かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

アスク上大岡保育園(11回目受審)

対象事業所名 アスク上大岡保育園(11回目受審)
経営主体(法人等) 株式会社 日本保育サービス
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 233 - 0002
港南区上大岡西3-3-1 コーラルハイム1F
tel:045-840-3581
設立年月日 2006(平成18)年04月01日
公表年月 2017(平成29)年05月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 ナルク 神奈川第三者評価事業部
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の立地・特徴】
アスク上大岡保育園は横浜市営地下鉄、京浜急行上大岡駅から徒歩8分の閑静な住宅街にあり、4階建てマンションの1階を園舎とし、約80平方メートルの園庭があります。平成18年4月に開園、0〜5歳児を対象として現在56名(定員56名)が在籍しています。周辺には公園や広場が多くあり、散歩や自然に関わって遊べる場所があり、子どもたちはよく園外にでかけています。

【特 徴】
園目標を「生きる力のある子ども、元気な子・考える子・優しい子」とし、設置法人グループから派遣される専門講師によるリトミック、体操教室、英語教室のほか、園職員によるクッキング保育を行い、各クラス10人前後の少人数保育を行っています。

【特に優れていると思われる点】
1.散歩を通して自然のふれあい、地域との交流
園庭が狭いこともあり、天気の良い日は、ほとんど毎日散歩に出かけています。近くには広場や公園が多く、異年齢で出かけたり、幼児クラスは雨の日にレインコートを着て、梅雨特有の季節感を感じたり、散歩の途中で自然物や栽培されているものなどを眺め、小動物と触れ合う機会もあります。また秋には散歩に行った公園でどんぐりや枯れ枝を集めて製作や遊びにつなげています。商店街を歩いたり、地下鉄や消防署、地域のケアプラザ内のおもちゃ文庫に出かけ、職員と知り合いになって挨拶を交わしたり、地域を知る機会も積極的に設けています。

2.保護者の連携と園へ協力
自主的な保護者会組織があり、月に1回土曜日の午前中に保護者会が行われ、園は場所を提供し、保護者会の活動を支援しています。保護者会は夏祭りでコイン落としゲームを担当し、運動会では大縄跳びを行い、秋には子ども用品のバザーを主催し子どもも一緒に楽しんでいます。バザーの収益で園におもちゃや卒園児の記念品を寄付してもらっています。行事を通して保護者同士が連携を深め、園への協力を得ています。今年度新たに決めた園目標も、保護者の意見を入れて「生きる力のある子ども、元気な子・考える子・優しい子」としました。
    
3.職員同士の連携で保育活動の充実
保育室は0、1歳児の部屋と2〜5歳児の部屋の2部屋を移動式の棚を利用して区切り、各保育室として使用しています。各クラスのプログラムを展開するときには、ほかのクラスは散歩に出かけるなどして時間を確保しています。歌を歌ったり、楽器の活動は、ほかのクラスの状況を見て、クラス活動ができるように連携を取って行っています。職員会議では全クラスの状況を報告し、全職員が他のクラスの状況がわかるようになっています。全職員が全園児の一人一人を良く知って、クラス担任に関わらず協力して日常の保育に関わっています。利用者家族アンケートでは、設備に対しては否定的な意見が多くありますが、園の活動や遊び、遊びを通した友だちや保育士との関わり、総合満足度に対しては多くの肯定的な回答を得ています。

【特に改善や工夫などを期待したい点】
1.子どもが友だちや保育士を意識せずに過ごせる場所の確保
園舎内の広さや間取りの面から友だちや保育士の視線を意識しないで過ごせる場所を設けることは困難な状態です。保育室の一隅を可動式の簡易な衝立で仕切るなどして、ほかからの視線を遮る場所を確保する工夫が望まれます。

2.地域住民に向けての子育て支援
地域住民に向けて子育てや保育に関する講習会など、保育の専門知識を活かした企画が期待されます。地域の子育て支援グループとの協働や港南区が主催する子育て支援活動への更なる参加などの工夫が期待されます。

 

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

 ・運営理念を「安心安全を第一に」「お子様にとっていつまでも想い出に残る保育を」「利用者のニーズに合った保育サービスを提供」「職員が楽しく働けること」とし、基本方針に「子どもの自ら伸びようとする力、後伸びする力、五感で感じる保育の充実を目指す」を掲げて、利用者本人を尊重としたものになっています。

・職員は入社時研修で理念、基本方針について説明を受け、年度初めの職員会議で再確認し、年2回の自己評価でも確認しています。

・子どもと話をするときは、否定的な言葉や命令的な言葉は使わず、わかりやすい言葉で穏やかに話をし、注意する場面でも子どもの自尊心を傷つけないように配慮し、年齢や発達にあった言葉を使い、子どもの話そうとする姿勢を大切にし、一人一人の気持ちや発言を受け入れられるように配慮しています。

・虐待対応マニュアルがあり、職員は入社時研修で学び、職員会議で園長が説明し、虐待の定義を周知しています。虐待が明白になった場合や疑わしい場合は職員会議で全職員に報告し、港南区の保健師に相談し、設置法人や港南区こども家庭支援課に連絡を入れて対応しています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

・入園前説明会で保護者にならし保育の必要性を伝え、保護者の状況に配慮して1週間から1か月は早めのお迎えをお願いしています。

・0〜2歳児は、保育連絡ノートに家庭の様子を記入してもらい、園での様子を細かく記入して伝え、園と家庭と連携が取れるようにしています。幼児クラスはクラスごとに活動ノートを用意し、当日の活動の様子を書いて伝えています。

・在園児に対しては、子どもが安心できるように、担任の一人はクラスを持ち上がり、スキンシップを多く取るようにしています。

保育課程に基づいて子どもの発達や状況に応じて年間指導計画、月間指導計画、週案を作成しています。年間指導計画、月間指導計画、週案には評価・反省の欄を設けて、必要事項は次期に反映させています。

・子どもの離乳食の状況や箸への移行、トイレットトレーニングなどについては、送迎時の保護者との会話や面談などで保護者の意向を聞き、指導計画に反映させています。

・保育室は限られたスペースのため、子どもの目線の高さの棚におもちゃや教材を入れています。2歳児以上の子どもたちは遊びたいものを、職員に取り出してもらい、自由に遊んでいます。0、1歳には安全性を配慮し職員が子どもたちの様子に合わせておもちゃなどを選択しています。朝・夕の自由遊びの時間でも動きのある遊びのスペースと机を利用しての静かに遊ぶスペースに分け、子どもが落ち着いて遊び込めるように工夫しています。

・一斉活動では、話し合いで順番を決めたり、職員から説明を受けた遊びのルールを守り、鬼ごっこなどでは自分たちでもルールを作るなど、友だち関係やルールを守って遊ぶことで社会性を自然に身に着けられるようにしています。乳児の製作活動は一斉活動とせず、個別に行い、子どものやりたい気持ちを大切にしています。

・職員は日々子どもとのやり取りを大切にし、子どもたちと散歩の行き先や製作の内容などを決めています。

・0〜2歳児には、年齢別の月間指導計画に基づいて個別月間指導計画を作成しています。

・特別に課題のある子どもについては、よこはま港南地域療育センターの指導を受けて個別に月間個別指導計画を作成しています。

・2〜5歳児クラスでは、職員は子どもたちと一緒に食事をして、子どもの好き嫌いを把握しています。一人一人の嗜好にあわせて野菜の量や盛り付けを工夫しています。0、1歳児も子どもの食べる量を把握して盛り付けを調整したり、一口ずつ盛り付け、食べられたら追加するなど完食の喜びを得られるように工夫しています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

・入園前に説明会を行い、子ども同伴で来てもらい、保護者から提出してもらった「入園前家庭調査票」「児童健康調査票」「お子様の状況について」「緊急時引渡票」などの書類から子どもの生育歴、健康状態や家庭の状況を把握しています。把握された情報は職員会議で報告し、全職員が共有し、日々の保育に活かしています。

・食物アレルギーのある子どもの食事は、トレイの色を変え名前と除去食品名を書き、食器にラップをかけ、名前を記入しお代わりも一緒に提供し、テーブルを別にしています。配膳時に調理室と保育室の職員、保育室の複数の職員で確認しています。

・入園後の成長発達記録は0〜2歳児は毎月、3歳児以上は3か月ごとに5領域にまとめて児童票に記入しています。

・「苦情対応マニュアル」があり第三者委員を交えて解決する仕組みがあります。園だけで解決できない場合は設置法人や港南区こども家庭支援課と連携して対応する仕組みがあります。

4 地域との交流・連携

・地域での子育て支援のサービスとして、「一緒に遊ぼう会」や「誕生会」「クリスマス会」「七夕集会」など交流保育を行い、園庭開放も行っています。夏祭りにも地域の方の参加がありました。利用している保護者から相談を受け、地域の子育てニーズを把握しています。

・港南区役所主催の「あそびにおいでよ!こどもフェスティバル」に春と秋に参加し、ポスターを掲示し保育園の紹介を行い、保育所の理解を促進しています。

・上大岡小学校PTA主催の上大岡小フェスティバルに子どもたちが参加したり、上大岡小学校体育館を借りて運動会を行い、上大岡小学校で行う幼保小の研修会に参加するなど連携を図っています。

・地域の保育園の京急キッズランド上大岡保育園、上大岡東保育園と「一緒に遊ぼう会」に参加し、昆虫太極拳やおにぎりじゃんけんなどを楽しみ、上大岡公園で交流を図っています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

・園のパンフレットや設置法人のホームページに園の情報や園ブログとして子どもたちの様子を掲載しています。

・入園希望の見学者には、料金やサービス内容について、入園のご案内を渡して、詳しく説明をしています。

・園見学者には園長、主任が園の基本方針や利用条件、サービス内容についてパンフレットを用いて説明し、月〜金の中で随時見学ができることを伝えています。午前10時〜11時までの時間帯を薦めています。

・各指導計画の振り返りや自己評価票から浮かび上がる課題をクラスや職員会議で話し合い、改善に取り組んでいます。

・園としての自己評価は基本方針、園目標、保育課程に沿って行い、年度末に職員の自己評価を基に園としての自己評価を行い、自己評価の結果を園だよりで公表しています。

・設置法人の理念・基本方針と今年度、園独自で作り上げた保育目標を玄関に掲示し、期ごとの指導計画作成時などの職員会議や職員面談などでも理念や基本方針が理解できているかを園長が確認しています。

・今年度、園目標を変更するにあたっては保護者からアンケートを取り、おたよりや保護者会で説明し、保護者と意見交換して決定しました。また昨年のアンケート結果から今年度の行事のあり方を検討し、生活発表会、夏祭りを2部制にしました。

・5年中期計画を作成し、今年度は「個性を受け止め、自ら力を発揮できる環境を提供し、工夫する力を身に着ける。地域との交流と連携。身近な事象、物事に触れ、興味、関心を持つ」としています。

6 職員の資質向上の促進

・設置法人作成の「保育士人材育成ビジョン」に、経験年数、職階別に役割・期待水準が明文化されています。人材育成ビジョンに基づいて、階層別に経験年数に応じた人材育成計画が策定され、毎年の研修計画を作成しています。これに基づいて、階層別研修が行われ、自由選択研修は職員が希望すれば受講できるようになっています。

・園内研修として、AEDの使い方、感染症、嘔吐処理などの研修を行いました。

・職員は個人目標をたて園長に提出し、年2回自己査定シートを基に自己評価を行い、園長と個人面談し、評価基準に基づいて園長による達成度の評価を受け、次期につなげています。また毎年受審する第三者評価で職員が自己評価を行い、その結果を基に園としての自己評価を行い、課題を見出し、対応を検討しています

・年間指導計画、月間指導計画、週案、保育日誌には評価、反省の欄があり、職員は保育の振り返りを常に行い記録できるように書式が定型化されています。

・職員は各指導計画のねらいと関連付けた振り返りを行い、評価反省の欄に記載しています。振り返りは結果だけでなく、子ども一人一人の育ちや意欲、取り組む過程を重視して行い、指導計画の振り返りの中で自己の保育技術、保育内容を評価して、次期の計画に反映改善できるようにしています。

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