かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

アスク本牧保育園(2回目受審)

対象事業所名 アスク本牧保育園(2回目受審)
経営主体(法人等) 株式会社 日本保育サービス
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 231 - 0827
中区本牧和田12-23
tel:045-628-1486
設立年月日 2015(平成27)年04月01日
公表年月 2017(平成29)年09月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 ナルク 神奈川第三者評価事業部
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の特色】
・立地および施設の概要
 アスク本牧保育園は、平成27年4月1日に横浜保育室から認可保育園に移行して開園2年目の保育園です。JR根岸線根岸駅からバスで15分の閑静な住宅街に立地し、鉄筋コンクリート3階建ての独立した建物で、園庭は1階と園舎屋上にあります。定員60名のところ、現在53名が在籍しています。園の周辺には緑豊かな公園が点在しており、子どもたちは園外活動を楽しんでいます。


・園の特徴
 園目標を「あかるく げんきに のびのびと」とし、アットホームな温かい雰囲気の中、全職員で園児一人一人を大切に見守り、家庭としっかり連携して心が通い合う保育園づくりを目指しています。
 特に園の後背地は閑静な、ゆったりとした住宅地で、車の通りは少なく、子どもたちの安全な散歩コースとして適しています。


【特に優れていると思われる点】
1.職員が各保育室に、年齢に応じたコーナーを設置 
 子どもたちが一人でも、また仲間と一緒でも、想像力豊かな見たて遊びができるコーナーを、職員が協力し合って作りました。
 今年度の園内研修のテーマに「子どもが主体的に活動できる環境構成」を掲げ、0〜5歳児のそれぞれのクラスで、それぞれの年齢に応じたコーナーを職員全員が協力しあって作りました。調査員訪問中も、子どもたちが楽しく遊んでいる姿がありました。


2.保護者からの職員信頼度
 家族アンケート結果では、「職員の対応について」の項目で、全項目とも不満足度は「どちらかといえば不満」が3%のみで、職員に対する保護者の信頼度が高いことを示しています。これは、毎回の職員会議でクラス別の子どもの様子を話し合うことから、結果として職員間で子どもの情報が共有できていることと、職員が他クラスの保護者や子どもの顔も知っていて保護者と接しているなどの積み重ねが、職員の日頃の保護者への対応姿勢ともに、保護者からの信頼度が高くなっています。


【特に改善や工夫などを期待したい点】
1.地域のニーズに応じた子育て支援サービスの提供
 保育園は地域住民にとっても、貴重な社会資源です。地域の子どもを持つ保護者の育児相談などを通して、地域の子育て支援ニーズを把握し、話し合い、保育園の専門性を活かして計画的に子育て支援活動に取り組むことが期待されます。


2.保護者の自主的な活動に向けての支援・援助
 保護者同士の繋がりを持つことは、育児に不安をもち、孤立しがちな保護者にとって大きな支えです。クラス懇談会や運営委員会後などに、保護者同士が気軽に話し合える場所の提供など、保護者の自主的な活動に向けての支援・援助が期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

・設置法人の運営理念は、「安心・安全を第一に」「いつまでも想い出に残る保育を」「本当に求められる施設であること」「職員が楽しく働けること」であり、基本方針は「子どもの『自ら伸びようとする力』『後伸びする力』を育てる保育を」「子どもの感受性や好奇心を自然な形で伸ばす『五感で感じる保育』の充実を」、保育目標は「あかるく げんきに のびのびと」としており、利用者(子ども)本人を尊重したものとなっています。


・職員は子どもと話をする時は、命令口調にならないように、言葉遣いに気を付けています。子どもが何かを伝えようとしているとき、職員は子どもに合わせてゆっくり話し、周りの状況や前後関係から子どもの思いを察して、子どもの気持ちを代弁し思いを汲み取るようにしています。職員休憩室には、「人権と虐待」@生きる権利 A守る権利 B育つ権利 C参加する権利 を掲示して、職員は毎日確認することがでます。


・保育室内に、いろいろな遊びのコーナーを作っています。子どもは小さな空間に隠れて遊んだり、一人で落ち着ける場所にもなっています。


・設置法人作成の「個人情報保護マニュアル」があり、職員は入社時に守秘義務の意義や目的について研修を受け、個人情報守秘義務順守の誓約書を提出しています。保護者には入園時に「重要事項説明書」をもとに説明し、ホームページへの写真の掲載について承諾書をもらっています。個人情報に関する書類は、事務所のロッカーに施錠保管しています。


・園内で利用する持ち物は、男女の区別なく同じものを使っています。出席簿は、あいうえお順に、遊びの時間も男女でグループ分けはせず、遊びを子どもが選び、その結果のグループとして活動しています。また、性差による役割分担になるような言葉は使わないようにしています。「業務マニュアル」に、「性差に関する規定」があり、読み合わせをすることで、職員全員が周知しています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

保育課程は、年齢ごとの発達過程に応じて、理念・方針・園目標に沿うように、近隣の大小の公園や自然豊かな山頂公園での遊びを通して、子どもの感受性や好奇心を自然な形で伸ばすための積極的な取り組みを行い、近くの公共施設や福祉施設との交わりを深めるなど、周囲の環境を考慮して作成しています。


・日々の活動の中で、子どもの意見や要望を聞いて、子どもが自主的、主体的に遊びに参加できるよう、子どもの発想を重視して、計画には柔軟性を持たせています。また、保護者の意向は、送迎時の会話や連絡ノート、個人面談で取り入れ、指導計画に反映させています。


・低い棚や引き出し棚に年齢や発達に応じたおもちゃや教材を入れ、棚に写真を貼って、取り出したり片付けやすいようにしています。おもちゃは牛乳パックやペットボトル、布などを用いて作り、安全性に配慮しながら、感触を楽しんだり、好奇心が育つものを用意しています。保育室内は、活動や遊びによって棚や机の配置を変え、マットを敷いてコーナーを作り、子どもたちが遊び込める空間を作っています。また、子どもが落ち着いて過ごせるコーナーを作り、一人になりたいときの居場所を確保しています。


・園庭の花壇でのサツマイモや小松菜、枝豆などの栽培では、水やりをして育てている様子を写真に撮って、廊下に掲示しています。野菜や植物に興味を持った子どもたちは絵本や図鑑で調べたり、絵を描いたり、収穫した野菜を調理して給食で食べるなどの取り組みもしています。


・5歳児5名、4歳児12名のため、合同の時間と年齢別の時間をつくり、子ども同士の関係を豊かにしています。また、散歩時には5歳児が3歳児と手をつなぎ、公園までおしゃべりをしたり歌を歌いながら歩いています。年長児は、3歳児のお手本になることを意識して、やさしくいたわりながら遊ぶ姿が見られます。


・子どもの発達過程に応じ、乳児クラスは近くの公園に、幼児クラスは、少し離れた公園に出かけ、マラソンをしたり、坂道ダッシュをしています。また興味のある子どもは、職員の補助を頼りに木登りに挑戦しています。体操教室やリトミックでは、子どもの年齢に応じたプログラムをもとに、全身運動に取り組んでいます。0歳児は室内ではハイハイやつかまり立ち、伝い歩きなどが十分できる手作りの滑り台や衝立、音の出るおもちゃや手指の機能を促す手作り玩具を用いて運動能力を高める遊びに取り組んでいます。


・子どもが自分から食べようとする意欲を大切にするために、食前に歌を歌ったり、職員が声かけをし、楽しい雰囲気を作っています。食事は、子どもの負担にならないように、完食を強制することなく、好きなものをお腹いっぱい食べる満足感を大切にしています。苦手な食材に戸惑う子どもに対して職員は、「一口頑張ってみようか」と、優しく声かけをしています。


・子どもが布団に入ると、職員は静かにカーテンを閉じ、子どもに寄り添い、体ををなでたり、軽くトントンとしながら、眠りに入るようにしています。乳幼児突然死症候群(SIDS)に対する対策として、0歳児は5分、1歳、2歳児は10分毎にタイマーをかけ、確認時には、頬や手、お腹に手を当て、呼吸確認と身体に軽い刺激を与え、深い眠りにならないようにしています。また、横向きやうつぶせ寝にならないよう観察しています。5歳児は、就学を前に9月から午睡をなくしています。


・トイレットトレーニングは、2歳ごろから家庭と園との連携で行っています。子どもの発達状況に応じており、個別にトイレに誘い、「トイレ行きたくない」という子どもの意思を尊重し見守っています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

・園長は、入園前説明会で慣らし保育の必要性について分りやすく説明して、初日は保護者同伴で、2日目からは子どもの様子を見ながら1週間くらいの慣らし保育を行っています。


・入園後の子どもの成長について、毎月の身長・体重測定の記録や健診結果を「健康記録票」に、発達の記録は、乳児は毎月、幼児は3か月ごとに5領域に沿って子どもの成長の様子や状況を「児童票」に記録しています。個別ファイルは事務室の鍵付き書庫に保管してあり、職員は必要時いつでも確認できます。


・進級時の申し送り事項は職員会議で伝達し、特に重要な事項については「児童票」を基に、クラス担任と園長が次年度担任に引き継ぎを行っています。「保育所児童保育要録」はクラス担当職員が作成し、園長の確認後小学校へ直接手渡しています。


・園だよりや、連絡帳などを利用し、子どもの活動の様子を保護者に伝え、また、様々な活動の場面を写真に撮り、各クラスに掲示しています。


・年度初めの運営委員会で、運営方針や園の目標などを説明し、保育課程を保護者に配付しています。また、行事や運営委員会の後には、園目標の理解度を盛り込んだアンケートを実施しています。クラス懇談会を年度初めと年度末の年2回、保育参観を保護者の都合の良い日程で年1回、個人面談を年2回行い、子どもの成長を確認し合っています。


・要望・苦情受け付け担当者は園長であること、第三者委員に直接苦情申し立てができること、また、中区こども家庭支援課や設置法人本部に苦情申し立てができることを「入園のご案内(重要事項説明書)」に記載し、玄関に掲示しています。また、横浜市福祉調整委員会のポスターを掲示して、保護者が直接苦情を申し立てられることを伝えています。玄関には意見箱を設置し、行事後のアンケート、個人面談、クラス懇談会などで、保護者の意見や要望を聞いています。

4 地域との交流・連携

・保育園は、横浜保育室の時から自治会に入会していますが、会議などへの参加はしていません。地域の子育て支援ニーズを把握する具体的な取り組みについては、今年度は園内の保育運営の安定と、保育の充実を主眼としてきたため、次年度の課題としています。


・保育所の夏祭りには、子どものいる地域住民が自由に参加できるようにして、今回10家庭の参加がありました。また、近隣の小学校の体育館を借りて運動会を行うため、小学生の参加種目を設けています。小学生のユニセフ支援活動に、園は保護者に呼びかけ、古着の提供で協力しています。


・地域の図書館に幼児組が行き、絵本を借りたり、地区センターのプレイルームを利用して遊んでいます。消防署を訪問し、交流をしています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

・設置法人の就業規則に倫理規律、服務規律を明記し、職員が不正・不適切な行為を行わないよう入社時研修で周知しています。また、設置法人にコンプライアンス委員会を設置し、不正があった場合の連絡先などを職員更衣室に掲示し、直接通報できる仕組みを職員に周知しています。


・設置法人の園長会で、他園の不正、不適切な事例の報告を受け、職員会議やミーティングで職員に周知し、不適切な行為を行わないよう職員に注意喚起しています。


・設置法人のホームページに経営・運営状況を公開しています。


・運営理念や基本方針、園目標を玄関や職員ロッカー室に掲示し、今年度、設置法人より運営理念基本方針を記したポケットサイズのクレドを全職員に配付し、常に携帯して意識化を図っています。園長は、指導計画の作成時や行事を計画する際も、理念、基本方針、園目標に沿って保育が行われているかを職員会議や職員面談で確認しています。

6 職員の資質向上の促進

・設置法人作成の「保育士人材育成ビジョン」に職員の職制や経験に応じた期待水準が明文化されています。


・「保育士人材育成ビジョン」に基づき、常勤職員には階層別に経験年数に応じた人材育成計画が策定されています。常勤職員、非常勤職員は設置法人より示された自由選択研修一覧をもとに、前期・後期に分けて個別年間研修計画を作成しています。これを半期ごとに振り返り、園長は個別面談を行って目標の達成度を把握し、研修成果について達成度の評価を行っています。


・受講後はレポートを提出し、職員会議で報告をするとともに、研修の前期・後期ごとに評価・反省を行い、園長の評価・アドバイスを受けて次期・次年度の研修計画に反映しています。さらに、職員は中区や横浜市主催の研修への参加、横浜市中部地域療育センターの見学や保育園の保育参観などに参加して、自園の保育の参考としています。研修受講後、研修資料を全員に配付し、ミーティングで内容説明を行い、情報の共有化を図っています。


・クラス担当職員間で、月案、週案、日案について評価・反省を行い、次期の計画を立てています。


・第三者評価の受審では、職員の自己評価をもとに、園としての自己評価を行い、話し合いの過程で保育所としての課題を明らかにし、改善に取り組んでいます。


・職員には設置法人のエリアマネージャーや管理課との面談があります。園長による職員との個人面談は年2回実施し、職員の意見・要望を聞いて、満足度を確認しています。また、新卒者には入社2〜3年目の先輩職員がチューターとなり、相談にのっています。

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