かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

新鶴見にこにこ保育園

対象事業所名 新鶴見にこにこ保育園
経営主体(法人等) 社会福祉法人 幸友会
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 230 - 0002
鶴見区江ヶ崎町17-8
tel:045-642-3535
設立年月日 2012(平成24)年04月01日
公表年月 2017(平成29)年09月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 株式会社フィールズ
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

[施設の概要]
 新鶴見にこにこ保育園は平成24年4月に開設しています。生後57日目から就学前児童を対象とし、定員は60名で現在65名が在籍しています。園はJR川崎駅西口からバスに乗車、最寄りのバス停から徒歩で2〜3分の川崎市幸区小倉地区と横浜市鶴見区江ヶ崎地区の境にあり、周辺は古くからの住宅地と新しいマンションなどの集合住宅、商業施設が混在した地域となっています。
 園の保育方針である「心・技・体を育み、子どもの個性と可能性を拡げる」保育に努めています。また、外部の専門講師によるリトミック、体操、絵画造形教室の実施や栄養士を中心とした食育活動などを定期的に行っています。


≪優れている点≫
1. 健康な心身を育むように、生活や遊びを展開しています
 園の保育方針として「心・技・体を育くむ」をあげています。健康で丈夫な体を作り、たくさんの遊びと日常生活の中から、思いやりやマナーを学んでいけるよう取り組んでいます。
 乳児クラスでは、日常的に、体を動かす遊びをするほか、マットで山を作って、上り下りをしたり、階段の上り下り、巧技台などを取り入れています。現在使用していない保育室を活用して、ボルダリング、うんていなどができる大型遊具を設置しています。子どもたちが遊び方や、お互いに譲り合ったり、安全に留意することを学びながら、室内でも思い切り体を使って遊ぶことができる環境があります。
 戸外活動では、屋上、テラス、園庭を毎日活用し、夕方の自由遊びの時間も園庭で遊んでいます。近隣の様々な公園へも、目的に応じて積極的に出かけています。夏場は子どもたちが楽しみにしているプール・水遊びを屋上とテラスで行っています。また、3歳児以上のクラスでは定期的にリトミック、体操、絵画造形教室を取り入れ、心身の健康増進を図っています。


2.保護者の気持ちに沿った対応に努め、交流連携を図っています
 保護者のお迎え時には、必ず常勤職員が対応して子どものその日の過ごし方、エピソードを伝えています。保護者の立場で考え、子どもの様子やエピソードを伝えるよう努めています。常勤職員だけでなく、全職員が、保護者からの話や、質問なども丁寧に聞き取るよう努めています。家族アンケートの結果において、「送り迎えの際のお子さんの様子に関する情報交換について」の項目では、「満足」「どちらかと言えば満足」が93.5%と高い評価を得ています。
 毎月、日程を数日設定し、「保育参観・保育参加」ができるようにしています。保護者が「参加か参観か」を自由に決めることができ、給食試食も子どもと一緒にできることになっています。子どもやクラスの様子、園生活の流れの中で、職員も保護者と一緒に子どもの成長を喜んだり、一緒に考えたりする機会となっています。


≪努力・工夫している点≫
1.職員個々のレベルアップ、園の保育力アップに取り組んでいます
 職員は、外部研修で学んだ内容を、研修レポートとして提出して、更に職員会議で内容を発表しています。嘔吐処理などは園内研修に発展させ、全職員が理解し園の保育活動に取り入れられるようにしてます。その他、姉妹園との職員交換研修、姉妹園の看護師を講師とした内部研修、栄養士・調理職員の連携研修を積極的に行っています。
 また、職員は、子どもとのかかわり、保育環境、ほかの保育士とのかかわり、保護者とのかかわり、振り返り、課題の抽出を職員自ら行う独自のふりかえりシート(期・年間の2種類)があり、項目ごとに自己評価をし、スキルアップにつなげています。
 さらに今年度から昼礼を取り入れ、日々の保育の様子報告や情報交換・共有を図ることからも、園の保育力のアップにつなげるよう取り組んでいます。


2.地域との関わりの中で保育活動を広げる工夫をしています
 園の運営方針のひとつに「地域との結びつき」をあげ、地域との交流を大切にしています。散歩の行き先の公園では、他園のお友だちや親子連れと積極的にふれあうことを心がけています。地域にある消防署を訪ねて見学をさせてもらうこともあります。
 また園の行事に、近隣の人を招待したり、町内会の行事や催事に、関わったり、参加したりしています。地域の高齢者施設を幼児クラスが、定期的に訪問し、一緒に歌を歌ったり、折り紙を折ったりするなど交流を行っています。小学校訪問、年長児交流会、近隣の数カ所の保育園との交流保育などを通じ、園以外のお友だちや地域の人たちと触れ合い、色々な経験をする機会を設けています。


≪課題や改善することが期待される事項≫
1.幼児がより主体的に活動できる保育室の環境整備が期待されます
 幼児クラスでは、人形、パズル、おままごと道具、ブロックなどが保育室の収納場所に用意してあります。子どもの要望により職員が準備したり、他のクラスのおもちゃを利用することもあります。しかし、子どもが自由に取り出せるような収納方法や、自由にコーナー遊びができる場所を増やすなど、保育室内の配置にさらなる工夫が期待されます。また、主に4、5歳児が、保育室内であっても職員や他の子どもの視線を気にせず過ごせるような場所を設けるなど子どもに配慮した工夫への検討が期待されます。


2.園の保育目標・方針の保護者理解を深めるため継続的な取り組みが期待されます
 保護者に対し、園の保育目標、方針の理解のための取り組みはありますが、保育目標等を「よく知っている」保護者は6.5%に留まっています。しかし、「まあ知っている」も含めた64.6%の回答者中の95%はその保育目標等に賛同しています。(「まあ賛同できる」を含む)
 園の保育目標や方針の理解を更に深めるため、保護者に周知する工夫を行い、その賛同者を増やすことによりこれまで以上に協力し合える関係の構築が期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

園の保育理念は「家庭・地域・保育園の絆を大切にする」で、「心・技・体を育み、子どもの個性と可能性を拡げる」を保育方針としています。保育目標は「心身ともに健やかな子ども」「丈夫な体づくり」「基本的な生活習慣やマナーを身につける」「優しい心・思いやる心・道徳心のある子ども」「就学に向けての教育基礎を学ぶ」とし、職員の共通理解の下、保育にあたっています。


子どもの人格を尊重し、言葉かけや対応について職員間で話し合いや確認ができるよう努めています。日常の保育の中で、気になる場面や対応が見られる場合は、園長・主任が助言や指導をしています。また内部研修として「人権、人としてのルール」などをテーマとして、皆で考える機会を作っています。


就業規則、園運営マニュアルで、全職員は個人情報の定義や守秘義務の意義・目的を周知し、それに基づいて行動しています。ボランティア、実習生にはオリエンテーション時に説明し、誓約書を提出してもらっています。保護者には、個人情報の取り扱いについて説明し、重要事項説明後の署名・捺印を得ています。個人情報の記録文書は事務室の書棚に施錠保管しています。パソコン上のデータ管理は、アクセスできる担当者を限定しています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

保育理念、基本方針に基づいた保育を実践するために、それらを保育課程に明記しています。保育課程に基づいた年間指導計画から月間指導計画、週案を作成しています。職員は、昼礼、職員会議、カリキュラム会議などで話し合いや、振り返りの時間を設け、子どもの様子を共有し、子どもの意向を保育に活かすようにしています。


0〜2歳児クラスは個別の指導計画を作成し、一人一人の発達に合わせ、丁寧に関わっていこうとしています。昼礼、職員会議で常時情報を共有し、意見交換を行い柔軟に変更・見直しを行っています。保護者には、園での工夫点を交えながら子どもの状況に合わせて説明し、同意を得ています。


保育内容の遊びでは、子どもの年齢、発達に応じたおもちゃ、教材、絵本を用意しています。近隣の様々な公園に目的に応じて散歩に出かけ、自然を楽しんでいます。散歩途中や、公園で出会った地域の人と挨拶を交わしたり、「園庭開放」に誘うなど交流をしています。定期的に、外部講師によるリトミック、体操、絵画造形教室の時間があり、楽しく過ごしています。


食事、排泄、睡眠については一人一人の発達状況・健康状態や生活パターンを把握・考慮しながら、保護者と連携を取り、家庭との連続性を心がけています。献立は旬の食材を取り入れ、季節・行事に因んだメニューや、彩りや盛り付けを工夫しています。各年齢の指導計画に食育を盛り込み、健康、栽培、調理などに関心が持てるようにしています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

入園時に把握した生育や生活記録、入園後の成長発達記録、面談記録のほか、0歳児は毎日、幼児は期ごとと年齢に応じた記録期間を定めて個人記録を作成しています。個人ファイルに収め、必要時には全職員が閲覧可能なほか、昼礼、職員会議で常に情報共有をしており、進級時もスムーズに伝達をしています。


職員は、発達支援、虐待、アレルギー、外国籍など配慮が必要な子どもの様子については昼礼、職員会議(ケース検討含む)などで報告、話し合い、記録を残しています。配慮が必要な子どもの保育について研修など職員間で学んでおり、すべての職員が同じ認識を持って保育にあたれる体制があります。


意見箱の設置、懇談会、個人面談など保護者から意見や要望を聞く機会があります。送迎時にも積極的に話しかけ意向を汲み取るようにしています。保護者からの苦情、要望は、意見箱に投函されたメモシート、個人的な手紙、日々の連絡帳に寄せられた意見のコピーなどさまざまあり、平成24年度からまとめてファイルをしています。意見要望に対しては、個別対応のほか、園だよりでのフィードバックもあり、データを蓄積・整理し、解決に活かされていることが伺えます。

4 地域との交流・連携

地域の子育て支援ニーズに応じるため、今年度から園庭開放を実施し、家庭での経験が少ないと思われるどろんこ遊びなどでは園児と交流する機会を作っています。


運動会、「移動動物園」「消防署立ち合いの消防訓練」などの園行事、催事に地域住民に声掛けし、参加を呼び掛けています。町内会の行事(避難訓練、地域の運動会、賀詞交歓会など)に、地域住民とともに職員が参加しています。「地域ネコの保護、見守り活動」にも協力しています。


散歩、園外活動で近隣の方と挨拶を交わし、話をしたりしています。公園で会った親子連れに「園庭開放」の案内をしています。地域の消防署を訪ねて見学をさせてもらうこともあります。近隣の高齢者施設を定期的に訪問し、一緒に歌を歌ったり、手遊び、折り紙をするなど交流をしています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

事業運営に影響のある情報は設置法人で収集、分析をしています。園長は、設置法人理事会のほか、鶴見区の園長会や幼保小連絡会などの会合に出席し、情報収集をしています。園に関わる事項は、職員会議で周知しています。


職員の自己評価後に常勤職員を中心に話し合う機会を重ね、評価できる点や課題等の把握に努めています。園としての自己評価は毎年行い、結果は玄関掲示と園だよりの中でも公表しています。


職員が守るべき法・規範・服務規程などは就業規則の含む規律に明記しており、入職時に説明をしています。


年度ごとに設置法人としての現況報告書、財務諸表を作成しています。事務室の書架に保管しており、保護者の求めに応じて公開ができることを玄関に掲示しています。


よこはまエコ保育所の認証を受け、豊かな環境を後世に引き継ぎ、子どもたちが将来に「夢」をもつ事のできる社会の実現をめざした「ヨコハマ3R夢プラン」に基づいた活動を心がけています。

6 職員の資質向上の促進

職員育成計画書に職員の経験・能力・習熟度に応じた期待水準を明記しています。職員育成計画書、研修計画に基づき人材の育成に取り組んでいます。園長との年に4回の面談で職員のふりかえりシート(月間・期・年間)を用いての話し合いや評価を行い、達成度を確認し、次年度につなげています。


研修受講後は、研修レポート提出のほか、職員会議で内容を発表しています。嘔吐処理などは園内研修に発展させ、園の保育活動に取り入れるようにしています。その他、姉妹園との職員交換研修、姉妹園の看護師を講師とした内部研修、栄養士・調理職員の連携研修を積極的に行っています。


年間指導計画、月間指導計画、月間目標やねらいに基づいた週案があり、評価・振り返りが出来る書式が定型化されています。見直し後、次の指導計画に反映しています。振り返りから気づいた課題などは、職員会議、昼礼等で話し合っています。


現場にいる職員が主体的、自発的に判断して保育にあたれるよう可能な限り、権限を委譲しています。主任、園長に連絡や報告をすることで最終的な責任を明確にしています。職員が十分な判断に至らない場合も、園長は、何がいけなかったのか気づきを与えるような言葉かけを心がけています。

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