かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

洋光台中央福澤保育センター(2回目受審)

対象事業所名 洋光台中央福澤保育センター(2回目受審)
経営主体(法人等) 社会福祉法人 久遠園
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 235 - 0045
磯子区洋光台5-3-18
tel:045-831-7173
設立年月日 2004(平成16)年04月01日
公表年月 2017(平成29)年10月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 市民セクターよこはま
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の概要】
洋光台中央福澤保育センターはJR根岸線洋光台駅から歩いて5分ほどの所にあります。隣接する洋光台駅前公園を始めとして周囲には複数の公園があり、子どもたちの散歩コースとなっています。     
 洋光台中央福澤保育センターは、平成16年(2004年)4月に社会福祉法人久遠園によって開設されました。運営法人は他に横浜市で2園、川崎市で1園、認可保育園を運営しています。
 鉄筋コンクリート造2階建ての園舎は、明るく広々としていて、1階にはホール、2階には十分な広さのある遊びスペースとして用いることのできる広い廊下があります。園庭には滑り台・鉄棒・ジャングルジム等の遊具が設置されていて、片隅では子どもたちが野菜や花を育てています。2階にはバルコニー、3階には屋上があり、夏場には子どもたちがプール遊びを楽しんでいます。
 定員は90人(産休明け〜5歳児)、開園時間は平日(月曜日〜金曜日)は7:00〜19:30、土曜日は7:00〜18:00です。また、小学生まで利用できる病後児保育室を併設しています。
 理念として「健康で心豊かな子を育成することに力を尽くし、社会に貢献します」「常に保育の質向上に努めます」、保育の基本方針として「望ましい人間像 『確かな自分(identity)を持ち、人として信頼され、異なる文化や環境においても他の人々と理解し合い、より良い社会の実現を志すことのできる人間』となることを念願し、保育に当たります」を掲げています。

◆高く評価できる点
1、保育士に優しく見守られ、子どもたちは自分を素直に表現し、様々な経験を通し成長しています
保育士は、園の基本方針である「確かな自分を持った信頼される人間」への育ちを目指し、どのような保育の場面にあっても「子どもにとってどうあるべきか」を考えて判断するように心がけています。保育士は、子どもの気持ちや発言を受け止め、出来る限りの言葉や行動で、それに応えています。子どもが危険なことをした場合以外は否定語を用いず、「だめ」に変わる言葉を探し用いています。それぞれの子どもの良いところや出来たことを、温かな言葉でほめ、子どもが主体的に行動できるように働きかけています。
このような保育士の働きかけもあり、子どもたちは思いっきり保育士に甘え、素直に自分の思いを言葉や態度で表現しています。保育士に自分の全てを優しく受け止めてもらい、たくさん話しかけてもらっているので、乳児であっても自分の思いを伝えることが出来ています。また、言葉でコミュニケーションをとる経験を重ねることで、友達との関わり方を学んでいます。
保育士は子どもが興味や関心を示した事柄を受け止め、保育につなげています。観察日にも好きな絵本をきっかけにして様々な野草の名前を子どもたちが覚えたり、主人公の人形が子どもと一緒に活動に参加する姿を見ることが出来ました。
散歩は、身体能力を高めるだけでなく、子どもたちが自然や地域に関心を持ち好奇心や観察力を育てる場と考えていて、積極的に取り入れています。また、4・5歳児クラスで専門講師による剣道(3歳児クラスは体操)の時間を設けるほか、日本地図を掲示してマラソンの距離に合わせて印をつけ日本各地を回れるようにするなど、年齢や発達に応じた、運動を楽しむ環境を作っています。
0歳児クラスから、専門講師によるリトミックの時間(週に1回)を設け、年齢や発達に合わせた表現を楽しんでいます。また、3歳児クラスからは絵画の時間(月に2回)があり、絵画や造形を楽しんでいます。保育室内や、階段に沿った展示スペースには、子どもたちの作品が美しく飾ってあり、他クラスの子どもたちも興味を持って見ています。自由遊びの時間にも、子どもたちは自由に絵を描いたり廃材で作品を作ったり、歌やダンスを踊ったり、ピアニカを演奏したりしています。
 このような様々な経験に子どもたちは積極的に取り組み、感性を豊かにし、科学する目や社会性を養い、
成長しています。

2、目指す保育の実現に向けて職員は主体的に自己研鑽に励んでいます
園では、職員が主体的に意識を持って保育に取り組んで行けるよう、人材育成に力を入れています。
年度初めの園内研修で、理念や方針を説明し、職員一人一人がどのように考えているかを話し合っています。毎月の職員会議やミーティングでも日々の保育が理念や方針に沿っているかを確認しています。このような取り組みを通して、保育士は方向性を共有しています。
 新入職員は、入職前に運営法人の合同研修を受けるとともに、配属後には、一対一で先輩職員から指導を受けるプリセプターシップをとっていて、指導を受ける中での不安や疑問を先輩職員に相談し、じっくり仕事を身に付けられる体制となっています。先輩職員にとっても、自己の保育を見直し、再確認できる機会となっています。また、キャリアパスとして経験に応じて、期待する能力やその評価が示されていて、職員が将来に対しての展望を持てるようになっています。
研修も盛んで、非常勤職員を含む全職員が保育実践、防災・防犯、年齢別・キャリア別・専門等の項目ごとに受講した研修を記載した「研修ノート」を持っていて、自分で足りない研修に気付き、自主的に必要な研修に参加できるような仕組みを作っています。職員は、園内研修や運営法人研修、系列園との交換研修を始め、横浜市や磯子区などが主催する外部研修に積極的に参加し、成果を保育の現場に活かしています。また、各クラスでテーマを決めて研究・実践してまとめ、カンファレンスで実践発表しています。その中の2テーマを運営法人の3園合同でカンファレンス発表会を行い、学習しています。
園では、職務評価を用い、年度初めに園長からの期待目標と自己目標を決め、達成度を自己評価し、年2回の園長面接で振り返りをしています。園長、主任は、達成した成果だけでなく積極的に自主研修に取り組む姿勢など個々の職員の目標に向けての努力を評価し賞与に反映することで、職員のモチベーションを高めています。

3、地域の福祉施設という意識を持って、地域との関係性を築いています
園では地域の福祉施設として、積極的に地域の育児支援に取り組んでいます。
地域に向けた子育て支援として、病後児保育室、一時保育、園庭開放、スペース貸し出し、育児相談など様々な取り組みを実施しています。一時保育は年齢に応じた各クラスで受け入れ、集団生活を体験できるようにしています。また、「ひろばぽけっと」の名称で、年間を通し、赤ちゃん体操、楽器遊び、手遊び・お話の会、小麦粉粘土遊びなどの講座を開催していて、年間スケジュールなどを記した「ひろばぽけっと」のパンフレットも作成しています。育児相談を毎週水曜日に行うとともに、園庭開放時にも、訪れた親子連れに園長自らが話しかけ、子育て世代に寄り添う努力を続けています。
特に病後児保育室については、横浜市内に4か所のみの設置園であり、他園児を含む生後6ヶ月から小学6年生までの受け入れをしていて、園の保護者の安心につながっているだけでなく、地域の子育て支援としても大きな役割を果たしています。   
 地域との関わりも盛んで幼保小教育連携事業による小学校との交流、及び中学生の職業体験や高校生の保育実習受け入れなどを行っています。近隣の幼稚園・保育園とは、6園交流として年間10回程度の交流をしています。また、隣接する公園で行う「プレイパーク」に子どもと共に参加したり、地域の社会福祉協議会に協力して、子どもたちから地域の一人暮らし高齢者に年賀状を出す催しに参加し、地域住民と交流しています。
このように園は、地域の施設として地域に根ざしています。
               
◆今後の継続が期待される点
1、今後も保護者への働きかけを継続されることで、保護者とのより深い連携関係が構築されることが期待されます
年度初めにクラス懇談会を実施し、各クラスの年間指導計画や保育内容を説明しています。年度末には就学前懇談会・幼児合同懇談会・乳児合同懇談会のグループ分けで懇談会を開催しています。さらに、7月9月10月には、合同保護者懇談会として、ビデオに撮った保育の様子を保護者に見てもらう機会も設けています。
また、園では毎月の園だよりに、各クラスのその月の目標やクラスの取り組みなどを具体的に記載しています。最後の頁を「ご意見」欄とし、意見・要望などを記入し、園内に2か所ある意見箱に自由に投函してもらうなど、保護者からの意見を積極的に受け入れる仕組みを作っています。
このような園の努力にもかかわらず、保護者アンケートでは園の取り組みが必ずしも理解されていないのではと思われる記述がみられます。保護者が不安に思っている「外部からの不審者侵入を防ぐ対策」について保護者と話し合うなど、今後も努力を続け説明責任を果たしていくことで、保護者の園への理解がさらに深まることが期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ・理念として「健康で心豊かな子を育成することに力を尽くし、社会に貢献します」「常に保育の質向上に努めます」、保育の基本方針として「望ましい人間像『確かな自分(identity)を持ち、人として信頼され、異なる文化や環境においても他の人々と理解し合い、より良い社会の実現を志すことのできる人間』となることを念願し、保育に当たります」を掲げていて、利用者本人を尊重したものとなっています。理念、基本方針を階段や保育室に掲示するとともに、年度初めの園内研修で周知しています。
・職員は子どもが危険なことをした場合以外は、子どもに対して否定語を用いず、意識を持って「だめ」に変わる言葉を使用しています。それぞれの子どもの良いところや出来たことを、温かな言葉でほめる保育を徹底しています。
・職員は、園の基本方針である「確かな自分を持った信頼される人間」への子どもの育ちを目指し、どのような保育の場面にあっても「子どもにとって、どうあるべきか」を考えて判断する大切さを認識しています。
・運営法人で定めた「情報管理規定」があり、守秘義務と個人情報保護について明記しています。また、子どもの個人情報に関する記録類は、施錠の出来る書庫で管理しています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 ・子どもの発達や状況に応じて、年間指導計画、月間指導計画、週案、日案の作成・評価・見直しをしています。また、0・1・2歳児は個別指導計画を作成しています。幼児についても、特別な課題がある場合には個別指導計画を作成しています。
・一斉活動においては、子どもが友達との遊びの中で、守らなくてはいけないルールや友達を応援する心などを学び育つように配慮した保育活動を行っています。
・散歩については子どもが五感を養う機会と捉え、積極的に取り入れています。屋外活動は、子どもたちが自然や地域に関心を持ち、好奇心や観察力を育てる場と考えています。
・専門講師による0歳児〜5歳児クラスのリトミック、4・5歳児クラスの剣道(3歳児クラスは体操)の時間があり、年齢や発達に応じた、運動を楽しむ環境を作っています。また、3歳児クラスからは絵画の時間(月に2回)があり、絵画や造形を楽しんでいます。
・七草がゆ・ひなまつりランチ・こいのぼりランチ・七夕ランチ・クリスマスなどの行事食や季節の食材を用いた献立を工夫し、季節感のある給食を提供しています。
・乳幼児突然死症候群対策として、0歳児クラスは5分毎、1歳児クラスは10分毎の呼吸チェックを行いチェック表に記録しています。寝る姿勢についてもうつぶせ寝にならないように注意をしています。 
・年度初めにクラス懇談会を実施し、各クラスの年間指導計画や保育内容を説明しています。年度末には就学前懇談会・幼児合同懇談会・乳児合同懇談会のグループ分けで懇談会を開催しています。さらに、7月9月10月には、合同保護者懇談会として、ビデオに撮った保育の様子を保護者に見てもらう機会も設けています。
3 サービスマネジメントシステムの確立 ・子どもや家庭の個別の状況・要望は児童票、面談記録、個人記録に記入しています。入園後の子どもの成長発達の記録は、個人記録に乳児は毎月、幼児は4期に分けて記載しています。健康に関する記録は健康相談カードに記録しています。児童票、個別記録などは個人別にファイルしています。
・アレルギー疾患のある子どもに対しては、子どものかかりつけ医の記載した「保育所におけるアレルギー疾患生活管理指導表」を保護者に提出してもらい、医師の指示に基づいて対応しています。食物アレルギー対応マニュアルがあり、看護師が園内研修で職員に周知しています。
・意見箱を1階廊下と2階階段上に置いています。懇談会、保護者アンケートでも保護者の意見・要望を聞いています。職員は相談を気楽にできるよう、保護者との信頼関係を築くように努めています。園だよりの最終ページに意見欄をつけ、保護者が意見を言いやすいようにしています。
・健康管理、衛生管理、安全管理などの各種のマニュアルは「保育業務マニュアル」としてまとめられ、事務室と各クラスに備えて全職員がいつでも必要な時に活用できるようにしています。
4 地域との交流・連携 ・地域に向けた子育て支援として、病後児保育、一時保育、園庭開放、スペース貸し出し、育児相談など様々な取り組みを実施しています。特に病後児保育室については、横浜市内に4か所のみの設置園であり、他園児を含む小学6年生までの受け入れをしています。地域の子育て支援、園の保護者支援として大きな役割を果たしています。   
・「ひろばぽけっと」の名称で、年間を通し、赤ちゃん体操、楽器遊び、手遊び・お話の会、小麦粉粘土遊びなどの講座を開催しています。
・幼保小教育連携事業による小学校との交流、及び中学生の職業体験や高校生の保育実習受け入れなどを行っています。近隣の幼稚園・保育園とは、6園交流として年間10回程度の交流をしています。
・地域子育て支援の一環として、スペース貸し出し(会議室、相談室)、プール開放などを行っています。また、近隣の高齢者施設への餅つき用の杵と臼の貸し出しや、園のゴミ集積場所の地域への提供などを行っています。
・日々の散歩や、クッキングの材料を地域の商店で買い物するなどで、地域の人々との交流を持っています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 ・全国保育士倫理綱領を各保育室に掲示し、園内研修で読み合わせをしています。園内研修では、他に人権や個人情報保護、児童憲章や子どもの権利条約などを取り上げています。
・幼児が磯子区資源循環局の環境教室に参加し、ゴミの減量やリサイクルについて学んでいます。環境教室の様子をお便りに載せ、保護者に紹介しています。
・離乳食の食材の見直し(看護師、栄養士、保育士)、非常食の見直し(栄養士、事務、保育士)等で異なる部門による検討チームを作り、組織を挙げて取り組んでいます。
・主任はシフト表や研修計画を作成する中で、個々の職員の業務状況を把握しています。また、フリーの立場で各クラスに入り、各クラスの状況や職員の勤務状況を把握しています。主任は、早目に休暇表を回して職員の希望を聞き、シフトや職員体制を調整し、職員が休みを取りやすい環境をつくるようにしています。
・中長期計画があり、それを基に年度ごとの事業計画を作成しています。
・キャリアパスの仕組みを通し、運営法人内から次代の園長を出すべく後継者の育成を計画的にしています。
6 職員の資質向上の促進 ・保育所の理念、方針を踏まえ、人材育成計画を作成しています。新人職員に対しては、経験年数の近い職員が相談、指導役を担当するプリセプターシップ研修を行っています。キャリアパスで管理職への道筋を明確に示しています。
・児童憲章・権利条約、感染症などの園内研修を実施しています。また、障がい児、虐待などの運営法人研修のほか、運営法人内保育園との交換研修が定期的に行われています。横浜市や横浜市南部地域療育センター、磯子区洋光台エリア別園長会などが主催する研修に積極的に参加しています。研修に参加した職員は研修報告書を作成するとともに、園内研修で伝達しています。
・各クラスでテーマを決めて研究・実践してまとめ、カンファレンスで実践発表しています。その中の2テーマを運営法人の3園合同でカンファレンス発表会を行い、学習しています。
・職員は年1回保育に関する自己評価をしています。職員の自己評価をまとめ園としての自己評価を作成しています。
・職員の自己評価の結果を園長、主任が保育園としての自己評価としてまとめて検討し、職員にフィードバックし、話し合っています。園では自己評価を3年周期でとらえ、2年目、3年目で評価が下がっているものを課題とし、園内研修などで見直しをしています。園の自己評価は誰でも見られるように玄関に置いています。

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