沿ったものであり、子ども達に対し“豊かな心を持った輝いた大人を見せる”ことを約束し、実践によって、大人になっても夢や希望があることを伝えるために何をすべきかがテーマです。この会議の検討事項や結論は、園長が職員会議等で、徹底していますが、ここでも“豊かな心を持った輝いた大人を見せる”ためにも、毎月の指導計画で自己評価や振り返りを行い、保育内容の向上を目指しています。法人として変わらない方針が、職員にとっても理解され職員のモチベーションの維持向上に繋がっています。


本社研修は、年度始めに計画が発表され、職員は8段階のランク付けによって研修参加が決まり、他にも海外視察のための研修も積極的に参加を進めています。社内外の各種研修に積極的に参加し、技術面だけでなく保育の質と意識の向上を常に目指しています。


非常勤職員にも、法人が作成した「保育基本マニュアル」(保育理念、保育目標、基本方針、子ども対応の心得、保育の実際、コミュニケーション)を渡して、これに沿った研修も行っています。このマニュアルは、会社のクレド(信条)についても最初にふれて、非常勤職員にも協力を求めています。

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